第19回大阪アジアン映画祭受賞結果

第19回大阪アジアン映画祭のグランプリ以下各賞の受賞結果を発表

★グランプリ(最優秀作品賞)
『シティ・オブ・ウインド』(City of Wind)
フランス・モンゴル・ドイツ・ポルトガル・オランダ・カタール
監督:ラグワドォラム・プレブオチル(Lkhagvadulam Purev-Ochir)

★来るべき才能賞
 リエン・ジエンホン(LIEN Chien Hung/練建宏)台湾
『サリー』(Salli/莎莉)監督

★ABCテレビ賞
『サリー』(Salli/莎莉)台湾・フランス
 監督: リエン・ジエンホン(LIEN Chien Hung/練建宏)

★薬師真珠賞
 チー・ユン (CHI Yun/池韵)オーストラリア・中国
『未来の魂』(Unborn Soul/渡)主演俳優

★JAPAN CUTS Award
『カオルの葬式』(Performing KAORU’s Funeral)
 日本・スペイン・シンガポール 監督:湯浅典子(YUASA Noriko)

★JAPAN CUTS Award スペシャル・メンション
『ブルーイマジン』(Blue Imagine) 日本・フィリピン・シンガポール 監督:松林麗 (MATSUBAYASHI Urara)

★芳泉短編賞
『シャングリラに逗留』(Sojourn to Shangri-la/是日訪古) 中国  監督:リン・イーハン (LIN Yihan/林詣涵)

★芳泉短編賞スペシャル・メンショ2作
『オン・ア・ボート』(On a Boat) 日本 監督:ヘソ(Heso)

『スウィート・ライム』(Sweet Lime)香港・イギリス
 監督:ファティマ・アブドゥルカリム (Fatema ABDOOLCARIM)

★観客賞
『あまろっく』(Amalock)日本 
 監督:中村和宏(NAKAMURA Kazuhiro)

コンペティション部門審査委員のデイヴ・ボイル氏は審査委員を代表して「青春映画というジャンルの枠組みでグランプリを受賞した『シティ・オブ・ウインド』は、私たちが見たことのない世界を照らし出し、スピリチュアリティや世代間の対立といった問題を、巧みさと自信に満ちた手腕で描き出しました。この映画は、主人公の成長を繊細に描きつつ、啓示的な演技を中心に据えています。また、来るべき才能賞を受賞したリエン・ジエンホン監督(『サリー』)は、予想だにしなかった展開とひねりを加えつつも、過去の偉大なキャラクター主導型コメディを彷彿とさせる素晴らしい創作力を発揮しました。思い出の場所や人物を散りばめた卓越した脚本で、心からの感動と大爆笑コメディを両立させるテクニックを披露したリエン監督の次回作を大いに期待します」と講評。

第19回大阪アジアン映画祭オープニング

0305_SpecialOpeningCeremony_OAFF2024_R補正_R.jpg
大阪アジアン映画祭提供


第19回大阪アジアン映画祭(2024)は3月1日(金)から、シネ・リーブル梅田、大阪中之島美術館では上映が始まり、多くの観客と作品ゲストが来場しています。
3月5日(火)から、ABCホール、T・ジョイ梅田での上映が始まり、ABCホールにて、スペシャル・オープニング作品、香港映画『盗月者』の日本初上映に先立ち、スペシャル・オープニング・セレモニーが行われました。
主催者・大阪映像文化振興事業実行委員会委員長の上倉庸敬氏の挨拶に続き、同じく主催者・横山英幸大阪市長の挨拶代読。その後、香港、タイ、台湾、インドネシア、マレーシア、カンボジア、バングラデシュ、日本の20作品以上から、監督、出演者など40人を超えるゲストが登壇しました。
舞台上には2列に並んでも舞台幅いっぱいの人たちで、私のカメラでは撮りきれず、公式写真を使いました。

<大阪市.挨拶(代読)>
大阪市では市民の皆様に多彩なアジア映画の魅力をお楽しみいただき、映像文化の裾野を広げていけるよう、また、大阪を映像文化の創造と発信、交流と人材育成の拠点とすることをめざして「大阪アジアン映画祭」を開催しております。
いよいよ来年となりました2025 年の「大阪・関西万博」の年は、大阪アジアン映画祭も第20 回の節目を迎えます。2025 年は、各国・地域からお迎えした監督、キャストなど作品ゲストによるシンポジウムやトークイベントなどを開催し、映画を通じた国際交流を促するなど、アジア諸外国との連携をさらに深めるとともに、国内外からの来阪者に映画や映像文化の魅力を伝えられるよう取り組んでまいります。

スペシャル・オープニング・セレモニー登壇者(敬称略)24 作品、42 人

【香港】
『盗月者』 ユエン・キムワイ(監督)/田邊和也(出演)

『作詞家志望』 ノリス・ウォン(監督)/ウォン・ホイ(プロデューサー)

『潜入捜査官の隠遁生活』 リッキー・コー(監督)

『スウィート・ライム』 ファティマ・アブドゥルカリム(監督)/ソフィア・セック(プロデューサー)

【マレーシア】
『水に燃える火』 サンジェイ・ペルマル(監督)/ルピニ・クリシュナン(出演)/ルビニ・サンバンサン(出演)/A・サマッド・ハッサン(ポストプロダクション・スーパーバイザー)

【台湾】
『トラブル・ガール』 ジン・ジアフア(監督)

【インドネシア】
『ジャカルタ13 爆弾』 アンガ・ドウィマス・サソンコ(監督)

【カンボジア】
『テネメント』 エンナラーソティテープ・ネート(監督)
【タイ】
『ブレイズド・アウェイ』 スパマート・ブンニン(監督)/ラタタマヌーン・スパプートーン(プロデューサー)
【バングラデシュ】
『リキシャ・ガール』 オミタブ・レザ・チョウドゥリー(監督)/モハメド・アサドゥザマン(プロデューサー)
【日本】
『All the Songs We Never Sang』 クリス・ルッツ(監督)
『ブルーイマジン』 松林麗(監督)
『走れない人の走り方』 蘇鈺淳(監督)
『オン・ア・ボート』 ヘソ(監督)/依田純季(プロデューサー)/亀井俊貴(カラリスト)/呉雪那(カラーグレーデ
ィングプロデューサー)
『カオルの葬式』 湯浅典子(監督)/一木香乃(出演)
『りりかの星』 塩田時敏(監督)
『スミコ22』 福岡佐和子(監督)/堀春菜(出演)/はまださつき(助監督/出演)
『うぉっしゅ』 岡﨑育之介(監督)
『胴鳴り』 楫野裕(監督)/吉田庸(出演)/宮下浩平(撮影監督)
『あまろっく』 中村和宏(監督)
『彼方の家族』 坂内映介(監督)
『ハーフタイム』 張曜元(監督)
『アスク・フォー・ザ・ムーン』 大石泰司(監督)/愛恵(出演)
『花心 ファーシン』 安本未玖(監督)/岸水小太郎(出演)

第19回大阪アジアン映画祭は3月10日(日)まで、24の国と地域から選りすぐりの63作品を上映、国内外から120人を超えるゲストを迎えて開催。最終日3月10日(日)には、『東京カウボーイ』クロージング上映の前に授賞式が行われます。


まとめ 撮影 宮崎暁美

第19回大阪アジアン映画祭ラインナップ

3月1日(金)から10(日)に開催される第19回大阪アジアン映画祭(2024)の上映作品ラインナップをお知らせします。アジアの人々に関連する多彩な映画を上映し、多くのゲストの舞台挨拶が予定されています。
*上映作品一覧はこちらから
https://oaff.jp/oaff2024/programs/

★スペシャル・オープニング作品
『盗月者』(原題:盜月者、英題:The Moon Thieves)(香港)

香港の人気グループ、MIRRORのメンバーが主演の一角を担う、東京でも撮影されたスタイリッシュな犯罪ドラマ。『暗色天堂』で長編デビューを果たしたユエン・キムワイ監督による長編第3作。2024年春節にあわせて現地公開される最新作が日本初上映されます。

※『盗月者』は特集企画<Special Focus on Hong Kong 2024>にも加わり、本企画では7作品を上映。

なお今年度も、昨年度と同じく開催初日にセレモニー等は実施せず、会期途中の3月5日(火)にスペシャル・オープニング・セレモニーおよびスペシャル・オープニング作品の上映が行われます。

●スペシャル・オープニング作品、クロージング作品を除いた作品数は53作品(うち、世界初上映13作、海外初上映10作、アジア初上映5作、日本初上映17作)、上映作品の製作国・地域は、21の国と地域(アメリカ、イギリス、インドネシア、オーストラリア、オランダ、カタール、韓国、シンガポール、スペイン、タイ、台湾、中国、ドイツ、バングラデシュ、フィリピン、フランス、ポルトガル、香港、マレーシア、モンゴル、日本)。
追加
※第19回大阪アジアン映画祭の全上映作品数は63作品(うち、世界初上映14作、海外初上映11作、アジア初上映6作、日本初上映22作)、上映作品の製作国・地域は、24の国と地域(アメリカ、イギリス、インドネシア、オーストラリア、オランダ、カタール、韓国、カンボジア、ジョージア、シンガポール、スイス、スペイン、タイ、台湾、中国、ドイツ、バングラデシュ、フィリピン、フランス、ポルトガル、香港、マレーシア、モンゴル、日本)に。


●暉峻プログラミング・ディレクター肝煎りの「特別注視部門」
・『珈琲哲學~恋と人生の味わい方~』『あの日のことをあなたに』(Netflix)などのヒットメーカー監督によるアクション大作『ジャカルタ13爆弾』(インドネシア)
・人気歌手、ファン・チヨルの弾き語りが心にしみる短編ヒューマンドラマ『同行』(韓国)など、8作品を上映。

●斬新で挑戦的な作品を紹介する「インディ・フォーラム部門」では気鋭の監督による12作品が上映されます。
監督名:クリス・ルッツ、真利子哲也、松林麗、蘇(金ヘンに玉)淳、江本純子、ヘソ、湯浅典子、塩田時敏、福岡佐和子、渡邉りか子、岡﨑育之介、楫野裕

●特集企画
「Fish Upon the Sky」等で日本でも人気沸騰中のプーウィン・タンサックユーン出演の『フンパヨン 呪物に隠れた闇』日本初上映を含むタイ映画の特集のほか、台湾、香港の多様な作品が上映されます。

●特別招待作品部門
・江口のりこ、中条あやみ、笑福亭鶴瓶ら関西出身の豪華キャストが共演、苦境の中から立ち上がる家族の姿を伝える『あまろっく』
・本年度日本アカデミー賞「協会特別賞」の受賞が決定した日本の怪獣造形界におけるレジェンド的存在、村瀬継蔵が総監督を務めた特撮映画『カミノフデ(仮)』の2作が上映されます。

●その他特別上映、協賛企画
・神戸女学院大学文学部英文学科の学生が字幕翻訳を手がけた、バングラデシュ映画『リキシャ・ガール』を特別上映。
・芳泉文化財団の2022年度助成3作品に加え、学部生の卒業映画を対象にした表彰で受賞した4作品を上映。(入場無料)
・70年大阪万博に関連した貴重な短編映画も特別上映されます。

★クロージング作品
『東京カウボーイ』(英題:Tokyo Cowboy)(アメリカ)配給:マジックアワー

アメリカ映画初主演となる井浦新が、“東京から来たカウボーイ”に扮する注目のヒューマンドラマ。藤谷文子、國村隼出演。キャリア初期に山田洋次監督作品の海外現場を手伝った経歴もあり、テレビ番組の監督やプロデューサーでキャリアを積んできたマーク・マリオット監督の長編デビュー作が海外初上映されます。(6月より全国公開)

3月10日(日)のクロージング・セレモニー後に上映。



「大阪アジアン映画祭2023」受賞作品発表

第18回大阪アジアン映画祭は、3月10日から19日までの10日間の上映を終えた。4年ぶりに国内外からのゲストを迎えての開催となった。
最終日3月19日は、クロージング作品『サイド バイ サイド 隣にいる人』(伊藤ちひろ監督)世界初上映の前に、グランプリ以下各賞の受賞結果を発表した。

★グランプリ(最優秀作品賞)
『ライク&シェア』(Like & Share)|インドネシア
監督:ギナ・S・ヌール(Gina S. NOER)
<ギナ・S・ヌール監督コメント>
グランプリを受賞し大変驚いています。全ての観客、審査委員、そして関係者の皆さまに感謝いたします。この映画はトラウマや性暴力を扱っているので、話題としても取り扱いがたく、この問題を扱った映画を製作することも非常に難しい中、取り組んできました。結果としてこのような賞をいただき、光栄に思っています。ありがとうございました。

★来るべき才能賞
クー・チェンドン(Kai KO/柯震東)|台湾|
黒の教育(Bad Education/黒的教育)監督

★ABCテレビ賞
『四十四にして死屍死す』(Over My Dead Body/死屍死時四十四)|香港|
監督:ホー・チェクティン(HO Cheuk Tin/何爵天)

★薬師真珠賞
ルー・シャオフェン(LU Hsiao-fen/陸小芬)|台湾|
『本日公休』(Day Off)主演俳優

★JAPAN CUTS Award
『朝がくるとむなしくなる』(When Morning Comes, I Feel Empty)|日本|
監督:石橋夕帆(ISHIBASHI Yuho)

★芳泉短編賞
『燕は南に飛ぶ』(Swallow Flying to the South/燕南飛)|アメリカ、カナダ、中国|
監督:リン・モーチ(LIN Mochi/林墨池)

★芳泉短編賞スペシャル・メンション
『できちゃった?!』(Daddy-To-Be /有了?!)|台湾|
監督:パン・カーイン(PAN Ke-yin/潘客印)

★観客賞
『本日公休』(Day Off/本日公休)|台湾|
監督:フー・ティエンユー(FU Tien-yu/傅天余)

第18回大阪アジアン映画祭 スペシャル・オープニング作品決定

0_SOP_OverMyDeadBody_main_R_R.jpg

(C) 2023 One Cool Film Production Limited, 852 Films Limited, Icon Group Limited, the Government of the Hong Kong Special Administrative Region All Rights Reserved.

スペシャル・オープニング作品
『四十四にして死屍死す』(シジュウシニシテシシシス)
(原題:死屍死時四十四、英題:Over My Dead Body)
香港大ヒット作監督による最新作、死体をめぐるブラックコメディ

今年度は開催初日にセレモニー等は実施せず、3月15日(水)にスペシャル・オープニング・セレモニーおよびスペシャル・オ-プニング作品の上映が行われます。
3/15(水)18:40~ABCホール

『四十四にして死屍死す』作品紹介
https://www.oaff.jp/2023/ja/program/op.html

監督:何爵天(ホー・チェクティン)
出  演
毛舜筠(テレサ・モー)
鄭中基(ロナルド・チェン)
黃又南(ウォン・ヤウナム)
余香凝(ジェニファー・ユー)
呂爵安(イーダン・ルイ)
楊偉倫(ヨン・ワイルン)

2023年|香港|119分

ホー・チェクティン監督は、長編初監督作となる前作『正義迴廊(原題)』が香港電影金像奨(4月16日最終結果発表予定)で作品賞、監督賞、新人監督賞など最多部門でノミネート。期待の最新作を現地香港の公開に先駆け、大阪で世界初上映

●なお、第18回大阪アジアン映画祭の全上映作品数、プレミア数、製作国と地域の数は下記のようになります。
全上映作品数:51(48)
うち、日本初上映以上の作品数は、
世界初上映:15 (13)
海外初上映:8 (8)
アジア初上映:2 (2)
日本初上映:20 (19)
製作国・地域の数:16 (15)
※( )は1/31ラインナップ発表時点の作品数

まとめ(暁)