『シャンカラーバラナム 不滅のメロディ』★インディアンムービーウィーク2022リターンズ

『シャンカラーバラナム 不滅のメロディ』
原題:Sankarabharanam 原語題:சங்கராபரணம்
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©️Poornodaya Art Creations


監督:K・ヴィシュワナート
出演:J・V・ソーマヤージュル、マンジュ・バールガヴィ、トゥラシ・シヴァマニ
音楽:K・V・マハーデーヴァン
※2015年にデジタルリマスターされたタミル語吹替版。
1979年(2015年リマスター版)/ タミル語/136分
映倫区分:G
「IMW2022パート1」上映の人気作品。

*物語*
南インド古典声楽の巨匠シャンカラ・シャーストリと、彼を崇拝する女性トゥラシの物語。
河辺の町。トゥラシは息子を連れて、10年ぶりに船で帰郷する。河岸で、敬愛する古典音楽の声楽家シャンカラが沐浴しているのを見かけ、過去に思いを馳せる。
満席のコンサートで彼の歌う「シャンカラーバラナム」を聴いたトゥラシは、彼の歌に合わせて踊りたいと願う。ある日、河辺で娘のシャーラダに歌を教えているシャンカラを見かけ、トゥラシは思わず踊りだす。実はトゥラシは娼婦の娘。シャンカラはトゥラシの見事な踊りに、身分の違いを知りながら優しく接してくれる。
母親から地主に水揚げすることを決めたと言われ、トゥラシは家を飛び出し、汽車に乗る。そこには演奏会に行くシャンカラが乗っていた。シャンカラは周りの目も気にせず、トゥラシを旅先に連れ歩く。その噂が母の耳にも入り、トゥラシは家に連れ戻される。
シャンカラのレコードを聴きながら歌っているところに地主が現れ、トゥラシは手籠めにされる。事が終わると、地主はシャンカラの写真を蹴り、額が割れる。トゥラシはガラスの破片で地主の背中を刺す。手を血に染めたままシャンカラのもとに助けを求めていく。
シャンカラの友人の弁護士が、悪いのは母親だとトゥラシの無罪を勝ち取ってくれる。シャンカラはトゥラシを家に連れ帰るが、使用人の女性は「バラモンの伝統を守る家だから、今までいたのに」と怒って出ていく。
寺での歌の奉納の時にも、トゥラシが楽器のそばに座ると、演奏家たちは皆、席を立ってしまう。一人で歌いきるシャンカラの姿に、トゥラシは自分の存在が師のためにならないと悟って、町を去る。たどり着いた町で、妊娠していることに気づく。生まれてきた男の子に師の名前をつけるトゥラシ。
それから10年。故郷に戻ったトゥラシは、時が移ろい古典音楽も現代風にアレンジされる中、頑なに伝統を守っているシャンカラが生活にも困窮していることを知る。トゥラシは、なんとか師を手助けできればと、歌の上手な息子に「孤児だというのよ」と言い聞かせて師の家に行かせる・・・

カーストなど関係ないと、崇高なシャンカラですが、古典音楽がないがしろにされていくのと逆に、カーストの壁はなかなか崩れない様子が見てとれました。
さて、トゥラシが師と同じ名前を付けた息子は師を助けることができるのか・・・が見どころです。
下記のサイトに詳しい解説や、物語が掲載されています。 ぜひ鑑賞の手引きにご覧ください。(咲)


シャンカラーバラナム 不滅のメロディ 作品トリヴィア
https://note.com/india_film/n/ncdb564df01d0
*インディアンムービーウィーク主催のSPACEBOXさんによる詳細解説です。

インド映画に首ったけ☆ Sankarabharanam (シャンカラーバラナム ~魅惑のメロディ)
https://munmun.moo.jp/movies/sankarabharanam-telugu-1979-story
*推しが高じて、『響け! 情熱のムリダンガム』(2022年10月1日公開)を買い付けるため配給会社テンドラルを立ち上げた南インド料理店なんどりの紀子さんによる解説です。



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