第35回東京国際映画祭(2022) 受賞作

10月24日(月)に日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区で開催された「第35回東京国際映画祭」が、11月2日(水)に閉幕。東京国際フォーラムにてクロージングセレモニーが開催され、各部門における受賞作の発表・授与が行われた。
小池百合子東京都知事も会場に駆け付け、【東京グランプリ/東京都知事賞】を受賞した『ザ・ビースト』へのトロフィー授与をおこなった。

東京グランプリ/東京都知事賞
『ザ・ビースト』監督:ロドリゴ・ソロゴイェン
最優秀監督賞(ロドリゴ・ソロゴイェン)、最優秀男優賞(ドゥニ・メノーシュ)も受賞!


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© Arcadia Motion Pictures, S.L., Caballo Films, S.L., Cronos Entertainment, A.I.E, Le pacte S.A.S.


受賞結果
コンペティション
東京グランプリ/東京都知事賞 
『ザ・ビースト』監督:ロドリゴ・ソロゴイェン

審査委員特別賞 『第三次世界大戦』監督:ホウマン・セイエディ

最優秀監督賞 ロドリゴ・ソロゴイェン『ザ・ビースト』

最優秀女優賞 アリン・クーペンヘイム『1976』

最優秀男優賞 ドゥニ・メノーシュ『ザ・ビースト』

最優秀芸術貢献賞『孔雀の嘆き』
監督:サンジーワ・プシュパクマーラ

観客賞『窓辺にて』監督:今泉力哉

アジアの未来 作品賞
『蝶の命は一日限り』 
監督:モハッマドレザ・ワタンデュースト

Amazon Prime Videoテイクワン賞 該当なし

詳細はまた、特別記事にまとめます(暁)。

東京国際映画祭 募集中の二つの無料トークショー

東京国際映画祭 期間中に開催される二つのトークショーをご紹介します。
どちらも同じ日時です・・・
それぞれ応募締め切り日が違います。

◆TIFFスペシャルトークセッション
ケリング「ウーマン・イン・モーション」

https://2022.tiff-jp.net/news/ja/?p=59434

登壇予定者:是枝裕和(映画監督)、松岡茉優(女優)

日時: 2022年10月31日(月) 18:30開場 19:00開演 20:00終了(予定)
場所: TOHO シネマズ 日比谷 スクリーン7
入場料: 無料
応募締め切り:10月18日(火)
応募フォーム
https://ws.formzu.net/dist/S62314449/

募集人数:50名(抽選の結果、当選者には10月21日(金)までにメールにてお知らせします)


◆第35回東京国際映画祭 Daiwa House presents トークショー
西島秀俊x津田寛治x多田 琢「映像の魅力について語る

https://2022.tiff-jp.net/news/ja/?p=59465

日時:10月31日(月)18:30~
会場:ミッドタウン日比谷 BASE Q ホール1
登壇者:西島秀俊(俳優)、津田寛治(俳優)、多田 琢(クリエーティブディレクター)

参加申し込みはこちらから!
https://letter.daiwahouse.co.jp/webapp/form/20714_sqeb_155/index.do
抽選で50組100名様をご招待!10/20(木)締切

国際交流基金×東京国際映画祭 co-present交流ラウンジ

第35回東京国際映画祭では、国際交流基金(JF)との共催プログラムの一環として、「交流ラウンジ」が開催されます。
今年で3年目を迎え名称を改めた「交流ラウンジ」は、是枝裕和監督を中心とする検討会議メンバーの企画のもと、アジア、そして世界各国・地域から集う映画人と第一線で活躍する日本の映画人が東京で語り合う場です。

トークは東京国際映画祭YouTubeチャンネルにて後日配信(録画)でご覧いただけます。
★今年度は一般参加及びライブ配信はありません。

【10月25日(火)】
ブイ・タック・チュエン × 藤元明緒 
[ベトナム語-日本語:逐次]
モデレーター:石坂健治(東京国際映画祭シニア・プログラマー/日本映画大学教授)

【10月27 日(木)】
ミルチョ・マンチェフスキ マスタークラス
 [英語-日本語:逐次]
モデレーター: 市山尚三(東京国際映画祭プログラミング・ディレクター)

【10月29日(土)】
ツァイ・ミンリャン × 深田晃司  
[中国語-日本語:逐次]
モデレーター:石坂健治(東京国際映画祭シニア・プログラマー/日本映画大学教授)

【10月31日(月)】 
橋本愛 × 是枝裕和  
[日本語のみ]

【11月1日(火)】
ジュリー・テイモア × 行定勲 
[英語-日本語:逐次]
モデレーター: 市山尚三(東京国際映画祭プログラミング・ディレクター)

『響け!情熱のムリダンガム』(2018年TIFF上映時タイトル『世界はリズムで満ちている』) 茨城・あまや座でトーク付き上映(4/16・4/17)

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南インド料理店「なんどり」のマダム 稲垣紀子さんが、推し活高じて、配給会社テンドラルを立ち上げ、インド映画『響け! 情熱のムリダンガム』を買い付け、この秋、全国公開を目指して準備中とのことです♪

『響け! 情熱のムリダンガム』は、原題 「Sarvam Thala Mayam」
2018年の東京国際映画祭で『世界はリズムで満ちている』のタイトルで上映された映画といえば、ご存じの方も多いのではないでしょうか。A・R・ラフマーンが音楽を担当していることで話題になった映画です。
私は、日程が合わなくて、プレス試写でほんの最初だけ観た記憶が・・・
すご~く観たかった映画です。

全国公開に先駆け、4月16日(土)と17(日)の2日間、茨城県唯一のミニシアター「あまや座」で、「春のインド映画特集2022」の一環で特別上映されます。 16日にはトークも行われます♪

「あまや座」 春のインド映画特集2022
http://amaya-za.com/2022/03/21/post-5185/

『響け!情熱のムリダンガム』
4月16日(土)14:00〜上映
★上映後トーク(17:10終了予定)
【ゲスト】
稲垣紀子さん(配給会社テンドラル)
山田桂子さん(インド文化研究家)

4月17日(日)14:30より上映


「あまや座」 2017年10月14日に、茨城県那珂市瓜連に出来た県内唯一のミニシアター
アクセス:http://amaya-za.com/page-152/


◆東京国際映画祭 公式サイト 『世界はリズムで満ちている』より
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https://2018.tiff-jp.net/ja/lineup/film/31WFE11
あらすじ
貧しい不可触民の家に生まれたピーターは早くから音楽の才能を示し、ムリダンガム(南インドの打楽器)の巨匠のもとに弟子入りして修行に励む。しかし様々な障害が立ちはだかり、音楽業界からも家族からも拒絶された彼は、放浪の旅に出る。果たしてピーターは降りかかる困難を乗り越えることができるのだろうか。

作品解説
師匠と弟子、伝統音楽の現代への継承といったテーマに、背景としてインド特有の社会階級の問題を絡めた音楽映画。映画音楽のカリスマ作曲家、A・R・ラフマーン(『ボンベイ』『ムトゥ 踊るマハラジャ』『スラムドッグ$ミリオネア』)が音楽を担当している。
ラージーヴ・メーナン監督は南インド・ケーララ州の出身で、マニ・ラトナム監督『ボンベイ』などの撮影監督としてキャリアを磨いてきた。


2018年TIFF 公式レポート
「A・R・ラフマーンさんとは30年来のお付き合いで親友です」10/30(火):Q&A『世界はリズムで満ちている』
https://2018.tiff-jp.net/news/ja/?p=51044

大きな変革を遂げる主人公を描きたかった」10/28(日):Q&A『世界はリズムで満ちている』
https://2018.tiff-jp.net/news/ja/?p=50979


なお、南インド料理「なんどり」さんで『マッキー』上映会に参加した時のことを、日記に書いています。ご参考まで~!

『バーフバリ』旋風の中、南インド料理「なんどり」さんで、さよなら『マッキー』会
http://cinemajournal.seesaa.net/article/460045360.html


(景山咲子)



第34回東京国際映画祭 観て歩き(暁)

2021年10月30日(土)~11月8日(月)

今回、東京国際映画祭の会場がこれまでの六本木から有楽町地区に移ったので去年よりは移動が楽になったけど、会場はシネスイッチ銀座、TOHO日比谷、シャンテ、読売ホールなど観劇の会場そのものがいくつもになり、さらに東京フィルメックスは朝日ホール。私の足では移動に時間がかかり、結局、TOHO日比谷で上映された作品はあきらめた。
その中から東京国際はプレス試写、一般上映合わせて7本の作品を観た。フィルメックスは8本で合計15本。これまで、大体東京国際映画祭で16本くらい観て来たので、だいたい例年通りの本数になった。
ただ今回プレスセンターがTOHO日比谷で、プレス試写会場のシネスイッチ銀座と離れていたので、プレスセンターをほとんど利用できなかったのが残念だった。これまでは空き時間にはプレスセンターに寄り、情報を集めたり、記事を書いたりできたのに、今回は時間的にプレスセンターに行くのが無理でそういうことはできなかった。
プレスカードの引き取りとクロージングセレモニーの申し込みのみ。クロージングの取材申し込みがネットでしか申し込めなかったので、ネット操作に疎い私は、プレスセンターで係の人に聞きながら申し込み申請した。
去年から東京フィルメックスと同時期開催になってしまい、これまで15年近く参加していた東京国際映画祭のオープニング取材は、フィルメックスでの映画鑑賞を優先させたので去年に引き続き参加を諦めた。やはり同時開催ではなく、少し時期をずらして開催してくれたらと強く思う。フィルメックスを少し後ろにしてくれないかな~。来年は久しぶりに東京国際映画祭のオープニングに参加してみたい。
さて、映画祭で観た作品ですが、観た作品から下記作品を紹介します。

『オマージュ』 原題[오마주] コンペティション
108分 カラー&モノクロ 韓国語 日本語・英語字幕 2021年韓国
監督:シン・スウォン[신수원]
キャスト:イ・ジョンウン、クォン・ヘヒョ、タン・ジュンサン

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©2021 JUNE Film. All Rights Reserved.

今年の映画祭で観た作品で、一番印象に残ったのがこの作品。
主人公のジワンは3本の映画を撮った中年の女性監督だが、そのあとの作品がなかなか撮れないでいる。このスランプのジワンがが請け負った仕事が、韓国の女性監督の先達が1960年代に撮った『女判事』のフィルムを修復することだった。元のフィルムは音声の一部と何かのシーンが欠落していた。検閲でカットされたと思われるフィルムを探すシーン、修復の作業の過程を通してその女性監督が辿った苦難の道のりが明らかになってゆく。と同時に、今も変わらぬ女性監督たちの実情も伝わってくる。
2010年東京国際映画祭最優秀アジア映画賞に輝いた『虹』のシン・スウォン監督の新作は、韓国最初の女性映画監督へのオマージュだった。主人公を演じているのは、『パラサイト/半地下の家族』(19)で怪しい家政婦役を演じていたイ・ジョンウン。

ジワンは「安いけど意義のある仕事と、何も考えずにやれる賃金の高い仕事とどっちを取る?」と言われて、このアルバイトをすることになったけど、さりげないセリフの中にユーモアがあったり、先輩監督の苦悩の中に韓国だけでなく世界中の女性監督が被ってきた苦難を表現していたり、最後のフィルムがみつかる思わぬシーンの意外性も素晴らしく感動的な作品だった。
ホームコメディ的な作品かと思うような冒頭の息子とのやりとりのシーンからは、こういうシリアスなテーマを扱う作品だとは全然思わなかった。コメディ色が結構ありながら、ミステリアスだったり、シリアスな現実も描いていて、こういう映画の作りとてもうまいと思った。女性監督が映画を続ける上での苦労などシビアなことを扱っていながら、映画は優しさにあふれていた。
シン・スウォン監督は、「1960年代当時の非常に保守的な環境の中、自分自身や他人からの視線と闘いながら生き残ってきた女性監督たちの姿が、自分自身の苦悩と重なる思いがあったことから、いつかこれをモチーフにした映画を撮りたいと思っていた」とトークで語っていた。
昔の女性監督は大変だったけど、今も変わらないというのが残念なことではあるけど、それを表現できるということが素晴らしい。

TIFFトークサロン『オマージュ』の情報