第18回大阪アジアン映画祭 ラインナップ(暁)

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2023年3月10日(金)から19(日)に開催される第18回大阪アジアン映画祭の開催概要および上映作品ラインナップをお知らせします。
今回はコロナ禍で2020年から途絶えていたゲストとの交流を再開するほか、上映会場の1つに2022年春にオープンした大阪中之島美術館が加わります。
なお作品ラインナップのうち、スペシャル・オープニング作品(メイン会場であるABCホール初日の3月15日水に上映)については後ほど。

第18回大阪アジアン映画祭(OSAKA ASIAN FILM FESTIVAL 2023)
開催概要
★期間:2023 年 3 月 10 日(金)〜19 日(日)
★会場:ABCホール、シネ・リーブル梅田、梅田ブルク 7、大阪中之島美術館、国立国際美術館
★料金:1300 円、22歳までの方500円 全席指定席
★販売方法:梅田ブルク7、シネ・リーブル梅田上映分は各劇場ウェブサイト及び劇場窓口にて販売。ABCホール、大阪中之島美術館上映分は映画祭ウェブサイト及び会場窓口にて
※チケットは 3月5日(日)より上映会場ごとに順次発売開始。料金や販売方法等の詳細については、2月以降、映画祭ウェブサイトにて。
*公式HPはこちら

◆上映情報

●スペシャル・オープニング作品、クロージング作品を除いた作品数は48作品(うち、世界初上映13作、海外初上映8作、アジア初上映2作、日本初上映19作)、15の国と地域の作品を上映。

●グランプリ、来るべき才能賞を競う「コンペティション部門」
・香港からは、黄秋生(アンソニー・ウォン)主演、移民問題と父子の絆を描いた『白日青春』、“家族”の在り方を問う『香港ファミリー』、『少年たちの時代革命』林森(ラム・サム)監督最新作の『窄路微塵』(きょうろみじん)。
・台湾からは、昔ながらの理髪店が舞台の人情劇『本日公休』、背筋の凍る青春ホラーサスペンス『黒の教育』(『あの頃、君を追いかけた』の主演男優柯震東=クー・チェンドン監督デビュー作)。
・インドからは、宮崎アニメの大ファンで、愛猫をミャーザキと名付けたカップルの話『マックスとミンとミャーザキ』、『ブルブルは歌える』監督によるコロナ禍での家族の危機を描いた『トラの旦那』。
・インドネシアの#MeToo問題に切り込んだ『ライク & シェア』、タイのヒットメーカーGDH559製作、双子姉妹監督が描く双子姉妹の初恋の行方『ユー&ミー&ミー』。
・ジョージアで生きる女性たちの、心と体の解放と自立を描いた『私だけの部屋』
・日本からは4作品が入選。「日本映画豊作の年」と暉峻プログラミング・ディレクター。
★アンシュル・チョウハン監督(『コントラ』)、尚玄、MEGUMI、松浦りょう、藤森慎吾真矢みき出演、少女の事件を題材に魂の救済を描く『赦し』
★いまおかしんじ監督(『れいこいるか』)が亡くなった同志たちを想う『天国か、ここ?』
新人気鋭監督作は、生きづらい世の中へのメッセージが込められた2作、
★宮嶋風花監督(『親知らず』)が長澤樹、窪塚愛流らを迎えて贈る『愛のゆくえ』
★細田佳央太、駒井蓮出演、金子由里奈監督(『眠る虫』)が大前粟生による同名小説を原作に手がけた『ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい』
以上14作を上映。

●暉峻プログラミング・ディレクター肝煎りの「特別注視部門」
・米アカデミー賞国際長編映画賞バングラデシュ代表、ミステリー『風』
・サンダンスで審査員賞受賞のほか20か国以上の映画祭で上映、映画愛にあふれるフィリピン映画『Leonor Will Never Die(英題)』
・今年のベトナム正月(テト)映画『姉姉妹妹2』(シリーズ前作『姉姉妹妹』はOAFF2021ABCテレビ賞)
・『なまず』『ベイビー・ブローカー』「梨泰院クラス」出演のイ・ジュヨンによる初監督短編『ドア前に置いて。ベル押すな』
など14作を上映。

●斬新で挑戦的な作品を紹介する「インディ・フォーラム部門」
・主演唐田えりかの演技が光る、石橋夕帆監督(『左様なら』)による『朝がくるとむなしくなる』
・主演に松井玲奈を迎え、夏都愛未監督(『浜辺のゲーム』)が佐賀を舞台に描く『緑のざわめき -Saga Saga-』
・息子(山中崇)と認知症の父(嶋田久作)を描いた長部洋平監督の短編『TOMA2号』
・時代に翻弄された石垣島の台湾移民を追った『海の彼方』の続編となる短編『海の彼方 それから』
・海外映画祭で上映が相次ぐ、瀬戸かほ主演、Keishi Kondo監督によるSF・ホラーのジャンルを超えた一作『New Religion』
・大阪芸術大学在学中の杵村春希監督による初長編『カフネ』
など9作を上映。
・また、新進気鋭の田中晴菜監督に注目し、短編『甘露』『Shall We Love You?』の2作を特別上映.

●【特集企画】《Special Focus on Hong Kong 2023》
・おバカなコーチと訳あり少女たちのドッジボール大会優勝への道を描いた汗と涙のコメディ『深夜のドッジボール』
など5作を上映。(3作はコンペ部門と重複)

●「特別招待作品部門」
・ある老人の60年越しの壮絶な復讐劇を描く本格エンタメ『リメンバー(原題)』
・黒沢清監督作などの撮影監督を務めた瓜生敏彦の監督デビュー作。フィリピンの最貧困エリアに暮らす子どもたちを8年間かけて撮った『子どもの瞳をみつめて』の2作上映。

●【協賛企画】《芳泉文化財団の映像研究助成》
山中貞雄初監督作『磯の源太 抱き寝の長脇差』の脚本を基に作られた時代劇を含むサイレント短編集『サイレントムービー』など3作品を国立国際美術館で無料上映。

●【特別企画】《大阪万博と高橋克雄》
70年大阪万博のために製作され、オーストラリアの教師と大阪の小学生の交流を描いた短編や日本館のパビリオンで上映されたアニメーションなど、映像作家の故高橋克雄による貴重な3作品を無料上映します。

*公式HP上映作品一覧はこちら

■主催:大阪映像文化振興事業実行委員会(大阪市/一般社団法人大阪アジアン映画祭/大阪商工会議所/公益財団法人大阪観光局/朝日放送テレビ株式会社/生活衛生同業組合大阪興行協会/株式会社メディアプラス)
■支援:芸術文化振興基金助成事業
■HONG KONG GALA SCREENING 協賛
香港特別行政区政府駐東京経済貿易代表部(香港経済貿易代表部)
■協賛:神戸女学院大学文学部英文学科/公益財団法人芳泉文化財団
■問い合わせ:大阪市総合コールセンター(なにわコール)TEL.06-4301-7285(年中無休 8時から21時)、FAX.06-6373-3302
大阪アジアン映画祭運営事務局 TEL.06-4301-3092(月曜日から金曜日:11から17時)
Email:info@oaff.jp





第17回 大坂アジアン映画祭 ラインナップ

2022年3月10日(木)から20日(日)に開催する第17回大阪アジアン映画祭の上映作品ラインナップです。なおオンラインでの上映が3月3日(木)から21日(月)まであります。
 *上映作品一覧はこちらから
 *公式HPはこちら

●作品本数は過去最多の計76作(うち、世界初上映24作、海外初上映13作、日本初上映29作)、過去最多の31の国と地域の作品が上映予定。
※オンライン上映「大阪アジアン・オンライン座」《Theater ONE》10作品は、過去の大阪アジアン映画祭で上映された作品なので、上記の作品本数、製作国数には含まれません。

●オープニング作品は『柳川』(漫長的告白/Yanagawa)、クロージング作品は『MISS OSAKA(原題)』(Miss Osaka)。

●グランプリ、来るべき才能賞を競う「コンペティション部門」では、
・2021年香港映画興行収入第1位、梅艶芳(アニタ・ムイ)の伝記映画『アニタ』
・OAFF2017観客賞『29歳問題』彭秀慧(キーレン・パン)監督最新作のヒューマンドラマ『ママの出来事』(世界初上映)
・コン・スンヨン初主演、韓国内外の映画祭で受賞ラッシュ『おひとりさま族』
・堀家一希主演、高崎を舞台にフィリピン人の母親や同性の恋人との関係に悩む青年の葛藤を描く、飯塚花笑監督作『世界は僕らに気づかない』(世界初上映)
・メトロマニラ映画祭で作品賞など主要賞独占、『ダイ・ビューティフル』『ゲームボーイズ』制作陣が手掛けるフィリピンのブラックコメディ『ビッグ・ナイト』
・90年代に台湾に渡ったベトナム人移民女性の人生を描く壮大な叙事詩『徘徊世代』
・女子学生とアダルトショップの女性オーナーとの交流を通し、生と性について問う異色のモンゴル映画『セールス・ガール』など全15作が上映される。

●暉峻プログラミング・ディレクター肝煎りの「特別注視部門」では、
・韓国フェミニズムムーヴメントを追ったドキュメンタリー『バウンダリー:火花フェミ・アクション』
・ロカルノ、トロントでも入選、未曽有の自然災害に襲われたフィリピンを舞台にしたドラマ『Whether The Weather Is Fine(英題)』
・ヴァージニア・ウルフに心酔する北京電影学院学生による短編『自分だけの部屋』
・旅先のトルコで偶然出会ったウクライナ人男女の1日をスタイリッシュに描く短編『二度と一緒にさまよわない』
・釜山国際映画祭と全州国際映画祭で、それぞれ短編グランプリを受賞、パートナーの日本赴任を聞いた女性の揺れる心を繊細に描いた『手袋を買いに』、出来のいい弟のためヤンチャな姉が奮闘する『オートバイとハンバーガー』など全11作を上映。

●斬新で挑戦的な作品を紹介する「インディ・フォーラム部門」には日本映画20作がラインナップ。
なかでも今回は新進気鋭の東かほり監督に注目し、『ほとぼりメルトサウンズ』『暮らしの残像』の2作品を上映。
また、忘れられた昭和史の一面を浮き彫りにするサイレント映画『おもちゃ映画で見た日中戦争』をピアノ生演奏付きで特別上映。

●「焦点監督:横浜聡子」では、
『いとみち』がOAFF2021でグランプリ・観客賞のW受賞を果たすなど、その活躍が注目されている横浜聡子監督に焦点を当て、これまでの監督作品を通してそのキャリアを振り返ります。

●特集企画では、台湾、香港、東南アジアの“今”の映画から、
・侯孝賢(ホウ・シャオシェン)製作総指揮、李康生(リー・カンション)主演、張艾嘉(シルヴィア・チャン)出演のドラマシリーズ『縁起良き時』(第1話)を台湾本国での配信に先駆け、世界初上映。(TAIWAN GALA SCREENING)
・香港のベテランスターが共演、現代社会の孤独と温もりを描いた『黄昏をぶっ殺せ』を日本初上映。(HONG KONG GALA SCREENING )など現地でも注目される作品が上映される。
・その他、台湾クラシック作品として、ホウ・シャオシェンと同世代ながら、台湾ニューウェーブには属さない李美彌(ミミ・リー)監督作『女子学校(デジタル・リマスター版)』を日本で初紹介します。

●「特別招待作品部門」では
・カンヌ出品のホン・サンス監督作『あなたの顔の前で(仮題)』
・田中圭主演、城定秀夫監督最新作『女子高生に殺されたい』
・2021年中国で大ヒットのラブストーリー『あなたがここにいてほしい』
と、注目作を一般公開に先駆け日本初上映。

●【協賛企画】《芳泉文化財団の映像研究助成》では、
AIによる脚本を映画化した『少年、なにかが発芽する』など2作品を国立国際美術館で上映(入場無料)。なお助成作品全4作品のうち、2作品はインディ・フォーラム部門で上映されます。

●大阪アジアン・オンライン座《Theater ONE》では、
これまでに大阪アジアン映画祭で上映した作品の中から今こそ世界に知られるべき作品をピックアップ。山崎裕監督作『トルソ』(オンライン座・オープニング作品)など10作品を3月3日(木)から21日(祝・月)の期間限定で全世界オンライン上映します。
なお、今年のラインナップの特徴は、短編が多く、計76作のうち短編(60分未満の作品)が28作(昨年は計63作のうち短編は17作)。
プログラミング・ディレクターの暉峻創三は「今年は短編が大豊作で絞り込むことができなかった」と語っています。

連絡先
大阪映像文化振興事業実行委員会
大阪アジアン映画祭運営事務局 広報担当
〒540-0037 大阪市中央区内平野町2-1-2-6C
公式HP
まとめ 宮崎暁美

第16回大阪アジアン映画祭(2021)開催 開幕、閉幕作品決定!

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第16回大阪アジアン映画祭開催概要が発表されました。
去年に引き続き、コロナ禍で映画鑑賞を取り巻く状況が厳しい中、今回もトークやサイン会など交流の場については設けず、スクリーン上映に加え、過去に大阪アジアン映画祭で上映された作品を「大阪アジアン映画祭オンライン座」としてオンラインで上映するようです。
※上映作品ラインナップ、上映スケジュール等については、2月上旬より順次発表

1.開催概要
(1)スクリーン上映(第16回大阪アジアン映画祭入選作品)
・期間:3/5(金)~14(日)
・会場:梅田ブルク7、シネ・リーブル梅田、ABCホール 他
・料金:1,300円、青春22切符:22歳までの方、当日券500円

(2)大阪アジアン映画祭オンライン座(過去の大阪アジアン映画祭上映作品)
・期間:2/28(日)~3/20(土)
・配信サイト:映画祭ウェブサイト上の特設ページ
・料金:長編1作品1,000円、短編1作品500円 他

2.スクリーン上映プログラム概要
上映部門
・コンペティション部門
・インディ・フォーラム部門
・その他特集企画・部門(詳細は上映作品ラインナップ発表時に発表)

3.「大阪アジアン映画祭オンライン座」プログラム概要
オンライン座・オープニング作品として、2019年開催の第14回大阪アジアン映画祭でJAPAN CUTS Awardスペシャル・メンションを獲得した日本映画『WHOLE』を、「大阪アジアン映画祭オンライン座」初日の2/28(日)からオンラインで上映します。監督は、『波と共に』が第69回カンヌ国際映画祭のショートフィルムコーナーに選出された神戸市出身の川添ビイラル。関西を舞台に、ミックス・ルーツの青年が自身のアイデンティティを探し求める姿を描いたドラマです。
https://www.oaff.jp/2021/ja/stream/index.html

開幕、閉幕作品決定!

オープニング作品
『映画をつづける』(原題:好好拍電影/英題:Keep Rolling)
3月5日(金) 日本初上映
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香港映画界の巨匠、アン・ホイ監督の素顔を通して、生きることの力を描き出したドキュメンタリー。監督を務めるのは、美術指導、衣装デザインのベテランで、アン・ホイ監督の作品にも携わってきたマン・リムチョン(文念中)。
http://www.oaff.jp/2021/ja/program/op.html

クロージング作品
『アジアの天使』
3月14日(日) 世界初上映(2021年内、日本劇場公開)
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(C) Natasha All Rights Reserved.

池松壮亮(主演)×チェ・ヒソ×オダギリジョーが競演、石井裕也監督が韓国を舞台に描く“アジアの家族映画”。
http://www.oaff.jp/2021/ja/program/cl.html

第16回大阪アジアン映画祭公式HP
https://www.oaff.jp/2021/ja/index.html

第15回大阪アジアン映画祭 受賞作品(暁)

グランプリ(最優秀作品賞)
『ハッピー・オールド・イヤー』
(Happy Old Year)タイ
監督:ナワポン・タムロンラタナリット
(Nawapol THAMRONGRATTANARIT)

来るべき才能賞
パク・ソンジュ監督(PARK Sun-joo)
韓国/『家に帰る道』(Way Back Home)

最優秀男優賞
間瀬英正(MASE Hidemasa)
日本/『コントラ』(Kontora)

ABCテレビ賞
『愛について書く』
(Write about Love) 
フィリピン/監督:クリッサント・アキーノ(Crisanto AQUINO)

薬師真珠賞
レオン・ダイ(Leon DAI) 台湾
『君の心に刻んだ名前』(Your Name Engraved Herein)助演男優

JAPAN CUTS Award
『ある殺人、落葉のころに』 
日本・香港・韓国/監督:三澤拓哉(MISAWA Takuya)

芳泉短編賞
『Hammock』 
日本/監督:岸建太朗(KISHI Kentaro)

観客賞
『少年の君』 (Better Days)
中国・香港/監督:デレク・ツァン(Derek TSANG)

第15回大阪アジアン映画祭 受賞作詳細は下記をごらんください
公式サイト

第15回大阪アジアン映画祭(OAFF2020) 3(暁) 『私のプリンス・エドワード』『花椒の味』『少年の君』『大いなる餓え』

●コンペティション部門 Special Focus on Hong Kong 2020
『私のプリンス・エドワード』
My Prince Edward [金都]
3/8日 21:15 シネ・リーブル梅田
監督:黃綺琳(ノリス・ウォン)Director: WONG Yee-lam
出演:鄧麗欣(ステフィー・タン)、朱栢康(ジュー・パクホン)、鮑起靜(バウ・ヘイジェン)、金楷杰(ジン・カイジエ)、林二汶(イーマン・ラム)
2019年/香港/91分 

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香港の太子(プリンス・エドワード)地区にある「金都商場」はビル全体がウェディング関係の店がしめている。その中のレンタルウェディングドレスショップに勤めるフォン(ステフィー・タン)と同じビルでウェディングビデオカメラマンとして働くエドワード(ジュー・パクホン)は同棲中。そろそろ結婚という話が出てきて、フォンは自分の戸籍を見て驚いた。実は10年前に、友人とシェアハウスに住むお金欲しさから、中国大陸・福州の香港のビザ(ID)がほしい男性と偽装結婚したのだけど、その婚姻がまだ継続中であることがわかった。離婚手続きが済んでいると思っていたのだが、仲介業者が倒産してしまって、その後の離婚手続きがちゃんと終わっていなかったのだ。相手が行方不明でわからず、単独で離婚を申し立てると離婚までに2年かかるというので頭を抱えるフォン。新聞の人探し欄に載せると、運よく先方も彼女を探していて偽装結婚の相手が福州にいることがわかった。10年がたち結婚が正式だと認められれば香港のIDが取れるのと、相手にも恋人ができ、その彼女が妊娠し相手方も結婚するのに離婚する必要があった。お互いの同意があれば2週間で手続きが済み離婚できると言われ、ちょうど良かった。
しかし、その手続きの過程で偽装結婚していたことがエドワードにバレてしまった。エドワードはほんとに偽装結婚だったのか疑い激しく嫉妬するが、友人の取り成しでなんとか収まったけど、なんとなくギクシャク。
離婚手続きと結婚式の準備を進める過程で、エドワードの愛ゆえの強引さだと思っていたことが自分への無理強いではないかと気づいたり、こういう結婚式がしたいと思っていたのに、義母の結婚式に対する思惑を押し切られそうになり、二人の思う結婚式というわけにいかずだったり。エドワードとの諍いや、義母との軋轢の中、これまで当たり前に受け入れていた事に疑問を持ち始め、結婚と幸せについて改めて考え始める。

OAFF2019公式HPより
脚本家兼作詞家として活躍してきた黃綺琳(ノリス・ウォン)、初の単独監督長編作。過去のOAFF上映作品『誰がための日々』(OAFF2017『一念無明』)、『淪落の人』(OAFF2019『みじめな人』)を輩出してきた「オリジナル処女作支援プログラム(首部劇情電影計劃)」入選作であり、作品のクオリティは折り紙つき。きめ細やかなキャラクター設定、登場人物の心の機微を絶妙に描写してみせる手腕、英語タイトル「My Prince Edward」にさらりとダブルミーニングを込めてしまうセンスは熟練した脚本家としての本領を見事に発揮している。

★香港映画界最注目新人監督の作品。第39回(2019)香港電影金像奨で、ステフィー・タンは主演女優賞に、ジュー・パクホンは主演男優賞にそれぞれノミネート。香港電影評論学会大奬で最優秀脚本賞を受賞。

●特集企画《Special Focus on Hong Kong 2020》
『花椒の味』 Fagara [花椒之味]
3/9月 12:00 シネ・リーブル梅田4   
監督:麥曦茵(ヘイワード・マック)Director: Heiward MAK
監制(プロデューサー):許鞍華(アン・ホイ)、朱嘉懿(ジュリア・チュウ)
配樂(音楽):波多野裕介
出演:鄭秀文(サミー・チェン)、赖雅妍(メーガン・ライ)、李曉峰(リー・シャオフェン)、鍾鎮濤(ケニー・ビー)、任賢齊(リッチー・レン)、劉徳華(アンディ・ラウ)
2019年/中国・香港/118分 

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自分と母親を置いて家を出てしまった父(ケニー・ビー)とは距離を置いていた如樹(ユーシュー)=サミー・チェンは、父の急死で自分に異母姉妹が二人いることを知る。一人は母親と共に台北に住む如枝(ユージー)=メーガン・ライ、もう一人は祖母と重慶に住む如果(ユーグォ)=リー・シャオフェン。香港・内陸・台湾の三地に分かれた姉妹が父の死を機に葬儀の席で出会う。初めて顔を合わせた3人は、始めはよそよそしかったけど、それぞれの事情を越えて理解しあう。
父は香港島大抗で火鍋店を経営していたが結構繁盛していた。賃貸契約期間が残っていて、途中で解約すると違約金を払わなくてはならなかったり、雇われていた従業員がすぐには仕事をみつけられないというような事情があって、如樹は、残った賃貸契約期間を全うすることにした。
店を再開したのはいいけど目の回る忙しさに疲れきった如樹は、重慶と台北に帰っていた姉妹に手伝ってくれるようにSOSを。それぞれ居場所をみつけようとしていた二人は戻ってきてくれて、三人は協力しあって店を切り盛りする。
しかし、父の作った火鍋の出し汁の在庫が少なくなり、レシピが従業員には伝わっていなかった。父の残した火鍋スープのレシピを再生する過程で、育った文化も境遇も違う三人に、姉妹としての情と絆が芽生えてくる。それぞれが抱える問題も描きながら、店を立て直す姿が描かれる。家族とのわだかまりや、自分の進んで行く方向の模索など、それぞれの夢と現実をかかえながら歩む女性たちの姿が美しい。そして、それにちょこっとづつ力を貸してくれる母や祖母など家族の存在や、任賢齊や劉徳華など男性人の励ましの言葉が嬉しい。これぞ許鞍華ティストという感じ。「花椒(ホアジァ)」はピリッと渋くて辛いけどおいしい。

●コンペティション部門 Special Focus on Hong Kong 2020
『少年の君』Better Days [少年的你]
観客賞受賞
3/10火 13:20 シネ・リーブル梅田4
監督:曾國祥(デレク・ツァン) Director: Derek TSANG
出演:周冬雨(チョウ・ドンユィ)、易烊千璽(ジャクソン・イー)
2019年/中国・香港/135分 

少年の君.jpg

中国内陸部の都市にある高校。内向的な優等生ニエン(チョウ・ドンユィ)は難関大学に合格して北京に行けば人生を変えることができると信じて、毎日懸命に勉強している。母親と二人暮らしだが、母はニエンの学費をかせぐためインチキ化粧品の違法な販売をしている。借金もあり、借金取りが時折りやってきては玄関のドアを怒鳴りながら激しく叩く。そんな時、ニエンは黙って耐え、嵐が過ぎ去るのを待つしかありません。
全国統一試験(「高考」)まであと数ヶ月となり、生徒たちは学校でも机に山のように教科書や参考書を積みあげ、受験勉強に励んでいます。そんな中、ある女子生徒が学校で投身自殺。彼女は3人組の女子生徒からいじめを受けていた。そして、今度はいじめの対象がニエンに移ってしまい、毎日いじめられるようになってしまった。
ある日の帰り道、喧嘩に巻き込まれた不良少年を救ったことから、シャオベイ(ジャクソン・イー)と知り合う。優等生と不良少年、対極的な立場の二人だけど、寂しい思いを抱えて孤独に生きる者同士、孤独な心を通わせるようになっていた。高考まで一ヶ月、3人の女生徒によるいじめはますますエスカレート。放課後もニエンを待ち伏せするようになり、危険を感じたニエンはシャオベイにボディーガードしてくれるよう頼む。

その後がミステリー調になっていて、驚きの展開になっていく。
中国での過酷な大学受験の競争と、陰湿ないじめ、そして格差社会の実体が描かれ、そこから逃れるために必死な親と子供たち。そして学校や社会の姿があぶりだされる。それにしても、主人公を演じる周冬雨は、張芸謀(チャン・イーモウ)監督の『サンザシの樹の下で』(2010)でデビューして10年。すでに20代後半だと思うけど、高校生を演じても全然不自然でないくらい年齢不詳でびっくり。

・『少年の君』
2021年7月16日から新宿武蔵野館、Bunkamuraル・シネマ、横浜シネマ・ジャック&ベティ他で公開
公式HP https://klockworx-asia.com/betterdays/#smooth-scroll-top

・デビュー作『七月与安生』も『ソウルメイト/七月と安生』というタイトルで
2021年6月25日から新宿武蔵野館、シネマート心斎橋他で公開
公式HP https://klockworx-asia.com/soulmate/

●コンペティション部門 
TAIWAN NIGHT/台湾:電影ルネッサンス2020
『大いなる餓え』 
Heavy Craving [大餓]
3/8日 12:00 シネ・リーブル梅田4    
監督:謝沛如(シエ・ペイルー)Director: HSIEH Pei-ju 
出演
姜映娟:蔡嘉茵(ツァイ・ジャーイン)
呉浩仁:柯淑勤(クー・シュウチン)
張耀仁(チャン・ヤオレン)
張恩瑋(チャン・エンウェイ)
2019年/台湾/90分 

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台湾のダイエット映画。30歳独身、彼氏なし、体重105キロの姜映娟(チアン・インジュン)は、母親が主任の(経営も?)保育園で給食を担当している。ストレートな性格と美味しい料理は園児にも人気だが、太りすぎと、仕事もパート?の状態なので、心配する母は求職活動することも考え、映娟の誕生日にダイエット教室の入学をプレゼント。最初はダイエット教室に気乗りしない映娟だったけど、宅配便の二枚目の好青年呉浩仁に親切にされたことから淡い恋心をいだき、肥満児だったという浩仁の励ましもありダイエットに励むようになる。
一方、ひょんなことから一人の保育園男児の女装への興味を知り、女装を目の仇にする男児の母親の目を盗み、ありのままでいいと男児を励まし、自分の幼い時のドレスを着せたりしていた。この二つは、当初幸せな展開になりそうな気配を見せるが…。

ダイエット作戦は過熱していくが、無理な減量は徐々に映娟の心を蝕んでいき、ひと波乱。でも、母親も映娟の気持ちを理解し、母と娘は仲直り。映娟はありのままで行きて行くことに。
いろいろな価値観についての映画。それにしても、映娟を演じた蔡嘉茵の存在感がすごい!