あいち国際女性映画祭2024 受賞結果

フィルム・コンペティションの受賞は下記の作品です。

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受賞者

■グランプリ

【アニメーション部門】
『Alma’s Condition』(ポルトガル、スペイン) 監督:サラ・ナベス

【ドキュメンタリー部門】
『Mrs. Iran’s Husband』(イラン) 監督:マルヤン・ホスラビ

【ドラマ部門】
『Our Summer』(韓国)監督:ユン・ガヨン

■観客賞
【アニメーション部門】
『Alma’s Condition』(ポルトガル、スペイン) 監督:サラ・ナベス

【ドキュメンタリー部門】
『I AM NOT INVISIBLE』(日本) 監督:川島佑喜

【ドラマ部門】
『嘘つきは〇〇のはじまり』(日本) 監督:ナカムラサヤカ

また、今回、応募作品の中に優れた作品が多くあったため、審査委員の間で協議し、審査委員特別賞が設けられまし。

<審査委員特別賞>
『愛 LOVE Mother』(日本) 監督:常石梨乃

おめでとうございます!

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受賞者と審査員一同

第29回「あいち国際女性映画祭2024」上映作品紹介&スケジュール

2024年9月5日(木)~8日(日)

盛夏の聲 The Midsummer’s Voice
中国/2024年/105分
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9月5日(木)10:00/ウィルホール
9月6日(金)18:30/ミッドランドスクエア シネマ2
日本初公開/監督オンライントーク予定

監督:チャン・ユーディ(張裕笛)
出演:ビエン・チェン(辺程)、
チョウ・メイジュン(周美君)、チェン・シャオシー(陳少熙)
原題は思春期での声変わりを意味する『倒仓』。主人公の少年を中心に、京劇を学ぶ3人の学生が夏の間、大事なコンペティションのため競い、支え合う中で成長する様子を描いた青春映画。出演は、歴史ドラマ等で知られる主役のビエン・チェン『、天使は白をまとう』(2017)、『白い小船』(2023)のチョウ・メイジュン他。

第26回ウディーネ・ファーイースト映画祭コンペティション部門出品
第26回上海国際映画祭「一帯一路」映画週間出品

ジンセン・ボーイ Ginseng Boy
韓国/2023年/94分
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©Korean Academy of Film Arts (KAFA)
9月5日(木)13:30/ウィルホール
9月7日(土)18:30/ミッドランドスクエア シネマ2
9/5 チョ・ハンビョル監督、カン•ジヨン(知英)さん来場予定

監督:チョ・ハンビョル
出演:カン・ジヨン(知英)、イ・ジュウォン、ユ・スンウン

詐欺師のジェニーは、ある日智異山(チリサン)にある村で、不老長寿の効果があるという1000年ものの高麗人参酒の存在を知り、病気の老人からそれを盗もうと試みる。しかし老人の孫で、不思議な少年テンジャンに出会った事で、事態は思わぬ方向へと進んでいく。ガールズグループKARAのメンバー、カン・ジヨン(知英)が主役のコメディ映画。

99%、いつも曇り 99% Cloudy... Always
日本/2023年/110分
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©35 Films Parks
9月5日(木)10:00/大会議室
瑚海みどり監督来場予定

監督:瑚海みどり
出演:瑚海みどり、二階堂智、永楠あゆ美配給:35 Films Parks

母親の一周忌で叔父に言われた「子供はもう作らないのか」の一言に大きく揺れる楠木一葉(45)。子供は作れないと言い放つ一葉の目には、夫の大地(50)が子供を欲しがっている姿が映る。流産した経験もあり子作りに前向きになれない一葉だったが、自分がアスペルガー傾向(発達障害グレーゾーン)にあることに悩みを持っていた。

第36回東京国際映画祭Nippon Cinema Now部門正式出品
第17回田辺・弁慶映画祭コンペティション部門グランプリ、観客賞、俳優賞、わいず倶楽部賞受賞

アディクトを待ちながら Let it rain
日本/2024年/82分
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©2024ギャンブル依存症問題を考える会
9月5日(木)13:30/大会議室
ナカムラサヤカ監督、青木さやかさん来場予定

監督:ナカムラサヤカ
出演:高知東生、橋爪遼、青木さやか、升毅
配給:マグネタイズ

数々のヒット曲を持つ大物ミュージシャン、大和遼が覚醒剤と大麻の所持で逮捕された。人々は驚き、落胆し、大きなニュースとなった。あれから2年。薬物、ギャンブル、アルコール、買い物、ゲームといった依存症患者らで結成されたゴスペルグループ「リカバリー」が、音楽ホールでコンサートを開こうとしていた。そのメンバーには大和の名前があったが、大和は開始時間を過ぎても現れず――。

ミルクティーを待ちながら Waiting for My Cup of Tea
台湾/2021年/114分
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©Rich Young Production Co., Ltd.
9月5日(木)18:30/ミッドランドスクエア シネマ2

監督:ジャン・フーホア(詹馥華)
出演:サイモン・リアン(連晨翔)、エレン・ウー (吳子霏)、アレックス チョウ(周予天)
協力:台北駐日経済文化代表処 台湾文化センター/
Cinema Drifters /大福

台湾でベストセラーになったインターネット小説を原作者自らが映画化。バレンタインデーの夜、卒業を控えた主人公の美術学生、シャオホアが、恋人を寒い中待ち続けた青年に温かいミルクティーを差し出す事から始まる青春ラブストーリー。主役のエレン・ウーを始め、サイモン・リアン、アレックス チョウらの出演で注目された。

第14回アジアン・ポップアップ・シネマ映画祭クロージング作品
Asian Cinerama by Asian Film Awards 2022クロージング作品

シティ・オブ・ウィンド City of Wind
フランス、モンゴル、ポルトガル、オランダ、ドイツ、カタール/
2023年/103分
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©AURORA FILMS GURU MEDIA UMA PEDRA NO SAPATO VOLYA FILMS 2023
9月6日(金)10:00/ウィルホール

監督:ラグワドォラム・プレブオチル
出演:テルゲル・ボルドエルデネ、
ノミンエルデネ・アリウンビヤンバ協力:大阪アジアン映画祭

モンゴルに暮らす17歳のゼは高校生活の傍ら、シャーマンとしてコミュニティの重要な精神的ガイダンスの役も担う。ある日、シャーマンとして訪れた先でマララーという少女と出会い、それを機に彼の両立した生活に変化が起き…。シャーマンと思春期の少年という、伝統と現代生活の間で葛藤する主人公の姿を描く。大阪アジアン映画祭グランプリ受賞。

第80回ヴェネチア国際映画祭オリゾンティ部門男優賞(テルゲル・ボルドエルデネ)受賞
第96回アカデミー賞国際長編映画賞モンゴル代表
第19回大阪アジアン映画祭グランプリ受賞

春行 A Journey in Spring
台湾/2023年/90分
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©Diversion, Being Film and Art Co.
9月6日(金)13:00/ウィルホール

監督:ワン・ピンウェン(王品文)、ポン・ズーフェイ(彭紫惠)
出演:シー・シアン (喜翔)、ヤン・クイメイ(楊貴媚)、ラン・ウェイホア (藍葦華)

台湾の山中で暮らす熟年夫婦が主人公。お互い文句を言いながらも長い間支え合ってきた2人の生活は、妻の突然の死をきっかけに一変する。ある朝、妻が亡くなっている事に気づいた夫は、その遺体を古い冷凍庫に入れて保存しようとするが…。静かに進行するストーリーと全編スーパー16ミリで撮影された味のある映像が印象的な作品。

第71回サン・セバスティアン国際映画祭最優秀監督賞受賞
第34回シンガポール国際映画祭脚本賞、最優秀演技賞(ヤン・クイメイ)受賞
第19回大阪アジアン映画祭特別注視部門・特集企画
台湾:電影ルネッサンス2024出品
協力:大阪アジアン映画祭

真昼の女 Blind at Heart
ドイツ、スイス、ルクセンブルク/2023年/137分
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©LUCKY BIRD PICTURES GMBH,C-FILMS AG, IRIS PRODUCTIONS S.A.
9月6日(金)15:10/ウィルホール
監督:バルバラ・アルベルト
出演:マーラ・エムデ、
マックス・フォン・デア・グレーベン、トーマス・プレン

原作はドイツの作家、ユリア・フランクによる同名小説。1920年代のドイツ。医師を志すユダヤ人女性、ヘレーネは姉と共にベルリンに移り、やがてカールという男性と出会い結婚する。しかし華やかな時代が終わり、ナチスが政権を握ると、彼女の人生は取り返しのつかない方向へと動き出す。2つの大戦を背景に力強く生き抜いた女性の半生を描く。

第36回東京国際映画祭コンペティション部門出品
第27回タリン・ブラックナイト映画祭出品第54回インド国際映画祭出品
協力:東京国際映画祭

パルバティ・バウル 黄金の河を渡って 
Parvathy Baul 〜 Cross the Golden River
日本/2024年/108分
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©サキプロ(阿部櫻子)
9月6日(金)10:00/大会議室

監督:阿部櫻子
出演:パルバティ・バウル、梶原徹也、阿部一成
配給:サキプロ

インドの最高カースト「バラモン」の家庭に生まれながら、吟遊行者「バウル」の道に入ったパルバティ。パルバティ・バウルの 30年来の友人、阿部櫻子監督が、パルバティの来日公演を通してインドのバウルと日本の神楽や聖地のふれあいが起こす化学変化を捉え、バウルという修行者の精神世界を掘り下げるドキュメンタリー。

わたしの物語 Is There Anybody Out There?
イギリス/2023年/87分
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©Hot Property ITAOT Limited 2023
9月6日(金)16:30/ミッドランドスクエア シネマ2

監督:エラ・グレンディニング
出演:エラ・グレンディニング
配給:パンドラ

“私と同じような脚の人っている? ”股関節がなく、大腿骨が短い20代のイギリス人映画監督エラ・グレンディニングが、好奇の目線を無遠慮に投げかけてくるこの世界で、自分を肯定するためには何が必要かを知るため、SNSを通じ“自分と同じ障がいがある人”を探す“セルフ・ポートレイト”ドキュメンタリー。

2023年サンダンス映画祭ワールドシネマ部門正式出品
2023年クラクフ映画祭最優秀ソーシャル・イシュー映画賞受賞
2023年ミルウォーキー映画祭審査員特別賞受賞 他

3つのコードと真実 Three Chords and the Truth
オーストラリア/2022年/80分
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9月7日(土)10:00/ウィルホール
監督オンライントーク予定

監督:クレア・パスヴォルスキー
出演:ジャッキー・マーシャル、
メイジー・オウエンス、マシュー・ヘイズ

かつては女性版ボブ・ディランとも称されたミュージシャンのアンジーは、3度目のがん宣告を受け、経済的に困窮しながらも最期のアルバムを作ろうとする。そんな中、父親の元を飛び出した少女ルビーと出会い、アンジーは、心さまよう彼女に過去を癒す方法として曲作りを教えるが…。主役のアンジーを自身もがん闘病中のジャッキー・マーシャルが熱演。

第28回ブリスベン国際映画祭出品 第70回シドニー映画祭出品
オーストラリア監督協会(ADG)最優秀長編映画監督賞受賞
協力:一般社団法人N.O.W.

恩田千佐子アナウンサー講演会「すべてが生きる糧」
『3つのコードと真実』上映&監督オンライントーク終了後
9月7日(土)12:15~13:15/ウィルホール

参加費無料

2017年に乳がんの手術を受けた恩田千佐子アナウンサー。治療を受けながらの就労やキャリアを積まれるなかでのご苦労など、さまざまな壁を乗り越えた今だからこそ語れること・感じることなどをお話いただきます。

中京テレビアナウンサー 恩田千佐子 さん
1967年生まれ、東京都小平市出身。
共立女子中学・高校から青山学院大学に進学し、 1990年中京テレビ放送(株)では初めての総合職女性アナウンサーとして入社。「クイズ知って得 Q 便!」
「おはようテレワッサン「」P.S. 愛してる!「」ピアット」
「ミヤネ屋@ナゴヤ店」と数々の番組を担当し、平日夕方の生放送「 News リアルタイム「」news every. 」を経て、現在の「キャッチ!」メインキャスターは12年目に突入。30歳で長女、33歳で長男を出産。39歳で夫がくも膜下出血で急逝し、その後はシングルマザーで子育
てをしてきました。50歳で乳がんと診断され、右乳房乳腺と右腋リンパ節を全提出。およそ2ヶ月の抗がん剤治療の後、ホルモン療法7年目(あと3年)。
進行役:佐藤久美(名古屋国際工科専門職大学教授・当映画祭イベントディレクター)
・恩田千佐子アナウンサー講演会のみの参加は無料です。
・『3つのコードと真実』上映後の監督オンライントークが終了する午後12時 5分ごろ開場します。
・『3つのコードと真実』のチケットをお持ちの方は、そのまま同じお席でご参加いただけます。

わたしのかあさん ―天使の詩―
My Mom, My Angel: A Journey of Love and Acceptance
日本/2024年/114分
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©現代ぷろだくしょん
9月8日(日)10:00/ウィルホール
山田火砂子監督来場予定 シーン•ボイスガイド付き

監督:山田火砂子
出演:寺島しのぶ、常盤貴子、高島礼子

障がい者特別支援施設の園長である山川高子はある日、親友から母親・清子のことを本にしないかと声をかけられた。今でこそ福祉に従事する高子だが、両親は知的障がい者であり、かつてはそれを恥じた時期があった。そんな高子の心を癒したのは母清子の裏表のない、何より高子を愛する気持ちであった。

配給:現代ぷろだくしょん

何も知らない夜 A Night of Knowing Nothing
インド、フランス/2021年/100分
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9月8日(日)13:20/大会議室

監督:パヤル・カパーリヤー

映画を学ぶ学生が恋人へあてた手紙を中心とした架空の物語を通じて、インドの若者たちの激動の日々が浮かび上がる。現実とフィクションが融合し、夢、記憶、幻想、不安が交じり合う。カースト制度、政府への抗議運動、学生運動の弾圧事件など自由を求める若者たちの闘争を映し出す。

山形国際ドキュメンタリー映画祭2023
インターナショナル・コンペティション
ロバート&フランシス・フラハティ賞(大賞)受賞
協力:山形国際ドキュメンタリー映画祭

★特 別 企 画
人間の境界 Green Border
ポーランド、フランス、チェコ、ベルギー/2023年/152分
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©2023 Metro Lato Sp. z o.o., Blick Productions SAS, Marlene Film Production s.r.o., Beluga Tree SA, Canal+ Polska S.A., dFlights Sp. z o.o., Česká televize, Mazovia Institute of Culture
9月5日(木)15:20/ミッドランドスクエア シネマ2

監督:アグニエシュカ・ホランド
出演:マヤ・オスタシェフスカ、 ベヒ・ジャナティ・アタイ、モハマド・アル・ラシ

「ベラルーシを経由してポーランド国境を渡れば、安全にヨーロッパに入ることができる」という情報を信じて祖国を脱出した、幼い子どもを連れたシリア人家族。しかし、亡命を求め国境の森までたどり着いた彼らを待ち受けていたのは、武装した国境警備隊だった…。

第80回ヴェネチア国際映画祭審査員特別賞 受賞
第59回シカゴ国際映画祭観客部門 最優秀国際長編映画賞受賞
第53回ロッテルダム国際映画祭観客賞受賞

配給:トランスフォーマー

国際交流企画/名古屋難民支援室&AIWFF共同企画
ピース・バイ・チョコレート Peace by Chocolate
カナダ/2021年/96分
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9月6日(金)14:50/大会議室

監督:ジョナサン・カイザー
出演:アイハム・アブ・アンマー、ハテム・アリ、マーク・カマチョ

シリア内戦により難民となったテレクは、家族と共にカナダのアンティゴニッシュという小さな街に移り、そこで、内戦で保留になった医学部卒業を目指そうと試みる。一方、ダマスカスで一流のチョコレート職人だった父親のイッサムは、人々の支援を得てチョコレート販売を再開し、成功の道が開けるが…。実在するチョコレート店の心温まるサクセスストーリー。

コルディエラ映画祭2021 最優秀監督賞受賞
ポート・タウンセンド映画祭2021ワールドレンズ賞受賞
ライジングサン国際映画祭2021(日本)最優秀映画賞
最優秀俳優賞受賞

配給:D6モーション・ピクチャーズ

上映後
シンポジウム「カナダに学ぶ『多文化主義』と移民・難民政策」
多文化主義をアイデンティティーに持つカナダ。日本文化にも造詣が深いパデュー領事と、名古屋を中心とする地域に在住する難民の支援活動をされている羽田野さんに、多文化主義、難民・移民をキーワードにお話を伺います。
進行役:佐藤久美(名古屋国際工科専門職大学教授•当映画祭イベントディレクター)ゲスト:デイヴィッド•パデュー さん(在名古屋カナダ領事館 領事)
羽田野真帆 さん(名古屋難民支援室コーディネーター)

勝手に流れた星だから Baby,Even Shooting Stars shining
日本/2023年/24分
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9月7日(土)14:20/ウィルホール シーン•ボイスガイド付き

監督:安藤桃子
出演:中村里帆、深澤嵐、奥田瑛二配給:桃山商店

「…忘れ物をしてきてしもうたがよ…湖の底に沈んだ…住んじょった家の中に…」祖母夏江の最後の言葉を胸に、結はかつてダムの底に沈んでいった、夏江が住んでいた魚梁瀬(やなせ)村へ向かった。作家・原田マハが原作・脚本を手掛ける。

パスト ライブス/再会 Past Lives
Past Lives
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Copyright 2022 © Twenty Years Rights LLC. All Rights Reserved
9月7日(土)16:10/ミッドランドスクエア シネマ2

監督:セリーヌ・ソン
出演:グレタ・リー、ユ・テオ、ジョン・マガロ

ソウルに暮らす12歳の少女ノラと少年ヘソン。ふたりはノラの海外移住により離れ離れになってしまう。12年後24歳になったふたりは、オンラインで再会を果たす。そして12年後の 36歳、ヘソンはノラが結婚していることを知りながらも、ノラに会うためにニューヨークを訪れる。24年ぶりにやっとめぐり逢えたふたりの再会の7日間。ふたりが選ぶ、運命とは――。

第96回アカデミー賞作品賞・脚本賞ノミネート 
第81回ゴールデングローブ賞
最優秀作品賞・最優秀主演女優賞・最優秀監督賞・最優秀脚本賞・最優秀非英語映画賞ノミネート
第73回ベルリン国際映画祭コンペティション部門出品
配給:ハピネットファントム・スタジオ

一月の声に歓びを刻め Voice
日本/2023年/118分
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©bouquet garni films
9月8日(日)13:20/ウィルホール
三島有紀子監督、カルーセル麻紀さん来場予定

監督:三島有紀子
出演:前田敦子、カルーセル麻紀、哀川翔

三つの島を舞台に〝、ある事件〟と〝れいこ〟を探す心の旅。八丈島の雄大な海と大地、大阪・堂島のエネルギッシュな街と人々、北海道・洞爺湖の幻想的な雪の世界を背景に「、性暴力と心の傷」に向き合い、心の中に生まれる罪の意識を静かに深く見つめ、人間たちの “生”を圧倒的な映像美で描いていく。

配給:東京テアトル

カラフルな魔女〜角野栄子の物語が生まれる暮らし〜
Kadono Eiko's Colorful Life: Finding the Magic Within
日本/2024年/96分
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©KADOKAWA
9月8日(日)10:00/大会議室
宮川麻里奈監督来場予定

監督:宮川麻里奈
出演:角野栄子 語り:宮﨑あおい

「魔女の宅急便」の作者として知られ、88歳になった今でも現役の児童文学作家として精力的に執筆に励む角野栄子さん。鎌倉の自宅ではテーマカラーである「いちご色」に囲まれ、カラフルな眼鏡とワンピースがトレードマーク。 88歳のキュートな“魔女”が、老いや衰えさえも逆手にとって今もなお、夢いっぱいな物語を生み出す秘訣とは。

配給:KADOKAWA

ワタシって何もの What the heck am I? 
日本/2023年/42分
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9月7日(土)『勝手に流れた星だから』上映後/ウィルホール
監督来場予定 シーン•ボイスガイド付き

監督:奥田瑛二
出演:佐月絵美、TOKO、奥田瑛二

奥田瑛二が企画、脚本、監督を務める約10年ぶりの新作映画。自分とはいったい何者であるのか、自己の存在価値を自覚できずに家族、友達、周囲の大人に問いかける一人の少女の物語。彼女が答えを見つけた時、きっとあなたも気付かされる…

配給:ゼロ・ピクチュアズ

★フィルム・コンペティション(アニメーション部門・ドキュメンタリー部門・ドラマ部門)ノミネート作品

9月7日(土)10:00~大会議室

①Braided
②Felina
③ASAP HUMAN!!
④Alma’s Condition
⑤I AM NOT INVISIBLE
⑥Mrs. Iran's Husband
⑦Life is Journey
⑧まつぼっくりと牛丼
⑨Shake Up
⑩The List
⑪A Tough Girl
⑫梵字~BONJI 〜
⑬嘘つきは〇〇のはじまり
⑭愛 LOVE Mother
⑮Our Summer


審査委員
審査委員長:奥田瑛二(俳優、映画監督)
審査委員:服部徹(映画祭運営委員代表)、木全純治(映画祭ディレクター)、佐藤久美(映画祭イベントディレクター)、李相美(株式会社Sang Sang Blocks代表取締役)、ショーレ・ゴルパリアン(映画プロデューサー)

*詳細はこちら
https://www.aiwff.com/2024/films/competition/764/

★招待作品
山形国際ドキュメンタリー映画祭2023アジア千波万波奨励賞受賞作
フィルム•コンペティション ノミネート作品上映後
『ベイルートの失われた心と夢』
A Lost Heart and Other Dreams of Beirut
フランス/2023年/36分
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監督: マーヤ・アブドゥル=マラク
協力:山形国際ドキュメンタリー映画祭

海に飛び込む少年たち、嘆く猫、煙草を吹かす年老いた女性…。彼らは夢の中のみに存在する、ゴーストタウンの住人。ベイルートで暮らす住民の夢を通して、この街の今を探索する。

★スケジュール表
https://www.aiwff.com/2024/schedule/

★上映作品の前売りチケット購入についてhttps://www.aiwff.com/2024/tickets_access/tickets/

★あいち国際女性映画祭2024の公式HP
https://www.aiwff.com/2024/
(暁)




あいち国際女性映画祭2024 1

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あいち国際女性映画祭2024


29回目を迎える今回は、世界初公開1作品、日本初公開3作品、愛知初公開9作品を含む招待作品等20作品と、フィルム・コンペティション作品16作品(山形国際ドキュメンタリー映画祭からの招待作品1作品を含む)の、全36作品が上映されます。
ゲストには、監督を始め、韓国ガールズグループKARAのメンバーのカン・ジヨン(知英)さんや、カルーセル麻紀さん、青木さやかさんを迎えてのトークイベントや、中京テレビアナウンサーの恩田千佐子さんによる講演会など見どころ満載です。
映画という親しみやすい素材を通して、女性の活躍促進や男女共同参画意識の理解を深めていただける充実したプログラムです。

あいち国際女性映画祭2024(29回目)
2024年9月5日(木)から9月8日(日)まで4日間
(1) 愛知県女性総合センター(ウィルあいち)
名古屋市東区上竪杉町1
(2) ミッドランドスクエア シネマ2
名古屋市中村区名駅4-11-27 シンフォニー豊田ビル2階

●作品上映後、女性監督等を招いてトークイベントを実施。今年度は、韓国ガールズグループKARAのメンバーのカン・ジヨン(知英)さんや、カルーセル麻紀さん、青木さやかさんらが、監督とともに登壇してトークを行います。日本初公開作品『盛夏の聲』と『3つのコードと真実』の上映では、海外在住の監督によるオンライントークを実施。

<作品別ゲスト一覧>
【海外作品】
・『盛夏の聲』(中国映画)
チャン・ユーディ(張裕笛)監督 ※オンライン
・『ジンセン・ボーイ』(韓国映画)
チョ・ハンビョル監督、カン・ジヨン(知英)さん
・『3つのコードと真実』(オーストラリア映画)
クレア・パスヴォルスキー監督 ※オンライン

【国内作品】
・『99%、いつも曇り』 瑚海みどり監督
・『アディクトを待ちながら』ナカムラサヤカ監督、青木あさやかさん
・『パルバティ・バウル 黄金の河を渡って』阿部櫻子監督
・『わたしのかあさん ―天使の詩―』山田火砂子監督

【特別企画】
・『ワタシって何もの』奥田瑛二監督
・『一月の声に歓びを刻め』三島有紀子監督、カルーセル麻紀まきさん
・『カラフルな魔女~角野栄子の物語が生まれる暮らし~』
宮川麻里奈監督

●フィルム・コンペティション
9月7日(土)10:00~
今回から「ドキュメンタリー部門」を新設し、「アニメーション部門」「ドラマ部門」を合わせた三部門において、国内外の女性監督が制作した30分以内の短編作品を上映。(アニメーション部門4作品、ドキュメンタリー部門4作品、ドラマ部門7作品、招待作品1作品の計16作品)
審査委員長は、昨年に引き続き、俳優で映画監督の奥田瑛二さん。
授賞式では、各部門の「グランプリ(賞金各20万円)」及び観客の皆様に審査していただく「観客賞(賞金各3万円)」を授与。

●シンポジウムの実施
9月6日(金)14:50~16:30
『ピース・バイ・チョコレート』上映後
シンポジウム「カナダに学ぶ『多文化主義』と移民・難民政策」
多文化主義をアイデンティティーに持つカナダ。日本文化にも造詣が深いパデュー領事と、名古屋を中心とする地域に在住する難民の支援活動をしている羽田野さんに、多文化主義、難民・移民をキーワードに話を伺います。
ゲスト:デイヴィッド・パデューさん(在名古屋カナダ領事館 領事)
羽田野真帆まさん(名古屋難民支援室コーディネーター)
進役:佐藤久美(名古屋国際工科専門職大学教授・映画祭イベントディレクター)

●講演会の実施
9月7日(土)12:15~13:15 『3つのコードと真実』上映後
講演会「すべてが生きる糧」
2017年に乳がんの手術を受けた恩田千佐子アナウンサー。治療を受けながらの就労やキャリアを積まれるなかでのご苦労など、さまざまな壁を乗り越えた今だからこそ語れること・感じることなど。

ゲスト:恩田千佐子さこさん(中京テレビアナウンサー)
進行役:佐藤久美(名古屋国際工科専門職大学教授・当映画祭イベントディレクター)
参加費:無料

映画祭リーフレットPDFデータ
詳細は公式HP

問い合わせ
あいち国際女性映画祭
(公財)あいち男女共同参画財団 企画協働課
〒461-0016 名古屋市東区上竪杉町1 ウィルあいち2F
電話 (052) 962-2520
※月曜休館(祝日の場合は翌日も休館)

あいち国際女性映画祭2023 総集編

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2023年9月14日合同記者会見にて(ウイルあいち大会議室)
左から『ツアーガイド』クァク・ウンミ監督、『毒親(ドクチン)』キム・スイン監督、チャン・ソヒ(俳優)、カン・アンナ(俳優)、『修験ルネッサンス』田中千世子監督、『1%の風景』吉田夕日監督

28回目になる「あいち国際女性映画祭」が2023年9月15日(金)~18日(月・祝)に名古屋市で開催され、映画は「ウィルあいち」と「ミッドランドスクエアシネマ」で上映されました。いつもはメイン会場になるウイルあいちのホールが改築中のため、ウイルあいちでは「大会議室」での上映、多くの作品が「ミッドランドスクエアシネマ」での上映になりました。
1996年から始まったあいち国際女性映画祭は、国内外で活躍する女性監督の作品を中心に上映されてきましたが、近年は男性監督の作品でも、女性の生き方や、女性が抱える問題などを提起した作品も上映され、男女共同参画社会の実現に向けて、女性の生き方や女性と男性の相互理解を進めるための様々な作品を上映してきました。映画上映後のゲストトークなどを通じて社会のあり方、国際交流や難民の問題などについて考えるきっかけも提案しています。
今年は、性被害を訴える「Me Too運動」などに焦点を当てた特別企画もあり、この運動のきっかけになった記者たちを描いた『SHE SAID /シ~・セッド その名を暴け』も上映されました。また、1960年代に公開された『鉄腕アトム』の3作品が上映され、鉄腕アトムの声を担当した清水マリさんも来場されるということで、チケットが完売したようです。
今年は初公開を含む計37作品が上映され、コロナ禍(2020~2022)で呼べなかった海外の女性監督や俳優など、4年ぶりに海外からのゲストも登場し、映画祭前日の14日はウイルあいち大会議室での記者会見も行われ、監督や俳優らが作品に込めた思いを語りました。
作品を選定した木全純治ディレクターが注目した作品は3作品。2014年、ロシアのクリミア併合で練習場を失ったウクライナのパラリンピックチームを追ったレシア・コルドーネッツ監督の『プッシング・バウンダリー』、内戦中のシリアで避難を迫られる家族の姿を少女を通して描いたスダデ・カーダン監督の『ヌズーフ/魂、水、人々の移動』、対立関係にあるレバノンとイスラエルの女性2人が二人で旅に出ることになったミハル・ボガニム監督の『テルアビブ・ベイルート』。「国の大きな混乱で最も被害を受けるのは、弱い立場の人たち。そこに鋭い視線を向けている」と評していました。

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9月14日の記者会見にて

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『ツアーガイド』クァク・ウンミ監督

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『毒親(ドクチン)』キム・スイン監督

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チャン・ソヒ『毒親(ドクチン)』出演

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カン・アンナ『毒親(ドクチン)』出演

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『修験ルネッサンス』田中千世子監督

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『1%の風景』吉田夕日監督

国内招待作品、海外招待作品、フィルム・コンペティション作品など、普段観る機会の少ない作品が上映されました。
三島有紀子監督(『しあわせのパン』『ぶどうのなみだ』)の『東京組曲2020』は、「コロナ禍で何を感じているのかが忘れられる前に映像に残しておこう」と、緊急事態宣言下の2020年、20名の役者たちが賛同し、各自で日常を撮影したものを三島監督が群像劇風に仕立てました。
また、映画祭のオープニングには韓国のクァク・ウンミ監督による『ツアーガイド』が上映されました。韓国に亡命した脱北者の主人公が、中国で身につけた中国語を活かして通訳ガイドの仕事に就き、仕事のノウハウを身に着け、韓国での生活にとけ込めるまでの大変さが描かれます。脱北者に対する差別などもあり、韓国と中国の関係が悪化し中国からの観光客が激減したりと苦難に直面する主人公が描かれました。
キム・スイン監督(韓国)の『毒親(ドクチン)』は、集団自殺した3人のうちの一人、模範的な生徒と思われていた高校生のユリがなぜ死んだのかを描きます。警察は自殺とみますが、ユリの母親はそれを認めず、ユリに関わる友人や教師に原因があるのではないかと思い込み、捜査を錯乱させます。シェン・ユー監督(中国)による『兎たちの暴走』は、中国四川省の工業都市を舞台に母娘の絡み合う感情が引き起こした事件を描いた作品でした。
田中千世子監督の『修験ルネッサンス』は、高木亮英導師の率いる修験者たちと一般参加者、さらに熊野修験復活を支えた新宮山彦ぐるーぷを中心とするサポーターたちの活動を追った作品です。吉田夕日監督の『1%の風景』は99%のお産が医療施設で行われている現在、1%の選択をした助産所や自宅での出産を希望する女性達4人のお産と、それを支える助産師さんたちを記録したドキュメンタリーで11月11日より一般公開されます 。
映画祭の締めくくりは、傅天余(フー・ティエンユー)監督(台湾)による『本日公休』。常連客を大切に昔ながらの理髪店を40年営む主人公。遠方に住む顧客が病床にあることを知り、「本日公休」の札を下げ、道具を持って車を運転し出向こうとするが、道中、いろいろなことに遭遇。そして顧客のところにやっとたどりつき、髪を整えることができたのですが、そこに至る話の数々があり感動的な作品でした。『客途秋恨』で知られる陸小芬ルー・シャオフェンが、約20年ぶりに映画への復帰を果たした作品。
最後にこれを観て、とてもさわやかな気分で帰宅しました。


授賞式は9月17日に、ウイルあいち大会議室で行われました。

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受賞者と審査員の皆さん

コンペティション受賞者

●グランプリ

【アニメーション部門】
『きつねつき』(日本) 監督:藤井七海

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藤井七海監督


【実写部門】
『The Banners』(韓国) 監督:ユン・ヘソン

●観客賞
【アニメーション部門】
『きつねつき』(日本) 監督:藤井七海

【実写部門】(得票同数、2作品)
『The Banners』(韓国) 監督:ユン・ヘソン
『Double Role』(日本) 監督:川西薫

<審査委員特別賞>
『Double Role』(日本) 監督:川西薫

The Banners川西薫監督_R.JPG川西薫監督


コンペ審査委員

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左から 審査委員長 奥田瑛二(俳優・映画監督)、木全純治(映画祭ディレクター)、佐藤久美(映画祭イベントディレクター)、ショーレ・ゴルパリアン(映画プロデューサー)、李相美(Sang Sang Blocks代表取締役)

映画祭公式HP
撮影・まとめ 宮崎暁美


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・『ヌズーフ/魂、水、人々の移動』英題:NEZOUH 
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「ミッキーの毎日・映画三昧」の記事
第28回あいち国際女性映画祭2023(7)フィルム・コンペティション実写部門より『恵子さんと私』『Habitat』(2023-09-21 11:32)
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http://mikki-eigazanmai.seesaa.net/article/500761614.html

『ヌズーフ/魂、水、人々の移動』英題:NEZOUH 

9月16日(土)ウィルあいち大会議室 16:30~18:20 上映
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©Nezouh LTD - BFI - Film4

 英国、シリア、フランス、カタール/2022年/103分 ドラマ
 監督:スダデ・カーダン
 出演:ハラ・ゼイン、キンダ・アルーシュ
 協力:東京国際映画祭

壁や天井に大穴が開いた家に住み続けるのか去るのか

内戦中のシリア・ダマスカス、爆撃によって壁と天井に大きな穴があいてしまった家族。留まるか避難するか争う父ムタズと母ハラ。その行方を14歳の少女ゼイナの視点で描いた。
避難勧告が出て、周りの人達は避難を始めているのに留まることにこだわる強権的な父親ムタズ。大きな布を持ってこさせ、大穴をふさごうとするがなかなかうまくいかない。風に飛ばされたり、テープが剥がれたり。それでも隙間はあるものの、なんとか壁に布を貼り付けた。
夜になると、天井に開いた穴から隣の少年アーメルが「星がいっぱい見える」と声をかけ、ロープを垂らしてくれた。ゼイナはよじ登り屋上へ。別世界を知る。そこには今まで知らなかった自由があり、それが思いもよらない可能性を秘めた世界へとつながっていく。

第79回ヴェネチア国際映画祭 オリゾンティ・エクストラ部門観客賞受賞
第35回東京国際映画祭TIFFティーンズ部門出品
第27回釜山国際映画祭アジアの窓部門出品