東京国際映画祭 東京グランプリ『パレスチナ36』 記者会見 Q&A報告 (咲)

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『パレスチナ36』 アフラ役 ワーディ・エイラブーニさん

混迷を極めるパレスチナ情勢。その原点ともいえる英国統治時代の1936年に、パレスチナで何があったのかを、パレスチナの女性監督が描いた映画『パレスチナ36』が東京グランプリに輝きました。
イタリア人であるカルロ・シャトリアン審査委員長は、「政治的理由で選んだものではないけれど、この映画は作り手が我々西洋人に投げかけている映画だと思う」と語りました。

授賞式後に行われた審査員・受賞者記者会見と、上映後のアンマリー・ジャシル監督Q&A、囲み取材に参加しましたので、概要を報告します。

イスラエルが建国された1948年5月に、多くのパレスチナ人が故郷を追い出された「ナクバ(悲劇)」についての映画が公開されることは少ないのですが、さらにそれ以前の1936年に英国がパレスチナの土地を分断する原因を作ったこと、それに対して、パレスチナの人たちが反抗したことについて語る映画は、ほんとに稀で貴重です。
ぜひ公開して、多くの人にパレスチナ混迷の原点を知ってほしいと願います。



パレスチナ36   英題:Palestine 36
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監督・脚本:アンマリー・ジャシル
出演:ヒアーム・アッバース、カメル・アル・バシャ、ヤスミン・アル・マスリー、ロバート・アラマヨ、サーレフ・バクリ、ヤーファ・バクリ、カリーム・ダウード・アナヤ、ビリー・ハウル、ダーフィル・ラブディニ、リアム・カニンガム、ジェレミー・アイアンズ

1936年、英国委任統治時代のパレスチナ。パレスチナのアラブ人たちがユダヤ人入植者たちと、英国植民地支配への反発から起こした民族主義的な反乱を描いた作品。
⽥舎の故郷での伝統的な暮らしを愛しながらも、エルサレムの政治的・社会的緊張に巻き込まれてゆく若者ユースフを中⼼に、この時代の出来事がパレスチナの民族的アイデンティティにどのような影響を与えてきたかが、スケールの大きな映像の中に描かれる。その意味では、単に過去の出来事を描いた歴史劇ではなく、現在のパレスチナ問題を照射する作品と言えるだろう。監督は、パレスチナを代表する女性監督アンマリー・ジャシル。名優ジェレミー・アイアンズが英国高等弁務官役 で出演している。(公式サイトより)   
*末尾に映画の流れを掲載しています。

監督 : アンマリー・ジャシル
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16本以上の映画を脚本・監督・製作。これまでの作品はカンヌ、ベルリン、ヴェネチア、ロカルノ、ロッテル ダム、トロントでプレミア上映された。そのうち長編3 作品全てがパレスチナ代表として米国アカデミー賞® 国際長編映画賞にノミネート。短編“Like Twenty Impossible(2003)はカンヌ映画祭にアラブの短編として初入選。米国アカデミー賞®最終候補作となり新たな歴史を刻んだ。(公式サイトより)
*ベツレヘム生まれ、現在ハイファ在住



第38回東京国際映画祭 受賞者記者会見&審査委員記者会見
2025年11月5日


◆カルロ・シャトリアン審査委員長
本作を東京グランプリに選んだ理由については、すでに講評で述べていますが、私たちがいろいろな点で全員で選んだのは、この作品に見出した魅力的に思った感情的な部分です。そして、土地の美しさに魅力を見出しました。
あえて強調したいのは、映画は社会の鏡。私たちが映画に求めているのは、すでに知っていることではありません。この作品においても、今現在ではなく、過去を掘りさげていること。今回の私たちの決定は政治的なものではありません。映画はそれを超えたものです。政治色はありますが、芸術的価値を見出し、現在と過去を超えるものとして、決定しました。
補足したいのは、『パレスチナ36』は、我々西洋の人間に対して投げかけている映画だと思います。土地は分断されていますが、それに対する反発というより、作り手は加害者でなく、耐え忍んでいる方々を描写しています。西洋人は、当時、悪い側にいて、土地と人々に敬意を表してなかったと思います。

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(左:カルロ・シャトリアン審査委員長 右:ワーディ・エイラブーニさん 授賞式にて)

◆『パレスチナ36』 アフラ役 ワーディ・エイラブーニさん
― つらい物語のラスト、ものすごく自由に裸足で走るという、希望を託された役で、私たちも感激したのですが、ラストシーンで、監督から、どのように指示を受けましたか? また、故国の人たちにどのように伝わるといいと思っていますか?

ワーディ:演技する際、監督から「ほかの人になり切ろうとせずにあなたのままでいい、この状況なら、どう感じるかをそのまま演じて」と言われました。心が感じるままに演じました。映画を観て、ハッピーになってほしい。痛ましいつらい映画ですが、終わりはハッピーエンドだと思っています。



●10月30日 上映後のQ&A
アンマリー・ジャシル監督
MC: 市山尚三
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監督:お招きいただき光栄です。初めて日本に来ました。私の作品が尊敬する映画祭で上映されるのが嬉しいです。母が1939年にここ日本で生まれましたので、母の代わりに日本に戻って来られたことも嬉しいです。

市山:3年前に監督とサンダンス映画祭でお会いして、新作ができるのをお待ちしていましたので。東京国際映画祭で上映できるのは光栄です。3年間の間に大変なことが起こった事で、果たして作れるのかと心配しました。いつ頃から作られたのか? いろんな困難があったことと思います。どこで撮影されたのかも含めてお聞きしたいと思います。

監督:企画は、8年前にスタートしました。ストーリーを描くにあたりリサーチするのに時間がかかりました。パレスチナには映画への助成がないので、出資者を募るのにも時間がかかりました。撮影前のプレプロダクションが非常に長かったです。私も私のチームもこんなに大きなスケールの映画は初めてでしたので、かなり前もって準備しました。公式には撮影の10か月前から準備をしました。農村をロケハンし、昔通りに再現して、当時パレスチナが栽培していた煙草や、衣装も当時に忠実に再現しました。英軍側の戦車や軍部の車両などの手配にも時間がかかりました。準備を整え終えて、いよいよ撮影に入るのに私もコアチームもパレスチナ在住なので都合がよかったのですが、実は撮影開始が2023年10月14日の予定でした。ご存じの通り、10月7日にハマスの攻撃があって、来週から撮影と構えていたのですが、頓挫してしまいました。パレスチナでロケ地を決めていましたが、出来なくなって、ヨルダンで撮影を始めました。少し経ってからパレスチナに戻り、4回ほどストップがかかって、その都度いったん撮影を中止しなければなりませんでした。ご存じの通り事態が悪化の一途をたどりましたので。

◆会場より
― アラブを描いた映画として私に馴染みのある『アラビアのロレンス』の時代と、現代に起きている事態の間にあることを学べると思って楽しみに観にきました。これまでに作られていた映画で足りない部分はどんなところだと考えてこの作品を作られたのでしょうか?

監督:私たちの視点で描くのが重要でした。『アラビアのロレンス』では語られていないもの。イギリスがパレスチナに来たのは、108年前ですが、パレスチナ側から語られていないものが多いので、それを描こうと思いました。自分の物語を語ることが大事。当時の村や町で何が起こっていたのか。国の歴史の中で重要な転換点でした。そこをパレスチナ側から描きたかったのです。

― アンサンブルキャストとおっしゃっていましたが、主人公の中で、少女と少年の最後の場面で、銃を取ったのが少年だったのが気になりました。

監督:私が映画作りする時、普通、メインは一人か二人という構成が多いのですが、今回は群像劇です。自然にこういう形が沸いてきました。5組の物語が進行します。ユーセフが村と街の繋ぎ役であったり、都会のカップル、父と息子、母と娘、政局で何が展開しているか。どういう経緯があって反乱が起こったのかの全貌を包括的に描きたかったのです。その中でも、村で何が起きていたのかがこの物語の核になるのですが、メインキャラクターは、パレスチナという土地だと思っています。
★注:5組のメインキャラクターの中に、イスラーム教徒の家族だけでなく、キリスト教徒の家族もいることに注目してほしいと思います。キリスト教徒のパレスチナ人も、ユダヤ人によって土地を追い出されています。ユダヤ対イスラームという宗教的な争いではなく、土地を巡る争いだということを的確に表した構成だと感じます。(咲)

― 『アラビアのロレンス』絡みです。アルフォードの行進曲が、この映画でもラジオ開局のシーンで使われていました。時代的に流れていた曲なのでしょうか?
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監督:ロレンス絡みが多いですね(と、笑う)。劇中の曲は『アラビアのロレンス』を意識して使ったわけでなく、時代考証したのですが、ラジオ局の開局の時に行進曲が使われていたのです。衣装も時代考証したものです。キツネの襟巻を纏った婦人や、英国軍が祝福感満載で開局を演出したこともアーカイブで確認しています。ジェレミー・アイアンズ演じる高等弁務官がいますが、彼のキャラクターを通じてわかるのですが、物語が進むにつれ、英国の外交の姿勢が少しずつ変わってきて、融和と言っていたのがコントロールが次第にできなくなって、分断という状況になったのも描きたかったのです。サントラをお願いした音楽のベン・フロストは、情感に訴えるような音楽を作ってくださいます。尊敬する方で、時代劇ではあるのですが、私の中では現代的な物語だと思っているので、生き生きと匂いたつような音楽を使いたかったので、彼にお願いしました。音楽についての質問は嬉しいです。ついでに話をしますと、現代的なものとはいいましたが、村の女性たちの伝統的な歌も使いたかったのでエンドクレジットで使いました。最後のバグパイプも意図なものです。もともとバグパイプはアラブのものですが、十字軍が入ってきて、持ち帰って、今では英国のスコットランドやアイルランドのものとされています。もともとはアラブのものだと示したかったのです。

最後の挨拶:
お招きいただきありがとうございます。いろいろな年代の観客の方がいらしてくださって嬉しいです。パレスチナの物語ではありますが、それぞれの年代の方に響いたのではないかと思います。

フォトセッション
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「パレスチナに自由を!」


アンマリー・ジャシル監督囲み取材
(最後の10分のみ参加)
◆撮影地について
計画通りにいかなくて、ほとんどはヨルダンで撮りました。
モロッコ、ギリシャなどで撮ってはどうですかとプロデューサーなどに言われたのですが、パレスチナでどうしても撮りたいと思っていました。パレスチナの土地にこだわりがあります。土地が重要なキャラクターですから、譲れませんでした。
ヨルダンで撮ったのは、役者がパレスチナに行けなかったということもありました。

◆当時を経験したパレスチナ人の話をかろうじて聞けた
パレスチナの歴史の中で重要な変換点。大衆が立ち上がりました。イギリスやパレスチナの人たちが残していた資料を調べました。口頭で伝わっていることについては、パレスチナの人たちにとってはトラウマで、体験談を聞くのは大変なことでした。友達の母親が舞台になった村の出身で、語ってくださいました。語ってくれた話を英国から見た話と照らし合わせて検証しました。映画の為に脚色を加えないで、そのまま映し出した場面もあります。

◆パレスチナは置き去りにされている
この映画で表現したことは、英国が入ってきて、勝手に我々のところで線引きしたことです。今の状況ですが、この2年間、我々は置き去りにされていると言わざるを得ません。ジェノサイドが起こっていることを、知らないとは言わせられません。
一方、人民=政府ではありません。いろいろなところで、パレスチナの為に声を上げてくれています。それは変化の兆しだと思っています。


★映画の流れ
1936年初頭 ナブルスで暴動をイギリス軍が鎮圧。
エルサレムのアミール氏の邸宅を訪ねてきた青年ユーセフ。男装の女性がユーセフを迎える。彼女は、アフマド・カハーニの男名で新聞に記事を書いている。

1936年3月 パレスチナ初の放送局がラーマッラーに開局。
「政治とは関係なく、文化を広めたい。農民たちの組合も支援する。パレスチナの音楽も広めたい」と語る英国人。英語のほか、ヘブライ語とアラビア語で祝典が進む。

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バルフォアがユダヤ人の為の国を約束する。

柵で囲んだ土地で、半ズボン姿で作業する女性たち。
「どうして柵で囲むの?」と母親に尋ねるパレスチナの少女。
「国を追われてきたのよ」
「半ズボンを履いていいの?」と驚く少女。

故郷アルバスマ村に帰ってきたユーセフ。
「町に出たい」と父に言うが、「村が大事」と父。

キリスト教徒の家族。 
(祖母役はヒアム・アッバース)
恋する女性の為の詩を詠む農夫

ヤッファ港
反乱は静かに始まる・・・
武器の入った樽が33個見つかる。

パレスチナ人から仕事を奪ってユダヤ人に与えている。立ち上がるしかない!
ユダヤ人の方が賃金が高い。

1936年4月 新聞に「ゼネストに立ち上がれ」

キリスト教徒の少年カリーム。
長く待った者が勝つとカリームの父。
イギリス人がハイキングに来る。一緒にボールを蹴って遊ぶ子供たち。

1937年3月 入植者があちこちにキブツをつくる。

イギリスの高等弁務官がやってきて。登記の新制度が出来、オスマン時代の制度は廃止するという。
「段々畑は先祖代々築いてきたもの。シオニストたちは、なぜ我々の土地を奪う?」と農民たち。
高等弁務官「登記すれば土地の権利は守れる」

反抗運動の中で、アブー・ユーセフ(ユーセフの父)が亡くなる。
埋葬していると英軍が来る。「昨夜はどこにいた?」
ユーセフの弟ナエフが連行される。

1937年 パレスチナ分割案。
解決の手口になるはず。半分のパンでもないよりいい。
あちこちにキブツができる。

石油パイプラインに火がつけられる
鉄道爆破される
「イギリスやフランスの帝国主義に反抗するぞ!
シリア、レバノン、イラク、ドゥルーズも我々の味方
キリスト教徒のアラブ人も反乱に手を貸した」

アラブの反乱に、英国軍が村を包囲する。
レバノン、シリアの国境に壁をと英国軍。

反乱者320人が裁判もされず刑務所に。

母親、少女アフラに「走って逃げるのよ!」 
祖母(ヒアム・アッバース)は「動くもんか!」と祖父と共に家の中から動かない。
家に爆弾を仕掛けられる。 

男たちがバスに乗せられて連行されていく。 
父、バスの中からカリームに「男になれ。家族を頼んだ」
目の前でバスが爆破される。
村の家が焼かれる・・・。

エルサレムの街をアフラが行く
少年カリームも歌声に惹かれながら歩いていき、英軍兵士に銃を向ける・・・
アフラ、走りながら人々に叫ぶ

報告:景山咲子



東京国際映画祭閉幕 東京グランプリは『パレスチナ36』

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撮影:景山咲子

10月27日より開催されていた第38回東京国際映画祭が、11月5日、 閉幕しました。
最終日、クロージングセレモニーが行われ、各賞が発表されました。

第38回東京国際映画祭 各賞受賞作品・受賞者

コンペティション部門

東京グランプリ/東京都知事賞
『パレスチナ36』
(パレスチナ/イギリス/フランス/デンマーク)

審査員特別賞
『私たちは森の果実』
(カンボジア/フランス)

最優秀監督賞
チャン・リュル監督(『春の木』、中国)
アレッシオ・リオ・デ・リーギ監督、マッテオ・ゾッピス監督(『裏か表か?』、イタリア/アメリカ)

最優秀女優賞
福地桃子、河瀨直美(『恒星の向こう側』、日本)

最優秀男優賞
ワン・チュアンジュン(『春の木』、中国)

最優秀芸術貢献賞
『マザー』
(ベルギー/北マケドニア) 観客賞 『金髪』(日本)


アジア学生映画コンファレンス
作品賞
『フローティング』(韓国)

審査委員特別賞
『永遠とその1日』(台湾)、『エンジン再始動』(韓国)


アジアの未来
作品賞
『光輪』(韓国)


東京国際映画祭 エシカル・フィルム賞
『カザ・ブランカ』(ブラジル)

黒澤明賞
李相日、クロエ・ジャオ

特別功労賞
山田洋次、吉永小百合


*************************
第 38回東京国際映画祭
開催期間:2025 年 10 月 27 日(月)~11 月 5 日(水)
会場:日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区
公式サイト:www.tiff-jp.net

第14回シニア女性映画祭・大阪2025

SENIOR WOMEN’S FILM FESTIVAL IN OSAKA
ウーマン・リブ55周年 この力を未来に!


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2025年11月8日(土)9日(日)
会場:とよなか男女共同参画推進センターすてっぷ
すてっぷホール(定員148人) 
阪急宝塚線「豊中」下車すぐ エトレ豊中5F
保育あり:先着10名 対象1歳〜小学3年生 要申し込み(締切11/1)
① ④ 200円(税込)
② ③ 300円(税込)

主催:「波をつくる女たち」シスターウェイブス
   http://sister-waves.fem.jp
  sister-waves@qc.fem.jp
協力:フリークの女たち
協賛:とよなか男女共同参画推進センターすてっぷ
(指定管理者 一般財団法人とよなか男女共同参画推進財団)
特別協力:Women Over Fifty Film Festival(英国)
     全米日系人博物館
後援: ブリティッシュ・カウンシル

2025 シニア女性映画祭・大阪 チラシPDF画像
https://sister-waves.fem.jp/film-fes_02.html

今年はウーマン・リブ55周年を記念して『30年のシスターフッド〜70年代ウーマン・リブの女たち』と、その「USツアー」、また田中美津さん没後1年になるので追悼の意味をこめて『この星は、私の星じゃない』が上映されます。
ゲストトークにはそれぞれの監督が来場します。
他にも、リブと同時代にアメリカ社会で闘っていたノブコ・ミヤモトのドキュメンタリーやイギリスの「50歳以上の女性映画祭」提供の短編6作品も上映いたします。この短編の中には「認知症にやさしい映画(認知症フレンドリー映画)」と呼ばれる、新しい概念の作品も含まれています。

●上映作品、スケジュール情報

①11/8(土)10:30-12:10(開場10:00)
「ノブコ・ミヤモト:ソング・イン・ムーブメント」
監督:タダシ・ナカムラ&クエン・グエン-レ
制作:全米日系人博物館フランク・H・ワタセ・メディアアーツ・センター&PBS南カリフォルニア
ドキュメンタリー/55分/2024年/アメリカ/日本語字幕
◆トーク 和泉真澄さん(『ノブコ・ミヤモト自伝』訳者)
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アーチストで活動家の日系3世アメリカ人のノブコ・ミヤモトの半生を描く。彼女はミュージカル「ウエスト・サイド物語」に出演したほどの実力の持ち主だが、ショービジネスでの成功を捨て、反戦・反人種差別・アジア系アメリカ人運動の中で歌い、自分らしい生き方を選択した。全米日系人博物館のご協力により上映が実現。
【監督紹介】タダシ・ナカムラ: ロサンゼルスを拠点とする日系4世の映画作家。アジア系アメリカ人のコミュニティを記録するドキュメンタリー映画を制作。 

②11/ 8(土)14:00〜16:00 (開場13:30)
「30年のシスターフッド〜70年代ウーマン・リブの女たち」
「アメリカ上映ツアー」
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監督:山上千恵子・瀬山紀子
ドキュメンタリー/ 57分・46分 /2004年・2006年/ 日本/ 字幕/ 英・日
◆トーク 山上千恵子監督・瀬山紀子監督

70年代、“女はこうあるべき”に抗いながら声を上げて自己解放を求めてきたウーマン・リブの女たち。マスコミのからかいや世間のバッシングに晒されながらもシスターフッドにより自信をつけてきた。12人のリブがどのようにしてリブに出会ったか当時の思いを語るドキュメンタリー。また2006年にアメリカ10都市で行った上映ツアーの記録ビデオも同時上映。
【監督紹介】山上千恵子: 1982年以来、女性の心と身体や女性運動の歴史などをテーマに作品を制作。山川菊栄の思想と活動「姉妹よ、まずかく疑うことを習え」(2011) 「たたかいつづける女たち」(2017)など。
瀬山紀子: 蓮蓮影展FAV(フェミニスト・アクティブ・ドキュメンタリー・ビデオ・フェスタ)メンバー。埼玉大学教員。非正規や障害、災害などの課題について、女性の視点からの研究と実践活動を行う。共通点/相違点の両方を大切にしながら人との関係を作っていきたいと言う。

交流会 「ウーマンリブと私〜なぜ今リブなのか」
11/ 8(土)17:30〜19:00  
場所:視聴覚室 
参加費:1,500円 先着30名
要予約:QRコードから 又は電話090-2700-4557

③11/9(日)10:30〜12:40(開場 10:00)
「この星は、私の星じゃない」   追悼 田中美津さん
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監督:吉峯美和
ドキュメンタリー/ 90分/2019年/日本
◆トーク 吉峯美和監督
1970年初頭、「女らしく生きるより私を生きたい」という田中美津の思いに多くの女たちが共感、ウーマンリブ運動が日本各地に沸き起こった。自分にとって切実な事柄にこだわり、「女であること」の痛みは、ウーマンリブの田中を生んだ。そんな彼女に密着し、その心の遍歴を追ったドキュメンタリー。
【監督紹介】映像ディレクター。本作で初めての映画監督を務め、第26回女性文化賞を受賞。「平塚らいてうと市川房枝 女たちは解放をめざす」(2013NHKEテレ)「“均等法の母”に続く長い列」(2025NHKスペシャル)なども手掛ける。被写体の内面など、目に見えないものを描くことを心がけている。

④11/9 (日)14:00〜15:40(開場13:30)
イギリス「50歳以上の女性映画祭」より短編6作品上映!
Women Over Fifty Film Festival (WOFFF)
   日本初上映!

◆トーク ヌアラ・オサリバン(WOFFF代表) ビデオ出演
 【紹介】 演劇やドラマの脚本、制作、プロデュース等に携わる。映画産業界で高齢女性が過小評価されていることを痛感し、2015年に「50歳以上の女性映画祭」を創設。
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「50歳以上の女性映画祭(WOFFF)」は、高齢女性がカメラの前と後ろで過小評価されている映画界を変えたいと始まったイギリスの短編映画祭。今回は、ドキュメンタリー、ドラマ、実験映画など、この映画祭から提供された6作品を上映。うち2つは ”認知症にやさしい映画Dementia Friendly Film”と呼ばれている。(字幕/日・英) 
*各映画の紹介は当日会場にて配布 
「ハニーズ&ベアーズ」「だるまさんがころんだ」「ありのままの私」「ママ、男になる」「リンダの話」「金曜日のサーファーたち」 

チケット:各プログラム(入替制)
     前売 1,000円 当日1,200円
     1日券 1,600円 2日券 3,000円
     80歳以上、車椅子利用者と介助者、原発避難者、母子世帯、高校生以下は無料
前売り予約(11月6日まで)QRコードのフォームで受付
またはお電話 090-2700-4557

2025東京・中国映画週間 上映作品

今年20年目を迎える「東京・中国映画週間」が、10月21日(火)~10月28日(火)に開催され、『TOHOシネマズ日本橋』にて11作品が上映される。また、10月28日にはクロージングイベントが有楽町朝日ホールにて行われる。

2025東京・中国映画週間 上映作品 TOHOシネマズ日本橋

愛がきこえる(原題:不説活的愛)
監督: 沙漠(シャー・モー)
脚本: 付丹迪(フー・ダンディ)
主演: 張芸興(チャン・イーシン)、李珞桉(リー・ルオアン)、黄尭(ホアン・ヤオ)、安沺(アン・テエン)、章若楠(ジャン・ルオナン)
ジャンル: ドラマ 上映時間: 111分
 小さな女の子・ムームー(木木)は、聴覚障害者の父親のシャオマー(小馬)と共にろう者のコミュニティで生活していた。幼少期から一人親家庭だったが、父シャオマーと彼の友人たちのおかげで、幸せで楽しい日々を送っていた。ある日、母親のシャオジン(暁静)が突然現れたことで、ムームーの生活は一変する。 娘の愛を取り戻そうと、シャオジンは無理やりムームーを音のある世界へ引き込む。 新しい生活はムームーにとって新鮮なものだったが、シャオジンの上辺だけの言葉はムームーとの心の距離を縮めることができず、却ってムームーの、シャオマーとろう者の友人たちへの想いは日々強まる一方。次第に言葉を発しない人々も、それぞれの方法で愛を伝えていることにムームーは気づく。その「無音」の愛は、心に深く強く響くものだった。
監督:沙漠(シャー・モー)
 ・映画:『愛がきこえる』(‛25)、『我要我們在一起/ Love Will Tear Us Apart』(‛21)
 ・ウェブドラマ:『[イ尓]好、旧時光』
 ・短編作品:『坡起』(第10回FIRST青年映画祭トレーニングキャンプで最優秀学生演技賞を受賞)、『光臨』(第14回FIRST青年映画祭超短編部門にノミネート)
 IQYI(愛奇藝)若手監督創作リアリティ番組『開拍吧(ACTION)』で短編映画『刹車』の監督を務める。『愛がきこえる』が最優秀若手監督賞を受賞。
10月25日(土) 18:30~

完璧に別れるためのTODOリスト(原題:分手清単)
監督: 田羽生(テン・ユイシェン) 、夏雨(シア・ユイ)
脚本: 夏雨(シア・ユイ)、田羽生(テン・ユイシェン)、大寛(ダークアン)、大広(ダーグアン)
主演: 欧豪(オウ・ハオ)、曾梦雪(ジェン・モンシュエ)、周游(チョウ・ユウ)、程瀟(ソンソ)、徐梦潔(シュー・モンジェ)
ジャンル: ラブストーリー 上映時間:126分
 マー・テンジェー(馬天沢)とシャー・モー(夏沫)は、大都会で懸命に働くカップル。 3年間交際を続けてきた二人だが、さまざまな現実的な問題に直面し、結婚というゴールにたどり着くことはできず、交際に終止符を打つことに。交際が順調だった頃、二人は「別れの清算リスト」を作成したことがあり、リストに書かれた少し変わったタスクをやり遂げなければ別れないと約束していた。別れまでのカウントダウンが始まり、二人はリストを一つ一つクリアしていく中で、3年間の気持ちとそれぞれが都市で懸命に生きてきた日々を振り返る。二人は清算リストに記されたタスクを最後まで完了することができるのか?
監督:田羽生(テン・ユイシェン) 映画『完璧に別れるためのTODOリスト』の監修兼監督。
累計興収33億元を超える驚異的なヒットIP『前任』シリーズを生み出し、中国恋愛映画の新たなパラダイムを築いた。作風はユーモラスなコメディタッチとリアリズムを兼備しており、ドラマチックな緊張感でリアルな“心痛”を生みだし、幅広い共感を呼び起こすのが得意。現在の世代の感情を鋭く洞察している。

監督:夏雨(シア・ユイ)映画『完璧に別れるためのTODOリスト』の監督兼脚本。生活の細部を切り取り、「愛と成長」を基盤とした繊細な解釈を生み出すのを得意とする。デビュー作である『完璧に別れるためのTODOリスト』は、都会の男女の心のジレンマにフォーカスし、ユニークで斬新な視点、ユーモラスな表現そして真情あふれる語りを通して、観客と共鳴し、親密な関係をめぐる現実的な思索を喚起する。
10月23日(木)16:20~ 10月25日(土) 11:10~

誤殺3~喪失の連鎖~(誤殺3)
監督: 甘剣宇(ジャッキー・ガン)
脚本: 陳思誠(チェン・スーチェン)、武皮皮(ウー・ピーピー)、李鵬(リー・ポン)、胡小楠(フー・シャオナン)
主演: 肖央(シャオ・ヤン)、佟麗婭(トン・リーヤー)、段奕宏(ドアン・イーホン)、劉雅瑟(リウ・ヤースー)、王龍正(ワン・ロンチェン)
ジャンル: サスペンス 上映時間: 109分
 チェン・ビンルイ(鄭炳睿)の愛娘ティンティン(婷婷)が群衆の目の前で誘拐犯に連れ去られてしまう。これまで父娘をいつも支えてきた家庭教師のリー・フイピン(李慧萍)はチェンとともにティンティンの救出を試みる。しかし、狡猾な誘拐犯は警察チャン・ジンシェン(張景賢)の追跡をいとも簡単にかわし、娘を取り戻そうと必死のチェンとリーを翻弄する。絶望の淵に立たされたチェンは、娘を救うために地獄への道を進むことに。たとえ「修羅」に身を変えても娘を傷つけた悪党を逃さないと誓うチェン。 だが、チェンの知らぬ所で更に大きな陰謀が静かに進行しており、巻き込まれた者たちは誰一人として逃れることができないのだった――。
監督:甘剣宇(ジャッキー・ガン) 中国若手映画監督。
浙江伝媒学院で学士号を取得後、香港演芸学院で修士号を取得。 監督としての代表作には映画『誤殺3』などがある。初の長編監督作品『小学鶏大電影/Sometimes Naive』は、第8回FIRST青年映画祭の学生映画コンペティションにおいて最優秀ストーリー賞を受賞。また、監督を務めたアクション犯罪映画『陰謀の渦(原題:鋌而走険)』(2020年東京・中国映画週間にて上映)は、第22回上海国際映画祭のコンペティション部門にノミネートされた。
10月22日(水) 16:10~ 10月26日(日) 16:40~

Fox Hunt フォックス・ハント(原題:猟狐行動)
監督:張立嘉(レオ・チャン)
脚本:張立嘉(レオ・チャン)、夏侯云姗(エリカ・シアホウ)
主演:梁朝偉(トニー・レオン) / 段奕宏(ドアン・イーホン)
夏侯云姗(エリカ・シアホウ) / 張傲月(チャン・アオユエ)
オルガ・キュリレンコ / オリヴィエ・ラブルダン
ジャンル:アクション 上映時間:105分
 上海を拠点とする大規模な金融詐欺の首謀者で、7年間逃亡を続けていたダイ・イーチェンが、フランス・パリに姿を現し、彼を追い続けていた中国の経済犯罪捜査官イエ・ジュンは「フォックス・ハント」チームを率い、盗まれた資産回収を目的とした越境ミッションに乗り込む。 しかし、法の穴を搔い潜るダイ側の周到な手管により不正資金の行方は依然として謎に包まれ、街中での手荒な追跡や人間爆弾、偽装誘拐など、金のためなら命を惜しまない悪党どもが仕掛けた罠が「フォックス・ハント」チームを待ち受ける!
監督:張立嘉(レオ・チャン) 中国の映画監督、脚本家、プロデューサー。
 商業映画を得意とし、手がけた作品はいずれもメッセージ性と市場性の双方を兼ね備える。2012年、監督デビュー作『給野獣献花』(‛12)で頭角を現し、ブラックユーモアと卓越した物語構成力を示した。2017年には、自ら脚本・監督を手がけたSFアクション映画『ポリス・ストーリー REBORN』(‛17)が大きな転機となる。ハイテク要素と国際的な制作視野を融合させた本作は、第37回香港電影金像賞で最優秀視覚効果賞にノミネートされた。大規模制作を巧みに操る一方で、人物の感情描写にも重点を置き、ジャンルの枠組みの中で人間性を探求している。
10月27日(月) 19:00~

餃子クイーーン!(原題:水餃皇后)
監督:劉偉強(アンドリュー・ラウ)
脚本:韓家女(ハン・ジアニュイ)、張梦楚(チャン・モンチュー)
主演:馬麗(マー・リー)、惠英紅(ワイ・インホン)、朱亜文(チュウ・ヤーウェン)、王祖藍(ウォン・ジョーラム)、 薛凱琪(フィオナ・シット)
ジャンル:ドラマ 上映時間:120分
 1970年代、青島の女性チョン・キンホー(臧健和)は二人の娘と共に異郷での生活を余儀なくされる。娘たちを養うため、昼は皿洗い、夜は洗車をして生活費を稼ぐ。頼れる人が誰もおらず、一人で重圧を背負う日々。運命のしがらみを断ち切るため、チョンは餃子を売って生計を立てることに。最初は誰にも見向きされなかったが、やがて店は大繁盛を迎える。口は悪いが優しいホン姉さん、ホァ兄さん、タンおじさん、多くの仲間が彼女を支えてくれる。チョンは根気よく努力を重ね、餃子屋は拡大を続け、彼女の人生の道も次第に広がっていく…… 実話に基づいた感動のストーリー。
監督:劉偉強(アンドリュー・ラウ)中国香港の著名監督。
 1980年にショウ・ブラザーズに入社、1990年に監督業に転身後、BoB and Partnersを設立し、『ヤング・アンド・デンジャラス』シリーズで興行成績の新記録を樹立。2002年には香港アカデミー賞7部門を総なめにした『インファナル・アフェア』の製作総指揮を務め、同作はハリウッドで『ディパーテッド』としてリメイクされ、米国アカデミー賞を受賞した。その後、韓国とハリウッドで『デイジー』の製作に携わり、2005年には『イニシャルD』で再び興行収入を記録し、近年は『フライト・キャプテン 高度1万メートル、奇跡の実話』などの実写映画で大成功を収めた。 これまで50本以上の作品制作に携わり、黄金期から最新技術への移行を見届けてきた映画界のキーパーソンとして存在感を放つ。
10月22日(水) 18:40~ 10月26日(日)14:10~

シータイ・戯台~笑劇の霸王別姫~(原題:戯台)14:10~
監督: 陳佩斯(チェン・ペイスー)
脚本: 陳佩斯(チェン・ペイスー)
主演: 陳佩斯(チェン・ペイスー)、黄渤(ホアン・ボー)、姜武(ジャン・ウー)、尹正(イン・ジェン) / 楊皓宇(ヤン・ハオユ)
ジャンル: コメディ 上映時間: 117分
 戦乱の絶えない民国時代。劇団「五慶」の座長であるホウ・シーティン(侯喜亭)は、一座の役者たちを率いて徳祥大戯院で公演を行うことに。ところが初日の舞台で大トリを務めたのは、まさかの肉まん屋の下働きダーサンアル(大嗓児)? 観客は名優・ジン・シャオティエン(金嘯天)の登場を心待ちにしていたが、時の権力者ホン・ダーシュアイ(洪大帥)が、あろうことか「覇王別姫」をダーサンアルに歌わせるよう名指しで命じたのだった!看板役者を見られないとあって観客は激怒、払い戻しを求め暴れ出し、劇場支配人は頭を抱えることに。一方、舞台裏ではホン・ダーシュアイが銃を持って騒ぎ出し、関係者は恐怖に震え上がる。女形俳優・フォン・シャオトン(鳳小桐)、教化処処長・シュー・ミンリー(徐明礼)、さらには野心を抱く第六夫人までもが、この滑稽かつ騒々しい騒動に巻き込まれていく――。
 舞台では“覇王”が声高らかに歌い上げ、舞台下では人間模様の滑稽さが渦巻く。劇団の生計を守るため、そして観客を満足させるため、幕が上がったこの一芝居、一体どうやって演じきるのか?
監督:陳佩斯(チェン・ペイスー)
 1954年2月12日、吉林省長春市農安県出身の俳優・映画監督、喜劇の舞台芸術家。
 1979年に映画『瞧這一家子/ What a Family』で俳優デビューを果たし、その後「二子シリーズ」など多数の映画に出演。1984年には中国中央テレビ(CCTV)の春節聯歓晩会で、パートナーの朱時茂と共にコント『吃面条』を披露し、一躍有名となる。以降も『主役と脇役』『警察と泥棒』『羊肉串』など数多くの名作コントで春節番組に出演し、国民的な人気を博した。映像作品やコントに取り組む一方で、『宝蓮灯』や『豆福伝』など、中国アニメ映画の声優も務めた。2001年からは舞台劇の創作・研究に注力し、『托自』『陽台』『驚夢』などのコメディ作品を自ら演出・主演している。
10月21日(火) 18:50~ 10月25日(土) 13:50~

悪意 (原題:悪意)
監督: 来牧寛(ライ・ムークアン)、姚文逸(ヤオ・ウェンイー)
脚本: 陳思誠(チェン・スーチェン)、張臻(チャン・チェン)、李翔星(リー・シャンシン)
主演: 張小斐(チャン・シャオフェイ)、梅婷(メイ・ティン)、陳雨鍶(チェン・ユーシー)、楊恩又(ヤン・エンヨウ)、黄軒(ホアン・シュアン)
ジャンル: サスペンス 上映時間: 100分
 物語は、第三ピンジャン(浜江)病院で起きた不可解な二人の墜落事件を中心に展開される。ベテラン記者のイエ・パン(葉攀)は、常に真実を追い求める姿勢を貫こうとし、調査の過程で看護師のリー・ユエ(李悦)や母親のヨウ・チェン(尤茜)を容疑者として報道する。ところが、一連の報道によって世論は大きく揺れ動き、事態はやがて誰も予想しなかった方向へと転がり始める。
監督:来牧寛(ライ・ムークアン)
 中国映画監督。北京電影学院監督学科卒業。
 創作活動においては、複雑な感情と深い社会的テーマをストーリーに織り交ぜることで、印象的な作品を数多く生み出してきた。代表作は映画『回廊亭/Revival』(‛23)やウェブドラマ『唐人街探偵-DETECTIVE CHINATOWN-』(‛21)などがある。 最新作『悪意』(‛25)は、2025年夏に中国および海外の複数の国で同時公開され、独自のサスペンスストーリーと社会的洞察によって広く議論を呼び、高い注目を集めた。
監督:姚文逸(ヤオ・ウェンイー)中国若手映画監督。
 中国伝媒大学MFA映画創作専攻卒業。中国映画家協会青年および新文芸群体工作委員会会員、中国テレビドラマ監督委員会会員。第10回FIRST青年映画祭の創投会(Project Market)にノミネート、第3回中国映画監督協会「青葱計画」でトップ5の優秀若手監督として選出。代表作は、映画『悪意』(‛25)、『凡人英雄/ REBORN』(‛21)、ウェブドラマ『唐人街探偵-DETECTIVE CHINATOWN-』『唐人街探案2』(‛21)など。
10月23日(木) 19:00~ 10月25日(土) 16:20~

無名の輩~バンコク大脱走編~
監督:饒暁志(ラオ・シャオジー)
脚本:饒暁志(ラオ・シャオジー)、周銓(チョウ・チュアン)、王莉莉(ワン・リーリー)
主演:章宇(チャン・ユー)、任素汐(レン・スーシー)、潘斌龍(パン・ビンロン)、 馬吟吟(マー・インイン)、国義騫(グオ・イーチェン) 
ジャンル:コメディ 上映時間:122分
 「天にも地にも、ダメ男にも立ち向かう!タイで爆走!タイで爽快!ハマったら抜け出せない痛快アクション!」 。バンコクの路上で喧嘩別れした「ダメ男」チェン・サンジン(陳三金)と「冷酷女史」シュエ・ファンメイ(薛芳梅)は、運悪く犯罪組織の誘拐事件に巻き込まれてしまう。二人は案の定人質集団の中でも「悪目立ち」。誘拐犯にとって「出る杭」の2人は、生き延びるか破滅するかの極限の選択を迫られる中、「ダメ男」と「冷酷女史」の本領を発揮する。ところがこの犯罪の背後には大きな危機が潜んでいた。この極限状況の中で、彼らはどうなるのか。異国の群衆の中でもがく無名の輩たちは、運命にどう抗うのか。
監督:饒暁志(ラオ・シャオジー) 舞台演出家、映画監督。
中国演劇界最高の栄誉である「金獅子監督賞」受賞者。
 中央戯劇学院監督専攻を卒業後、数多くの舞台劇を手掛け、高い評価を獲得してきた。2016年末には、自身が演出した舞台劇を原作とする映画『[イ尓]好、瘋子!』が全国公開され、映画監督として銀幕デビューを果たし、好評を博した。演劇の素養に裏打ちされた作品群は、哲学的な思索に富み、現代人の生のあり方に鋭い関心を寄せている。審美的な思考と時代の潮流を融合させることで、舞台と映画の双方において観客に新たな視座を提示し続けているのが特徴である。また、厳粛さの中にシニカルで不条理なユーモアを織り込み、現実を再考させる独自の表現スタイルを確立している。
10月23日(木) 13:40~ 10月27日(月) 13:20~

志願軍~存亡をかけた戦い~
監督: 陳凱歌(チェン・カイコー)
脚本: 陳凱歌(チェン・カイコー)、張珂(チャン・コー)
主演: 朱一龍(チュー・イーロン)、辛柏青(シン・バイチン)、張子楓(チャン・ツィフォン)、朱亜文(チュウ・ヤーウェン)、陳飛宇(チェン・フェイユー)
ジャンル: ドラマ 上映時間: 144分
 本作が焦点をあてるのは「狙撃稜線の戦い」。1951年5月、中国人民志願軍第63軍は1ヶ月間に及ぶ戦闘を終えた直後、鉄原戦場に進駐し、「国連軍」4個師団と正面から対峙する任務を命じられる。志願軍の兵士たちは血戦の末、ついに敵軍を交渉の場へと引きずり出した。任務遂行のため、第63軍189師の兵士たちは分散し、自らを「釘」の如く陣地に足をおろし、決して退かぬ覚悟で踏みとどまる。陣地では陣営教導員を務めるリー・シャン(李想)が一歩たりとも退かない」と誓いを立て、部隊を率いて死守する。轟音絶えない戦場で、リー・モーイー(李默尹)は妻子と奇跡の再会を果たし、一本の鍵と戦壕でのささやかな食事が、戦争で離散した小さな家族の絆を一層強くさせる。新たな中国により良い武器を製造するため、帰国した軍工学者ウー・ボンジェン(呉本正)は警衛兵チャン・シャオホン(張孝垣)に守られながら戦場に向かう。
 警護を務めるチャンは、ウーを守ることが国の未来を守ることに繋がると固く信じていた。
監督:陳凱歌(チェン・カイコー)中国映画監督、北京電影学院監督科卒業。
中国(映画監督)第5世代牽引する存在。代表作『黄色い大地/Yellow Earth』(‛84)は中国映画の新時代を切り開いた。『さらば、わが愛/覇王別姫』(‛93)でカンヌ国際映画祭の最高賞であるパルムドールを受賞し、中国映画が国際的脚光を浴びるきっかけとなった。パルムドールを受賞した唯一の中国人監督として知られる。これまで国連教育科学文化機関(UNESCO)の中国文化大使を務め、中国文化の普及に努めるなど多岐にわたって活動している。
 代表作:『黄色い大地』(‛84)、『始皇帝暗殺 』(‛98)、『空海-KU-KAI- 美しき王妃の謎』(‛17)、『私と私の祖国/我和我的祖国』(‛19)、『1950 鋼の第7中隊/長津湖』(‛21)
10月24日(金) 15:40~ 10月27日(月) 16:00~

長安のライチ(長安的荔枝)
監督: 大鵬(ダーポン)
脚本: 沈雨悦(シェン・ユイユエ)、戴思奥(ダイ・シーアオ)、大鵬(ダーポン)
主演: 大鵬(ダーポン)、白客(バイ・コー)、庄達菲(ジュアン・ダーフェイ)、劉俊謙(テレンス・ラウ)、劉徳華(アンディ・ラウ)
ジャンル: ドラマ 上映時間: 123分
 原作は馬伯庸の同名小説。時代は唐の天宝年間。中年役人のリー・サンドー(李善徳)は不平をこぼしつつも数々の仕事をこなし、しぶしぶながらも金を費やしてきたが、結局は無名の小役人として日々を過ごしていた。 ところが、ある日の召見をきっかけに思わぬ転機が訪れる。彼に与えられたのは「荔枝使(ライチを運ぶ使者)」という、莫大な実入りが見込める官職だったのだ。任務を果たせば、栄光と富を手にする大逆転。しかし、もし失敗すれば――。
監督:大鵬(ダーポン) 中国の映画監督・俳優・脚本家・プロデューサー。
 これまでに『煎餅侠/Jian Bing Man』(‛15)、『シティ・オブ・ロック』(‛17)、『吉祥如意/The Reunions』(‛20)、『いいひと/Post Truth』(‛23)、『熱烈』(‛21)、『長安のライチ』(‛25)など数多くの作品を手がけている。2020年には『吉祥如意/The Reunions』が第23回上海国際映画祭金爵賞にノミネート。2023年には主演を務めた『第八個嫌疑人/Dust to Dust』が第25回上海国際映画祭金爵賞最優秀男優賞を受賞し、翌2024年には第42回香港電影金像賞で主演男優賞にノミネートされた。同年監督としてリアリズム・コメディ『保[イ尓]平安』と青春映画『熱烈』を手がけ、幅広いジャンルを取り入れた多様な創作スタイルを示した。『熱烈』は第37回中国映画金鶏賞の最優秀作品賞および最優秀監督賞にノミネートされ、高い評価を受けた。さらに映画祭の審査員としても活動の場を広げており、第5回海南島国際映画祭の長編劇映画部門審査員を務めたほか、2024年の第14回北京国際映画祭プロジェクト創設部門の最終審査員、第26回上海国際映画祭アジア新人部門の審査員も歴任している。
10月24日(金) 18:40~ 10月26日(日) 19:00~

聊斎:蘭若寺(原題:聊斎:蘭若寺)
監督: 崔月梅(ツイ・ユエメイ)、劉源(リウ・ユエン)、謝君偉(シェ・ジュンウェイ)、鄒靖(ゾウ・ジン)、黄鶴宇(ホアン・ハーユイ)、劉一林(リウ・イーリン)
脚本: 沈君楽(シェン・ジュンルー)、張雪杰(チャン・シュエジェ)
主演: 盧力峰(ルー・リーフォン)、林強(リン・チャン)、張赫(チャン・ハー)、 陳子平(チェン・ズーピン)、傅鉑涵(フウ・ボーハン)
ジャンル: アニメ 上映時間: 152分
 とある書生がやむなく荒れ果てた蘭若寺に一夜の宿を求める。 ところが、誤って寺の古井戸に迷い込み、そこで蛙と亀の二匹の妖怪が“物語比べ”をしている場面に出くわしてしまう。 書生は二匹に強いられ、その物語合戦の審判を務めることに。 妖怪たちの語りによって、見物客らは井戸のほとりで繰り広げられる古今未来のさまざまな物語を体験する。そして最後に、書生自身も一つの物語を語り始める――。その書生こそ、後に「怪異奇談の第一人者」と称される蒲松齢(ホ ショウレイ)であった。
監督:崔月梅(ツイ・ユエメイ)
 中国アニメ映画監督、代表作『聊斎:蘭若寺』。
10月21日(火) 15:40~  10月24日(金) 12:30~

2025東京・中国映画週間 HP 

山形国際ドキュメンタリー映画祭 受賞作品上映スケジュール

本日、10月15日 16時20分より、山形国際ドキュメンタリー映画祭の表彰式が行われました。
明日10月16日、受賞作品上映会が開かれます。

スケジュールは、こちら!
お近くの方、ぜひご覧ください。
遠くの方も、新幹線で駆けつける価値ありです!

◆受賞結果◆

◎インターナショナル・コンペティション部門 
■ロバート&フランシス・フラハティ賞(大賞)
『ダイレクト・アクション』 監督:ギヨーム・カイヨー、ベン・ラッセル

■山形市長賞(最優秀賞)
『ガザにてハサンと』 監督:カマール・アルジャアファリー

■でん六賞(優秀賞)
『公園』 監督:蘇育賢(スー・ユーシェン)

■フレックスインターナショナル賞(優秀賞)
『愛しき人々』 監督:タナ・ヒルベルト

■審査員特別賞
『亡き両親への手紙』 監督:イグナシオ・アグエロ

■スペシャル・メンション
『彷徨う者たち』 監督:マロリー・エロワ・ペスリー

◎アジア千波万波部門 
■小川紳介賞
『パラジャーノフ、ゆうべはどんな夢を見た?』 監督:ファラズ・フェシャラキ

■山形新聞・山形放送賞(奨励賞)
『木々が揺れ、心騒ぐ』 監督:イ・ジユン

■東北電化工業賞(奨励賞)
『炭鉱奇譚』 監督:宋承穎(ソン・チョンイン)、胡清雅(フー・チンヤー)
 
■市民賞
『ハワの手習い』 
監督:ナジーバ・ヌーリ、ラスール(アーリ)・ヌーリ