SKIPシティ国際Dシネマ映画祭の記念すべき20周年を祝うオープニング・セレモニーに引き続き、オープニング作品として、『瞼の転校生』が上映されました。
映画祭20周年と川口市制施行90周年を記念して製作された作品。
監督は、SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2020の短編部門で『stay』が優秀作品賞を受賞した藤田直哉。本作で長編デビュー。
『瞼の転校生』
監督:藤田直哉
出演:松藤史恩、齋藤潤、葉山さら、村田寛奈、市川華丸、生津徹、タモト清嵐/佐伯日菜子/高島礼子
2023年 / 日本 / 80分
©2023埼玉県/SKIPシティ彩の国ビジュアルプラザ 川口市
父親が座長を務める大衆演劇一座の中学生。公演が終われば、また転校しなければならない。ひと月しか通えない学校で、同じクラスの女の子や、不登校の生徒と出会い、成長していく姿を描く青春ドラマ。
https://www.skipcity-dcf.jp/films/op.html
●舞台挨拶
上映前に、藤田直哉監督と出演者 葉山さら、松藤史恩、高島礼子の4人が登壇。
藤田直哉監督:2020年に短編『stay』で賞をいただいた時はコロナ禍ですべてオンライン開催でしたので、今回、初めて会場で観てもらえる機会をいただけて嬉しいです。 北海道出身で、大衆演劇のことを全く知りませんでした。20歳を過ぎて上京して、お風呂に入るのが趣味で、スーパー銭湯に常設の劇場のあるところがあって気になっていました。オンラインで大衆演劇を見せてもらって、知らない世界でしたので、カルチャーショックを受けました。その面白さに興味を持って、映画にしました。
松藤史恩 (毎日学校を早退して大衆演劇の舞台に立つ中学生・裕貴役): 大衆演劇は全く知りませんでした。白塗りの女形を演じるのですが、小学生1年の時に歌舞伎で白塗りは経験したことがありました。
監督:飲み込みが早くて、すぐに成り切ってくれました。
葉山さら (隣の席の女の子。不登校の男の子とはかつて付き合っていた): 二人の少年を力強く引っ張っていくエネルギーを、どう表現するか監督と相談しながら演じました。
監督: 3人の中では、一番年上。実際、引っ張っていく役目でした。
高島礼子:(20歳を越えた娘が、アイドル活動をしているのに困惑している母親): 子どもたちが敬語を使っていて、ものすごく新鮮でした。
監督:敬語を使うのは、脚本家の影響もあるかもしれません。
― 印象に残っている場面は?
監督:3人とも、プライベートでも仲良くなった関係性が画面に出ていて、いいシーンになりました。
― 印象に残っている川口市のロケーションは?
高島礼子: ここSKIPシティの居酒屋「つぼ八」が美味しかったです。
松藤史恩:夜景のシーンがすごく綺麗なのですが、その下のゴリラ公園のゴリラをまだ見てないので、見てみたいです。
葉山さら: 駅前の川口西公園にモニュメントがいっぱいあって、綺麗でした。
― ご覧いただく皆さんに一言!
松藤史恩:この映画をいろんな人に観ていただいて、大衆演劇を広めていただければと思います。
葉山さら:私たちの成長と関係性が変わっていくところをご覧ください。
高島礼子: ロケ中に観れなかった川口の綺麗な風景。絵画のごとく美しいです。
監督:大衆演劇を何回も観て、楽しめました。これを機会に皆さんにも大衆演劇を観ていただければと思います。
子どもたち3人の友情、大人目線で子どもをどう見ているかもご覧ください。
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★映画『瞼の転校生』を拝見して
©2023埼玉県/SKIPシティ彩の国ビジュアルプラザ 川口市
松藤史恩さんの美しい女形の姿にため息でした。
大衆演劇の舞台も舞台裏もたっぷり楽しめました。
アイドルに憧れて活動する女の子、そのアイドルを押し活する男の子・・・
今時の若い子たちの姿も描かれています。
この映画が一般公開されたら、大衆演劇にもきっと多くの人が注目するはず。
一般公開を楽しみに待ちたいと思います。
報告:景山咲子
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