第26回東京フィルメックス 授賞式報告

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11月21日(金)に開幕した第26回東京フィルメックス。11月29日(土)に授賞式が開催され、各賞が発表されました。

【日時】2025年11月29日(土)17:20~18:05
【場所】有楽町朝日ホール


第26回東京フィルメックス 授賞結果


最優秀作品賞『サボテンの実』(インド、イギリス、カナダ)
監督:ローハン・パラシュラム・カナワデ

審査員特別賞 『しびれ』(日本)
監督:内山拓也

スペシャル・メンション『枯れ葉』(ドイツ、ジョージア)
監督:アレクサンドレ・コベリゼ

観客賞 『左利きの少女(原題)』(アメリカ、イギリス、フランス、台湾)
監督:ツォウ・シーチン

学生審査員賞『枯れ葉』(ドイツ、ジョージア)
監督:アレクサンドレ・コベリゼ




授賞式の模様を発表順にお届けします。

関連企画<Talents Tokyo 2025>から
「タレンツ・トーキョー・アワード」受賞者報告


スペシャル・メンション
『Square Horizons - A House Across Borders』チェン・ジェンハン (中国・監督)
『The Void is Immense in Idle Hours』サム・マナクサ (フィリピン・監督)
『Home-work』くわやま あつし (日本・監督)


タレンツ・トーキョー・アワード2025
ルゾネンシス・アンド・フロレシエンシス(『Luzonensis and Floresiensis.』)
グレン・バリット(Glenn BARIT/フィリピン・監督)
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【授賞理由】独創的な発想や多面的な視点が光る企画です。大胆かつ幻想的な設定でありながら、移民やアイデンティティ、ポストコロニアルの歴史といったテーマと丁寧に向き合っています。
監督の視点には温かさとユーモアがあり、観客を自然に引き込む力を感じました。
また、登場人物たちはただの被害者としてではなく、それぞれが複雑で尊厳ある人として描かれています。大きな社会の中で、自分らしさを大切にしながら生きていく姿は、物語に深みを与えています。新しい表現に挑む意欲、温かい視点、自由な創造力がそろった本企画に、今年のタレンツ・トーキョー・アワードを送ります。


観客賞 『左利きの少女(原題)』

ツォウ・シーチン監督ビデオメッセージ「まずは東京フィルメックスに感謝します。そして、『左利きの少女』を受け入れてくださった観客の皆様にも感謝いたします。この物語は台北での思い出から生まれました。東京でも共感していただけたことに、心から感謝しています。どうもありがとうございます。」

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Q&Aに登壇した折のツォウ・シーチン監督


続いて、コンペティション10作品から、<最優秀作品賞><審査員特別賞><学生審査員賞>が選出されました。

★学生審査員賞『枯れ葉』アレクサンドレ・コベリゼ監督

■選考理由:Lo-Fiな映像によって絵画のように形や色が立ち上がる美しさ。その中に存在する人、動物、車が奥行きを感じさせる。何かが映っている、動いている、それを見ることが映画なんだと思わされました。
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学生審査員(Paula GEORGIEVNA、永山凛太郎、熊谷萌花)

コベリゼ監督ビデオメッセージ
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「学生審査員のみなさん、ありがとうございます。私自身少し前まで学生だったので大変光栄です。卒業したのは2020年前ですから5年前です。今も学生時代とは何も変わっていません。映画について何か知っているという気がしています。ある意味学生のように映画について学び続けています。ですからよいつながりだと思います。そして若い人たちが私の作品を気に入ってくれたのはよかったです。ありがとうございます!」


★スペシャル・メンション『枯れ葉』(ドイツ、ジョージア)
監督:アレクサンドレ・コベリゼ

■選考理由:この作品の独創性と探究精神に深く感銘を受けました。独自の創造的視点、詩的な映像言語、そして瞑想的ともいえる物語の語り口によって、本作は映画がもつ純粋な魅力を提示してくれています。

学生審査員賞に続いての受賞。再び、コベリゼ監督からビデオメッセージ。
「まず、私の映画をこの映画祭で上映していただきありがとうございます。これは嬉しい恒例になってきました。もし次回作がフィルメックスで上映されることになれば、今度は私もその場に行けるように願っています。もちろん、審査員のみなさん、スペシャルメンションありがとうございます。光栄です。みなさん良い夕べを!」

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Q&Aに登壇した音楽と音響を担当したギオルギ・コベリゼさん(監督の兄弟)

★審査員特別賞 『しびれ』(日本)
監督:内山拓也
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■選考理由:審査員特別賞は、バランス感覚を体現する作品に贈られます。沈黙と家庭内暴力に満ちた人生を凍える空気の中で呼吸しながらも、撮影される身体の動きから独特の温もりを引き出す映画です。荒削りでありながら感動的な本作の感情は、不確実性を受け入れる過激な映像的視点から生みだされています。それは呼吸を、遠くにそして近くに、静寂と変化の中で、柔らかくそして硬く、わたしたちに生き延びる姿を共有させてくれます。

内山監督登壇
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「まずは撮影の光岡さん、照明の阿部さん、録音の白取さん、美術の福島さん。全員の名前をあげる時間をいただけないので、それが大変悔しいというか心苦しいのですが、全てのスタッフ、キャストの美しい仕事を誇りに思っています。また、これまで私の人生に携わってくれた全ての方々に感謝申し上げます。この映画は私の個人的な経験に根差している映画で、田舎の貧困層に生きる1人の少年の姿を映し出しながら、経済的なことのみならず、社会のあらゆる階級に生きる心の貧困の存在、その存在に光をあて、祝福することを目指しました。国内外問わず、様々な状況下の中であらゆる方々が生きていると思うけれども、そういった方々が心穏やかに映画を楽しめる世の中に少しでもなることを心から願っています」


★最優秀作品賞『サボテンの実』(インド、イギリス、カナダ)
監督:ローハン・パラシュラム・カナワデ

■選考理由:私たちの心を強く揺さぶった1作品がありました。抑圧と宗教的厳格さに特徴づけられる社会のなかで、二人の青年が繊細な距離を縮めていく姿を描いた作品です。この旅路は、繊細な脚本と緻密な映像言語によって導かれ、この作品の静かなささやきは、誰もが自由に呼吸できる世界への力強い叫びへと昇華しています。

カナワデ監督ビデオメッセージ
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「たった今「サボテンの実」が最優秀賞を受賞したと、すばらしい知らせを聞きました。私はちょうど明日から映画の公開のためロサンジェルスにいるのですが、受賞の知らせにとても喜んでいます。審査員のみなさん、「サボテンの実」を最優秀賞に選んでいただきありがとうございます。この栄誉を謹んでお受けします。映画祭にもこの作品を上映くださりありがとうございます。観客のみなさんが、この映画で私たちの作品の体験を楽しんでいただけたらと願います。映画祭、審査員、観客のみなさん、ありがとうございます!」

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Q&Aに登壇した主演俳優ブーシャン・マノージさん


最後に、会場にいた受賞者と審査員の記念写真
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神谷直希(プログラムディレクター)国際審査員ラモン・チュルヒャー Glenn BARIT(タレンツ・トーキョー)、内山拓也監督(『しびれ』)、国際審査員マティアス・ピニェイロ、ソン・ファン


授賞式が終了し、クロージング作品『大地に生きる』(監督:フオ・モン、中国)が上映されました。

報告・写真:景山咲子




東京フィルメックス イラン映画『アミールの胸の内』Q&A報告

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『アミールの胸の内』  原題:daroon-e amir  英題:Inside Amir  
イラン / 2025 年/ 103分
監督:アミール・アジジ(Amir AZIZI)
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テヘランに住む青年アミールは、イタリアへの移住を目前に控えている。彼より先に移住した恋人タラと再会し、新しい人生を始めるためだ。彼は愛用の自転車に乗り、配達の仕事をこなしつつ、友人たちとサイクリングを楽しむ。気の置けない仲間たちとかけがえのない時間を共有し、タラと過ごした過去を回想しながら、「去るか留まるか」という心の中の問いに彼は静かに向き合う。(公式サイトより)
*さらに詳しい内容を末尾に掲載しています。


◆アミール・アジジ監督Q&A
2025年11月22日(土)12時半からの上映後 
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司会:神谷直希プログラム・ディレクター
通訳:ショーレ・ゴルパリアンさん

監督:観ていただきありがとうございます。日本にずっと来たいと思っていたので、自分の作品がここで上映されて嬉しいです。

神谷:主人公の名前がアミール。監督もアミール。その意図は?

監督:タイトルは後から付けたのですが、主人公アミールと、自分の内面の気持ちは確かに似ています。映画の最後に妹エルナズに捧ぐと入れたのですが、妹はアメリカにいて、主人公と私の気持ちが一緒になりました。 実は、ドバイからのフライトで来たのですが、スーツケースが行方不明で、機内で着ていたTシャツのままで失礼します。

★会場より
― テヘランに住む人たちの日常が描かれていてよかった。小津安二郎の映画のようでした。ピアノの弾き語りの歌がとてもよかった。あの歌を入れた理由は?

監督:アミールのキャラクターは、絶望的になっているところがあるのですが、あの歌でどこかで望みをもらったよう。経済的に裕福じゃない。いつも配達している女性が朗報のお礼にと大金をくれます。あの歌は小さな灯りです。

― フランス映画のようでした。恋人のタラ以外、女性があまり出てこなくて、男同士の親密な繋がりが描かれていてよかった。皆いい人のようでした。彼らのキャラクターをあのように設定したのは?

監督:アミールは、50%自分。ご覧になった出来事や、友人たちの姿は現実に基づいています。彼らの寂しさや悩みも自分の周りの人たちからヒントを得ました。それは自分たちの現実とあまり変わらないものです。私たちは大変な状況の中で生活をしているかもしれません。作られている最近の映画は、そのような大変な状況を描いているものが多いです。でも、私の映画ではほんとの私たちの普段の姿を描きました。一人一人はいい人。叔父さんも素晴らしい心をもっているのですが、昔の過ちを抱えています。

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― テヘランの街のあちこちが出てきて、タラが街を折りたたんで持っていければいいのにという言葉もあって、私自身も懐かしい思いにかられました。テヘランの街がもう一つの主人のように感じました。監督としてのお気持ちは?
(私の質問でした。折りたたんで持っていきたいほど大好きな街なのに、この40年、数多くのイランの人たちが国を離れたことに思いが至ったことを、ほんとは伝えたかったのでした)

監督:まずお答えする前に、心の底から有難いのは、この映画祭では私の映画について質問してくださることです。ほかの映画祭では、全然違う質問がでます。(イランに関する政治的質問が多かったのだと察します)
おっしゃる通り、テヘランは、とても大事なキャラクターです。テヘランはとても美しい街です。醜いところを知りません。人生の大きな一部で、仕事をしている場所でもあります。古い町で、たくさんの物語があります。映画の中でドラマチックなことは起こりませんが、美しいテヘランは大きなキャラクターです。

― 自転車で街を駆けるのが、とても自由な感じがしました。猫が2匹出てきましたが、片目がない感じでした。狙ってあのような猫を集めてきたのでしょうか?

監督:私の友人シャヒーンの飼っている猫で、クビとフランという名前で、いずれも目が見えないの意味があります。片方の猫は片目がなくて、もう1匹も片目がよくみえません。シンボル的に出しました。地図を見れば、イランは猫の形をしています。猫を置いていくというのは、イランを置いていくということなのです。

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― フランス映画の香りがしました。会話の中で自然な形で人生の重要な出来事が語られていました。ブラジル帰りの友人など、どういうところから内容を?

監督:映画を愛している人たちや、映画を学ぶ我々にとって、小津や黒澤は偉大で尊敬する方です。お墓参りに行く予定です。 彼らから映画作りを学びました。映画の中に、友人たちの会話を自然に入れようと思いました。 映画の中の会話は、ほぼ脚本通りです。ナリマンは耳が聴こえないので、撮影時には、脚本はあるけれど、その場の雰囲気で自由に話していいと伝えましたが、ほかの役者は脚本に沿って自然な感じで演じてくれました。
直訳すれば「肌はとても厚くなっている」という言葉があります。我慢しているけれど、望みは捨ててない。美しさを見出せば、絶対、街にさよならとはいえないです。


監督 最後の一言
8~9人のスタッフで作った映画です。最後までいらしてくださってありがとうございます。スーツケースが早く届くことを願っています。寒くてしょうがないです。



監督:アミール・アジジ(Amir AZIZI)
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1984年イラン、アフヴァーズ生まれ。2003年に映画界に入り、ラクシャン・バニエテマドら著名監督の助手に。『The Idiot』(2007年)、『Two Cold Meals for One Person』(2009年)、『Family Portrait』(2010年)などの短編が国内外の映画祭で上映。初長編『Temporary』(2015年)がMedFilm Festivalで審査員賞。長編第2作『Two Dogs』(2020)はワルシャワ映画祭などで上映された。(公式サイトより)




★翌日の23日、『サボテン』上映前に監督にばったり。
スーツケースが届いて、ちゃんと上着をお持ちでした。
監督は、イラン南部のアフワーズのご出身。アバダーンにも住んでいたことがあるそうです。そういえば、映画の中で、アバダーン訛りの話が出てきました。

会場から政治的質問が出なくて、私もほっとしたのですが、映画を観て、まず、おぉ~っと思ったのが、女性たちが髪の毛を出していることでした。そして、女性が自転車に乗ることも、かつては禁止されていました。お酒を酌み交わすことも、日常ながら、映画で堂々と描くことはなかったように思います。 そんなことからも、確かにイラン社会が動いているのを感じました。 別の時に、また監督にお会いしたので、そのことをお伝えしました。「まさにそう! 今のイランそのままだよ」と。
それは、いつも接しているイランの方たちからも聞いていることではあるのですが、さて、どんな風にイランは動くのでしょう・・・ 
革命後、世界の各地に多くのイランの人たちが移住して、外国で生まれた世代もいます。 世界のどこにいても、ノウルーズ(イランの新年・春分の日)や、シャベヤルダー(冬至の夜)を伝統的な形で家族や友人たちと祝い、詩を愛でるイランの人たち。 故郷をいつまでも忘れない・・・ そんなイランの人たちの心情をずっしり感じた作品でした。(咲)


★映画の中で印象に残った場面や言葉

まず冒頭、人生を語る詩。
(著作者の名前はなく、監督の自作?)

自転車で街を行く
テヘランタワー
美しい並木道・・・・

友人のナリマンとナデルが暮らす家へ
ナデル:ブラジルに4年いた。息苦しかった。テヘランのことばかり考えていた。タフな男が、帰りたいと泣いてた。貧しさじゃなくて、孤独がつらかった。
(ナデルは恋人と別れてブラジルに行った。うまくいかなくて、寂しさもあってテヘランに戻り、ナリマンのところに転がりこんだことが後で明かされる)

アミール:こうして冗談言いながら、食事を作ってると、行きたくなくなる。

ピンポンしながら語る友人のピールーズ。
保護観察中で、脚にGPSを付けられている。ヴァリアスル通りを越えられない。越えたら電話がかかってくると笑う。

(回想) 
恋人タラと一緒に自転車で街をいく。
並木道、モスクの見えるロータリー、ヘジャーブをしてない女性たち。
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タラ: もうテヘランには誰もいない。両親も向こう。こっちにいるのは、あなただけ。皆、向こうで慣れて暮らしてる。私は、慣れるのは嫌だけど。

アーブグーシュト(壺に入った肉・ジャガイモ・豆の料理)を食べながらの会話。
エスファハーン訛りの話。
バンダリダンスの女性たちの言葉、アバダン訛り。
僕が行く南イタリアの言葉、アバダン訛りに近い。
アモーレ、ポルファボーレ

タラ:街を持ち運べたら、折りたたんで好きなところに持っていくのに

タラ:こちらに来て、8ヶ月経った。あなたがいればいいのに。囚われの身みたい。ママは勉強するには、こっちがいいと言うけど。そっちにいれば、あなたもいたから上手くやれたのに。流されなければよかった。

ピールーズが遊びにくる。
越境して遊びにきたのか?  
監視から解放された。

詩を詠む。
その意味は、人生は、はかない。くよくよするな。命は、ロウソクのように短い。

ロウソクの灯のもとで酒を酌み交わし、絨毯の上で雑魚寝する。

いつも配達にいく女性から呼び止められる。朗報を運んでくれたお礼と、100ドル渡される。
彼女の家の中へ招かれる。
森の中に住む指揮者に手紙でしか連絡が取れず、何度も曲を手紙を送ったら、やっと引き受けるという返事を貰った。『アモール(愛)』という恋の歌。ピアノの弾き語りで聴かせてくれる。女性はパシュトゥーン風の帽子を被っている。

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叔父はバツイチ。
モジデと結婚したばかりの頃、ニューヨークに着いて、楽しいことが手招き。モジデは妊娠2ヶ月だった。話しにくいけど、快楽に走って恋をした。モジデのことをほぼ忘れて。モジデはすぐに悟った。後悔でいっぱい。人に話したのは初めて。お前の教訓になるかと。

アミール:タラと一緒にいたい。タラとの出会いを思い出す。コンビニでプロテインを探していたら声をかけられた。「あなたを見かけたのは、2回目。話したい」と言われる。
ある通りに連れていかれる。「この通りで、自転車に立ち乗りしているのを見かけた」
「この近くに友達がいる。こんなふうに話しかけられたのは初めて」
「自転車に乗ってる姿が、あまりに自由に見えたから」

ピールーズ、監視は外されたけど、境界は自分の中にあるかも。

ナデルとナリマンと3人で山へ。
ついに大使館からビザが下りたとのメール!
荷造りするアミール。
2匹の猫は連れていけない・・・

アーモンドを刻むアミル。
サブジの処理をする叔父。
花を飾り、ご馳走を並べる。
酒を酌み交わす。
叔父:自分の一部もアミールと一緒に外国に行ってしまうよう。

タラとのビデオ通話
タラ:こっちに来ること、どんな気持ち?
アミール:やっと会える。明後日、空港にいるなんて!
タラ:街の一部をもってきてくれるみたい。 
アミール:ラーレ公園をもっていくね

ナリマンの誕生日を祝う。 一緒にケーキのろうそくを消す。

空港へ・・・

妹エルナズへ 

報告:景山咲子



第26回東京フィルメックス 開催概要 ★オープニング&クロージング作品、プレイベント上映作品

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第26回東京フィルメックスの日程と、オープニング&クロージング作品、プレイベント上映作品が発表されました。

第26回東京フィルメックス TOKYO FILMeX 2025
期間 : 2025年11月21日(金) ~ 11月30日(日)(全10日間)
会場 :有楽町朝日ホール、ヒューマントラストシネマ有楽町
公式サイト:https://filmex.jp

★映画祭ニュースは公式noteマガジンにて更新。
東京フィルメックス公式note
https://note.com/tokyofilmex/all

※コンペティション部門含む全ラインナップ、上映スケジュールなどは、10月中旬発表


◆オープニング作品
『太陽は我らの上に』
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The Sun Rises on Us All(日掛中天) / 中国 / 2025 / 131分 /
監督:ツァイ・シャンジュン (CAI Shangjun 蔡尚君)

2011年のフィルメックス特別招待作品『人山人海』、2017年の同コンペティション作品『氷の下』に続くツァイ監督の長編第4作。9月のヴェネツィア国際映画祭コンペティション部門でワールドプレミアされ、主演のシン・ジーレイ(辛芷蕾)さんが最優秀女優賞に輝いた話題作

◆クロージング作品
『大地に生きる』
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Living the Land(生息之地) / 中国 / 2025 / 129分 /
監督:フオ・モン (HUO Meng 霍猛)

急速に変化する1990年代初頭の中国農村部を10歳の少年の目から見つめたフオ監督の長編第3作。今年2月のベルリン国際映画祭コンペティション部門でワールドプレミア上映され、監督賞を受賞

●プレイベント 
【香港ニューウェーブの先駆者たち:M+ Restored セレクション】
機関:2025年11月14(金)~-18日(火)
会場:ヒューマントラストシネマ有楽町

蘇った香港ニューウェーブ重要作を一挙上映
香港の現代ビジュアルカルチャー美術館「M+(エム・プラス)」が修復した3本の香港映画を紹介

董夫人 レストア版
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THE ARCH(董夫人) / 香港 / 1968 / 95分
監督:トン・シューシュン ( T'ANG Shushuen 唐書璇)

ザ・システム レストア版
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THE SYSTEM(行規) / 香港 / 1979 / 88分
監督:ピーター・ユン ( Peter YUNG 翁維銓)

愛殺 レストア版
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LOVE MASSACRE(愛殺) / 香港 / 1981 / 91分
監督:パトリック・タム ( Patrick TAM 譚家明)

詳細は、こちらで!
https://note.com/tokyofilmex/n/n72dbcc436af9




東京フィルメックス 学生審査員賞&審査員特別賞『サントーシュ』 Q&A報告(咲)

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『サントーシュ』 原題:SANTOSH
監督:サンディヤ・スリ( Sandhya SURI )
2024 年/インド・イギリス・ドイツ・フランス/ 127分
字幕: 松岡環


サントーシュは結婚して2年。警察官をしていた夫が勤務中に亡くなるが、恋愛結婚で子供もまだいないことから、夫の家族からは疎まれ、追い出される。夫の勤務先に手続きに行くと、未亡人の救済措置として夫の職を継承できる政府の制度があると言われる。
サントーシュは警察官となり、ベテランでカリスマ性のある女性警察官、シャルマ警部のもとで仕事を覚えていく。賄賂が横行し、女性は差別される職場であることを知る。
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© Oxfam
ある日、ダリット(不可触民)の男性が、15歳の娘が行方不明で探してほしいと警察にやってくる。男性警官たちは相手にしない。やがて、レイプされ、殺害されて、井戸に捨てられた若い女性が見つかる。サントーシュは男性警官から遺体を安置所に運ぶよう命じられる。遺体は、ダリットの父親が探していたデヴィカ(女神という意味)という娘だった。サントーシュは、町はずれのダリットの村へ父親に会いにいく。
デヴィカは、サリームというムスリムの青年と市場で知り合って、チャットのやりとりをしていたことが判明し、サリームが犯人として浮かび上がる。だが、死亡推定日時に、サリームはムンバイに行っていたという。チャットにも、「ムンバイで、君に似合う素敵な服を買ってあげる」と残されていた・・・

サントーシュの夫が、ムスリムの多い地区での暴動の鎮圧に行って、どうやらムスリムに殴り殺されたらしいということもあって、ムスリムのサリームに対して、サントーシュは複雑な思いがあります。でも、会ってみるとサリームは、市場で出会ったデヴィカに好意を抱く普通の青年。それでも、サリームは犯人と決めつけられ、警察でひどい拷問を受けます。
デヴィカの遺体が捨てられた井戸には、それ以前にも猫の死骸が捨てられた事件があって、そのために井戸水が使えなくなって、人々は遠くの井戸まで水を汲みにいかなければならなかったという事情も、実は真犯人に繋がるものでした。(公開されるかもしれないので、これ以上は明かさないでおきます。)
サントーシュは、警察が身分の低い者を犯人に仕立ててしまう実態も見てしまい、警官をやめて実家に帰ることにするのですが、実家のある町までの切符を買ったあとに、思い直してムンバイ行の切符に変更します。晴れやかな表情でムンバイに向かうサントーシュ。明るい未来がありそうなラストでした。


◆11月24日(日)12:50からの上映後Q&A
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神谷:女性を主人公にした物語。作られた経緯を。

監督:当初、ドキュメンタリーで作ろうと、女性への暴力についてリサーチしていたのですが、暴力をドキュメンタリーで撮るのは非常に難しくて、劇映画で描くことにしました。2012年、デリーでバスに乗っていた女性がレイブされ殺された事件がありました。それに対して抗議する女性たちが激しい顔をしていて、それを見守る女性警官たちもなんとも複雑な表情をしていました。印象深い光景でした。主人公を女性警官にする物語が思い浮かびました。

神谷:警官組織の汚職、女性差別、ムスリムとの宗教間の問題などを、一人の女性の視点から描かれたのは?

監督:インド北部のヒンドゥーが多いエリアが舞台。いろいろな問題がタペストリーのように起こります。宗教、性差別、暴力、カーストなど。こういう社会構造の中で女性警官を描くとしたらどうなるのかを考えました。サントーシュも、そういう日常的に暴力の起こる中にいるという女性です。

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© Oxfam

会場から
ー 公務員の夫が亡くなった時に未亡人がその職を継げるという救済処置は、インドで全国的にあるものですか?

監督:夫だけでなく、父親を亡くした娘が引き継ぐこともあります。

ー ロンドンを拠点に活動されているとのこと。長編第一作にこのテーマを選ばれた思いは? 素晴らしい作品で、アカデミー賞の外国語映画賞のイギリス代表にも選ばれています。

監督:これまでの短編もすべてインドを舞台に撮っています。カメラを通してインドを考え、理解したいという思いです。アカデミー賞の外国語映画賞は、イギリスの英語作品は該当しないのでチャンスがあります。インド代表のチャンスもあります。
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ー サントーシュの上司の婦人警官の印象が強いです。あのようなキャラクターの方は実際にリサーチされた中でいらしたのですか?

監督: 実際に会った方ですが、婦人警官ではなく、NGOの方をモデルにしています。   
人を育てるタイプで、母系社会的な方。演じてくれた女優が、人間性を出してくれました。

ー サントーシュのそばで犬が糞をした時に、カメラがほかの方向に行った意図は? 

監督:いい質問。あのシーンは、カットすべきという意見もありました。インドと、それ以外の国の方では、感じ方が違います。インド人ならわかるシーンです。ほかに、インド人向けボーナスシーンとして、サントーシュが上司の飼っている犬を散歩させるシーンで、カバーが被された像を映し出している場面があるのですが、ダリットの為に運動した英雄をかたどったもので、インドの人には必ずわかるものです。上位カーストの人々にとっては、好ましくない人物です。サントーシュは、あの像を観て、ダリットの抑圧の現状を知っているのでわかります。

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最後に、監督が観客を背景に写真を撮りました。



監督:サンディヤ・スリ( Sandhya SURI )
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ロンドンを拠点に活動するイギリス系インド人の監督・脚本家。2024年のカンヌ映画祭ある視点部門にて劇映画としての長編第一作となる『サントーシュ』が上映され、高く評価された。同作はサンダンス・インスティテュート・スクリーンライターズとディレクターズ・ラボの両方に選出され、BBC Films、BFI、Arteの出資により完成。
初の短編劇映画「THE FIELD」はトロント映画祭の最優秀国際短編映画賞を2018年に受賞し、2019年にBAFTA 最優秀短編映画賞にノミネートされた。長編ドキュメンタリー作品「I FOR INDIA」はサンダンス映画祭の国際コンペティションで上映。
また、スクリーンインターナショナル誌のStar of Tomorrow 2023にも選出された。


◆学生審査員賞
サンディヤ・スリ監督はすでに帰国され、ビデオメッセージを寄せられました。
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「この受賞は私にとってとても意味があります。26年前、1年間日本に住んで英語教師をしていました。その時に山形国際ドキュメンタリー映画祭に観客として参加して、感銘を受ける映画に出会い、カメラを買って映画を撮り始めました。
26年経ち、日本に戻って、この賞をいただきました。ありがとうございました。京都の秋を満喫して帰国しました。会場で受賞できればよかったのですが・・・。ほんとうにありがとうございました。」

◆審査員特別賞
サンディヤ・スリ監督、再び、ビデオでメッセージを寄せられました。
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「ほんとうにありがとうございます。審査員の皆様に感謝申し上げます。インドに関する多くの問題について語るのと同時に、 サントーシュにとっては個人的で、そしてまた非常に普遍的な映画を作りたかったのです」

第25回東京フィルメックス受賞結果 最優秀作品賞 はジョージアの『四月』に!

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★後列左から:川島佑喜(武蔵野美術大学)、火宮遼哉(明治学院大学)、眞島淳之介(東京造形大学)、カトリーヌ・デュサール(映画プロデューサー)、ラ・フランシス・ホイ(キュレーター)、ロウ・イエ(映画監督)
★前列左から:イン・ヨウチャオ(『白衣蒼狗』共同監督)、チャン・ウェイリャン(『白衣蒼狗』監督)、マー・インリー(『未完成の映画』脚本・プロデューサー)、アレックス・ロー(『未完成の映画』共同プロデューサー)、マイ・フエン・チー(タレンツ・トーキョー・アワード2024受賞者)

2024年11月30日(土)18時20分から丸の内TOEI スクリーン1 で授賞式が開かれ、各賞の受賞結果が発表されました。


最優秀作品賞  デア・クルムベガスヴィリ監督『四月』(フランス、イタリア、ジョージア)

審査員特別賞  サンディヤ・スリ監督『サントーシュ』(インド、イギリス、ドイツ、フランス)

スペシャル・メンション  チャン・ウェイリャン監督&イン・ヨウチャオ共同監督『白衣蒼狗』(台湾、シンガポール、フランス)


学生審査員賞 サンディヤ・スリ監督『サントーシュ』(インド、イギリス、ドイツ、フランス)

観客賞  ロウ・イエ監督『未完成の映画』

タレンツ・トーキョー・アワード2024:『The Rivers Know Our Names』



以下、発表順にご紹介します。

◆タレンツ・トーキョー・アワード2024
『The Rivers Know Our Names』
【授賞理由】急速に発展している国の中で、社会から疎外されたコミュニティをつぶさに観察したプロジェクトにタレンツ・トーキョー賞を授与できることを審査員一同光栄に思います。この作品は、特に若い女性と年老いた女性の2人に焦点を当て、力強いイメージを通して丁寧に人物を描写し、コミュニティにおける個人の強さと癒しの可能性を描き出しています。タレンツ・トーキョー・アワードをマイ・フエン・チー監督の「The River Knows Our Names」に贈ります。
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監督:マイ・フエン・チー、ベトナム


■スペシャル・メンション
「The Vision of Lonely Mountains」(ハグヴドラム・プレヴオチル(Lkhagvadulam PUREV-OCHIR)/モンゴル)
「Dollyamory」(畠山佳奈(HATAKEYAMA Kana)/日本)
「Naked in Glendale」(ヤン・ハオハオ(YAN Haoaho)/中国)


◆観客賞 Audience Award
『未完成の映画』原題:An Unfinished Film(一部未完成的電影)
特別招待作品
監督:ロウ・イエ
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本作のプロデューサーで、ロウ・イエとともに脚本も執筆した奥様であるマー・インリーさんが代表して喜びの言葉を述べられました。「たくさんの方に観てくださったことに感謝します。観客賞はロウ・イエにとって初めてです。心からありがとうと申し上げたいです」
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共同プロデューサーのアレックス・ローも登壇し、感謝の言葉を述べられましたが、ロウ・イエ監督は笑顔でそばにいらしただけで発言はありませんでした。(この後、大役が待っていますので・・・)


続いて、コンペティション部門の各賞発表。
まず、ラインナップされた10作品が紹介されました。

◆学生審査員賞 Student Jury Prize
『サント―シュ』原題:SANTOSH
監督:サンディヤ・スリ( Sandhya SURI )
インド・イギリス・ドイツ・フランス / 2024 年/ 127分
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学生審査員 川島佑喜(武蔵野美術大学)眞島淳之介(東京造形大学)火宮遼哉(明治学院大学)の3名が登壇し、発表。

【授賞理由】サスペンスフルなドラマの面白さとそこから浮かび上がる社会構造の描き方に驚かされました。人物の魅力を引き出すカメラワークからは、映画の持つ繊細で挑戦的な力強さを感じました。
終盤、通り過ぎる電車越しでコマ送りのようになるふたりのショットが、息を飲むほど素晴らしかったです。

サンディヤ・スリ監督はすでに帰国され、ビデオメッセージを寄せられました。
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「この受賞は私にとってとても意味があります。26年前、1年間日本に住んで英語教師をしていました。その時に山形国際ドキュメンタリー映画祭に観客として参加して、感銘を受ける映画に出会い、カメラを買って映画を撮り始めました。
26年経ち、日本に戻って、この賞をいただきました。ありがとうございました。京都の秋を満喫して帰国しました。会場で受賞できればよかったのですが・・・。ほんとうにありがとうございました。」

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コンペティション部門 審査員

◆スペシャル・メンション Special Mention
『白衣蒼狗』原題:Mongrel 中国語題:白衣蒼狗
台湾・シンガポール・フランス/ 2024年 / 128分
【授賞理由】 この映画は、その説得力のある映画言語によって、闇、汚辱、残酷な現実を力強く描き出し、人間の本性の深さに立ち向かう勇気を示している。
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監督:チャン・ウェイリャン 共同監督:イン・ヨウチャオ(左・女性)
「東京フィルメックスにご招待してくださり、賞までいただきまして、ありがとうございました。私たちのことをこのように温かく受け入れてくださって有難うございます。容易な映画ではなかったですが、この映画に付き合ってくださったお客さん、ずっと見てくださった方、その時間にも感謝したいです」

◆審査員特別賞 Special Jury Prize
『サント―シュ』原題:SANTOSH
監督:サンディヤ・スリ( Sandhya SURI )
インド・イギリス・ドイツ・フランス / 2024 年/ 127分
【授賞理由】 容赦ないストーリー展開のダークスリラーで見事に演じられた女性キャラクターを通じて、社会の硬直性と不平等を痛烈に描き出している。舞台は現在のインドではあるが、世界中に蔓延している妥協と呼応している。
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サンディヤ・スリ監督、再び、ビデオでメッセージを寄せられました。
「ほんとうにありがとうございます。審査員の皆様に感謝申し上げます。インドに関する多くの問題について語るのと同時に、 サントーシュにとっては個人的で、そしてまた非常に普遍的な映画を作りたかったのです。そして、東京でこのような素晴らしい上映会を開催し、素晴らしい観客がたくさんの興味深い質問に熱心に応えてくれたことは、本当に素晴らしい経験でした」


◆最優秀作品賞 Grand Prize
『四月』原題:April(აპრილი)
フランス・イタリア・ジョージア / 2024年 / 134分
監督:デア・クルムベガスヴィリ( Dea KULUMBEGASHVILI )

【授賞理由】 この大胆で冷徹な長編映画は、保守的な農村地帯で女性が直面する厳しい現実を突きつけている。彼女たちの自由は、それが身体に関わるものであろうと欲望の表現に関わるものであろうと、絶え間ない闘いである。監督は、骨太なリアリズムとシュールレアリズム的なホラーを融合させ、吸い込まれるような挑発的な体験を生み出している。緻密で丹念に作り込まれた撮影は、観客の視線を捉え、私たちの視点や関わりを積極的に考えさせる。この作品は、形式的な勝利であるとともに計り知れない関連性と共鳴性をもつ作品である。

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デア・クルムベガスヴィリ監督よりビデオメッセージ。
「授賞式に出られなくて残念です。上映に感謝します。この受賞は、私にとっても、スタッフ全員にとっても大きな意味がある。この映画は制作に参加した全員の努力と献身の結晶だからです。 映画を作ることは決して容易な道のりではありませんし、特にこの映画に関しては多くの制約があり、ジョージアでこの映画の制作を手伝ってくれた人々は非常に勇敢でした。この受賞は私にとって大切です。なぜなら、この映画に寄与してくれて、この映画の存在を可能にしてくれた全ての人と分かち合えるからです」


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授賞式の最後には、国際審査員を代表して、ロウ・イエが今年の映画祭を講評しました。
「今回はこのお2方と一緒に審査を担当させていただき、本当に光栄で、とても楽しい時間だった。そして作品を届けてくれた監督の皆さんに心から感謝したいと思う。この監督たちの視線でもって、世界を色々と見ることができた。我々の世界を、夢を、広げてくれた。ありがとうございます」

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取材:宮崎暁美、景山咲子