第二回Cinema at Sea - 沖縄環太平洋国際映画祭

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開催期間と新設部門決定
2025年2月22日(土)〜3月2日(日)に沖縄県・那覇市を中心に「第二回Cinema at Sea - 沖縄環太平洋国際映画祭(以下、本映画祭)」が開催されます。
この映画祭は「Cinema at Sea」をコンセプトに、優れた映画の発掘と発信を通じて、各国の文化や民族、個々人の相互理解を深めること、地元ビジネスを支援すること、そして地元の才能あるアーティストの作品を広く発信することを目指し、最終的には、沖縄が環太平洋地域における新たな国際文化交流の拠点となることを目指しています。
プログラムの拡大と開催期間の延長により、第二回Cinema at Sea - 沖縄環太平洋国際映画祭は、環太平洋地域における映画芸術を称えるだけでなく、異文化間のつながりを促進するための主要なプラットフォームとしての地位確立を目指します。

【正式名称】 第二回Cinema at Sea - 沖縄環太平洋国際映画祭
 (2nd Cinema at Sea - Okinawa Pan-Pacific International Film Festival)
【主催】 特定非営利活動法人Cinema at Sea(代表理事:黄インイク)
【開催期間】 2025年2月22日(土)〜3月2日(日)
【開催会場】 那覇市ぶんかテンブス館テンブスホール、桜坂劇場、沖縄県立博物館・美術館等、那覇市内を中心とした会場
【実施内容】 コンペティション作品上映、特集上映、トークイベント、沖縄環太平洋映画インダストリー他
【公式サイト】https://www.cinema-at-sea.com/

第2回映画祭では、地域映画や地元映画産業を支援するため、新たに3つの部門を導入し、大幅に拡大したプログラムを展開。
初めて「コンペティション短編部門」を開催し、環太平洋地域の優れた短編映画にスポットを当てます。また、新部門「Islands in Focus」では、毎年1つの太平洋諸島地域に焦点を当て、対象地域の映画史や名作を通して、彼らのユニークな視点や物語について国際的な認知を高めることを目的とします。そして、新部門「オキナワパノラマ」では、沖縄に関連するクラシック作品の修復版から注目の新作まで多様なラインナップで上映されます。

第二回のメインビジュアルが決定。
本年度の映画祭テーマは「Boarder/less」

第二回Cinema at Sea - 沖縄環太平洋国際映画祭のメインビジュアルは、人と自然との境界を立ち位置に活動する画家の山田祐基氏が制作。本年度の映画祭のテーマである「Boarder/less」にあわせて制作されたメインビジュアルの作品名は「あわい/あはひ【間】」。
〈山田祐基氏 コメント〉
海をつなぐ潮の道を通して、ものや思い、血の交歓を得たのも人間であり、そこに国境や海域といったBorderを作ったのもまた人間です。
そのBorderを溶かすこと(Borderless)ができるのも人間だと信じたい。
自身の立ち位置でもあり、制作の軸でもある「あわい/あはひ【間】」をテーマに、向かい合うもののあいだ、また、二つのものの関係を白黒させすぎず、その混じり合った状態を楽しむ様子を表現しました。
「分ける」ために必要だったBorderを「あわい」に進化させていく時代。
Borderなど初めからなかったかのように自由に行き来する動植物たち、子供たちに学ぶことがたくさんあると日々感じます。

オープニング作品決定 ー 映画『青海原の先ー牡丹と琉球の悲歌』
のオープニング作品は、1870年代に起きた「牡丹社事件」を題材にしたドキュメンタリー映画『青海原の先ー牡丹と琉球の悲歌』(Ocean Elergy :The Tragedies of Mudan and Ryukyu)です。



1871年、宮古島から年貢を納めるために首里へ向かっていた船が暴風雨に遭遇し、南台湾に漂着。この船には琉球人69名が乗船していて、彼らはパイワン族が住む地域に到達しました。しかし、パイワン族の一部がこれらの琉球人を殺害するという事件が発生しました。この事件は後に「牡丹社事件」として知られるようになります。
この事件は単なる地域的な紛争に留まらず、日本の台湾侵攻(1874年の台湾出兵)を正当化する口実として利用されました。さらに、この事件をきっかけに清国がパイワン族と交渉を行い、日本が琉球を併合する流れに繋がるなど、東アジアの地政学に大きな影響を与えました。
今年は牡丹社事件の150周年にあたり、5月に屏東県牡丹郷では150年記念行事が行われました。宮古島市も代表者を派遣し祭典に参加。その後、11月に牡丹郷からも宮古島を訪問し、交流協定覚書を締結するなど、沖縄と台湾側双方がこの悲劇を乗り越えるため和解の歩みを続けています。
たった一つの遭難船事故がどのように東アジア地域の政治地図を再形成したのか?本作は、貴重なアーカイブ資料や専門家と遺族によるインタビュー、再現ドラマ映像を用いて、沖縄と台湾の歴史的な繋がりを掘り下げた力作であり、地域文化と記憶を鮮やかに描き出しています。琉球王国と台湾の先住民族との運命や対立に焦点を当て、海を越えて人々が繋がる物語を繊細かつ力強く描き出しています。
本作は、台湾出身の胡皓翔(ション・フー)監督が七年間かけて製作し、日本と台湾の学者や専門家、さらに宮古島と牡丹郷における牡丹社事件の遺族の皆様の協力によって完成しました。

<『青海原の先ー牡丹と琉球の悲歌』監督 胡皓翔(ション・フー)コメント>
2018年から始まった創作の旅の中で、私は何度も漢民族、先住民、そして琉球の友人たちと向き合いました。彼らの眼差しには真摯な思いが宿っており、繰り返しこう念を押されました。「監督、どうかこの歴史を多くの人に伝えてください!」そのため、このドキュメンタリーがCinema at Sea - 沖縄環太平洋国際映画祭のオープニング作品として上映されると聞いたとき、心の底から感動しました。この映画祭こそ、この歴史を世界に伝えるのに最もふさわしい舞台だと感じています。
この歴史は、過去100年近くにわたる琉球と台湾の運命に深い影響を与えましたが、政権の変遷によって歴史教科書には十分に記録されることがありませんでした。そのため、多くの人々がこの土地の物語を断片的にしか知らないのが現状です。もしご自身の過去に興味をお持ちであれば、ぜひこのドキュメンタリーをご覧ください。時間に埋もれた足跡をともに探る旅へとご案内します。

<Cinema at Sea - 公式アンバサダー 尚玄 コメント>
このたび『第二回 Cinema at Sea - 沖縄環太平洋国際映画祭』を開催できることを大変嬉しく思います。昨年11月に開催された第一回目は予想以上の反響をいただき、まだまだ改善すべき点が多々あるとはいえ、やはり沖縄は国際交流の場に相応しい場所であると再確認しました。
私たちの目指すところはこの映画祭を継続し、地域に根付かせていくことです。県内外だけでなく、海外の映画を愛する方々も足を運びたくなるような魅力的な映画祭にしていけるよう、これからも尽力して参ります。ぜひみなさん気軽に遊びに来てください!

<Cinema at Sea - 巡回映画祭 in 沖縄・八重山>
日時: 12月13日(金)〜15日(日)
場所: 西表・竹富町離島振興総合センター ※12月13日(金)
石垣・石垣市民会館 ※12月14日(土)、15日(日)
https://www.cinema-at-sea.com/news/cdAp6aJr

<Cinema at Sea - 巡回映画祭 in 大阪>
日時: 12月28日(土)~30日(月)
場所: 第七藝術劇場
(大阪市淀川区十三本町1丁目7−27 サンポードシティー 6階)
https://www.cinema-at-sea.com/news/sXt0SVHW

<Cinema at Sea - 巡回映画祭 in 台湾・東海岸>
日時: 2025年1月
場所: 花蓮・Hualien Railway Cinema ※1月3日(金)~5日(日)
台東・Just Arts-Taitung Performing Arts House
※1月11日(土)~12日(日)
宜蘭・Media Center 57 ※1月25日(土)~26日(日)

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