第37回東京国際映画祭 ウィメンズ・エンパワーメント部門 イラン映画『マイデゴル』 (咲)


『マイデゴル』  原題:Maydegol
監督/プロデューサー/脚本:サルヴェナズ・アラムベイギ
2024年/イラン・ドイツ・フランス/74分/カラー/ペルシャ語、ダリー語
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イランで暮らすアフガニスタン難民の10代の女性。夢はボクシングのアフガニスタン代表チームに入ること。林檎やマッシュルームの収穫で日銭を稼いでいる。  父が暴力をふるい母は家出。8人家族の面倒もみなくてはいけなくなる。アメリカで生まれた子は楽して生きているのにと嘆く。それでも乖離道の土漠獏でも素振りの練習。代表選手となったら「マイデゴル(散った花)」の名前で出る! 少女の夢は叶うのか・・・ 

監督:サルヴェナズ・アラムベイギ
映画や絵画を得意とするイラン出身のアーティスト。監督作“Cypher and Lion”(17)、“1001 Nights Apart”(20)はライプツィヒ国際ドキュメンタリー&アニメーション映画祭とミュンヘン国際ドキュメンタリー映画祭で賞を獲得した。(TIFF公式サイトより)


*あらすじ*
工場のドアを叩く少女。開けてくれないので、塀をよじ登る。
「雇ってくれるまで帰らない!4」
「男の仕事だ!」
「なんでも出来る」
結局、なしのつぶて。

真っ暗な中で、友達を話す。
「アフガニスタンのボクシングの代表チームに入りたいの。家族は大反対。国の存続も危ういのにと」
「代表チーム? 国全体がタリバンに支配されてて、女がボクシングなんて絞首刑よ」と友人。
土漠で二人でボクシングの練習。
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久しぶりに家に帰ると、7歳の弟から父が母を殴ったと聞かされる。
「ママは5日前に家を出て、連絡がない」
父が暴力をふるうのは、戦争に行った後遺症とコーチに言われる。
「この国じゃ未来がない」

男子と練習させてほしいと頼むと、コーチが開いてをしてくれる。
「母がいなくなって、8人家族を私が面倒みなくてはいけない。なんでこんな苦労をしなくちゃいけないの? アメリカで生まれた子は楽して生きているのに」と嘆く。
「光を見られない運命かも。イラン人と結婚するか、偽造パスポートを作るか・・・」

「アフガニスタンに行って、絶対勝ってみせる!」

友人たちと誕生日祝い。
ケーキのロウソクを消す。
ポップな音楽に合わせて踊る。
「目指せ、チャンピオン」を歌う、

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イランは安定しているけど、私たちはここから出られない。
偽造パスポートで皆でトルコに出る手もあるけど、密出国が見つかったらアフガニスタンに送られる・・・

アフガニスタン代表選手になる夢は捨てられない。
デビューできたら、「マイデゴル(散った花)」の名前で出る!

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★主人公の少女は、日本人と似た風貌で、アフガニスタンのハザラ族のようです。

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