イスラーム映画祭9『私は今も、密かに煙草を吸っている』(アルジェリア)
『私は今も、密かに煙草を吸っている』★日本初公開
原題:À mon âge je me cache encore pour fumer
英題:I Still Hide to Smoke
監督:ライハーナ / Rayhana
2016年/フランス=ギリシャ=アルジェリア/90分/アラビア語・仏語
予告篇 https://youtu.be/DWdFgxJHTjQ
☆東京・渋谷ユーロライブ上映日
3/16(土) 12:35
3/24(日) 20:40
アルジェリア映画『私は今も、密かに煙草を吸っている』は、全篇ほぼハマム(公衆浴場)を舞台にした、『パピチャ 未来へのランウェイ』と『ガザの美容室』と『キャラメル』を合わせたような作品です。
センシティブな内容から本国で撮影する事ができず、ギリシャに今も残るオスマン帝国のムラト2世が1444年に建造したベイハマムを使い、女性のスタッフのみで撮影されました。
舞台は1995年のアルジェ。
政府軍とイスラム主義勢力との内戦が続く中、ハマムは女性たちにとって唯一の自由な場所でした。しかし、妊娠した16歳の少女が過激派に変貌した兄から逃げてきて状況は一変…。
監督のライハーナはアルジェリアの俳優兼演出家で、90年代末にフランスへ亡命。2009年に本作の元となる戯曲をフランス語で上演しています。
内戦後期にフランスへ亡命した、アルジェリア人女性監督の愛と怒り、そして内戦で命を奪われた無辜の人々への哀悼の意が込められた作品です。
ただ、これが「イスラム社会」と思われては困りますので、上映前にはアルジェリアについて解説をします。 (藤本高之)
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