アジアフォーカス・福岡国際映画祭2019  Focus on Asia Fukuoka International Film Festival 2019

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毎年楽しみにしているアジアフォーカス。
例年、スケジュールが出るのが8月中旬以降だったのですが、今年はもうスケジュールが出ました。

アジアの新作の数々のほか、今年は、
藏原惟繕(くらはらこれよし)監督に焦点をあてた日本映画特集
「福岡」をキーワードにした【福岡パノラマ】
[2019年日本・イラン 外交関係樹立90周年記念上映]
[福岡・イポー姉妹都市締結30周年 ヤスミン監督没後10年記念上映]
[ラグビーワールドカップ2019™日本大会記念上映]
などの企画が立てられています。

会期:9月13日(金)~9月19日(木)


9月13日(金)
 
オープニング・セレモニー + オープニング上映

9月14日(土)~19日(木) 一般上映 

スケジュール http://www.focus-on-asia.com/schedule/

◆アジアの新作・話題作


恋の街、テヘラン  Tehran: City of Love
2019年/イラン、イギリス、オランダ/102分
監督 : アリ・ジャベルアンサリ

ナイト・ゴッド Night God
2018年/カザフスタン/110分
監督: アディルハン・イェルジャノフ

シヴァランジャニとふたりの女 Sivaranjani and Two Other Women
2018年/インド/123分
監督: ヴァサント・S・サーイ

デモンズ Demons
2018年/シンガポール/83分
監督: ダニエル・フイ

夜明けを待ちながら Ten Seconds Before Sunrise
2018年/インドネシア/82分
監督: テディ・スリアアトマジャ

マンタレイ Manta Ray
2018年/タイ、フランス、中国/105分
監督: プッティポン・アルンペン

アルファ 殺しの権利 Alpha, The Right To Kill
2018年/フィリピン/94分
監督: ブリランテ・メンドーサ

それぞれの道のり  Lakbayan (Journey)
2018年/フィリピン/118分
監督: ブリランテ・メンドーサ、ラヴ・ディアス、キドラット・タヒミック

マルカド、月を喰らうもの  Markado: The Moon Devourer
2018年/フィリピン/90分
監督: ジョー・バクス

轢き殺された羊  Jinpa
2018年/中国/87分
監督: ペマツェテン

自由行  A Family Tour
2018年/台湾、香港、シンガポール、マレーシア/107分
監督 : イン・リャン


◆東南アジア・リージョナル特集
「リージョナルであること」


フンバ・ドリーム  Humba Dreams
2019年/インドネシア/75分
監督: リリ・リザ

誰かの妻
 Other Man's Wife
2018年/インドネシア/99分
監督: ディルマワン・ハッタ

カンペーン The Wall
2018年/タイ/95分
監督: ブンソン・ナークプー


◆特別上映 映画『福岡』記念
チャン・リュル監督特集.「越境するポエジー」


福岡  Fukuoka
2019年/韓国/86分
監督: チャン・リュル

群山:鵞鳥を咏う Ode to the Goose
2018年/韓国/121分
監督: チャン・リュル

★福岡市総合図書館での上映作品
豆満江 Dooman River
2010年/中国、韓国、フランス/92分
監督: チャン・リュル

風と砂の女 Desert Dream
2006年/モンゴル、韓国、フランス/125分
監督: チャン・リュル


◆日本映画特集
「モダニズムヘの愛と憎しみと 監督・藏原 惟繕」


憎いあンちくしょう Ⅰ Hate But Love
1962年/日本/105分
監督 : 藏原惟繕

黒い太陽
 Black Sun
1964年/日本/95分
監督 : 藏原惟繕

夜明けのうた
  The Song of Awakening
1965年/日本/93分
監督 : 藏原惟繕


◆特別上映◆

2019年日・イラン 外交関係樹立90周年記念上映
セールスマン  The Salesman
2016年/フランス、イラン/124分
監督 : アスガー・ファルハディ


福岡・イポー姉妹都市締結30周年 ヤスミン監督没後10年記念上映

細い目 Sepet
2004年/マレーシア/107分
監督 : ヤスミン・アフマド


ラグビーワールドカップ2019™ 日本大会記念上映
インビクタス/負けざる者たち Invictus
2009年/アメリカ/133分
監督 : クリント・イーストウッド

◆バリアフリー上映
めんたいぴりり Mentaipiriri
2019年/日本/115分
監督 : 江口カン


◆福岡フィルムコミッション支援作品
電気海月のインシデント Electric Jellyfish Incident
2019年/日本/98分
監督 : 萱野孝幸

◆アジアフォーカス・福岡国際映画祭 Presents 福岡パノラマ

アオハルフラッグ AOHARU-FLAG
2019年/日本/38分
監督 : 小田憲和

私刑執行日 guilty day
2019年/日本/48分
監督 : 小田憲和

博多明太! ぴりからこちゃん
 HAKATAMENTAI!PIRIKARAKOCHAN
2019年/日本
製作社 : ぴりからこちゃん製作委員会


アジアフォーカス2018 『仕立て屋 サイゴンを生きる』9/16 Q&A

9月16日 10:05 福岡空港着。ホテルに荷物を預けて、櫛田神社にお参りして、キャナルシティの会場へ。今年のアジアフォーカス最初の映画は、ベトナム映画 『仕立て屋 サイゴンを生きる』。といっても、最後の20分だけ拝見。伝統的なアオザイをモダンな布地で現代に蘇らせた華麗なファッションショーのエンディング。上映後のグエン・ケイ監督が登壇するQ&Aだけでも聴ければと思っていた次第。 引篭もりだったヒロインの物語は、11月の東京でのベトナム映画祭で観ることに。

10月には大阪でのベトナム映画祭で上映されます。
http://www.cinenouveau.com/sakuhin/vietnam2018/vietnam2018.html#top
大阪 シネ・ヌーヴォでの上映日程:
10月13日(土)18:50~、10月19日(金)16:50~


『仕立て屋 サイゴンを生きる』

2017年/ベトナム/100分 
監督 : チャン・ビュー・ロック、グエン・ケイ
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1969年のサイゴン。9代続いた仕立て屋の娘ニュイはアオザイ作りには興味を示さず、伝統を継承する母親の方針に反発。突然、2017年のホーチミンにタイムスリップした彼女は、首を吊ろうとしていた年老いた自分自身に対面する。服飾業界を舞台に展開するポップなファッション・ファンタジー。

◆9月16日(日)上映後のQ&A
ゲスト:グエン・ケイ監督 司会:高橋 哲也氏

司会:監督は脚本も担当されました。アオザイをテーマに映画を作ろうとしたきっかけは?
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監督:まずは、福岡の皆様、ありがとうございます。
アオザイをテーマに選んだのは、プロデューサーから若い人が伝統的なものを好まない傾向があって、アオザイも着なくなっているので、アオザイを着たくなるような映画を作ろうと言われたのが発端です。アオザイはクールだと思えるようなものをと。

司会:ヒロインのニュイのお母さん役を演じたのが、プロデューサーのゴー・タイン・ヴァンさんですね。2016年のアジアフォーカスのベトナム大特集で上映した『ロスト・ドラゴン』(ゴー・クオン監督、2015年)の女優さんで、有名な方です。

*会場より*
― 60~70年代の実写の映像が使われていて、CGより良いアイディアでした。布地を切るハサミの音にもこだわりを感じました。ベトナムで公開されたときには反響があってアオザイがブームになったのではないでしょうか?

監督:そうなんです。嬉しいことに、若い人たちが注目してくれました。110万枚チケットが売れました。(注:2017年興行収入第3位) テト(旧正月)の時には、大勢の若い人たちがアオザイを着て町を歩いてくれて嬉しかったです。今や、アオザイ大好きとも言ってくれました。
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― この物語にはモデルがあるのでしょうか?

監督:モデルのお店があったわけではありません。映画を撮り始めた時、私自身も女優さんと一緒にアオザイの作り方を学びました。この42年間のベトナムの変化で、昔ながらのアオザイを作っているお店は、もう1~2軒しかありません。今のお店は昔の作り方ではないのです。かつて作っていた人たちを訪ねて、当時の話を聞きました。戦争もあって、昔のものはなくなったり、消されたりしているので、当時の姿を皆で再現しようと頑張りました。

― 伝統を巡る親子の対立で、普遍的なテーマでした。ヒロインの現代的なファッションも含めて、とても気を使われたと思います。

監督:好運だったのは、ファッションの専門家も手助けしてくださいました。トイ・グエンさんはスポンサーにもなってくれて、アオザイをすべて提供してくださいました。ニュイの服もすべてトイ・グエン製です。一方、有名デザイナーのヘレンの服は、イッセイミヤケ、バレンシアガーなどすべて外国製です。ヘレンは新しいものを象徴しています。

― 現代と比べるのが、1960年代なのはなぜですか? ベトナムの人にとって、60年代はどういう意味を持つのでしょうか?

監督:韓国と同様、ベトナムも南北に分かれていた時代がありました。南はアメリカの文化の影響を受けていました。南の中心サイゴンでは、60年代は戦争中にもかかわらずタイムラグなくアメリカ文化に追いついていました。1975年に南北統一し、南部の人は外国に移住する人が多くて、私の家族も私と母だけがベトナムに残りました。60年代は、懐かしく輝かしい時代です。映画で善意で60年代を描くということで、サポートしてもらえました。政治的なメッセージは、あまり盛り込んでいませんが、女性監督ですので、ファッションに注目しました。

司会:2015年の福岡アジア文化賞で、ベトナムの女性ファッションデザイナーのミン・ハンさんが芸術・文化賞を受賞されました。

監督:ミン・ハンさんからは、どれだけアオザイを愛しているかを学びました。福岡が彼女にアジア文化賞を差し上げてくださって嬉しいです。

― ベトナム語がとても美しかったです。時代が変わっても、何が大事かを教えてくれる映画でした。次回作は?

監督:ベトナム語が美しいとおっしゃってくださって嬉しいです。昔と今の価値は違ってきています。谷崎潤一郎の「陰翳礼讃(いんえいらいさん)」をバイブルにしているのですが、芸術家は感じたものを作品にするのに文化や時代のボーダーはありません。
次回作は、ベトナムのショウビズの暗闇を覗くというテーマで作っています。「スキャンダル」のシリーズです。次の次のテーマは、ベトナムのご飯「タムタム」についてです。また、3部作の一つとして、建築をテーマにホイアンやフエの建物を描く予定です。

司会:最後にひとこと!

監督:福岡には初めてまいりましたが、とても住みやすそうで素晴らしい町ですね。

司会:本日は、ありがとうございました。

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終了後、会場の外でサイン会が開かれました。

台湾映画祭2018 @福岡・アジア美術館8階 あじびホール

アジアフォーカス・福岡国際映画祭関連企画として、台湾映画祭が開催中です。

開催日:9月13日(木)~9月18日(火)①10:30~②13:30~③16:30~
会場:あじびホール(福岡・アジア美術館8階)

上映作品 (4作品とも九州初上映)
◆私を月に連れてって 2017年(105分)
◆淡水河の奇跡 2016年(109分)
◆川流の島 2017年(97分)
◆心の故郷~ある湾生の歩んできた道~ 2018年(150分)

『心の故郷~ある湾生の歩んできた道』林雅行監督インタビューを、シネマジャーナルに掲載しています。
http://www.cinemajournal.net/special/2018/kokoro/index.html
戦前、日本統治下の台湾(1985年から1945年の50年間)で生まれ育った日本人(湾生)を巡るドキュメンタリー。


★上映スケジュール等 詳細は下記で確認ください。
http://faam.city.fukuoka.lg.jp/event/detail/700