SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2023 『エフラートゥン』 インタビュー Q&A

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『エフラートゥン』 Eflatun
監督:ジュネイト・カラクシュ
出演:イレム・ヘルヴァジュオウル、ケレム・バーシン、ナザン・ダイパー、エルマン・オカイ、メリサ・アクマン、ユルディズ・クルトゥル、セミハ・ベゼク、ローザ・チェリック

イスタンブルの時計屋で修理の仕事をしている盲目の女性エフラートゥン。父の形見の時計の修理を頼みにきた男性オフラズは、一目で彼女に惚れる。エフラートゥンもまた、彼の声に惚れる。レトロな雰囲気で描かれるロマンチックな恋の物語。
(さらに詳しいストーリーは末尾に掲載しています。)
2022年/トルコ/103分

監督:ジュネイト・カラクシュ
1980年9月、トルコのアンカラに生まれる。ガジ大学コミュニケーション学部でラジオ・テレビ・映画を専攻。その後、写真の学位も取得し、写真展を開催。短編映画『Suret』(13)が、国内外の著名な短編映画祭で数々の賞を獲得する。初の長編映画となる本作は、文化観光省映画総局から製作支援を受けて製作された。


◎インタビュー
2023年7月20日

景山咲子


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ジュネイト・カラクシュ監督
ヤームル・カールタル・カラクシュ(編集、VFXアドバイザー、アニメーション)
通訳:野中恵子

◆記憶の中で色が識別できる女性
― とてもロマンティックなラブストーリーでした。
お父さんたちの亡くなったのが、日めくりカレンダーから1996年とわかりましたが、それから何年経って、時代はいつだろうと気になりました。携帯はもうある時代とわかりましたが。36枚撮りのフィルムが見つからないという言葉がありました。デジタルカメラが普及してきた、2000年以降でしょうか? レトロな雰囲気でいつごろかなと思いました。

監督:時代は、2005~6年。エフラートゥンは、30歳位の設定です。

― 目の見えない人にとって、色はどんな風に区別しているのだろうと気になります。エフラートゥンは、5歳で視力を失った設定なので、色の記憶があると思っていいのでしょうか?  最初の場面で事故がありましたが、その時に視力を失ったのでしょうか?

監督:生まれつき盲目と考えていたのですが、ヤームルと話して。5歳までは見えていた設定に変えました。記憶の中でぼんやりと色が識別できるほうがいいのではないかと思いました。事故ではなくて、お母さんからくる遺伝性の病気で見えなくなったのです。それでお母さんが責任を感じています。

― 身近に、目の見えない方がいらしたのでしょうか?

監督:おじさんが聴覚障碍者です。ボランティア活動をしていて、視覚障碍者のことも知りました。


◆アニメ部分は、運命的に出会った奥様が担う
― トゥルルという不死鳥や、最後に二人が黄色い傘をさして腕を組んで歩いていく後ろ姿がイラストに変わっていくところなど、担当された奥さまの仕事がとても素敵でした。
脚本段階から、お二人で内容についてかなり話し合われたのでしょうか?

監督:脚本は知り合う前にすでに出来ていました。アニメの部分も元々ありました。彼女と知り合って、誰がアニメの部分を担当するかも解決しました。

― お二人の馴れ初めは?  映画自体が素敵なラブストーリーでしたので、お二人のこともぜひお聞きしたいと思いました。

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監督も奥様も恥ずかしそうに笑う。

監督:簡単にお話します。作家協会のメンバーになっていたのですが、女性の友人から電話がかかってきて、ある女性が短編映画を作っていて、別の友人がインタビューをしたいと言っているのですが、映画監督ではないので、相談に乗ってほしいといわれました。SNSでアカウントを調べて、映画を観て、彼女に連絡しました。女性の友人から、とても綺麗な子よと言われてました。

― 映画は傘がシンボル。ヤームル(雨)さんという名前は映画にぴったりのパートナーですね。

監督:2013年に脚本は出来てました。詩を書いて、SNSで彼女に送りました。まだ会っていない段階でした。2017年末に実際に会いました。運命です。

― 彼女と出会ってから、さらに脚本を煮詰めたのでしょうか?

監督:脚本は最初とあまり変わっていません。

― イラストが専門の彼女と出会ったのはよかったですね。

監督:素晴らしい映画が出来るよう、神様が彼女を送ってくれました。

― 映画の中で、「黄色い傘を作っているけど、国内には黒しか売れない」と出てきました。
日本では、小学生が色の目立つ黄色い傘を持つことが多いです。トルコでは?

監督:トルコの伝統では、黄色は悲しみを表します。ノスタルジーを表す色でもあります。
2013年、『影』という短編でも、黄色の傘を使いました。


― イランでは、黄色は病気の色と言われてます。


◆女優は音の反響で動く技術を学んで撮影に臨んだ
― 時計屋さん「Ahkab Saat」が、とても古風で素敵でした。Sener Amcaが、エミニョニュに行ってくると言っていたので、あの近くの坂道に時計屋があるのでしょうか?   

監督:エミニョニュのある旧市街ではなくて、新市街が舞台です。ニシャンタシュの裏手です。そのほか、ベシクタシュ、イェディクレ、サリエル、ブユカダ島で撮影しています。

― 女優さんは、どのようにして見えない役に取り組まれたのでしょうか?

監督:彼女の友人に視覚障碍者の方がいて、その方に音の反響で動く技術を教えてもらいました。コンタクトレンズをつけて見えないようにして練習しましたが、撮影の時にはコンタクトレンズはしないでとお願いしました。
男優さんは素朴な感じですが、有名な方です。撮影担当のセリム・バハルさんがキャスティングをしてくれたのですが、素晴らしい人選でした。


― とてもクラシックな雰囲気の映画ですが、トルコの人たちの感想はいかがでしたか?

監督:ボスポラス映画祭で上映されましたが、公開はまだです。



◎『エフラートゥン』Q&A
2023年7月17日 11時~ 映像ホール


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登壇者:ジュネイト・カラクシュ監督、ヤームル・カールタル・カラクシュ(編集、VFXアドバイザー、アニメーション)
司会:プログラミング・ディレクター 長谷川敏行
通訳:野中恵子

長谷川: 盲目の女性エフラートゥンは、手で認識して時計修理を行っていますが、目が見えないと難しいのではないでしょうか? お父さんが目の見えない彼女の為に、指導したという設定なのでしょうか?

監督:父親は彼女が物音とその反響によって、物や人を認識できるように教えていました。盲目の彼女が人生を生きられるように、小さい頃から時計の修理の技術も教えてきました。時が人生に影響してほしいと、時計の修理ができるように教えたという設定です。視覚障害者も、健常者と同じことが出来ることを表したかったのです。調べてみて、時計の修理もできるとわかりました。

ヤームル:オスマン帝国時代にも、アンティークの時計を目の見えない方が修理していたことが調べてわかりました。

長谷川: お父さんが影絵で鳥を教えた場面ですが、トゥルルという不死鳥がはばたいていくところが好きです。あの鳥は伝説の鳥ですか?

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©Karakuş Film

ヤームル:神話にあるもので、トルコにもあるし、世界のほかのところでも存在すると思います。空想的に描きました。不死鳥(フェニックス)は、炎が燃えるような鳥。この映画では、青や薄紫(エフラートゥン)で描きました。希望や夢を表しました。
鳥のデザインについて監督と話して、どう猛でもなく、可愛いいものでもない、誇り高く、しなやかで、力強いものにしました。子どもの頃に鳥と信頼関係を繋いだという設定なので、何か月もかけて考えました。トゥルルという鳥とは友人関係です。


監督:盲目の彼女にも友人がいて孤独じゃないということなのです。


*会場から*
― トルコ政府の助成金を得ていますが、資金はどのように?

監督:製作費集めには大変苦労しました。トルコ共和国の文化観光省映画総局からも融資を受けましたが、大半は自分の貯金です。日本に時々行く学術関係者の方から日本円で融資も受けました。だから、日本の皆さんも資金面で貢献してくださっているのですよ。

ヤームル:撮影が終わって、2日後にコロナでロックダウンになりました。ポストプロダクションに時間がかかることになってしまいました。私たちは結婚しているので、家で二人で作業することができました。監督の思い入れが強いので、時間がかかりました。 経済的にも、コロナで停滞して、どうしていいかと思いましたが、監督が望む形で完成させることができました。

監督:言っておきたいことがあります。トルコでは、インディペンデント映画に、文化観光省映画総局が援助してくれます。

― 映画の中で、女性のエフラートゥンという名前と、男性のオフラズという名前の意味は同じだと言っていましたが、花か色の名前なのでしょうか?

監督: エフラートゥンは、紫色の独特な花の名前で、アナトリアではオフラズと呼ばれているのです。
また、トルコでは、ギリシャの哲学者プラトンのことを、エフラートゥンと言います。


ヤームル: 世の中のものは映し出されてイデアに上がってくるというプラトンのイデア論をヒントにしています。「見えるものとは何か?」という問い、つまり視覚のことを問うています。

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『エフラートゥン』 Eflatun
監督:ジュネイト・カラクシュ
出演:イレム・ヘルヴァジュオウル、ケレム・バーシン、ナザン・ダイパー、エルマン・オカイ、メリサ・アクマン、ユルディズ・クルトゥル、セミハ・ベゼク、ローザ・チェリック

*物語*
救急車が行く。事故。
黄色い傘を差した女性 
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©Karakuş Film 

時計屋「Ahkab Saat」 
時計の修理をする盲目の女性。
時計を修理に持ってきた男性、盲目の女性しかいないので、また来るというが、大丈夫と預かる女性。

時計屋は、1980年にエフラートゥンのお父さんと始めたと語るセネルおじさん。

翌日、時計を預けた男が来る。
「昨日の時計は、故障じゃなくて、少し疲れていただけ」と女性。
「人間と時計、似てるね」と時計の持ち主。
ゼンマイ付きの時計。
「長く使われてなかったのは、持ち主に嫌われてて?」
「亡き父の時計」と男。

さきほどバックギャモンをしに行ってくると出ていったセネルおじさんが、別の日だったと帰ってくる。

ちょうど仕事を終え、女性が外に出ると雨。
先ほどの男性客が傘を差してくれる。
「オフラズ」と名乗る男。
「エフラートゥン」と盲目の女性。

オフラズが父の遺したカメラでエフラートゥンを撮る。
「オフラズベイ」とエフラートゥンが呼びかけると、ベイはつけなくていいとオフラズ。
「36枚撮りのフィルムが見つからない」とオフラズ。

後日。
時計を取りにきたオフラズに「時計の修理代はいらない」というと、「じゃ、コーヒー」と誘い、一緒に出掛ける。
「父の好きな色は穏やかな空の色。薄紫色。それをエフラートゥンと言うの。私の名前に付けてくれた」

カセットテープを聴く
♪あなたは 何色?♪
何の音が聴こえる?

エフラートゥン、壁に手で鳥の影を映す。
「父が目の見えない私に指を使って教えてくれた」
鳥は、トゥルルというカラフルな伝説の鳥。

母は父に「夢ばかり与えないで。形は見えないのだから」と言っていた。

嵐の日。オフラズが来る。   
「傘が人を傷つけるのが嫌だから傘は差さずに来た」と、濡れているオフラズ。
エフラートゥンがコーヒーを入れて戻ると、オフラズは寝ている。

日めくりのカレンダーを父といつも一緒にめくっていた。
亡くなった日のまま。1996年?月。

オフラズの母から電話がかかってくる。
「友達のところにいる」というオフラズに、「別れた妻に冷たすぎる」という母。
「写真の人のところね」と母

色の話をする。
「黄色は傘。父が黄色い傘で空を飛べるって」  
「ピンクは綿菓子」   

オフラズが好きなのは木登り。落ちそうになって、お陰で両親は離婚しなかったという。
二人で木登りして、木の幹に座る。

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©Karakuş Film

オフラズから、「ブユカダ島に叔母がいる」と言われ、エフラートゥンは一人で訪ねる。
「オフラズと特別な関係になろうと思うなら諦めて」と言われる。

時計屋でオフラズが待っている。
オフラズに店番を頼んで、エフラートゥンは家へ。
ベッドにつまずく。父から貰った黄色い傘を探す。

家に籠るエフラートゥン。オフラズから電話。海に行く。
「やり残したことがあるの。昔の黄色い傘を見つけた。魔法の傘かどうか確かめたい」
飛べなかった。母が正しい。
海辺に立つ二人。 水面に二人が映る。
ショールでオフラズの目を覆う。目を開けないで。  
開けた時にはエフラートゥンは立ち去っていた・・・
時計屋に行くがいない。  
家に電話するが出ない。
ドアの前にカセットを置きかけて、持ち帰るオフラズ。

船に乗るエフラートゥン。 ブユカダの白い家へ。
「顔だけでなく心も美しいのね」と、オフラズの叔母。

「オフラズは早産で生まれた。地元でエフラートゥンをオフラズというの。私が名前を付けた。人生に偶然はない」と叔母。

また嵐。オフラズが来る・
「帰って!」とエフラートゥン。
「お別れを言いにきた。カセットを持ってきた」

「僕の傘を返してくれる?」
その傘をオフラズが差して、二人で腕を組んで歩いていく・・・・ 
二人の姿がイラストに
♪美しい音楽♪

景山咲子



SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2023 受賞結果

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記念すべき20回目を迎えたSKIPシティ国際Dシネマ映画祭。
“若手映像クリエイターの登竜門”として次代を担う新たな才能の発掘を目指す映画祭として、これまでに数多くのクリエイターを輩出してきました。
7月23日(日)のクロージング・セレモニーにてグランプリほか各賞が発表されました。

授賞式の様子は、YouTubeで生配信され、アーカイブ配信で観ることができます。
受賞者の喜びの声、授賞理由など、ぜひご覧ください。
https://www.youtube.com/live/4fi4wPyQc_U?feature=share

★授賞作品はじめコンペティション部門の作品は、オンライン配信で、7月26日(水)まで観ることができます。

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SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2023 受賞結果一覧

《国際コンペティション》
最優秀作品賞(グランプリ)
『この苗が育つ頃に』 レーゲル・アサド・カヤ監督(シリア/英題:When the Seedlings Grow)

監督賞
『僕が見た夢』 パブロ・ソラルス監督(アルゼンチン、ウルグアイ/英題:I Woke Up with a Dream)
審査員特別賞
『シックス・ウィークス』 ノエミ・ヴェロニカ・サコニー監督(ハンガリー/英題:Six Weeks)
観客賞
『助産師たち』レア・フェネール監督(フランス/英題:Midwives)


《国内コンペティション》
SKIPシティアワード
『地球星人(エイリアン)は空想する』
 松本佳樹監督(日本)
優秀作品賞(長編部門)
『地球星人(エイリアン)は空想する』
 松本佳樹監督(日本)
優秀作品賞(短編部門)
『猟果』 池本陽海監督(日本)
スペシャル・メンション(短編部門)
『ミミック』 高濱章裕監督(日本)
観客賞(長編部門)
『ヒエロファニー』 マキタカズオミ監督(日本)
観客賞(短編部門)
『勝手に死ぬな』 天野大地監督(日本)




《オンライン配信》

2023 年 7 月 22 日(土)10:00 ~ 7 月 26 日(水)23:00

1.単品レンタル
国際コンペティション、国内コンペティション(長編部門) 1作品300円(税込)
国内コンペティション(短編部門) 1作品100円(税込)

2.見放題プラン
全コンペティション作品が見放題
視聴料金 1,480円(税込)
https://www.skipcity-dcf.jp/online.html



SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2023 国際コンペ 川口で観た7作品 (咲)

7月15日のSKIPシティ国際Dシネマ映画祭2023オープニングに引き続き、17日(月・祝)、18日(火)、20日(木)の3日間、早起きして、川口まで出かけて、7本の作品を観てきました。どれも、心に残る秀作でした。頑張った甲斐がありました。

7月22日からオンライン配信が始まります。
どの映画を観るかのご参考にしていただければ幸いです。

7月17日(月・祝) 
11:00 『エフラートゥン』(トルコ)
イスタンブルの時計屋で修理の仕事をしている盲目の女性エフラートゥン。父の形見の時計の修理を頼みにきた男性オフラズは、一目で彼女に惚れる。エフラートゥンもまた、彼の声に惚れる。レトロな雰囲気で描かれるロマンチックな恋の物語。
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ジュネイト・カラクシュ監督と、奥さまのヤームル・カールタル・カラクシュ(編集、VFXアドバイザー、アニメーション)

14:20 『助産師たち』(フランス)
日々奔走する助産師たちの姿をフィクションで描きながら、実際の出産シーンを何人もの方から承諾いただいて入れ込み、ドキュメンタリーかと見まごう作品。
重労働に見合わない低賃金に抗議する助産師たちの姿が最後に映し出される。
また、助産師にも出産する母親にも、移民の人たちがいて、現代のフランス社会が描き出されている。
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レア・フェネール監督

7月18日(火)
10:30 『この苗が育つ頃に』(シリア)
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シリア北部ロジャヴァ・クルディスタン地区の村。父親は娘ゼラルを連れて荷台付きバイクでヨーグルトを売りにコバニの町に行く。途中で老人を遠い村に送ったり、迷子になった少年ハムデを乗せたりして、ヨーグルトがなかなか売れない・・・ 
トルコ出身のクルド人であるレーゲル・アサド・カヤ監督が、シリアのクルド地区で撮った心温まる物語。シリアですることがあると来日は諦め、ビデオメッセージで挨拶された。

13:50 『バーヌ』(アゼルバイジャン・イタリア・フランス・イラン)
アゼルバイジャンの首都バクーで暮らす女性バーヌ。権力者である夫のDVに耐えられず、離婚訴訟を起こし、息子の親権を巡って闘う。折しも第二次ナゴルノ・カラバフ紛争中で、ナゴルノ・カラバフの帰属がアゼルバイジャンなのかアルメニアなのかということに重ね合わせて描くという物語が秀逸。
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ターミナ・ラファエラ監督自身がバーヌを演じ、自立する女性の意思の強さを顔の表情で示している。

17:00 『ジェイルバード』(イタリア、ウクライナ)
刑務所内で囚人の両親の間に生まれたジャチント。父のように慕う看守ジャックに守られた刑務所の中の生活は、外の世界より落ち着ける。自らも看守となる・・・
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ジャチントの顔がとてもユニーク。真剣な話かと思ったら、コメディータッチのハートフルな物語。


7月20日(木)
10:30 特集「中国映画の新境地~KATSUBEN Selection~」
『椒麻堂会』
監督:チュウ・ジョンジョン(邱炯炯)
出演:イ・スーチェン(易思成)、カン・ナン(関南)、チュウ・シミン(邱志敏)
2021年 / 香港、フランス / 179分
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川劇(四川オペラ)の名優チュウ・フー(邱福)がこの世を去る。冥界へ赴く道すがら、これまでの人生を振り返る・・・  半世紀にわたる中国の歴史に翻弄された人生。

14:20 『僕が見た夢』(アルゼンチン、ウルグアイ)
SKIPシティで2018年に観客賞を受賞した『家(うち)へ帰ろう』のパブロ・ソラルス監督最新作。
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演劇塾に通う少年フェリペ。演劇を嫌う母にはサッカーで遅くなると嘘をついている。指導する先生(パブロ・ソラルス監督)から、オーディションへの参加を勧められ、モンテビデオの町に行き、祖母の家に泊めてもらう。突然訪ねてきて、大きくなった孫に何を話していいかわからず、とめどもなくしゃべり続ける祖母。ついに父親が俳優として活躍していたときのことを話してくれる・・・



《オンライン配信》

2023 年 7 月 22 日(土)10:00 ~ 7 月 26 日(水)23:00

1.単品レンタル
国際コンペティション、国内コンペティション(長編部門) 1作品300円(税込)
国内コンペティション(短編部門) 1作品100円(税込)

2.見放題プラン
全コンペティション作品が見放題
視聴料金 1,480円(税込)
https://www.skipcity-dcf.jp/online.html




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SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2023 オンライン配信7/22~26

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7月15日から始まったSKIPシティ国際Dシネマ映画祭2023も、いよいよ終盤戦。

7月22日(土)からコンペ作品のオンライン配信が始まります。
視聴期限は、7月26日(水)23時まで。

7月23日に行われる授賞式の発表を観て、受賞作品を観るのも良し。
上映作品ラインナップや、デイリーニュースで、Q&Aの内容をご覧の上、気になる作品を見つけてご覧ください。


《オンライン配信》
2023 年 7 月 22 日(土)10:00 ~ 7 月 26 日(水)23:00

1.単品レンタル
国際コンペティション、国内コンペティション(長編部門) 1作品300円(税込)
国内コンペティション(短編部門) 1作品100円(税込)

2.見放題プラン
全コンペティション作品が見放題
視聴料金 1,480円(税込)

オンライン配信についての詳細は、こちらで!
https://www.skipcity-dcf.jp/online.html


★私が川口で観た7作品について、簡単に感想を書いています。
ご参考にしていただければ幸いです。

エフラートゥン
助産師たち
この苗が育つ頃に
バーヌ
ジェイルバード
椒麻堂会・・こちらは配信なし
僕が見た夢
http://cineja3filmfestival.seesaa.net/article/500105802.html

SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2023 オーニング作品 『瞼の転校生』 (咲)


SKIPシティ国際Dシネマ映画祭の記念すべき20周年を祝うオープニング・セレモニーに引き続き、オープニング作品として、『瞼の転校生』が上映されました。

映画祭20周年と川口市制施行90周年を記念して製作された作品。
監督は、SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2020の短編部門で『stay』が優秀作品賞を受賞した藤田直哉。本作で長編デビュー。


『瞼の転校生』
監督:藤田直哉
出演:松藤史恩、齋藤潤、葉山さら、村田寛奈、市川華丸、生津徹、タモト清嵐/佐伯日菜子/高島礼子
2023年 / 日本 / 80分

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©2023埼玉県/SKIPシティ彩の国ビジュアルプラザ 川口市

父親が座長を務める大衆演劇一座の中学生。公演が終われば、また転校しなければならない。ひと月しか通えない学校で、同じクラスの女の子や、不登校の生徒と出会い、成長していく姿を描く青春ドラマ。
https://www.skipcity-dcf.jp/films/op.html



●舞台挨拶

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上映前に、藤田直哉監督と出演者 葉山さら、松藤史恩、高島礼子の4人が登壇。

藤田直哉監督:2020年に短編『stay』で賞をいただいた時はコロナ禍ですべてオンライン開催でしたので、今回、初めて会場で観てもらえる機会をいただけて嬉しいです。 北海道出身で、大衆演劇のことを全く知りませんでした。20歳を過ぎて上京して、お風呂に入るのが趣味で、スーパー銭湯に常設の劇場のあるところがあって気になっていました。オンラインで大衆演劇を見せてもらって、知らない世界でしたので、カルチャーショックを受けました。その面白さに興味を持って、映画にしました。

松藤史恩 (毎日学校を早退して大衆演劇の舞台に立つ中学生・裕貴役): 大衆演劇は全く知りませんでした。白塗りの女形を演じるのですが、小学生1年の時に歌舞伎で白塗りは経験したことがありました。

監督:飲み込みが早くて、すぐに成り切ってくれました。

葉山さら (隣の席の女の子。不登校の男の子とはかつて付き合っていた): 二人の少年を力強く引っ張っていくエネルギーを、どう表現するか監督と相談しながら演じました。

監督: 3人の中では、一番年上。実際、引っ張っていく役目でした。

高島礼子:(20歳を越えた娘が、アイドル活動をしているのに困惑している母親): 子どもたちが敬語を使っていて、ものすごく新鮮でした。 

監督:敬語を使うのは、脚本家の影響もあるかもしれません。

― 印象に残っている場面は?

監督:3人とも、プライベートでも仲良くなった関係性が画面に出ていて、いいシーンになりました。

― 印象に残っている川口市のロケーションは?

高島礼子: ここSKIPシティの居酒屋「つぼ八」が美味しかったです。

松藤史恩:夜景のシーンがすごく綺麗なのですが、その下のゴリラ公園のゴリラをまだ見てないので、見てみたいです。

葉山さら: 駅前の川口西公園にモニュメントがいっぱいあって、綺麗でした。
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― ご覧いただく皆さんに一言!

松藤史恩:この映画をいろんな人に観ていただいて、大衆演劇を広めていただければと思います。

葉山さら:私たちの成長と関係性が変わっていくところをご覧ください。

高島礼子: ロケ中に観れなかった川口の綺麗な風景。絵画のごとく美しいです。

監督:大衆演劇を何回も観て、楽しめました。これを機会に皆さんにも大衆演劇を観ていただければと思います。
子どもたち3人の友情、大人目線で子どもをどう見ているかもご覧ください。

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*****
★映画『瞼の転校生』を拝見して
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©2023埼玉県/SKIPシティ彩の国ビジュアルプラザ 川口市

松藤史恩さんの美しい女形の姿にため息でした。
大衆演劇の舞台も舞台裏もたっぷり楽しめました。
アイドルに憧れて活動する女の子、そのアイドルを押し活する男の子・・・
今時の若い子たちの姿も描かれています。
この映画が一般公開されたら、大衆演劇にもきっと多くの人が注目するはず。
一般公開を楽しみに待ちたいと思います。

報告:景山咲子