『後継者』 *インディアンムービーウィーク2023パート2

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『後継者』 原題:Varisu  ★初上映
監督:ヴァムシー・パイディパッリ
出演:ヴィジャイ、ラシュミカー・マンダンナ、サラトクマール
2023年/タミル語/169分

大企業オーナー一族が住む屋敷に、当主と衝突して家を出ていた三男ヴィジャイが戻ってくる。彼は事業を引き継ぎバラバラの家族を結びつけようとする。ヴィジャイ(『マスター 先生が来る!』)主演、2023年1月公開のヒット作。

チェンナイを中心に鉱山採掘や港湾荷役などを行う実業家のラージェンドラン。65歳を目前にして、医師より膵臓癌で余命8~10ヶ月と告げられる。60歳の誕生日祝いは断ったラージェンドランだったが、妻スダーに65歳の誕生日祝いの会を開いてほしいと頼む。病気のことは誰にも打ち明けず、祝いの場で後継者を発表するつもりだ。
ラージェンドランには、3人の息子がいて、長男ジャイと次男アジャイは父の会社で働いているが、3男ヴィジャイは、7年前にハーヴァード大学を卒業するも入社を拒否し、父は勘当し追い出していた。
インド各地をバイクで駆け巡り、アプリの開発で人の役に立てればと活躍しているヴィジャイは、母から、父の65歳の誕生日会に出てほしいと懇願され、7年ぶりに家に帰ってくる。大邸宅に兄たち家族も暮らしているが、家族全員で食卓を囲むことがないことに驚く。皆、ばらばらに食事するのだ。
長男ジャイの妻アールティは、夫に愛人がいることを知っていて、そのせいで娘リヤーもぐれて、陰で煙草を吸っている。次男アジャイは投資家のムケーシュから多額の借金をしていた。
誕生日祝いの日、皆が踊っているところに、長男ジャイの愛人スミターが乗り込んでくる。さらに、ムケーシュが現れ、アジャイが借金を返済しない代わりに、入札の情報を流したと明かす。怒った父は、3男ヴィジャイに家も事業も継いでほしいと宣言するが、ヴィジャイは断って出ていく。ところがヴィジャイは、空港まで行ったところで戻ってくる。気が変わって、父の跡を継ぐ決意をしたのだ。出し抜かれた長男と次男は、父の事業のライバルであるJPと手を組み、ヴィジャイを社長の座から引きずり降ろそうとする・・・

大将(Thalapathy)ヴィジャイが、悪に立ち向かって大活躍する娯楽ムービー。
一方で、ヴィジャイは兄嫁アールティの妹ディヴィヤーと再会して、すっかり綺麗になった彼女に惚れてしまいます。大暴れする時とは打って変わって可愛いヴィジャイです。
インド映画お決まりともいえる群舞の場面もたっぷり。ヴィジャイの切れ味たっぷりのダンスが楽しめます。古典舞踊カタカリの化粧と衣装の人たち、ヒンドゥーのお祭りの山車、ヒンドゥーの神様なども登場する踊りの場面には南インドらしさもあります。
ヴァムスィ・パイディパリ監督はテルグ語映画界で活躍してきた方で、本作が初めてのタミル語映画とのこと。インド映画に詳しくない私には、テルグ語映画らしさ、タミル映画らしさの違いがわからないのですが、よく知っている方には、本作にどちらの要素がより多く感じられるのでしょうか・・・ (咲)




インディアンムービーウィーク2023パート2
2023年12月15日(金)~2024年1月11日(木)
会場:キネカ大森
★上映スケジュールは、こちらで!
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