イラン映画『死神の来ない村』レザ・ジャマリ監督マスタークラス

PXL_20240219_064045828.MP.jpg

2月19日、2019年の東京国際映画祭のアジアの未来部門で国際交流基金アジアセンター特別賞を受賞した『死神の来ない村』のレザ・ジャマリ監督が来日し、映画の上映とマスター・クラスが開催されました。
実は、日本招聘は、特別賞受賞の副賞。コロナ禍でなかなか実現できなくて、5年越しでやっとお招きすることができたとのこと。

会場は、新百合ヶ丘駅近くの日本映画大学。
入口で受付をしていたら、ショーレ・ゴルパリアンさんとレザ・ジャマリ監督がちょうど到着。5年前、個別インタビューは出来なかったのですが、Q&Aが終わってから、会場の外でお話したので、顔を覚えていてくださって、嬉しい限り。

『死神の来ない村』原題Piremardha nemimirand、英題Old Men Never Die
45年間ひとりの死者も出ない村はいまや老人ばかり。100歳のアスランと仲間たち
は、もはや自殺しかないと考え始める・・・

PXL_20240219_064103792.MP.jpg
映画の上映後、1時間にわたって質疑応答の時間。
さすが、日本映画大学らしい、質問が出ました。
(後ほど加筆します)

PXL_20240219_080214644.jpg
最後に記念撮影。

★この日は、私の誕生日でした。監督来日は、何より嬉しいプレゼントでした。

第19回大阪アジアン映画祭ラインナップ

3月1日(金)から10(日)に開催される第19回大阪アジアン映画祭(2024)の上映作品ラインナップをお知らせします。アジアの人々に関連する多彩な映画を上映し、多くのゲストの舞台挨拶が予定されています。
*上映作品一覧はこちらから
https://oaff.jp/oaff2024/programs/

★スペシャル・オープニング作品
『盗月者』(原題:盜月者、英題:The Moon Thieves)(香港)

香港の人気グループ、MIRRORのメンバーが主演の一角を担う、東京でも撮影されたスタイリッシュな犯罪ドラマ。『暗色天堂』で長編デビューを果たしたユエン・キムワイ監督による長編第3作。2024年春節にあわせて現地公開される最新作が日本初上映されます。

※『盗月者』は特集企画<Special Focus on Hong Kong 2024>にも加わり、本企画では7作品を上映。

なお今年度も、昨年度と同じく開催初日にセレモニー等は実施せず、会期途中の3月5日(火)にスペシャル・オープニング・セレモニーおよびスペシャル・オープニング作品の上映が行われます。

●スペシャル・オープニング作品、クロージング作品を除いた作品数は53作品(うち、世界初上映13作、海外初上映10作、アジア初上映5作、日本初上映17作)、上映作品の製作国・地域は、21の国と地域(アメリカ、イギリス、インドネシア、オーストラリア、オランダ、カタール、韓国、シンガポール、スペイン、タイ、台湾、中国、ドイツ、バングラデシュ、フィリピン、フランス、ポルトガル、香港、マレーシア、モンゴル、日本)。
追加
※第19回大阪アジアン映画祭の全上映作品数は63作品(うち、世界初上映14作、海外初上映11作、アジア初上映6作、日本初上映22作)、上映作品の製作国・地域は、24の国と地域(アメリカ、イギリス、インドネシア、オーストラリア、オランダ、カタール、韓国、カンボジア、ジョージア、シンガポール、スイス、スペイン、タイ、台湾、中国、ドイツ、バングラデシュ、フィリピン、フランス、ポルトガル、香港、マレーシア、モンゴル、日本)に。


●暉峻プログラミング・ディレクター肝煎りの「特別注視部門」
・『珈琲哲學~恋と人生の味わい方~』『あの日のことをあなたに』(Netflix)などのヒットメーカー監督によるアクション大作『ジャカルタ13爆弾』(インドネシア)
・人気歌手、ファン・チヨルの弾き語りが心にしみる短編ヒューマンドラマ『同行』(韓国)など、8作品を上映。

●斬新で挑戦的な作品を紹介する「インディ・フォーラム部門」では気鋭の監督による12作品が上映されます。
監督名:クリス・ルッツ、真利子哲也、松林麗、蘇(金ヘンに玉)淳、江本純子、ヘソ、湯浅典子、塩田時敏、福岡佐和子、渡邉りか子、岡﨑育之介、楫野裕

●特集企画
「Fish Upon the Sky」等で日本でも人気沸騰中のプーウィン・タンサックユーン出演の『フンパヨン 呪物に隠れた闇』日本初上映を含むタイ映画の特集のほか、台湾、香港の多様な作品が上映されます。

●特別招待作品部門
・江口のりこ、中条あやみ、笑福亭鶴瓶ら関西出身の豪華キャストが共演、苦境の中から立ち上がる家族の姿を伝える『あまろっく』
・本年度日本アカデミー賞「協会特別賞」の受賞が決定した日本の怪獣造形界におけるレジェンド的存在、村瀬継蔵が総監督を務めた特撮映画『カミノフデ(仮)』の2作が上映されます。

●その他特別上映、協賛企画
・神戸女学院大学文学部英文学科の学生が字幕翻訳を手がけた、バングラデシュ映画『リキシャ・ガール』を特別上映。
・芳泉文化財団の2022年度助成3作品に加え、学部生の卒業映画を対象にした表彰で受賞した4作品を上映。(入場無料)
・70年大阪万博に関連した貴重な短編映画も特別上映されます。

★クロージング作品
『東京カウボーイ』(英題:Tokyo Cowboy)(アメリカ)配給:マジックアワー

アメリカ映画初主演となる井浦新が、“東京から来たカウボーイ”に扮する注目のヒューマンドラマ。藤谷文子、國村隼出演。キャリア初期に山田洋次監督作品の海外現場を手伝った経歴もあり、テレビ番組の監督やプロデューサーでキャリアを積んできたマーク・マリオット監督の長編デビュー作が海外初上映されます。(6月より全国公開)

3月10日(日)のクロージング・セレモニー後に上映。



東京フィルメックス ペマ・ツェテン監督特別追悼特集上映

unnamed (1).jpg

日程:2024年2月16日(金)~2月29日(木)

会場・チケット:ヒューマントラストシネマ有楽町

特集特設サイト:https://tokyofilmex-pematseden.mystrikingly.com/

★上映スケジュールは、こちらの特設サイトで確認ください。


◎東京フィルメックス プログラミング・ディレクター 神谷直希氏より本特集についてのコメント

ペマ・ツェテンは1969年12月に生まれ、2023年5月に心臓発作で53年間の生涯を終えた。彼は7本の完成した長編映画(亡くなった時、8作目の『雪豹』はポストプロダクション中だったが、その後無事に完成に至り、2023年8月のヴェネツィア映画祭を皮切りに、東京を含め、各地の映画祭で上映された。また、9作目の長編映画も撮影は終わっていたと言われている)と数本の短編映画を監督すると共に、多様な小説やエッセイを出版し、他の作家たちの作品のためにチベット語と中国語の翻訳を行っていた。もちろん彼はそれぞれの分野で一人というわけではなかったが、彼のようにそれらの活動を組み合わせて行った芸術家は他にはいなかった。特に彼の映画における諸作品は現代のチベット映画を「定義」したといっても過言ではなく、「チベッタン・ニューウェイヴ」と称されることもあるここ十数年のチベット映画文化の勃興において、紛うことなき中心的存在だった。また彼は自身の映画製作を通じて現代チベット映画に多大な貢献をしただけではなく、チベット映画界のもう一人の重要人物として浮上した元撮影監督のソンタルジャを始めとする、多くの新しい才能を育てたことでも知られている。今回のペマ・ツェテン監督追悼上映では、そのような作品として、ドゥッカル・ツェラン監督の『君のための歌』(2020年、ジャ・ジャンクーとの共同制作)、そして彼の息子で新進気鋭の映画監督ジグメ・ティンレーの『一人と四人』(2021年)を共に上映する。
神谷直希(東京フィルメックス プログラミング・ディレクター)


◆上映作品◆
東京フィルメックスで上映され多くの賞を受賞した3作品や、ペマ・ツェテンが影響を与えたチベット映画の後進作家の作品を含め、貴重な8作品をラインナップ。

★ペマ・ツェテン監督作品
静かなるマニ石(2005)
ティメー・クンデンを探して(2009)
オールド・ドッグ(2011) *第12回東京フィルメックス最優秀作品賞
タルロ2015) *第16回東京フィルメックス最優秀作品賞・学生審査員賞
羊飼いと風船 (2019) *第20回東京フィルメックス・最優秀作品賞
草原(2004) ※『一人と四人』と併映

★ペマ・ツェテン監督が影響を与えた後進作家の作品
君のための歌(2020) 
監督:ドゥカル・ツェラン
エグゼクティブ・プロデューサー:ペマツェテン

一人と四人(2021) ※『草原』と併映
監督:ジグメ・ティンレー


思い出のペマ・ツェテン監督

第12回東京フィルメックス『オールド・ドッグ』最優秀作品賞受賞の喜びを語るペマ・ツェテン監督 
20111204c.jpg


第19回東京フィルメックス(2018年11月)の折のペマ・ツェテン監督  

46505848_781012475598447_7801378557799694336_n.jpg

46511345_781012065598488_5050307380277936128_n.jpg

46511289_781012458931782_7919744691086557184_n.jpg

46803644_781012478931780_1699476751815540736_n.jpg

撮影:景山咲子


TBSドキュメンタリー映画祭2024

TBS docs Fes 2024.jpg
©TBS

TBSテレビやTBS系列の各局の記者やディレクターたちが、歴史的事件や今起きている出来事、市井の人々の日常を追い続け、記録し続け、熱い思いと共にドキュメンタリー映画として世の中に発信し続けるブランド 「TBS DOCS」。
テレビやSNSでは伝えきれない事実や声なき心の声を発信し続けるこれらの本気のドキュメンタリー作品に出会 える場として、2021年より開催されてきた「TBSドキュメンタリー映画祭」が、東京・大阪・京都・名古屋・福岡・札幌と、全国6 都市に3月15日(金)より順次開催されます。

東京:ヒューマントラストシネマ渋谷:3月15日(金)~3月28 日(木)
大阪:シネ・リーブル梅田:3月22日(金)~4月4日(木)
名古屋:センチュリーシネマ:3月22日(金)~4月4日(木)
京都:アップリンク京都:3月22日(金)~4月4日(木)
福岡:キノシネマ天神:3月29日(金)~4月11日(木)
札幌:シアターキノ: 3月30日(土)~4月11日(木)


公式サイト:https://www.tbs.co.jp/TBSDOCS_eigasai/

第4回となる今年の映画祭では、「ソーシャル・セレクション」、「ラ イフ・セレクション」、「カルチャー・セレクション」の3つのテーマに沿って選出された15作品が一挙上映されます。

◆ソーシャル・セレクション
人種や戦争、社会問題など 現代を取り巻く重要なテーマを考える今だから見るべき作品

坂本龍一 WAR AND PEACE 教授が遺した言葉たち  監督:金富 隆
サステナ・フォレスト ~森の国の守もり人びとたち~ 監督:川上敬二郎
BORDER 戦場記者 ✖ イスラム国 監督:須賀川 拓
家さえあれば ~貧困と居住支援~ 監督:海老桂介 ★大阪・京都限定上映
102歳のことば ~生活図画事件 最後の生き証人~ 監督:長沢祐 ★北海道限定上映
リリアンの揺りかご 監督:神戸金史 ★福岡限定上映

◆ライフ・セレクション
家族の形や身体的な障害など、 多様な生き方や新たな価値観を見出せる作品

私の家族 監督:久保田智子
方舟にのって ~イエスの方舟45年目の真実~ 監督:佐井大紀
魚鱗癬と生きる −遼くんが歩んだ28年− 監督:大村由紀子 ★福岡限定上映
劇場版 僕と時々もう1人の僕 ~トゥレット症と生きる~ 監督・撮影・ナレーション:柳瀬晴貴 ★名古屋限定上映

◆カルチャー・セレクション
視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚など、 感覚を司る表現者たちやテーマを通して新たな感性に出会える作品

映画 情熱大陸 土井善晴 監督:沖 倫太朗 ★東京・大阪・京都限定上映
最後のMR.BIG ~日本への愛と伝承〜 監督:川西 全
ダメな奴 ~ラッパー紅桜 刑務所からの再起~ 監督:嵯峨祥平
旅する身体 ~ダンスカンパニー Mi-Mi-Bi~ 監督:渡辺 匠、志子田 勇
カラフルダイヤモンド ~君と僕のドリーム~ 監督:津村 有紀



3月はアニメーション映画祭が2つ!!

a565fa7178b3be4183ef31c03f3e4efe.jpg
画・亀田祥倫 着彩・三田遼子(WIT STUDIO)


◆東京アニメアワードフェスティバル2024
2024年3月8日(金)~11日(月)
東京・池袋
コンペティション
 長編部門 4作品
 短編部門 26作品
トークイベント
https://animefestival.jp/ja/
★前売り券発売中 こちら

◆新潟国際アニメーション映画祭2024
2024年3月15日(金)~20日(水)
新潟市内

長編部門(コンペティション)12作品
世界の潮流
レトロスペクティブ:高畑勲特集
オールナイト新潟
大川博賞・蕗谷虹児賞
イベント上映
トークイベント
https://niigata-iaff.net/
★チケット準備中