TBSドキュメンタリー映画祭 『坂本龍一 WAR AND PEACE 教授が遺した言葉たち』
監督:金富 隆
出演:坂本龍一
2023年3月、この世を去った音楽家・坂本龍一。
TBS報道局は、2000年代、様々な形で坂本龍一の活動に密着してきた。
2001年、TBSの報道番組『筑紫哲也 NEWS23』の地雷ゼロキャンペーンの取材依頼を受け、坂本龍一はモザンビークに飛ぶ。世界で6000万個残っている地雷撲滅のために、坂本龍一は、モザンビーク、アンゴラ、カンボジア、ボスニアなど地雷の残る国の音楽を取り入れた曲を発表する。その直後、911テロ。坂本龍一はNYの自宅近くで崩れるビルを目の当たりにする。報復で米軍のアフガン侵攻。ブッシュは耳を貸さず、どんな言葉も宗教も哲学も戦争を止められなかった。こんな状況下、音楽で何ができるかと自問する坂本龍一。反戦の声も空しく、2003年イラク戦争。平和を願う詩を募集し、19人の声を繋いだ曲を作る。
2005年、坂本龍一の目は気候変動にも向く。10年ぶりのバンドツアーは100%風力発電で暗さが目立った。2010年「more trees」設立。そして東日本大震災…。
2014年、癌が見つかる。次世代の為にも、二度と戦禍を起こしてはならないと行動を起こす坂本龍一。目線は子どもたちにも向き、「東北ユースオーケストラ」を指導する。「毎日毎日音楽を楽しむことを忘れないでほしい」 坂本龍一のささやかな願い・・・
坂本龍一さんが、小池百合子東京都都知事宛に神宮の森を残してほしいと神宮外苑の再開発見直しを求む手紙を出したことは知っていましたが、そのほかにも、これほどまで多くの平和や自然保護を求める活動をしていたことは、あまり知りませんでした。
TBSの報道番組『筑紫哲也 NEWS23』のディレクターとして、坂本龍一を追ってきた金富隆監督が、これまでに撮りためてきた映像の中から、彼の遺したメッセージを丹念に紡いで、本作を作り上げました。音楽家として、社会に何ができるか、次世代に何を残せるかを、常に考えて行動してきた坂本龍一さんの姿が浮かび上がります。享年71歳。旅立つのは、早過ぎました。しっかりとメッセージを受け止め、多くの人が行動に移すことを願うのみです。(咲)
2024年/日本/80分
配給:TBS
★第4回TBSドキュメンタリー映画祭2024で上映
2024 年 3 月 15 日(金)より全国 6 都市にて順次開催
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/TBSDOCS_eigasai/
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