第37回東京国際映画祭 「ウィメンズ・エンパワーメント」部門新設!

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第37回東京国際映画祭 ラインナップ発表記者会見で発表された新設の「ウィメンズ・エンパワーメント」について、さらに詳しく報告します。

ラインナップ発表記者会見
2024年9月25日(水)14時~16時
東京ミッドタウン日比谷BASE Q HALL


今回、東京国際映画祭に「ウィメンズ・エンパワーメント」部門が新設されました。東京都と連携し、女性監督の作品、あるいは女性の活躍をテーマとする作品に焦点をあてた部門です。

ラインナップ発表記者会見でのアンドリヤナ・ツヴェトコビッチ シニア・プログラマーの発言の全容をお届けします。

あまりにも長い間、監督の座や映像の物語は男性の視点に支配され、女性のストーリーは影を潜めていました。黒澤、小津、溝口といった巨匠を称賛すると同時に、忘れてはならないのが、先駆的な女性たち、坂根田鶴子、田中絹代など日本の女優、フランス初の女性監督アリス・ギイ=ブラシェ、ハリウッドのドロシー・アーズナーはじめ多くの女性たちの映画への貢献を忘れてはなりません。今、デジタルテクノロジーの到来によって、新しくパワフルな女性の声が台頭しています。世界中の女性たちの豊かな多様性を反映した物語を語ろうとしているのです。2021年、東京国際映画祭はアジアの映画祭として初めて   “コレクティフ50/50”に署名し、映画業界における男女平等を目指す世界的なムーブメントに参加しました。

「ウィメンズ・エンパワーメント」部門は東京都と共催により、その取り組みをさらに一歩前に進めるものです。日本、コスタリカ、ドイツ、香港、トルコ、イランなどのパワフルな作品が上映されます。女性の力強さ、アイデンティティを表す珠玉の作品です。素晴らしい作品の中から、7作品だけを選ぶのは大変困難だったのですが、作品を選ぶにあたり3つの基準を定めました。物語としてのパワー、視点の多様性、監督の明確なヴィジョンです。

(7作品の紹介)
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『徒花-ADABANA-』監督:甲斐さやか
『10セカンズ』監督:ジェイラン・オズギュン・オズチェリキ、トルコ 
『イヴォ』監督:エヴァ・トロビッシュ、ドイツ
『マイデゴル』監督:サルヴェナズ・アラムベイギ、イラン/ドイツ/フランス
『灼熱の体の記憶』監督:アントネラ・スダサッシ・フルニス、コスタリカ/スペイン
『母性のモンタージュ』監督:オリヴァー・チャン (陳小娟)、香港
『私の好きなケーキ』監督:マリヤム・モガッダム、ベタシュ・サナイハ、イラン/フランス/スウェーデン/ドイツ

初代駐日マケドニア大使、日本映画の博士号を持つ教授、映画監督、女性のエンパワーメントの提唱者として、「ウィメンズ・エンパワーメント」部門のプログラムを企画できることはとても光栄なことです。私は女の子が将来映画監督になるなんて遠い夢だった時代に育ちました。けれども世の中は変わっています。私自身が変化の一部になれていることを、とても誇りに思っています。

このプログラムを準備するにあたり、1985年、東京国際映画祭は同様のイベントを、東京国際女性映画祭の創設者である高野悦子プロデューサーの企画で行ったことを知りました。その時のパンフレットを読みましたら、まるで今書かれたような内容で驚きました。時代は進みましたが、まだ監督業、脚本、製作における男女平等は充分に進んでいません。世界的にみても、まだ女性が占める割合は1割から2割程度です。

このプログラムは女性の才能を称えるものだけではありません。映画業界がよりインクルーシブになり、女性が将来の映画業界の発展の為に重要な役割を果たすよう提唱するものです。
このプログラムの一環でシンポジウムも予定していますので、ぜひご参加ください。
まだまだやるべきことがありますが、この機会が必ず変化を一歩前に進めることと確信しています。


★ウィメンズ・エンパワーメント特別上映
『劇場版ドクターX』監督:田村直己
10月31日(木)17:20-

★ケリング「ウーマン・イン・モーション」
東京国際映画祭公式プログラム TIFFスペシャルトークセッション

日時:2024年11月1日(金)16:00開場、16:30開演、18:00終演(予定)

場所:TOHOシネマズ 日本橋 スクリーン7

登壇予定者:菊地凛子(俳優)、磯村勇斗(俳優)、岡野真紀子(プロデューサー)/ 是枝裕和(映画監督)

ファシリテーター:立田敦子(映画ジャーナリスト)

入場料:無料

申込方法:映画祭公式サイト(https://2024.tiff-jp.net/news/ja/?p=64240
https://ws.formzu.net/dist/S65750959/

応募締め切り:10月11日(金)
募集人数: 50名

報告:景山咲子




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