山形国際ドキュメンタリー映画祭2025の上映作品案内が届きました。
[日程]2025年10月9日[木]-16日[木]
[会場]山形市中央公民館、山形市民会館、フォーラム山形、やまがたクリエイティブシティセンターQ1 など(予定)
[主催]認定NPO法人 山形国際ドキュメンタリー映画祭
[共催]山形市
●山形国際ドキュメンタリー映画祭 2025 開催概要発表記者会見
戦後80年の節目の年に、原点を見つめ直す特集プログラムを複数ラインアップ。不安定で多難な時代を切り開くヒントを得て、未来を力強く見通していけるような希望に満ちた未来につながる映画祭に。
山形国際ドキュメンタリー映画祭は、1989年から30年以上にわたり山形市で隔年で開催されているドキュメンタリー映画に焦点を当てた国際映画祭。YIDFF 2025開催概要発表会見には、昨年理事長に就任した加藤到、同じく副理事長に就任した藤岡朝子、事務局長の畑あゆみ他、特集プログラムのコーディネーター生井英考(「アメリカン・ダイレクト・シネマ」特集)、加藤初代(「パレスティナ――その土地の記憶」)が登壇。
加藤理事長は冒頭の挨拶で、「20世紀の終盤からこれまで映像表現の自由を守り続けることを第一の課題として映画祭を続けてくることができた。今世界は不穏な空気が立ち込めている。本年10月に世界がどのように変わっているか、山形でどのような作品が上映されるかはまだ未確定な部分が多いが、これまでの映画祭にもまして重要なテーマが投げ投げかけられるのではと予感している。」と語った。その後、畑あゆみ事務局長から「今年は戦後80年という節目の年。一方、36年にわたり続いているこの映画祭は、草創期から長年映画祭を支えてきた大きな存在をこの数年で相次いで亡くしました。世界情勢や人々の暮らしにおいても、これまで当たり前であった価値観が根本から揺らぐような、大きな変化の波が起きています。今年の当映画祭は、この波に立ち向かい、新たな時代を作っていくその始まりにふさわしい映画祭として、原点を見つめ直すプログラムを複数揃えました。原点に回帰するのではなく、原点を問い返し、人々がこの不安定で多難な時代をどう切り開いていけるかのヒントを得て、未来を力強く見通していける、そんな希望に満ちた未来につながる映画祭として皆様にご参加いただきたい」という挨拶があり、続いて、今回注目の特集プログラムについて紹介した。「まず「やまがたと映画」では、1989年のこの映画祭初回の様子を記録したドキュメンタリー作品『映画の都』と、当時記録された未公開映像の上映を核に、熱気あふれる映画祭草創期の様子を振り返りながら、映画祭あるいは映画という存在の価値と、次世代にとってのそれらの意義を新たに発見していく「映画の都2025プロジェクト」を実施します。また、現在も生きる「ドキュメンタリー」というジャンルの思想やスタイルの基礎が構築されたと言われる、60年代アメリカでの実験的な映画制作の試み「ダイレクト・シネマ」の作品群を特集するプログラムも要注目です。また当映画祭ではこれまで多くのパレスティナ紛争の関連作品を上映してきましたが、現在もひどい殺戮が続くパレスティナの歴史をさかのぼり、その地に根ざす人々の記憶をたどり、その未来を見つめる特集も実施します。」その後、各特集プログラムの内容についてコーディネーターからの説明が行われた。
★開催概要
■上映プログラム
《コンペティション》
● インターナショナル・コンペティション
● アジア千波万波
《スペシャルプログラム》
● 日本プログラム
● アメリカン・ダイレクト・シネマ特集(仮)
● パレスティナ――その土地の記憶
● やまがたと映画
● ともにある Cinema with Us 2025
● 未来への映画便
● 街を見つめる人を見つめる—ユネスコ創造都市の世界
● ヤマガタ・ラフカット!
● 特別招待作品
■ 関連企画
● 映画祭開会式、表彰式 ●ヤマガタ映画批評ワークショップ ● 新・香味庵クラブ
● 映画祭公式日刊紙「SPUTNIK」の発行 ほか
■クレジット
主催:認定 NPO 法人 山形国際ドキュメンタリー映画祭 共催:山形市
上映作品、一部決定!
▷アメリカン・ダイレクト・シネマ特集(仮)
1960年代、アメリカのドキュメンタリー映画作家の一群が新しい制作スタイルを編み出す。のちに「観察映画」と呼ばれたそのスタイルはBGMも台本もナレーションもインタビューもなく、大統領執務室からロックコンサート、学校、警察、軍隊などあらゆる社会空間に自在に出入りして世界を驚嘆させた。リチャード・リーコック、アルバート・メイズルス、D・A・ペネベイカーが手を組んだ『ヤンキー・ノー!』(1960)やフレデリック・ワイズマン『法と秩序』(1968)からペネベイカー&クリス・ヘジダス『クリントンを大統領にした男』(1993)まで、フランスの「シネマ・ヴェリテ」と並ぶアメリカン「ダイレクト・シネマ」の比類なき系譜を今日の視点から一望する。
*上映作品(一部)
『ヤンキー・ノー!』Yanki, No! 監督:リチャード・リーコック、アルバート・メイズルス、D・A・ペネベイカー | 1960
『予備選挙』Primary 監督:ロバート・ドルー | 1960
『法と秩序』Law and Order 監督:フレデリック・ワイズマン | 1968
『アメリカ合衆国ハーラン郡』Harlan County, USA 監督:バーバラ・コップル | 1976
『クリントンを大統領にした男』The War Room 監督:D・A・ペネベイカー、クリス・ヘジダス |1993
▷パレスティナ――その土地の記憶
本映画祭では、これまで数々のパレスティナに関わる映画を上映してきた。この特集では、パレスティナという土地に根差した人々の記憶に焦点をあて、破壊と殺戮の続く現在地から歴史を辿り多様な視点で制作された作品を上映することで、未来への道行きを考える。気鋭のパレスティナ人監督の作品を中心に5〜8本を上映予定。
*上映作品(一部)
『豊穣な記憶』 Fertile Memory
監督:ミシェル・クレフィ/パレスティナ/1981/99分
『A Magical Substance Flows into Me(英題)』
監督:ジュマーナ・マンナーア /パレスティナ、ドイツ、イギリス/2015/68分
『フィダーイー・フィルム』A Fidai Film
監督:カマール・アルジャアファリー/パレスティナ、ドイツ、カタール、ブラジル、フランス/2023/78分
▷やまがたと映画
山形にまつわる映像文化を紹介するプログラム。映画祭草創期の記録映像や映画、発掘されたホームムービーを今見つめなおす。今回は3つの関連企画にて構成。
・映画の都2025プロジェクト 関連企画
第一回、山形国際ドキュメンタリー映画祭'89の記録映画『映画の都』の、本編で使われなかった約13時間に及ぶフィルムのデジタイズが今年実現した。この未公開の映像素材を起点に、映画祭草創期を振り返り、山形の地で映画祭を開催し続けてきた営みから、東北の地方都市における未来の国際文化活動を考えていく。国際映画祭を成功させようと起ち上がった山形の市民ボランティア集団YIDFFネットワークを主題にした幻のラフカットをよみがえらせるほか、小川紳介監督による追加撮影現場のメイキング映像を核にした新作(タイトル未定、構成:大江悠太/2025)を上映し、トークイベントも開催する。
・ホームムービー企画
山形市内の家庭で見つかった昭和30年代の8mmフィルムを、持ち主の解説付きで映写機を使って上映。個人の思い出が地域の貴重な記録となる、ホームムービーの多様な価値に光を当てる。
・初期映画祭上映フィルム作品のデジタルリマスター版上映
*上映作品(一部)
『映画の都 山形国際ドキュメンタリー映画祭'89』監督:飯塚俊男/日本/1991/98分
▷「街を見つめる人を見つめるーーユネスコ創造都市の世界」
※上映作品など詳細は添付のリリースP4、5に記載。
2017年10月、山形市は日本で初めて、ユネスコ創造都市ネットワークの映画分野で加盟認定された。YIDFF 2025ではユネスコ創造都市ネットワーク「映画」分野の、山形市を除く25の加盟都市から公募しセレクトした「街を見つめる人を見つめる」をテーマとする7作品を上映。本プログラムは、前回YIDFF 2023に引き続き、今回が二回目の開催となる。また山形の伝統文化を題材にした映像プログラム「映像で山形ルネッサンス」4作品も上映する。 〈プログラムコーディネーター:中村高寛〉
公式HPはこちら
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