私の夢、父の夢 (原題:Kanaa)
監督 アルンラージャー・カーマラージ
音楽 ディブ・ニナーン・トーマス
出演 アイシュワリヤー・ラージェーシュ、シヴァカールティケーヤン、サティヤラージ
インド南部タミル・ナードゥ州カルール地方。村のクリケット大会で暴動が起きる。
村に大学誘致の話があるが、大地主のムルゲーザンが土地を譲らないことがどうやら喧嘩の原因らしい。
ムルゲーサンの娘カウシは、父の影響で小さい時からクリケットが大好きで、男子に交じって草クリケットをプレーし、豪速球の投手として一目置かれていた。学校でクリケットをしたいというが、女子11人を集められない。男子校には、10チーム以上あるのにとうらめしい。地元でカウシを受け入れるチームはなく、インドのナショナルチームを目指すしかない。父は軽いバットを作って応援してくれるが、母はカウシがクリケットに熱中しているのを快く思っていない。
チェンナイで代表選手選考会が開かれる。折しも、川の水が干上がり、父の農作物が枯れてしまう。銀行から農家をやめろとまで言われてしまう。そんな中、カウシはようやく代表選手に選ばれ、北インドでの代表選手キャンプに参加する。ヒンディー語にも、北の料理にも疎くて、皆に馬鹿にされて、くじけそうになっていた時、父が訪ねてくる。
監督が変わり、カウシはついにワールドカップの代表選手に選ばれる。第一戦は、インド対パキスタン。ラケットを壊され、選手からも外されてしまう。決勝進出し、対バングラデシュ戦もベンチで待機させられる・・・
クリケットと農業を愛した父に捧げた物語。
父ムルゲーサンにとって、娘カウシは勝利の女神。彼女を連れていったお陰でパキスタン戦も勝ったと語ります。祖父が亡くなった時にも泣かなかった父が、インドが負けた時には泣いたと語るカウシ。父譲りで、クリケットが大好きなのですが、男子のスポーツだと言われて、地元で女性チームが作れないのです。国家代表選手になっても、なかなか活躍の場がないのですが、最後には父の期待を裏切りません。
農業に愛着を持って、決して土地を譲ろうとしない父ですが、土地が干上がって作物が全滅し、銀行に借金が返せなくて家財を没収されそうになるのを救ったのはカウシでした。
北と南の地域差や、農家の悲哀も盛り込んだスポーツ映画に手に汗しました。(咲)
2018年 / タミル語 / 145分
インディアンムービーウィーク2022パート2で、日本初上映
http://cineja3filmfestival.seesaa.net/article/494658091.html
2022年12月23日(金)〜 2023年1月19日(木)
東京:キネカ大森
https://t.co/cUCNIdCHdr
上映日程
https://imwjapan.com/#schedule
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