第21回大阪アジアン映画祭レポート(暁)

2025Expo - 大阪アジアン映画祭
Osaka Asian Film Festival EXPO 2025 – OAFF 2026

2025大阪・関西万博開催に合わせて、いつもの3月開催に引き続き2025年2度目の映画祭が8月29日(金)から9月7日(日)まで開催されました「第21回大阪アジアン映画祭」ですが、全68作品(うち、世界初上映23作、海外初上映5作、アジア初上映3作、日本初上映23作)が上映され、期間中、多数のゲストが登壇した。製作国・地域は、20の国と地域(ブータン、中国、フランス、香港、イタリア、インド、日本、カザフスタン、ラトビア、モンゴル、ミャンマー、ノルウェー、フィリピン、カタール、シンガポール、台湾、タイ、アメリカ、ベトナム)の作品が上映された。
暉峻創三プログラミング・ディレクターの下、オープニング作品、クロージング作品のほか、「コンペティション部門」、「特別注視部門」、「インディ・フォーラム部門」、特集企画<台湾:電影ルネッサンス EXPO 2025>、<Special Focus on Hong Kong EXPO 2025>、「特別招待作品部門」、「神戸女学院大学国際学部協賛上映」、「特別上映《VIPO Film Awardの成果》」の部門がそろい、ABCホール、テアトル梅田、T・ジョイ梅田、大阪中之島美術館、大阪市中央公会堂で開催されました。
オープニングは、1970年の大阪万博を背景に、ジュディ・オングが主演を務め、ミュージカルとアクションを融合させたスペクタクル・エンタテインメント映画『万博追跡』(2Kレストア版)が上映された。

公式サイト https://oaff.jp

私は8月29日から9月3日まで参加。ほんとは全日参加したいところですが、万博の影響で宿泊代がいつの2倍に跳ね上がっていたので、6日間にしました。中華圏の作品を中心に14本の作品を観ました。そんな中から観た作品をいくつか紹介します。

8月29日(金)オープニング・セレモニー(ABCホール)

●8.29オープニング2補正_R.JPG

オープニング作品『万博追跡』(2Kレストア版)上映前にセレモニーが行われました。大阪映像文化振興事業実行委員会 上倉庸敬委員長の開会の挨拶、大阪市経済戦略局 鳥越義弘理事による大阪市長挨拶代読に続き、19作品から39名のゲストがそろいました。作品ゲストを代表して『万博追跡』出演のジュディ・オングさんが日本語と中国語で挨拶しました。

『万博追跡』(2Kレストア版)
Tracing to EXPO ’70 (2K Restoration) [萬博追踪]
監督:リャオ・シャンション(廖祥雄)
出演:ジュディ・オング(翁倩玉)ほか
2025年(オリジナル版:1970 年)|台湾|97分|言語:中国語

●8.29万博追跡ジュディ・オング、アーサー・チュウ_R.JPG

ゲスト:ジュディ・オング(出演)/アーサー・チュウ(国家電影及視聴文化中心(TFAI)チェアマン)

6400万人以上の来場者があったという1970年の大阪万博を舞台に、ジュディ・オングが主演を務めた作品。題字や監督・出演者など、漢字が右から左に書かれていて、台湾もその頃、戦前の日本のように、横書きが右から左だったんだと知った。
日本生まれの台湾人雪子(ジュディ・オング)が万博を利用して恩人を探すという話で、協力するのは隣に住む恋人の藤本哲雄。二人は大学生らしい。台湾パビリオンのコンパニオンに合格した雪子。哲雄も万博に行きたくて父親に万博に行くお金を無心するが協力を得られず、万博会場の食堂でバイトをみつけ、二人は仕事の合間に恩人を探す。雪子の父親は太平洋戦争中に亡くなったが、母子家庭で苦しい生活を支えるため、台湾からお金を送ってくれる人がいたのです。雪子は父の死の真相や、誰が支援してくれているのか知りたくて探すのですが、それを探るために万博会場を駆け巡ります。
キーパーソンの山崎という人と知り合い、その人と一緒だった人を訪ね、だんだんに真相に近づいて行きます。観光案内のような万博パピリオん巡りや、サスペンスのような人探しなどのあと、雪子の父は上海で日本軍にスパイとみなされて殺されたという思いがけない事実がわかります。
蒋介石の時代で、蒋介石のおかげで今日の台湾がある」なんて言葉が出てきたり、加害者の日本と被害差の台湾という話の展開で、加害と贖罪を巡る話になっていく。アイドルのエンターテイメント映画だと思っていたら、思わぬ展開。ジュディ・オングさんの存在感が光る作品でした。
当時も今も、万博なんて国威高揚のようなイベントには興味がない私なので、当時どんな国が参加しているかなんて知らなかったけど、当時は、中国の代表として台湾が出店していたということを知ったし、1970年の万博の様子を見ることができた。ま、今回も大阪には行ったけど万博には参加せず。
日本人も中国語で話しているので、万博以外は台湾なのかな?と思ってしまって、最初、話がチンプンカンプン。展開を理解するのに四苦八苦。後のほうで、万博以外のところもほとんど日本が舞台というのが理解でき、話が繋がった。雪子は20歳というのに1970年は戦後25年だから時代考証など突っ込みどころはいくつもあるのだけど、ま、そのへんはおいとくとして、あの当時の台湾映画を観ることができました。
それにしてもジュディ・オングさん、日本でも台湾でも大活躍だったんですね。トークの時に司会の宇田川幸洋さんがジュディさんが子供のころ出演したTVドラマ「おらあ三太だ」のファンだということが出てきたが、私も子供の頃(9歳位)この番組を見ていた。日本語を話しているのにジュディ・オングと出てきて、子供ながらなんでかなと思っていたけど、彼女が台湾の人だというのを知ったのはだいぶたってからだった。このドラマの正式題名は「三太物語」らしい。でもずっと「おらあ三太だ」だと思っていた。元気な女の仔の役だった。そして、なんとこれは生放送だったという。それを知ってびっくり。1962年頃の番組だったと思う。当時、私の家にはTVはまだなくて、近所の家か、学校で見たような気がする。その頃から、ずっと活躍してきたジュディさん。絵を描いたり、今も芸能人としてだけでなく、アーティストとしても活躍している。

8月30日(土)テアトル梅田 シネマ4
『さようなら十七歳』(2Kレストア版)
Goodbye Seventeen [再會十七歲] 
監督:シン・チー[辛奇]
2025年(オリジナル版1969 年)|台湾|91分|言語:台湾語

8.30さようなら十七歳アーサー・チュウ補正_R.JPG

ゲスト:アーサー・チュウ


17歳の麗芬は秋生にひそかに想いを寄せ、二人は密かに仲良くなっていたが、従弟の秋生がやはり好きな、いじめっ子の美珍に目をつけられてしまう。壮絶ないじめから麗芬を救ったのは、美珍の父だった。美珍の父母と麗芬の母は因縁の関係があっ麗芬の母た。若いころ麗芬の母と美珍の父は恋人だったのに、美珍の母の策略で海に投げ出され死んだことになってしまい、彼は美珍の母と結婚した。そして助かった麗芬の母は妊娠していて、彼の子どもを女で一つで育てていた。そして、彼と再会した。これも贖罪の映画で、このことを知った彼は、自分の娘に援助しようとする。
なんというか典型的な母娘2代にわたるいじめが描かれ、果たされなかった愛の記憶を蘇させようと運命を揺さぶっていく。
なぜ『さようなら十七歳』というタイトルなのかよくわからないが、「17歳の出来事」的なのかな。紆余曲折を経て、恋人との絆を取り戻した父と母の姿を見つめる17歳の少女の成長物語ということかな。主題歌はジュディ・オングの曲。

レストア版作成に尽力したアーサー・チュウさんがゲストで来て、この作品のレストア版を作った時のエピソードを語ってくれた。台湾語のレストア版作成はめずらしいとのこと。それにしても、いかにも悪役ぽい化粧の美珍の母や、いかにも意地悪そうな美珍と、いじめられっ子の麗芬と悲劇を背負ったような母親の姿。「いかにも映画」だった。

上映会場 ABCホール
『最後の夏』 The Last Summer [夏墜]
2025年|中国|90分|言語:中国語
監督:シー・レンフェイ [史任飛]

高層マンション10階のベランダから落下した灰皿が、下で遊んでいた幼女に激突し死なせてしまった。不注意で灰皿を落としてしまったのは女子高生。別居している両親だが、父親が家に来る日、ベランダから外を見ていたら、若い女性と父親が一緒にいるところを見てしまう。父が家に戻ってきてベランダで煙草を吸った後、灰皿を片付けずに置きっぱなしにしてしまい、それに気づかなかった女子校生は、何かの拍子に灰皿に触れ、灰皿が落ちてしまった。そして運悪く、幼い女の子にぶつかってしまった。その女の子と仲良しだった女子高生は、良心の呵責と父の秘密に挟まれ、苦悩し続ける。父の愛人のことを母に知らせるべきか、そして灰皿を落としてしまったことも。両親もその灰皿が自分の家のものだというのに気がつき、自分の家のものと名乗り出るか、どうしようかと迷う。あなたならどうする? と問いかけてくる作品。サスペンスタッチで描かれていた。

『浅浅歳月』True Love, for Once in My Life [淺淺歲月] コンペティション
監督:ドロン・シウ[蕭冠豪]
出演:セシリア・イップ[葉童]、ツェー・クワンホウ[謝君豪]
2024年|香港|109分|言語:広東語、中国語

幼馴染で結婚したアンドリューとサブリナ。一生添い遂げようと年を重ねてきた。アンドリューは、香港から中国に行き起業。中国での事業が忙しくなって、行ったきりになり、こちらもごたぶんにもれず中国に愛人を作っていた。サブリナはそれを知り、アンドリューと別れた。そして、数年後、アンドリューは病の床に伏していた。

90年代、香港から中国に渡って起業した男性たちの中には、現地の女性を愛人にした人がけっこういるのでしょう。けっこう香港や中国の映画で出てきます。この夫婦の夫もそういう一人。夫が中国につくった愛人に子供が生まれたので離婚して、ひとりで二人の子どもを育て上げた。
それなのに、何年かたって香港に帰ってきた元夫が病気になると、新しい妻がいるというのに、元妻サブリナが病院に看病に行くのである。しかも、現妻と元妻が、「私がやるわ」、「いや、私が」というように、看護争いをするシーンが出てきた時には、もう観るのもいやになってしまった。なんて、男にとって都合のいい描き方なの? 「自分を捨てた夫の介護なんかするなよ」と思ってしまった。誰も面倒を見る人がいないならともかく、面倒を見てくれる人がいるわけだから。未練がましく夫を忘れられない元妻という描かれ方にがっかり。

8月31日(日)ABCホール
『私立探偵』Behind the Shadows [私家偵探]
監督:ジョナサン・リー[李子俊]、チョウ・マンユー[周汶儒]
出演:ルイス・クー[古天樂]、クリッシー・チャウ[周秀娜]、リウ・グァンティン [劉冠廷]、レイモンド・ウォン [黃浩然]
2025年|香港|99分|言語:広東語
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左チョウ・マンユー監督、右ジョナサン・リー監督

若い女性が残虐に殺害される連続殺人事件に巻き込まれた探偵が、次なる犠牲を食い止めるため、命を懸けて真相解明に挑むサスペンス。ルイス・クーが主人公。舞台あいさつで、ジョナサン・リー監督は「主人公は“負け犬”にしようと思いました。」もともとアウヨンは仕事ができる探偵でしたが、マレーシアに移住して探偵事務所を設立したものの、依頼は浮気調査、人探し、犬探しなどの案件ばかり。さらに奥さんと結婚して20年になるけど、会話ができていないという人物像です。と語ったように、ルイスは、『トワイライト・ウォリアーズ 決戦! 九龍城砦』とは一転、しょぼくれた私立探偵アウヨンを演じる。
チョウ・マンユウ監督は、「この作品は、私立探偵の話ですが、一番表現したいのは夫婦の愛情です。世界中で“私立探偵もの”はたくさん作られてますが、犯罪ものが多い。夫婦の関係を描いたこの作品を日本の皆さんに受け入れていただけるとうれしいです」
と語った。プロデューサーは、『トワイライト・ウォリアーズ 決戦! 九龍城砦』ソイ・チェン監督。

9月1日(月)ABCホール
『私たちの意外な勇気』Unexpected Courage [我們意外的勇氣] コンペティション
監督:ショーン・ユー [游紹翔]
出演:レネ・リウ [劉若英]ほか
2025年|台湾|111分|言語:中国語

敏腕女性マネージャー ラフー(45歳)と若手ディレクターボーエン(32歳)の事実婚カップル。それぞれ活躍しているが、彼女は、13歳年下の彼が少し頼りなく感じていた。結婚にも踏み切れずにいたが、彼女の45歳の誕生日に彼女が体調を崩し、妊娠していることが判明。出産まで絶対安静の入院生活を続けることになった。そして、結婚も視座に。劉若英(レネ・リュウ)が年上の敏腕女性マネージャーを演じ、出演場面のほとんどがベッドに横たわるシーン。ベッドから仕事の指示を出す。年下の彼は、オロオロしながらも、彼女を励まし続け、だんだんたくましくなっていく。長年望んでいたキャリアが得られそうになったのに突然の妊娠。キャリアか出産か,事実婚か結婚か、選択を迫られるラーフー。そして、最後は出産へ。監督自身の実体験がベースとのことで、最後15歳になった息子が映し出される。
五月天の阿信がプロデューサーに名を連ねる。

『世界日の出の時』All Quiet at Sunrise [世界日出時]
監督:ジュー・シンZHU Xin [祝新]
2025年|中国|101分|言語:中国語

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ジャオ・ジンプロデューサー

人類最初の言葉を発したという「祖先ルーシー」の論文に取り組む大学院生馬継(マーコー)。一人暮らしの息子の元へ林檎を持ってくるお節介な母を疎ましく思っている。あるとき母は、彼を梅嶺鎮という村に買ったという古い家に連れて行く。しかし、この土地の言葉(方言)が全然わからない。
彼の指導教官李教授はその主張に疑問を持っていたが、論文の中に自身の娘の失踪に関わる手がかりを見出す。論文の執筆を進めるうち、次第に彼の人生が論文に描かれた世界と重なりはじめていき、論文と現実、空想が時空を超えて混じり合ってしまう。
人類の「祖先ルーシー」なんて、とても興味あるテーマだけど、いろいろな事情、出来事、人間関係、時空の行ったり来たりで、難解で話がついて行けずだった。
監督は、「一人っ子政策における親子関係やコミュニケーションにおける葛藤について、コロナ禍で家から出られない時期に、監督が母親と実際に経験したことを基に制作した」と語っていたが、2組の親子の話。母と娘、母と息子の話が対比的に描かれていた。

『紅い封筒』The Red Envelope [Song-Daeng-Taeng-Pee] コンペティション
監督:チャヤノップ・ブンプラゴーブChayanop BOONPRAKOB
出演:ビルキン=プッティポン・アッサラッタナクン、PPクリット=クリット・アンムアイデーチャコーン
2025年|タイ|128分|言語:タイ語
うっかり赤い封筒を拾ったばかりに幽霊と結婚するハメになってしまった警官。台湾映画『僕と幽霊が家族になった件』(2023)を、タイが誇る人気スター、ビルキン&PPクリットを主演に迎えリメイク。笑って泣けるキュートなホラーコメディ!
警察官見習いのメンは、ある日道端で赤い封筒を発見。拾ったところ、老女と親戚一同に取り囲まれ、交通事故で亡くなった老女の孫ティーティーと冥婚の儀式を行うよう迫られる。それを拒否したメンだが、儀式を行わないと一生不運に見舞われると脅され、災いが続いてしまった。しかたなく冥婚の儀式に参加する。その後、彼の前に現れたティーティーから現世での心残りを聞いたメンは、彼の魂を成仏させるため奮闘する。
台湾の作品も面白かったが、オリジナルより面白かった。というか、台湾作より強烈だったかも。
製作は『団地少女』『おばあちゃんと僕の約束』『いばらの楽園』(OAFF2025)等で知られるGDH。

9月2日(火)ABCホール
『フルムーン・イン・ニューヨーク』(デジタル・リマスター版)
Full Moon in New York [人在紐約]
監督:スタンリー・クワンStanley KWAN [關錦鵬]
出演:マギー・チャン[張曼玉]、シルヴィア・チャン[張艾嘉]、スーチン・ガオワー[斯琴高娃]
1989年|香港|89分|言語:広東語、北京語、英語
ニューヨークを舞台に、3人の中華圏出身の女性たちが暮らす物語。台湾出身でこの街で長く暮らす女優、ちゅか料理の店を持ち、仕事で成功するも恋愛には縁が無い香港出身のビジネスウーマン、結婚のため中国からやってきた女性。偶然出会った3人は、異国での疎外感、孤独を共有する。スタンリー・クワン監督によるシスターフッド映画の名作。
35年?ぶりに観た。前に観たのは、そんなに前だったかとびっくり。私が中華圏の映画にハマったのが1988年頃だったので、ハマって割りとすぐに観たのだろう。今でも色あせない映画だった。張曼玉も、張艾嘉も、斯琴高娃もみんな若い!今度は彼女たちの最近作を観たい。

第21回大阪アジアン映画祭 授賞結果
写真
(C)第21回大阪アジアン映画祭 受賞者集合写真

★グランプリ(最優秀作品賞)
『最後の夏』(The Last Summer/夏墜)/中国
 監督:史任飛(シー・レンフェイ)

★来るべき才能賞 ホン・ソンウン監督 ...
『寒いのが好き』(Some Like It Cold/차가운 것이 좋아!)/韓国

★スペシャル・メンション
 作品:『世界日の出の時』(All Quiet at Sunrise/世界日出時)/中国
    監督:ジュー・シン(ZHU Xin/祝新)
 俳優:マリス・ラカル(Maris RACAL)
   『サンシャイン』(Sunshine)/フィリピン 主演

★薬師真珠賞 タンディン・ビダ(Tandin Bidha)
 『アイ、ザ・ソング』(I, the Song)/
  ブータン、フランス、ノルウェー、イタリア...

★JAPAN CUTS Award 
『ジンジャー・ボーイ』(Ginger Boy)/日本
 監督:田中未来(TANAKA Miki)

★芳泉短編賞
『初めての夏』(First Summer/첫 여름)/韓国
 監督:ホ・ガヨン(HEO Gayoung/허가영)

★芳泉短編賞 スペシャル・メンション
『ミルクレディ』(Milk Lady)/日本
 監督:宮瀬佐知子((MIYASE Sachiko)
『ブルーアンバー』(Blue Amber)/日本
 監督:田中未来(TANAKA Miki)

★観客賞
『嘘もまことも』(Truth or Lies)/日本
 監督:磯部鉄平(ISOBE Teppei)

●受賞結果 授賞理由など詳細は公式HPへ
https://oaff.jp/news/2025expo-winners/

第21回大阪アジアン映画祭 上映作品

2025年8月29日(金)〜9月7日(日)、10日間に渡って開催される「第21回大阪アジアン映画祭」で上映される作品を紹介します。ラインナップされた作品は66作品。20の国と地域(ブータン、中国、フランス、香港、イタリア、インド、日本、カザフスタン、ラトビア、モンゴル、ミャンマー、ノルウェー、フィリピン、カタール、シンガポール、台湾、タイ、アメリカ、ベトナム)で製作された作品が上映されます。

■会場:ABCホール、テアトル梅田、T・ジョイ梅田、大阪中之島美術館、大阪市中央公会堂
■上映スケジュールはこちら
■チケット 8月20日(水)より順次発売。詳細はこちら

≪コンペティション部門≫
ジャパンプレミア以上となるアジア映画(日本映画を含む)およびアジアと深い関係を有する映画を上映します。審査委員により、グランプリ(最優秀作品賞)、来るべき才能賞等が選定されます。

『ワン・ガール・インフィニット』 アジア初上映
2025年/100分/アメリカ、シンガポール、ラトビア
英題:1 Girl Infinite
監督:リリー・フー (Lilly HU/胡嘉穎)
10代の少女インジャーとトントン。万引きをし、車にオレンジを投げてはしゃぎ、同じベッドで眠る。やがてトントンが麻薬の売人と恋仲になると、インジャーは彼女への愛ゆえに、すべてを犠牲にする決意を固める。疎外された中国の若者たちを大胆な色彩をまとってリアルに描いた、衝撃的で生々しい青春映画アカデミー賞受賞脚本家エリック・ロスがエグゼクティブ・プロデューサーとして名を連ねている。

『世界日の出の時』 日本初上映
2025年/101分/中国
原題:世界日出時/英題:All Quiet at Sunrise
監督:ジュー・シン (ZHU Xin/祝新)
人類の最初の祖先ルーシーの論文に取り組む大学院生。彼の指導教官はその主張に疑問を抱きつつも、論文の中に自身の娘の失踪に関わる手がかりを見出す。次第に彼の人生が論文に描かれた世界と重なりはじめていき…。

『退避』 日本初上映
2025年/80分/カザフスタン
原題:Evacuaciya/英題:Evacuation
監督:ファルハット・シャリポフ(Farkhat SHARIPOV)
ナチスによるソビエト連邦侵攻がはじまり、多くの人が避難を余儀なくされた。避難民で混乱する鉄道駅で、ナタリアは幼い娘とはぐれてしまい…。『愛の兵士』(OAFF2025)監督最新作。

『アイ、ザ・ソング』 日本初上映
2024年/113分/ブータン、フランス、ノルウェー、イタリア
英題:I, the Song
監督:デチェン・ロデル(Dechen Wangmo Roder)
拡散されたポルノ動画の女性は、自分に瓜二つだった─。教師のニマは無実を証明するため、その女性を探しだそうとする。失踪した女性の人生を辿るうちに、ニマは次第に不確かな真実の網の中に絡め取られていく…。デチェン・ロデル監督の長編デビュー作『Honeygiver Among the Dogs』は、釜山国際映画祭、ベルリン国際映画祭(共に2017年)にノミネートされた。本作は2作目となる。

『紅い封筒』 日本初上映
2025年/128分/タイ
原題:Song-Daeng-Taeng-Pee/英題:The Red Envelope
監督:チャヤノップ・ブンプラゴーブ(Chayanop BOONPRAKOB)
うっかり赤い封筒を拾ったばかりに幽霊と結婚するハメに?!台湾映画『僕と幽霊が家族になった件』をタイが誇るスーパースター、ビルキン&PPクリットを主演に迎えリメイク!笑って泣けるキュートなホラーコメディ!製作は『団地少女』『おばあちゃんと僕の約束』『いばらの楽園』(OAFF2025)等で知られるGDH。

『シャンバラストーリー』 世初上映
2025年/108分/日本、アメリカ、インド
英題:Shambhala Story
監督:関根俊夫(SEKINE Toshio)
インドのダージリンから来た敬虔なチベット僧侶は日本での修行中、老人と、過去を抱えた孫娘と親しくなる。僧侶は孤独な彼女の精神的な支えになるが、距離が縮まるにつれ、戒律を裏切る禁断の感情が芽生え始める。金馬奨で最優秀主演男優賞(22)、最優秀助演男優賞(24)に輝いたモー・ズーイーと、アメリカのFantastic Festで最優秀主演女優賞を受賞、近年は国内外でも活躍の場を広げる武田梨奈のダブル主演。武田はOAFF2015にてコンペティション部門の審査員を務めている。また本作が俳優・火野正平の遺作となった。

『寒いのが好き』 日本初上映 Japan Premiere
2025年/107分/韓国
原題:차가운 것이 좋아!/英題:Some Like It Cold!
監督:ホン・ソンウン(HONG Sungeun/홍성)
ゾンビ・エンデミックの時代、今やゾンビたちは人間の迫害から逃れるために逃亡を余儀なくされている。ゾンビ掃討チームで働くナヒは、言葉を話すゾンビをアラスカに避難させるため、長い旅出ることになる。『おひとりさま族』でOAFF2022グランプリに輝いたホン・ソンウン監督の最新作。

コンペティション部門 ≪Special Focus on Hong Kong EXPO 2025≫
『浅浅歳月』 日本初上映
2024年/109分/香
原題:淺淺歲月/英題:True Love, Once in My Life
監督:ドロン・シウ(Delon SIU/蕭冠豪)
幼馴染で結婚したアンドリューとサブリナ。一生添い遂げようと過ごしてきたが、アンドリューの浮気に耐えきれずサブリナは離婚を切り出す。数年後アンドリューの病気が発覚、二人だけの愛が再び、懐かしく結ばれてゆく。

コンペティション部門 ≪台湾:電影ルネッサンス EXPO 2025≫
『私たちの意外な勇気』 日本初上映
2025年/111分/台湾
原題:我們意外的勇氣/英題:Unexpected Courage
監督:ショーン・ユー(Shawn YU/游紹翔)
敏腕女性マネージャーと若手ディレクターの事実婚カップル。毎日慌しい二人の前に45歳の妻の妊娠という奇跡が舞い降りる。同時に浮上する結婚は?家族って?五月天の阿信がプロデューサーに名を連ねる注目作。レネ・リウ(『星空』OAFF2012)主演作。

『最後の夏』 海外初上映
2025年/90分/中国
原題:夏墜/英題:The Last Summer
監督:シー・レンフェイ(SHI Renfei/史任飛)
10階のベランダから落ちた灰皿。地上で遊んでいた幼女に激突し死なせてしまう。不注意で落としてしまった女子高生は、良心の呵責と家族の秘密に挟まれ、苦悩し続ける。あなたならどうする?の問いが静かに迫る問題作。

『サンシャイン』 日本初上映
2024年/91分/フィリピン
英題:Sunshine
監督:アントワネット・ハダオネ(Antoinette JADAONE)
将来を期待される体操選手のサンシャイン。予期せぬ妊娠が発覚し、夢と現実に押し潰されそうになる彼女の前に、不思議な少女が立ちふさがる。少女は彼女の選択に疑問を投げかけ、その決断の重さと向き合わせていく。

特別注視部門
まだポピュラーにはなっていなくても、今年、特に注視しておきたい潮流、才能を厳選してピックアップ!

『橋』 世界初上映
2025年/21分/ブータン
原題:Zampa/英題:The Bridge
監督:チャンドラ・クマール・ライ(Chandra Kumar Rai)
寺院へ続く橋の上で佇む青年は通行人たちの目を気にしながら自死のタイミングを見計らっている。そこへ、優しく声をかけ彼に寄り添う若者が現れる。2人の対話は予想を超える結末を迎える。

『D-デイ、フライデイ』 日本初上映
2024年/26分/韓国
原題:디-데이, 프라이데이/英題:D-Day, Friday
監督:イ・イダ(LEE Yida/이이다)
両親の店を手伝う少女は店前を通る野球部の青年に片思い中。彼が初出場する試合を見に行きたいが、両親は叔父の法事への参加を強要する。広州事件から4年後の1984年を舞台に繰り広げられる青春ラブストーリー。

『明日が来る前に』 世界初上映
2025年/17分/中国
原題:明天到来之前/英題:Departing
監督:フー・ダンディー(FU Dandi/付丹迪)
悩みを抱えた男女はどちらも受けたくない電話のせいでタイムループに閉じ込められてしまう。同じ一日から逃れられない2人は明日を迎えることができるのか?鳴りやまない電話に隠された秘密とは……ヴィヴィアン・ティエン、シー・チーティエン主演作。

初めての夏』 日本初上映
2025年/30分/韓国
原題:첫 여름/英題:First Summer
監督:ホ・ガヨン(HEO Gayoung/허가영)
長年のダンスパートナーだった男性から連絡が途絶えてしばらく経ち、明日に孫の結婚式を控えた老婦人。音信不通だった番号からの突然の電話は、彼の息子からの四十九日法要への招待だった……。第78回カンヌ映画祭ラ・シネフ部門グランプリ受賞作。

『その間』 世界初上映
2024年/54分/インド
原題:Majhe/英題:In Between
監督:アマル・ファウジャダール(Amar FAUZDAR)
コルカタの映画学校の入学選考過程で出会ったエンジニア男性と既婚女性。2人は安定した生活を送りながらも夢を諦めきれずにいた。試験結果が出るまでの短い学生生活で悩める大人たちは深い友情を育んでいく。

『MA-沈黙の叫び』 日本初上映
2024年/74分/ミャンマー、韓国、シンガポール、フランス、ノルウェー、カタール
英題:MA-Cry of Silence
監督:ティーモーナイン(The Maw Naing)
都会の紡績会社で家族へ仕送りするため働く主人公は、賃金未払いのストライキを起こそうと言う同僚にためらいを感じる。そんな時、ある人間に出会うことで闘いに目覚めてゆく。主人公が抱く苦悩と覚醒が胸に迫る力作。

コンチェッタ、どこにいるの?』 海外初上映
2025年/19分/タイ
原題:Concetta, ¿Dónde Estás?/英題:Only Ever Be Empty or Ever Flowing
監督:エムアイ・ポンピタック(Aim-ei POLPITAK)
燃え尽きた若い小説家は隣人男性と謎の女性の関係に興味をそそられる。彼らの関係を探りたい衝動を抑えられず観察し始めるが、その関係は終わったようだ。好奇心はさらに強まり、小説家は謎の女性に近づいていく。タイのクィア系作家として知られるLADYSの小説を映画化。

『トゥームウォッチャー』 日本初上映
2025年/92分/タイ
原題:สุสานคนเป็น/英題:Tomb Watcher
監督:ワタンユー・インウィワット(Vatanyu INGKAVIVAT)
裕福な妻のもと絵を描きながら暮らす夫は、妻の工場の社員と浮気中。それを知った妻は心労のあまり亡くなるが、夫が財産を受け取るには100日間妻の墓を守るよう遺言を残す。それは妻の恐怖と狂気に満ちた復讐だった。

『ウィービング』 海外初上映
2025年/27分/韓国
原題:위빙/英題:Weaving
監督:チェ・ミンジ (CHOI Minzy/최민지)
初めてのプロボクシング試合に向けて練習に励む女子ボクサーは新人女子と練習を重ねる内、次第に彼女に惹かれていく。この動悸はボクシングのせいか、それとも恋なのか…監督自身のボクシング経験を生かした作品。

『あなたを植える場所』  アジア初上映
2025年/17分/韓国
原題:너를 심은 땅/英題:Where Roots Go
監督:ホ・ガヨン(HEO Gayoung).
魔女を蔑む社会の中、娘を亡くし身を潜め暮らしている女。彼女の歪んだ欲望によって植物のような怪物のような存在となった娘は、鉢から出して大地に植えて欲しいと母に懇願する。

特別注視部門 ≪Special Focus on Hong Kong EXPO 2025≫
『クィアパノラマ』 日本初上映 Japan Premiere
2025年/88分/香港、アメリカ
原題:眾生相/英題:Queerpanorama
監督:ジュン・リー(Jun LI/李駿碩)
関係を持った相手になりすまし、出会いを重ねていくゲイの青年。誰かになりきることでしか自分自身を表現できない彼は、次第に現実感を失っていく─。硬質なモノクロの映像で都市に生きる若者の姿を切り取っていく。『トレイシー』(2018)『香港の流れ者たち』(2021)監督の最新作。ベルリン国際映画祭2025パノラマ部門出品。

インディ・フォーラム部門
斬新で挑戦的な作品を紹介するインディ・フォーラム部門。気鋭の監督による作品を上映します。新しい才能の出現にご注目ください。なお、インディ・フォーラム部門で上映される日本映画を対象にニューヨークのジャパン・ソサエティーよりJAPAN CUTS Awardが授与されます。

『生きているんだ友達なんだ』
2025年/39分/日本
英題:As Long As We’re Alive
監督:上野詩織(UENO Shiori)
田舎に暮らす20歳の優実には、変わり者で無責任な歳の離れた友人・石井がいる。なぜか二人は気が合った。家族でも恋人でもない、友達と呼ぶには心もとない、そんな相手との出会いがそっと人生を動かしていく。ドラマ「初恋、ざらり」「彼女がそれも愛と呼ぶなら」等の脚本家・上野詩織監督デビュー作。『ALL THE SONGS WE NEVER SANG』(OAFF2024)の永瀬未留が主演を務めている。

『結局珈琲』 世界初上映
2025年/55分/日本
英題:Coffee After All
監督:細井じゅん(HOSOI Jun)
配給:SPOTTED PRODUCTIONS
下北沢で愛される喫茶店「こはぜ珈琲」の移転までの日々を描いた群像劇。店長とスタッフの他愛もない会話、聞き耳を立てる常連客の日常の終わりと始まり。藤原さくら、柄本時生出演、他ゲスト出演に磯村勇人ら。SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2024 にて観客賞を受賞した『立てば転ぶ』監督の最新短編作。

『白昼夢』 世界初上映
2025年/75分/日本/R15+
英題:Daydream
監督:山城達郎(YAMASHIRO Tatsurou)
配給:アルバトロス・フィルム
誰にも言えない病癖を持つ渡会はマンションの階下に住む真柄夫妻を覗き穴から見るのが日課となっていた。そんなある日、妻が知らない夫の秘密を知ってしまう。江戸川乱歩の「白昼夢」「湖畔亭事件」を原案に映画化。『ダラダラ』『心平、』の監督最新作。

『カミナンって、呼ぶな。』 世界初上映
2025年/28分/日本
英題:Don't Call Me Kaminan
監督:飯塚俊光(IIZUKA Toshimitsu)
母校の創立50周年記念で、久しぶりに校舎を訪れた38歳の田中は、18歳のままの初恋の彼女・神田南と出会う。忘れていた想いがよみがえる――。監督の実際の母校を舞台に描かれる、再び青春と向き合う物語。

『夢と進路』 世界初上映
2025年/20分/日本
英題:Dreams and Paths
監督:前田聖来(MAEDA Seira)
全国大会を目前に、陸上部のエース・芽依が突然の退部。「芸能の道に進みたい」と言う彼女に、かつて役者を目指していた担任・瑞穂は進路指導を試みるが…。夢と現実のはざまで、二人の対話が導く答えとは——。同じくインディ・フォーラム部門入選の『結局珈琲』にも出演している日高七海が主演を務めている。

『火の華』 世界初上映
2025年/124分/日本
英題:Flames of a Flower
監督:小島央大(KOJIMA Oudai)
配給:アニモプロデュース
2016年の自衛隊日報問題を題材に、元⾃衛官の壮絶な経験と宿命を克明に描いたオリジナルストーリー。日本伝統の花火をモチーフに、<戦う>ということや<平和>の在り方、そして人間の本質を問いかける。『JOINT』(OAFF2021)監督最新作。長編2作目となる本作では、主演の山本一賢とともに共同企画・脚本を担い、さらに編集と音楽を手掛けている。

『息子の鑑』 世界初上映
2025年/25分/日本
英題:Ideal Son
監督: 野原位(NOHARA Tadashi)
神戸の運送会社で働く日柳は、配送中に破損した虎のオブジェについて、社長の桜井と共に送り主・小川の元へ謝罪に訪れる。破損したのは小川の息子・純の作品。無垢な純の言動に胸を打たれ、日柳はある行動に出る。
『三度目の、正直』で長編監督デビューを果たした野原位監督短編作品。主演・津田健次郎。野原監督は濱口竜介監督作品『ハッピーアワー』に共同脚本・プロデューサーとして参加している。

『イマジナリーライン』
2025年/90分/日本
英題:Imaginary Line
監督:坂本憲翔(SAKAMOTO Kensho)
配給:ランプ
母親の遺灰を納骨できずにいた文子は、友人の夢の提案で海に散骨することを決意。そうして亡き母の故郷、鎌倉へと向かうが、夢が警官に捕まり収容されてしまう。冷酷な入管制度の壁が、二人の前に立ちはだかる。東京藝術大学大学院 映像研究科映画専攻卒業制作作品。前作短編『窓辺のふたり』は東京国際映画祭「Amazon Prime Video テイクワン賞」にノミネートされている。

『糸の輪』
2025年/75分/日本
英題:Itonowa
監督:寺嶋環(TERASHIMA Tamaki)
大学生の百瀬波留は、外側へと接する目に見える肉体と、その中に閉じ込められた見えない自分自身との狭間でゆらぎ、がんじがらめになりながら生きていた。現代を生きる若者たちの「身体性」を丁寧に紡いだ物語。

『たぶん未来が呼んでいる』 世界初上映
2025年/34分/日本
英題:Maybe the Future Is Calling
監督:谷口慈彦 (TANIGUCHI Yoshihiko)
アラサー女子の隆子は、ニートで同居人の兄・新司を煩わしく思いながらも見捨てられないでいた。結婚相談所で知り合ったエリートの攻貴と仲を深め、結婚を機に兄との決別を目指して奮闘するのだが…。
長編監督作『嬉々な生活』はSKIP シティ国際Dシネマ映画祭2024国際コンペティション部門にて審査員特別賞とSKIPシティアワードをW受賞している。

『ミルクレディ』  日本初上映
2025年/19分/日本
英題:Milk Lady
監督:宮瀬佐知子(MIYASE Sachiko)
50代の独身女性であるアケミは、30年以上にわたり牛乳配達の仕事を続けている。若い同僚たちとの会話を通じて、彼女は自身が長年耐えてきた性差別が今なお変わらずに存在していることに深い憤りを感じていく。ソウル国際女性映画祭ノミネート作。

『よそ者の会(2025)』
2025年/45分/日本
英題:The Outsiders’ Club(2025)
監督:西崎羽美(NISHIZAKI Hami)
OAFF2025インディ・フォーラム部門正式出品作『よそ者の会』(2023製作)を完全自主リメイク。新メンバーと共に再構成された集団群像劇。よそ者たちの対話と衝動が交錯する、連帯の記録。

『桃味の梨』 世界初上映
2025年/23分/日本
英題:Peach Flavored Asian Pear
監督:蘇鈺淳(SU Yu Chun)
同級生相手にレンタル彼氏をしている高校生・真。お金を貯めて、好きな友達のために高級枕をプレゼントしようとするが...。『走れない人の走り方』(OAFF2024)の蘇監督が手掛けた短編青春映画。

『わたのはらぞこ』
2025年/105分/日本
英題:The Sea Unseen
監督:加藤紗希(KATO Saki)
配給:点と
東京での日々に息苦しさを感じた主人公は、“休憩”を目的にこの街へとやって来た。長野県上田市の共生の取組みに刺激を受け制作された本作。新鮮な音楽劇的サウンド、上田の風景が織りなす、軽妙で奥深い物語。PFF観客賞を受賞した『距ててて』の創作ユニット「点と」による長編第2作。三浦康嗣(□□□)が映画音楽を初めて手掛けている。

『星野先生は今日も走る』 世界初上映
2025年/67分/日本
英題:Mr. Hoshino Runs Again Today
監督:相馬雄太(SOUMA Yuuta)
産休代替教員として学校に赴してきた星野裕一は、自他共に認める「熱血教師」。 教育虐待、不登校など様々な悩みを抱える令和の子どもたちに星野は全身全霊でぶつかっていく中で、物語は少しずつ形を変えていく。お笑い芸人・みやぞんの初主演映画。『カノジョは嘘を愛しすぎてる』等の大原櫻子共演。

『嘘もまことも』 世界初上映
2025年/104分/日本
英題:Truth or Lies
監督:磯部鉄平(ISOBE Teppei)
母が急死して、彼氏に浮気されて、どん底状態の田中梨沙。仕事を一時休職する間、親友の美優に強引に誘われ、代行サービスの「サクラ」のバイトをすることに。嘘がつけない梨沙は、嘘をつく仕事に没頭していく。『凪の憂鬱』で第37回高崎映画祭で新進監督グランプリ、最優秀新進俳優賞 (辻凪子) を受賞。『予定は未定』(OAFF2018)、『夜のまにまに』等の監督最新作。

『まっすぐな首』 日本初上映 Japan Premiere
2025年/10分/日本、中国
英題:A Very Straight Neck
監督:空音央(SORA Neo)
悪夢から目覚めた女性は首の激しい痛みに苦しみながら、活発な幼い娘の世話をしようとしている。亡くなった昔の友人のことを思い出す。過去と現在が混ざり合い、彼女の世界は徐々にバランスを失っていく。第78回ロカルノ国際映画祭正式出品作。安藤サクラ主演。

インディ・フォーラム部門 <焦点監督・田中未来>
新進気鋭の監督、田中未来に焦点を当て、カンヌ映画祭入選作を含む3作品を上映します。

『ブルー・アンバー』 世界初上映
2025年/34分/日本
英題:Blue Amber
監督:田中未来(TANAKA Miki)
配給:SPOTTED PRODUCTIONS
映画監督を目指すカメラマンの木崎翔也は、これまで一度も人を好きになった経験がなく、常にどこか孤独を感じていた。それでも明るく社交的な翔也は、一見社会に順応できているようにみえるのだが…。主演を『HAPPYEND』(空音央監督)の栗原颯人が務めている。

『エミレット』
2025年/32分/日本
英題:Emillet
監督:田中未来(TANAKA Miki)
配給:SPOTTED PRODUCTIONS
にーなは、恋人である三崎と誰もが羨む同棲生活を送っていた。何も問題などないように見える二人だったが…。「肉体的接触がなくても恋人関係は成り立つのか」という題材をテーマにした「大人の絵本」のような作品。

『ジンジャー・ボーイ』
2024年/48分/日本
英題:Gingerboy
監督:田中未来(TANAKA Miki)
配給:SPOTTED PRODUCTIONS
地方銀行の営業マンで急遽東京への異動が決まった岸田と、東京でフリーターをしている高校時代からの友人・倉の、終わりゆく友情を繊細に紡ぐ。映像美とテクニカルなショットが映える。第78回カンヌ映画祭ラ・シネフ部門第3位入賞作。

特集企画<台湾:電影ルネッサンス EXPO 2025>
台湾文化部の協力による、台湾映画の“今”を感じることのできる作品と、国家電影及視聴文化中心(TFAI)によって復元された貴重な旧作を特集します。

『黒犬』 日本初上映
2024年/20分/台湾
原題:黑犬/英題:The Black Dog
監督:ヤン・リン (YANG Ling/楊羚)
10歳の娘が夜中に聞こえた奇妙な遠吠えをたどると、行き着いたのは父親の寝床。癌で闘病中の母は容体が悪化する一方で、父は妻を失う大きな恐怖と向き合っていく。OAFF2025『寂しい猫とカップケーキ』監督作。

『洗』 日本初上映
2025年/13分/台湾
原題:洗/英題:Gurgling
監督:クリスティーン・マーガレット・ウー(Christine Margaret WU/無岳)
誰かに覗かれている……夫の両親と一緒に暮らす専業主婦は家庭に無関心な夫の帰りを待ちながら平凡な日常を過ごしていた。ある日のシャワー中、窓の向こうに人影が見えて以来、あらぬ欲望が体中を駆け巡り始める。

小特集<台湾クラシックスとTFAIのレストア成果>
『ドラゴン・スーパーマン』(レストア版) 日本初上映 Japan Premiere
2024年(オリジナル版:1968年)/90分/台湾、日本
原題:神龍飛俠/英題:Dragon Superman
監督:小林悟(KOBAYASHI Satoru)、シャオ・バオフイ(SHAO Bao-hui/邵寶輝)
悪の組織「宇宙党」が、ひとりの男を殺害した。事件を追う記者は、盲目の歌姫と運命的な出会いを果たす。犯行を重ねる宇宙党の前に、謎の覆面ヒーローが立ちふさがる!台湾特撮映画の幕開けを飾った記念碑的作品。桑田次郎の漫画「まぼろし探偵」を原作とした、日台映画人による合作映画。日本映画『まぼろし探偵』シリーズ第2、3作を手掛けた小林悟と、台湾の邵羅輝の共同監督作品。台湾特撮映画のパイオニアと評され、続編『月光大俠』『飛天怪俠』(共に1968年)も製作された。

『進学を拒絶した人生』(2Kレストア・ディレクターズカット版)  日本初上映
2025年(オリジナル版:1979年)/94分/台湾
原題:拒絕聯考的小子 2K修復 2025 導演版/英題:The Fellow Who Rejected College - 2025 Director's Edition of 2K Restoration
監督:シュー・チンリャン(HSU Chin-liang/徐進良)
「人生は果たして、この終わりのない試験のためだけに存在するのか─」熾烈な大学受験を前に、人生の意味を模索する高校生。大学入試を拒むと、その選択は周囲の反発や招き、恋人との関係にも亀裂が生じてしまう…。当時21歳だった台湾の作家・呉祥輝による同名小説を原作とした作品。当時の体制に対する反発を描いた人気小説をウー・ニェンチェン(呉念真)が脚色し、18歳未満の新人俳優のみを起用して制作された。若者の内面と社会を鮮やかに映し出し、商業的にも成功をおさめ高い評価を受けた。

『さようなら十七歳』(2Kレストア版) 世界初上映
2025年(オリジナル版:1969年)/91分/台湾
原題:再會十七歲/英題:Goodbye Seventeen
監督:シン・チー(HSIN Chi/辛奇)
麗芬は秋生にひそかに想いを寄せていたが、いじめっ子の美珍に目をつけられてしまう。壮絶ないじめから彼女を救ったのは、美珍の父だった。美珍の父母と麗芬の母、果たされなかった愛の記憶が彼らの運命を揺さぶっていく。主題歌はジュディ・オングの感動的な一曲。社会問題を鋭く描きながら、若い観客へのアピールを試みた、台語映画の新たな一歩を示した作品。

『寂寞十七歳』(レストア版) アジア初上映
2025年(オリジナル版:1967年)/96分/台湾
原題:寂寞的十七歲/英題:Lonely Seventeen
監督:パイ・ジンルイ(PAI Ching-jui/白景瑞)
17歳の少女は想いを寄せていた従兄の死を自分のせいだと思い込み、心の均衡を崩し、錯綜する世界で罪の意識に苛まれる。少女の混乱した心理状態を、斬新なカメラワークと色彩表現で映し出した。

≪コンペティション部門≫ ≪台湾:電影ルネッサンス EXPO 2025≫
『私たちの意外な勇気』 監督:ショーン・ユー(Shawn YU/游紹翔)
※本作はコンペティション部門にも入選。詳細はコンペティション部門の欄

≪オープニング作品≫
『万博追跡』(2Kレストア版) 世界初上映
★8月29日(金)夜、ABCホールにてオープニングセレモニーに続いて上映予定
2025年(オリジナル版:1970年)/97分/台湾
原題:萬博追踪(2K數位修復)/英題:TRACING TO EXPO ’70 (2K RESTORATION)
監督:リャオ・シャンション (LIAO Hsiang-Hsiung/廖祥雄)
出演:ジュディ・オング(Judy ONGG/翁倩玉)、フォン・ハイ(FENG Hai/馮海)
1970年、大阪万博のコンパニオンになった少女。かつて母と自分を助けてくれた台湾の恩人を探すため、少女は万博会場を駆け巡る!華麗なミュージカル、アクションを融合させたスペクタクル・エンタテインメント映画がレストア版で蘇る。主演ジュディ・オング。『小翠』『ニセのお嬢さん』のリャオ・シャンション監督作品。

特集企画<Special Focus on Hong Kong EXPO 2025>
多様な顔を見せる香港映画の現在を映し出す作品と名作クラシックを特集します。

『レッド・キス』 海外初上映
2025年/24分/香港
原題:刺鳥/英題:The Red Kiss
監督:スティーブ・リー (Steve LI/李昊) 、エミー・チャン(Amy CHAN Tsz Kwan/陳芷君)
16歳。2人の少女は、夏休み中に恋愛舞台劇の練習に励んでいる。友情と恋愛の間で揺れ動き自分たちの本当の気持ちが分からないまま、新学期開始前に秘密のキスシーンが暴露され、公演は禁止されてしまう……

『フルムーン・イン・ニューヨーク』(デジタル・リマスター版)
1989年/89分/香港
原題:人在紐約/英題:Full Moon in New York
舞台はニューヨーク。この街で長く暮らす台湾出身の女優、仕事で成功するも恋愛には縁が無い香港出身のビジネスウーマン、結婚のため中国からやってきた花嫁。偶然出会った3人は、異国での疎外感、孤独を共有する。女性の心理を繊細に、巧みに描写することに定評のあるスタンリー・クワン監督によるシスターフッド映画の名作。

『上海ブルース』(レストア版)  日本初上映 Japan Premiere
1984年/103分/香港
原題:上海之夜/英題:Shangai Blues
監督:ツイ・ハーク(TSUI Hark/徐克)
1937年、上海。空襲の夜、橋のたもとで出会った男と女は再会を約束した。再会を信じるふたりは、10年後…。運命に翻弄される3人の男女の友情と愛をコメディタッチに描いた、珠玉のラブ・ストーリー。

コンペティション部門 ≪Special Focus on Hong Kong EXPO 2025≫
『浅浅歳月』 監督:ドロン・シウ(Delon SIU/蕭冠豪)
※本作はコンペティション部門にも入選。詳細はコンペティション部門の欄

特別注視部門 ≪Special Focus on Hong Kong EXPO 2025≫
『クィアパノラマ』監督:ジュン・リー(Jun LI/李駿碩)
※本作は特別注視部門にも入選。詳細は特別注視部門の欄

特別招待作品部門
アジアの華やかな話題作を上映します。

『フレイムユニオン 最強殺し屋伝説国岡[私闘編]』 世界初上映
2025年/103分/日本
英題:FLAME UNION
監督:阪元裕吾(SAKAMOTO Yugo)
配給:キングレコード
『ベイビーわるきゅーれ』シリーズの阪元裕吾監督が放つ、京都最強のフリーの殺し屋・国岡昌幸の日常を追った人気シリーズ最新作。 国岡の相棒・真中との絆と成長を主軸に、シリーズ最高のアクションが全編に炸裂!

神戸女学院大学国際学部協賛上映
神戸女学院大学国際学部の学生有志が字幕翻訳を手がけた、ベンガル語映画『晩秋』を上映。

『晩秋』 日本初上映
2024年/146分/インド
原題:Bijoyar Pore/英題:Autumn Flies
監督:オビジット・スリダス(Abhijit SriDas)
秋祭りに子供たちの帰省を待つ高齢の夫婦。妻オロカは、長年夫と疎遠な娘に帰省を促す。しかしやっと家族が揃ったとき、夫アノンドに異変が起こる。年老いた両親とバラバラな子供たちが、生と死を越えて絆を取り戻す感動作。
≪神戸女学院大学国際学部協賛上映≫シンポジウムも開催予定。

特別上映 《VIPO Film Awardの成果》
海外の国際映画祭併設企画マーケットでVIPO(映像産業振興機構)が優秀な企画を表彰するVIPO Film Award。
『ポストハウス』 海外初上映
英題:Posthouse
監督:ニコラス・レッド(Nikolas RED)
落ちぶれた映画編集マンは、父親の死後受け継いだ古い映画編集施設で、未編集のフィルムを見つける。触れてはいけない映画の編集が、密室の悪魔を呼び覚ます。VIPO Award受賞の注目作(BIFAN2022)。

≪クロージング作品≫
『好い子』 世界初上映
★9月7日(日)夜、ABCホールにて上映予定
2025年/105分/シンガポール
原題:好孩子/英題:A Good Child
監督:ワン・グォシン (ONG Kuo Sin/王國燊)
出演:リッチー・コー(Richie KOH/許瑞奇)、ホン・フイファン(HONG Hui Fang/洪慧芳)、ジョニー・ルー(Johnny LU/路斯明)、チャーリー・ゴー(Charlie GOH/吳清樑)、シェリル・チョウ(Cheryl CHOU/周智慧)
ドラァグクイーンの阿好は、父の死をきっかけに認知症の母がいる実家に戻る。阿好を“娘”と信じ込んだ母は、娘とその仲間たちを受け入れ、新たな思い出を作っていく。過去の確執を乗り越え関係が深まる中で、母は阿好にある秘密を打ち明け…。
『男兒王』(2020年金馬奨衣裳デザイン&メイク賞)で注目される、ワン・グォシン監督の最新作。『花路阿朱媽』でシンガポール初の2022年金馬奨最優秀主演女優賞にノミネートされたホン・フイファンが、認知症の母親役を熱演。

■第21回大阪アジアン映画祭 公式HP

第21回大阪アジアン映画祭

Osaka Asian Film Festival EXPO 2025 – OAFF 2026
2025大阪・関西万博の会期に合わせ、初めての夏開催となる第21回大阪アジアン映画祭。ラインナップされた作品数は66作品(うち、世界初上映22作、海外初上映5作、アジア初上映3作、日本初上映22作)、上映作品の製作国・地域は、20の国と地域(ブータン、中国、フランス、香港、イタリア、インド、日本、カザフスタン、ラトビア、モンゴル、ミャンマー、ノルウェー、フィリピン、カタール、シンガポール、台湾、タイ、アメリカ、ベトナム)が上映されます。

会期:2025年8月29日(金)〜9月7日(日)10日間
会場:ABCホール、テアトル梅田、T・ジョイ梅田、大阪中之島美術館、大阪市中央公会堂
公式ウェブサイト https://oaff.jp
公式Instagramはこちら  
公式X はこちら 
主催:大阪映像文化振興事業実行委員会(大阪市、一般社団法人大阪アジアン映画祭、大阪商工会議所、公益財団法人大阪観光局、朝日放送テレビ株式会社、生活衛生同業組合大阪興行協会、株式会社メディアプラス)

■上映スケジュール
詳細は、公式HPスケジュールページをご覧ください。

■チケット情報
8月20日(水)より順次発売いたします。詳細は公式HPをご覧ください。

■INFORMATION
上映作品のポスター展や映画ワークショップ、連携企画の上映会など多彩なイベントも実施します。

「第21回大阪アジアン映画祭」ラインナップ
オープニング作品、クロージング作品、「コンペティション部門」、「特別注視部門」、「インディ・フォーラム部門」、特集企画<台湾:電影ルネッサンス EXPO 2025>、<Special Focus on Hong Kong EXPO 2025>、「特別招待作品部門」、「神戸女学院大学国際学部協賛上映」、「特別上映《VIPO Film Awardの成果》」部門のラインナップが揃いました。

映画祭開催初日の8月29日(金)にABCホールにて行われるオープニング上映は、1970年の大阪万博を背景に、ジュディ・オングが主演を務め、華麗なミュージカル、アクションを融合させたスペクタクル・エンタテインメント映画『万博追跡』(2Kレストア版)が上映され、ジュディ・オングさんが登壇予定。上映に先立ち行われるスペシャル・オープニングセレモニーでは、国内外から多数のゲストが登壇し盛り上げます。

クロージング作品のシンガポール発ドラァグクイーンと家族の再生を描いた映画『好い子』、疎外された10代の少女たちの姿を大胆な色彩をまとってリアルに描いた衝撃的な青春映画『ワン・ガール・インフィニット』(アメリカ、シンガポール、ラトヴィア)、“新世代の香港映画”の俊英ジュン・リー監督が都会で生きる孤独なゲイの青年を描いた『クィアパノラマ』(香港、アメリカ)など、リアルな息遣いで現代を切り取ったクィア映画がラインナップされました。

予期せぬ妊娠で夢と現実に押し潰されそうになる少女を描いた『サンシャイン』(フィリピン)、リベンジポルノを題材に過去と現在を行き来しながら、ブータンの文化、慣習、色彩に満ちた世界を描いた『アイ、ザ・ソング』(ブータン、フランス、ノルウェー、イタリア)、『愛の兵士』(OAFF25SOP作品)監督がナチスによるソビエト連邦侵攻を描いた『退避』(カザフスタン)、台湾映画『僕と幽霊が家族になった件』をタイが誇るスーパースター、ビルキン&PPクリットを主演に迎え、“アジアのA24”と称されるタイの新進気鋭スタジオGDHがリメイクした『紅い封筒』(タイ)、ゾンビをアラスカに逃すために長い旅にでる『寒いのが好き』(韓国)、安藤サクラ主演、空音央監督最新作『まっすぐな首』(日本)、阪元裕吾監督が放つ京都最強フリーの殺し屋シリーズ最新作『フレイムユニオン 最強殺し屋伝説国岡[私闘編]』(日本)など、多彩なアジア映画が上映されます。

インディ・フォーラム部門では、新進気鋭の監督・田中未来に焦点を当てた<焦点監督・田中未来>特集にて、圧倒的な映像美とテクニカルなショットで終わりゆく友情を繊細に描きカンヌ国際映画祭で注目された『ジンジャー・ボーイ』 (日本)に加え、栗原颯人を主演に迎えた最新作『ブルー・アンバー』(日本)を含む3作品が上映されます。

≪グランプリ(最優秀作品賞)、来るべき才能賞を競う「コンペティション部門」≫
疎外された中国の若者たちを大胆な色彩切り取った、衝撃的で生々しい青春映画『ワン・ガール・インフィニット』(アメリカ、シンガポール、ラトヴィア)、自身が取り組んでいる論文と世界が交錯しはじめてしまう大学院生を描いた『世界日の出の時』(中国)、不慮の事故で幼女を殺してしまった女子高生が直面する苦悩から、観客に静かに問いかけをしてくる『最後の夏』(中国)は、現代に生きる中国の若者を多角的に描いた作品です。第20回大阪アジアン映画祭のスペシャル・オープニング作品『愛の兵士』でカザフスタン映画の新時代到来を見せたファルハット・シャリポフ監督の新作『退避』(カザフスタン)は、ナチスによるソビエト連邦侵攻を静謐なモノクロ映像で描いた社会派映画。リベンジポルノを題材に過去と現在を行き来しながら、ブータンの文化、慣習、色彩に満ちた世界を描いた『アイ、ザ・ソング』(ブータン、フランス、ノルウェー、イタリア)、台湾映画『僕と幽霊が家族になった件』をリメイクした『紅い封筒』(タイ)は、GDHが製作しタイが誇るスーパースター、ビルキン&PPクリットを主演に迎えた話題作です。日本を舞台に敬虔なチベット僧侶が戒律を裏切る禁断の感情を抱いてしまうモー・ズーイー、武田梨奈主演『シャンバラストーリー』(日本、アメリカ、インド)、『おひとりさま族』でOAFF2022グランプリに輝いたホン・ソンウン監督による韓国発ゾンビ映画『寒いのが好き』(韓国)、人生の荒波を超えて幼馴染の深い愛を描いた『浅浅歳月』(香港)、事実婚カップルが直面する妊娠、キャリア、結婚を描いた『私たちの意外な勇気』(台湾)、予期せぬ妊娠で夢を現実に押し潰されそうになる体操選手の少女の葛藤を描いた『サンシャイン』(フィリピン)の全11作品が上映されます。

≪特に注視しておきたい潮流、才能を厳選してピックアップした「特別注視部門」≫
都会で生きる孤独なゲイの青年を描いたジュン・リー監督の最新作『クィアパノラマ』(香港、アメリカ)は、ベルリン国際映画祭2025パノラマ部門で上映された話題作。過酷な労働環境の中で、社会と向き合い闘うことに目覚める葛藤を丁寧に描いた『MA - 沈黙の叫び』(ミャンマー、韓国、シンガポール、フランス、ノルウェー、カタール)、浮気夫へ死をもって復讐をする妻の恐怖と狂気に満ちた復讐劇『トゥームウォッチャー』(タイ)のほか、短編作品を含め全12作品が並びます。

≪斬新で挑戦的な作品を紹介する「インディ・フォーラム部門」≫
カンヌ国際映画祭出品で話題となった『ジンジャー・ボーイ』(日本)新進気鋭の監督・田中未来に焦点を当てた<焦点監督・田中未来>特集のほか、上野詩織監督(ドラマ「初恋、ざらり」脚本)、細井じゅん監督、山城達郎監督(『心平、』)、飯塚俊光監督、前田聖来監督、小島央大監督、野原位監督(『ハッピーアワー』(共同脚本))、坂本憲翔監督、寺嶋環監督、谷口慈彦監督、宮瀬佐知子監督、西崎羽美監督、蘇鈺淳監督(『走れない人の走り方』)、加藤紗希監督(『距ててて』)、相馬雄太監督、磯部鉄平監督(『夜のまにまに』)、空音央監督(『HAPPYEND』)等、気鋭の監督の作品全20作品が並びます。

■特集企画<台湾:電影ルネッサンス EXPO 2025>
国家電影及視聴文化中心(TFAI)によって復元された貴重な旧作5作品、活況を呈する台湾映画の“今”を感じることのできる最新作3作品、全8作品がラインナップ。
オープニングのジュディ・オング主演のスペクタクル・エンタテインメント映画『万博追跡』(2Kレストア版) 、台湾特撮映画の幕開けを飾った記念碑的作品『ドラゴン・スーパーマン』(レストア版)は、桑田次郎の漫画「まぼろし探偵」が原作の日台映画人による合作映画です。大学進学だけが人生なのか、既存の社会体制の中で葛藤する若者を鮮やかに映し出した『進学を拒絶した人生』(2Kレストア・ディレクターズカット版)、2世代に渡る壮絶な愛の輪舞から、社会問題を鋭く描いた『さようなら十七歳』(2Kレストア版)は、ジュディ・オングの主題歌も大ヒットしました。プレ台湾ニューシネマを代表する巨匠パイ・ジンルイ監督が、少女の混乱した心理状態を斬新なカメラワークと色彩表現で映し出した『寂寞十七歳』(レストア版)が、再びスクリーンに蘇ります。

■特集企画<Special Focus on Hong Kong EXPO 2025>
友情と恋愛の間で揺れ動く少女ふたりの夏を切り取った『レッド・キス』、スタンリー・クワン監督によるシスターフッド映画の名作『フルムーン・イン・ニューヨーク』(デジタル・リマスター版)、ツイ・ハーク監督が描く3人の男女の友情と愛をコメディタッチに描いた、珠玉のラブ・ストーリー『上海ブルース』(レストア版)等、香港映画の現在を映し出す作品と名作クラシック作品の全5作品が揃いました。

≪アジアの華やかな話題作を紹介する「特別招待作品部門」≫
『ベイビーわるきゅーれ』シリーズの阪元裕吾監督が放つ、京都最強のフリーの殺し屋・国岡昌幸の日常を追った人気シリーズ最新作『フレイムユニオン 最強殺し屋伝説国岡[私闘編]』(日本) を上映いたします。

■神戸女学院大学国際学部協賛上映
疎遠な家族が生と死を越えて絆を取り戻す感動作『晩秋』(インド)を上映。

■特別上映<VIPO Film Awardの成果>
海外の国際映画祭併設企画マーケットでVIPO(映像産業振興機構)が優秀な企画を表彰するVIPO Film Award。その最新の成果を紹介する本特別上映では、落ちぶれた映画編集マンが禁忌のフィルム編集を手掛けてしまう『ポストハウス』(フィリピン)が披露されます。

≪第21回大阪アジアン映画祭≫
【上映作品本数】66作品
【上映作品製作国・地域】
20の国と地域※ブータン、中国、フランス、香港、イタリア、インド、日本、カザフスタン、ラトビア、モンゴル、ミャンマー、ノルウェー、フィリピン、カタール、シンガポール、台湾、タイ、アメリカ、ベトナム
【部門】
オープニング
クロージング
コンペティション部門
特別注視部門
インディ・フォーラム部門
特集企画<台湾:電影ルネッサンス EXPO 2025>
特集企画<Special Focus on Hong Kong EXPO 2025>
特別招待作品部門
神戸女学院大学国際学部協賛上映
特別上映《VIPO Film Awardの成果》
芳泉文化財団協賛企画<映像研究助成>
芳泉文化財団協賛企画<映像研究表彰>

プレス資料より(暁)




第25回 東京フィルメックス    (暁)  

宮崎 暁美

2024年、「第25回 東京フィルメックス」は丸の内TOEIで開催されましたが、オープニングのチケットは取れなくて、残念ながらジャ・ジャンクー作品は観ることができずでした。でも日本公開されるので、観ることができます。東京国際映画祭とバッティングしていなかったのでたくさんの作品を観ることができました。その中から印象に残った作品を数本紹介します。

『雪解けのあと』(雪水消融的季節)
 台湾、日本  羅苡珊(ルオ・イーシャン)監督
 台湾の新鋭ルオ・イーシャン監督の親友が、山岳遭難事故で命を落とし、それをめぐり撮影した喪失と再生の物語。
2017年、恋人のチュンとユエはネパールでトレッキング中に遭難し、降雪のために47日間山中の洞窟に閉じ込められたが、チュンは救出の3日前に亡くなり、ユエだけが生き残った。同行する予定だったルオ・イーシャン監督は、体調を崩して参加できず、台湾で遭難事故のことを知る。チュンは高校時代からの親友で、憧れの存在だった。
 台湾に戻ったユエは、「生き残った者は自分の体験を語らなければならない」という約束をチュンと交わしたとイーシャンに打ち明ける。40日以上にも渡る洞窟でのビバークで、チュンはイーシャンへの手紙や人生に対する讃歌を数百ページにわたり書き残していた。
その言葉に応えるため、イーシャンはカメラを持ち、チュンの足跡を辿るためネパールへの旅に出る。大切な人の死を受け入れていくための旅路と友のための鎮魂歌。
山形国際ドキュメンタリー映画祭が肘折温泉で行っている山形ドキュメンタリー道場への参加も大きな力になったらしい。
*2025年6月14日公開
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羅苡珊(ルオ・イーシャン)監督


『未完成の映画』(一部未完成的電影)
 シンガポール、ドイツ 婁 燁(ロウ・イエ)監督 
 未完の映画をコロナ禍で完成させようとするドキュドラマ。これまでコロナ禍の映画をいくつか観てきたが、これほど、その状況をうまく活用した作品はなかったかも。
 物語は2019年。10年電源を入れてなかったパソコンが起動され、そこに入っていた未完の映画を完成させたいと(婁燁監督と思われる)シャオルイ監督は思い、この映画の主演俳優ジャン(秦昊)を呼び出し説得。本人っぽく演じているので、そこもクスっと笑える。
無事に撮影は開始されるが、20年に入って武漢からコロナがはじまり、パンデミックに。程なくしてホテルはロックダウンされ、主演俳優とクルーはホテルに閉じ込められる。部屋に閉込められた人達は身動きが取れず、コミュニケーション手段はスマホだけ。劇中ではコロナ禍で撮影されたスマホの動画が次々とスクリーンに映し出される。スマホでニュースを追いかけたり、オンライン会議や通信手段などなど。コロナ禍、世界中の人々が体験したことがここに。そして映画はまた中断?
*2025年5月2日公開 観客賞
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ロウ・イエ監督&マー・インリープロデューサー


『椰子の高さ』 日本 杜杰(ドゥ・ジエ) 監督
 本作は、チェン・スーチェン、グァン・フー、ニン・ハオなど名だたる監督たちと20本以上の映画を撮影してきたベテラン撮影監督杜杰の監督デビュー作。脚本、撮影、編集、美術も担当。
20年初めのコロナ禍が始まった頃、家族と日本で休暇を過ごし、短編シナリオ小説を日本で書き始め、そのうちの一つを日本で日本人俳優を使って映画化した。
物語は2組のカップルを中心に展開。自死とか、人と生きていくこととかがテーマかなと思ったけど、説明的すぎて全然入ってこなかった。ちょっと残念。撮影監督だから、光と影の描写、ガラスに映る男女など、映像は美しかった。
大部分が東京で撮影されたチェン・スーチェン監督の『唐人街探偵 東京MISSION』(2021)の制作スタッフが関わっているという。
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杜杰(ドゥ・ジエ) 監督


『女の子は女の子』
 インド、フランス、アメリカ、ノルウェー シュチ・タラティ監督
 母親に厳しく育てられた、成績優秀で真面目な高校生の女の子の初恋の話。
 ヒマラヤにあるエリート寄宿学校に通う16歳のミラは、学校全体のまとめ役で、行動や学習の基準を設定する責任者「監督生」に女生徒として初めて就任した。それが面白くない男子生徒たちが何かと邪魔をしてくる。しかし、それに屈せず続けるミラ。
ある日、転入生スリが入って来て、紳士的な態度で接してくれる彼にミラは恋心を抱く。しかし、母親の介入によって思わぬ方向へ。母親とスリの親密さはミラの嫉妬と不安を引き起こし、母と娘の間に溝を作っていく。
 映画はインド社会の伝統的な価値観、家父長制や男女差別、保守的なインドの社会という要素が彼女たちの人生にいかに影響しているか、母と娘の間の緊張関係にも迫っていく。
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転校生役ケシャヴ・ビノイ・キロンさん


『ポル・ポトとの会合』
 フランス、カンボジア、台湾、カタール、トルコ  リティ・パン監督
 リティ・パン監督の作品は面白くはない。でも、興味深い。カンボジアの虐殺の歴史を観てきた人の想いを受け止めなくてはと思う。
 1978年に、ジャーナリストのエリザベス・ベッカー、学者のマルコム・コールドウェル、カメラマンのリチャード・ダッドマンがプノンペンを訪れた時の記録「When the War Was Over」を元に製作したこの映画。実話を元にしているのかな。
マルコムはポル・ポトのフランス留学時代の友人だったという設定だが、ポル・ポトはフランスに留学していたんだ。ベトナムのホー・チミンもフランスに留学していたが、あの時代、国外に留学するというのは、かなりの金持ちか成績優秀な人だったのだろう。
 3人のジャーナリストたちは、ポル・ポトに会う前に役人たちによる監視下で、政策の施行現場をめぐる。役人たちはほころびが見えないようにしているが、時折、表面に亀裂が生じ、革命の教義の下で起こっている恐ろしい行為を見えてしまい疑心暗鬼が生まれる。ポル・ポトとの会合はずるずると先延ばしにされていくが、真実を知ってしまった二人はいつのまにか姿が見えなくなった。
アーカイブ映像や写真、そしていつものように土偶が出てきて、リティ・パンは「事実に基づく架空の物語」を長く記憶に残る作品に仕立て上げている。すでに50年くらいになるが、生き残ったものの努めとして、人々の記憶からなくならないように、キャリアの大部分を故郷カンボジアのクメール・ルージュによる大量虐殺の時代を探求することに捧げてきた。本作そうした作品群に加わる。

『ベトとナム』ベトナム、フィルピン、シンガポール、フランス、オランダ、イタリア、ドイツ、アメリカ  チューン・ミン・クイ監督
 20年に及ぶ戦争で、深い傷が色濃く残る2001年のベトナム。恋人同士の二人の炭鉱労働者を通して、当時のベトナムにおいて、若くしてクィアであること、そしてベトナムという国が抱える困難と苦悩を描く。
ベトとナムは炭鉱で働く20代の青年。彼らは粉塵まみれの炭鉱労働者だが、地下何百メートルの暗闇の中で密かに愛を育んでいる。
共にベトナム戦争で父を亡くしていて、ナムと母は、父のベトコン時代の古い同志バと一緒に、まだ半分埋まった兵器が点在する、中央高原の森に父の遺骨を探す旅に出る。ベトは彼らに同行しているが、ベトナムから密航し、国外脱出するつもりのナムの身を案じている。
遺骨探しを通して、ベトナム戦争は終わっていないということを伝えたいのだと思うのだけど、あえてクイアの彼らを通してそれを語るということには違和感を感じる。官能的なシーンも多いし、それなら、同姓愛者としての彼らの喜びや悩み、生活に重点を置いて作ったら良かったのでは。
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出演者 バオ・ズイ・バオ・ディンさん

2025年5月発行 シネマジャーナル108号より調整して転載

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審査員と受賞者

「第20回大阪アジアン映画祭」開催

2025年3月14日(金)~3月23日(日)まで「第20回大阪アジアン映画祭」が開催されました。スペシャル・オープニング・セレモニーが3月19日(水)ABCホールで行われ、オープニング作品としてカザフスタンのミュージカル・エンタテインメント映画『愛の兵士』が上映され、23日には授賞式とクロージング、クロージング作品として『桐島です』が上映されました。

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 オープニングセレモニー

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『愛の兵士』ファルハット・シャリポフ(監督)

「コンペティション部門」、「特別注視部門」、「インディ・フォーラム部門」、カザフスタン映画の現在、特集企画<タイ・シネマ・カレイドスコープ2025>、<台湾:電影ルネッサンス2025>、<Special Focus on Hong Kong 2025>、「特別招待作品部門」、短編映画作品などが23日(日)まで上映されました。

第20回大阪アジアン映画祭 授賞結果
(受賞理由 公式HPより)

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受賞者と審査員のみなさん

★グランプリ(最優秀作品賞)
『バウンド・イン・ヘブン』(捆綁上天堂/Bound in Heaven)中国
 監督:霍昕(フオ・シン HUO Xin)

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授賞理由
映画が描く(映す)テーマが多様化する中で、特に「映画祭」では選ばれにくい、最も古典的な”恋愛映画”の本作に迸る熱度と強度に衝撃をうけました。主演二人がたどる「運命」は映画を目にする私たちを疑いもなくその物語に没入させ、映画的歓びを共有させてくれるその世界に魅了されました。

★来るべき才能賞
パク・イウン PARK Ri-woong

『朝の海、カモメは』監督/韓国

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授賞理由
パク・イウン監督の人間の善良さを見抜く能力と、社会が抱える問題を詳らかにする鋭い注意力は来るべき才能賞に値する。

★スペシャル・メンション
『私たちの話し方』(看我今天怎麼說/The Way We Talk)香港

 監督:黄修平(アダム・ウォン)
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黄修平(アダム・ウォン)監督

授賞理由
『私たちの話し方』のアダム・ウォン監督と彼のクルーの深い優しさと、先入観のない公平な視点が本作を珠玉の作品にした。聴覚障害者の内なる世界に観客を心深く没入させる作品である。

★最優秀俳優賞
トゥブシンバヤル・アマルトゥブシン
(Tuvshinbayar AMARTUVSHIN)

『サイレント・シティ・ドライバー』主演 モンゴル
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代理で受け取ったジャンチブドルジ・センゲドルジ監督

授賞理由
アマルトゥブシンは静謐で、決して不快でない男らしさを体現し、それは映画の領域に深く共鳴した。彼の内なる感情を伝える卓越した演技力は、静穏だが暗晦な世界に生きる主人公の複雑な孤独を的確に捉えた。

★JAIHO賞
『君と僕の5分』(너와 나의 5분/404 Still Remain)韓国

 監督:オム・ハヌル

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授賞理由
テンポよく展開するストーリー、主人公2人の瑞々しい演技。彼らがバスの車窓から眺める四季折々の風景が、音楽と絡み合い美しい余韻を残す。そして少年は大人になる。“ボーイ・ミーツ・ボーイ”映画の傑作。

★薬師真珠賞
高伊玲(カオ・イーリン) 
藍葦華(ラン・ウェイホア) 
曾敬驊(ツェン・ジンホア) 
黃珮琪(ホアン・ペイチー)
 
『我が家の事』(我家的事/Family Matters)台湾 

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授賞理由
『我が家の事』の主人公家族を演じた4人の俳優たち、カオ・イーリン、ラン・ウェイホア、ツェン・ジンホア、ホアン・ペイチーに授与する。家族それぞれがかかえる複雑な心情を見事なアンサンブルで演じ、新人監督による偉大な傑作の誕生に貢献した。

★JAPAN CUTS Award
『素敵すぎて素敵すぎて素敵すぎる』日本
(So Beautiful, Wonderful and Lovely)

監督:大河原恵
大河原恵監督_R_R.JPG

授賞理由
多彩な編集と撮影手法、不条理なユーモアとハートフルなストーリーテリングが矢継ぎ早に繰り広げられる、大河原恵監督の『素敵すぎて素敵すぎて素敵すぎる』にJAPAN CUTS AWARDに授与する。脚本・監督・編集・主演を務めた大河原は、真の若いエネルギーに溢れ、短い上映時間の中に創造的なアイデアと野心を詰め込み、かつ筋の通った作品を完成させた。

★芳泉短編賞
『洗浄』(洗浄/WAShhh)マレーシア

監督:黎樂怡(ミッキー・ライ)

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授賞理由
まるでリアルタイムで起きている出来事のように、限られた空間と時間の中で観客を巧みに没入させ、少女たちの状況の追体験を可能にする。モノクロームの画がセンセーショナリズムに陥らない緊迫感を作品にもたらす。リアリズムとシンボリズムの両方を兼ね備え、制度の不条理を痛烈に批判し、タブーに挑んでいる。

★芳泉短編賞 スペシャル・メンション
『金管五重奏の為の喇叭吹きの憂鬱』
(The Melancholy of a Brass Player for Brass Quintet)日本

監督:古谷大地

金管五重奏の為の喇叭吹きの憂鬱補正_R.jpg

授賞理由
元気が湧いてくる作品(アダム・ウォン)
編集、音響デザイン、テンポ ー すべてにおいて類のない作品。何が何だか分からないのに、完全に筋が通っている。(ジョン・スー)
まるでサイレント映画のようなアナーキーさを湛えている(木下千花)

★観客賞
『蔵のある街』(The Tales of Kurashiki)日本

監督:平松恵美子

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©2025 つなぐ映画「蔵のある街」実行委員会


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右端 代理で受け取った有吉司さん(配給:マジックアワー代表)


クロージング作品 『桐島です』

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前列左から 高橋伴明監督、高橋恵子、後列左から 梶原阿貴(脚本)、長尾和宏(製作総指揮)

宮崎 暁美

スタッフ日記
「第20回大阪アジアン映画祭」(OSAKA ASIAN FILM FESTIVAL 2025)に来ています(暁)はこちら

公式HPはこちら

なお、万博イヤーの今年(2025)は、夏にも映画祭が開催されます。第21回大阪アジアン映画祭は2025年8月29日(金)〜9月7日(日)です。