ジョージア映画祭2022 コーカサスからの風
◎2022年1月29日(土)~2月25日(金)、東京/岩波ホールにて開催! 以降、全国巡回予定
2022年3月25日(金), 26日(土)、30日(水)、31日(木)
会場:高崎映画祭(シネマテークたかさき)
022年4月15日(金)~5月5日(木)
会場:京都みなみ会館
*横浜シネマリンにても上映予定
公式サイト:http://georgiafilmfes.jp/
日本・ジョージア国交樹立30周年記念
主催: ジョージア映画祭2022実行委員会
企画:はらだたけひで/企画協力・日本語字幕:児島康宏/上映素材制作:大谷和之
共催: 一般社団法人コミュニティシネマセンター
協力: ジョージア国立フィルムセンター、ジョージア国立アーカイブ、ジョージア・フィルム、ジョージア映画発展基金、ジョージア映画アカデミー
後援:在日ジョージア大使館
「ジョージア映画祭2022」によせて
はらだたけひでさん(ジョージア映画祭主宰・画家)の本映画祭への思いをぜひご一読ください。
https://georgiafilmfes.jp/#contribution
映画の王国ジョージア(グルジア)、失われていたソヴィエト連邦時代(1921~91)の名作が修復され、あるいはロシアから戻り、今、蘇ろうとしている。政治体制の抑圧にもかかわらず、人間味にあふれ、独創的であり、映画への愛がこめられた黄金期のジョージア映画――その魅惑にみちた歴史的作品の数々を一堂に集めて一挙上映!
いずれの作品も現在、本国ではスクリーンで見ることができません。貴重な機会をどうぞお見逃しなく!
◆上映作品◆
ジョージア語版・日本語字幕。R印はジョージア語版ではありません。
【 Aプログラム 】シェンゲラヤ家の栄光
「ジョージア映画の父」ニコロズ・シェンゲラヤ監督と大女優ナト・ヴァチナゼとの間に誕生したエルダルとギオルギのシェンゲラヤ兄弟。ジョージア映画を草創期から今日まで牽引してきたシェンゲラヤ一家の作品。
『エリソ』Eliso
監督:ニコロズ・シェンゲラヤ
1928年/白黒/80分/サイレント・サウンド版
『アラヴェルディの祭』Alaverdoba
監督:ギオルギ・シェンゲラヤ
1962年/白黒/42分
『白いキャラバン』Tetri karavani
監督:エルダル・シェンゲラヤ、タマズ・メリアヴァ
1963年/白黒/93分
『青い山―本当らしくない本当の話』Tsisperi mtebi anu daujerebeli ambavi/
監督:エルダル・シェンゲラヤ
1983年/カラー/95分
【 Bプログラム 】放浪の画家ニコ・ピロスマニ特集
ジョージアの国民的画家ピロスマニ(1862?~1918)。彼の生涯と芸術を天賦の才に恵まれた二人の監督が見事に描く。
『ピロスマニのアラベスク』Arabeskebi Pirosmanis temaze
監督:セルゲイ・パラジャーノフ
1985年/カラー/22分/R
『ピロスマニ』Pirosmani
監督:ギオルギ・シェンゲラヤ
1969年/カラー/86分/デジタルリマスター新版
シネジャ作品紹介
『ピロスマニ・ドキュメンタリー』Pirosmani
監督:ギオルギ・シェンゲラヤ
1990年/カラー/49分/R
【 Cプログラム 】よみがえった歴史的名作
1920年代にロシア・アヴァンギャルドの影響を受けた後、社会主義リアリズムが提唱され、スターリン時代の粛清の恐怖、第二次世界大戦を経て、雪解けの時代を迎える。そして80年代のペレストロイカ。激動する時代、その時々の知られざる名作。
『ハバルダ』Khabarda
監督:ミヘイル・チアウレリ
1931年/白黒/サイレント/63分/R
『失楽園』Dakarguli samotkhe
監督:ダヴィト・ロンデリ
1937年/白黒/82分
『マグダナのロバ』Magdanas Lurja
監督:テンギズ・アブラゼ、レヴァズ・チヘイゼ
1955年/白黒/71分/1979年復元版
『ナイロンのクリスマスツリー』Neilonis nadzvis khe
監督:レゾ・エサゼ
1985年/カラー/75分
【 Dプログラム 】ミヘイル・コバヒゼ監督特集
世界的に評価されたミヘイル・コバヒゼ監督(1939~2019)は、『音楽家たち』を当局に批判され、彼は抗議をこめて映画界を離れた。
ミヘイル・コバヒゼ監督の短編3作品
『結婚式』Kortsili 1964年/白黒/20分/R
『傘』Kolga 1967年/白黒/19分/R
『音楽家たち』Musikosebi/ 1969年/白黒/13分/R
『井戸』Cha
監督:エルダル・シェンゲラヤ
2020年/白黒・パートカラー/21分
*亡き盟友コバヒゼ監督に捧げたオマージュ
【 Eプログラム 】テンギズ・アブラゼ監督「祈り 三部作」
巨匠テンギズ・アブラゼ監督が20年の歳月をかけて完成させた三部作。ザジフィルムズ配給
シネジャ作品紹介
『祈り』Vedreba 1967年/白黒/78分
『希望の樹』Natvris khe 1976年/白黒/107分
『懺悔』Monanieba 1984年/白黒/153分
シネジャ作品紹介
【 Fプログラム 】第1回ジョージア映画祭アンコール
2018年秋に開催された第1回ジョージア映画祭の上映作品から、ソヴィエト時代に製作された4作品(サイレント時代の2作品と戦後の2作品)を再上映。
『私のお祖母さん』Chemi bebia
監督:コンスタンティネ(コテ)・ミカベリゼ
1929年/白黒/サイレント/67分
『スヴァネティの塩』Jim shvante
監督:ミヘイル・カラトジシュヴィリ
1930年/白黒/サイレント/44分
『大いなる緑の谷』Didi mtsvane veli
監督:メラブ・ココチャシュヴィリ
1967年/白黒/85分
『少女デドゥナ』Deduna
監督:ダヴィト・ジャネリゼ
1985年/カラー/64分
【 Gプログラム 】オタル・イオセリアニ監督特集
1979年にフランスに渡ったが、今日もジョージア映画界の中心的存在でありつづける世界的名匠。ソ連時代に上映禁止の憂き目にあった名作の数々を紹介。*ビターズ・エンド提供
『落葉』Giorgobistve
1966年/白黒/95分
『歌うつぐみがおりました』Iqo shashvi mgalobeli
1970年/白黒/82分
『四月』Aprili
1962年/白黒/47分/2000年復元版
『鋳鉄』Tuji
1964年/白黒/17分/R
『ジョージアの古い歌』Dzveli kartuli simghera
1969年/白黒/21分/R
『皆さま、ごきげんよう』オタール・イオセリアーニ監督に煙に巻かれた記者会見 (咲)
【 Hプログラム 】国民的映画「ケトとコテ」を究める
スターリンの指示で作られた娯楽大作「ケトとコテ」。完成後、長く上映禁止となった。同作の舞台を製作する人々、さらにその背景を取材した2本のドキュメンタリーを通して、作品の秘密や映画の歓びに加えて歴史の闇に光を当てる。
『ケトとコテ』Keto da Kote
監督:ヴァフタング・タブリアシュヴィリ、シャルヴァ・ゲデヴァニシュヴィリ
1948年/白黒/90分
『喜びの家』Sakhli sikharulisa
監督:メラブ・ココチャシュヴィリ
2008年/カラー/61分
『「ケトとコテ」を求めて』”Keto da Kotes” dziebashi
監督:ダヴィト・グジャビゼ
2009年/カラー/66分
【 Iプログラム 】ゴゴベリゼ家・女性監督の系譜
- ラナ・ゴゴベリゼ監督『金の糸』公開記念 -
ヌツァ・ゴゴベリゼはジョージア最初の女性監督。1937年の大粛清で夫は処刑され、彼女は長く流刑された。その娘ラナは戦後ジョージア映画を代表する監督。そしてラナの娘サロメ・アレクシを加え、一家は三世代にわたり映画をとおして女性と社会を捉え続ける。
『ブバ』Buba
監督:ヌツァ・ゴゴベリゼ
1930年/白黒/37分/サイレント・サウンド版/R
『ウジュムリ』Uzhmuri
監督:ヌツァ・ゴゴベリゼ
1934年/白黒/58分/サイレント・サウンド版
『インタビュアー』Ramdenime interviu pirad sakitkhebze
監督:ラナ・ゴゴベリゼ
1977年/カラー/95分
『幸福』Bedniereba
監督:サロメ・アレクシ
2009年/カラー/32分
★ラナ・ゴゴぺリゼ監督 最新作『金の糸』2022年2月26日、岩波ホールほか全国順次公開
公式サイト:http://moviola.jp/kinnoito/
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