TIFF9日目(白)

11月2日(金)

本日は受賞作品発表です。

●受賞結果

東京グランプリ/東京都知事賞 『アマンダ(原題)』フランス/ミカエル・アース監督
審査委員特別賞『氷の季節』
最優秀監督賞 エドアルド・デ・アンジェリス『堕ちた希望』
最優秀女優賞 ピーナ・トゥルコ『堕ちた希望』
最優秀男優賞 イェスパー・クリステンセン『氷の季節』
最優秀芸術貢献賞『ホワイト・クロウ(原題)』
最優秀脚本賞 Presented by WOWOW『アマンダ(原題)』
観客賞『半世界』
アジアの未来 作品賞『はじめての別れ』
国際交流基金アジアセンター特別賞 ホアン・ホアン『武術の孤児』
日本映画スプラッシュ 作品賞『鈴木家の嘘』
           監督賞 武正晴『銃』
               田中征爾『メランコリック』
東京ジェムストーン賞 木竜麻生『鈴木家の嘘』
           リエン・ビン・ファット『ソン・ランの響き』
           カレル・トレンブレイ『蛍はいなくなった』
           村上虹郎『銃』


●最後のプレス試写で見た作品

『ある誠実な男』フランス/ルイ・ガレル監督・主演
アベルの親友だったポールが急死した。その妻マリアンヌ(レティシア・カスタ)はかつて自分の恋人でもあった。一緒に暮らしはじめるが、マリアンヌの息子はママがパパを殺したと吹き込む。ポールの妹、エヴ(リリー・ローズ・デップ)も加わってアベルは右往左往する。
前作の続編。陰では気をもんでも、アベルの前ではいつも余裕たっぷりに微笑むマリアンヌ。エヴが「あんなに恋焦がれていたのに、暮らしてみたら普通の男だった」と気づくのも織り込み済み。女性のほうが一枚も二枚も上手でした。子役がとっても美形です!チェックしとこう。

『蛍はいなくなった』カナダ
地方都市の生活にいやけがさしている女子高校生。一番愛した父は労働争議で遠くへ追いやられ、母は大嫌いな父の友人と再婚した。元ミュージシャンの男にギターを習い始め、休暇で戻った父に聞かせる。
娘役のカレル・トレンブレイがジェムストーン賞を受賞したので外せないな、と観ました。このヒロイン「人間が嫌い。ハートの女王みたいに斬首したい」といって怒ってばかり。愛してほしいの裏返しなのだろうけれど、みな中途半端に放り出す。みな失ってみれば大事なものがわかるよ、というメタファーなのか、ラストは闇の中で蛍が光る。

『ジェリーフィッシュ』イギリス
15歳のサラは精神疾患を抱えてなにもできなくなった母、小学生の妹、弟と暮らしている。収入はサラのバイト代だけ、ときどき支払いが間に合わず電気が止まる。みんなで暮らしたいと必死で働き、弟妹の面倒をみるサラは、学校の授業にもよく遅れる。パフォーマンスの先生に勧められてスタンダップ・コメディを知り、初めて打ち込めるものを見つける。母が手続きを忘れたために住宅手当まで止まってしまった。このままでは家を追い出される。
周りの大人は何をしているんだ~!と歯がゆくなります。どんな母親でも一縷の望みをつなぎたい娘、若い娘にすり寄る男、理由を聞かない先生。子どもの不幸は大人が原因、どんなに頑張っても限りがある。それでも逃げないサラ。こちらのサラ役リヴ・ヒルにもジェムストーン賞をあげたい。後ろから蹴飛ばしたくなるような男たち、ダメ母を演じた俳優さんに助演賞を。イギリスの笑いってほんとに辛口。そこが好きですが。(白)

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