2024年度の主な映画祭の予定です。
順次、情報を増やしていきます。
行動予定のご参考に!
2024年10月日更新
ジョージア映画祭2024
東京・渋谷/ユーロスペース 2024年8月31日(土)~10月4日(金)
愛知・名古屋 ナゴヤキネマ・ノイ 2024年10月12日(土)~25日(金)
神奈川・横浜 横浜シネマリン 2024年12月7日(土)~27日(金)
https://georgiafilmfes.jp/#pagetop
第10回宇野港芸術映画座
オンライン配信
第1弾: 9/27-10/3
第2弾:10/18-10/24
第3弾:11/8-11/14
第4弾:11/29-12/5
第5弾:12/20-12/26
対面上映:2025年1月10日~13日 岡山市奉還町4丁目ラウンジカド
https://online-upaf.org/
シュルレアリスム100年映画祭
2024年10月5日(土)よりユーロスペースほか全国順次開催
https://trenova.jp/surrealism100
第一回 海と星と空の柏崎映画祭2024
2024年10月11日(金)~13日(日)
会場:柏崎産業文化会館 (新潟県)
http://uhs-kff.com/
くにたち映画祭2024
2024年10月12日(土)
会場;国立市商業協同組合 さくらホール
「1944独ソ・エストニア戦線」
1944.estonian.front@google.com
ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2024
2024年10月24日(木)~10月27日(日) ※予定
会場:夕張市内にて調整中
https://www.yubarifanta.jp/outline.php
ヨコハマ・フットボール映画祭2024
2024年10月12日(土)・13日(日):かなっくホール
2024年10月14日(月)~18日(金):シネマ・ジャック&ベティ
https://yfff.org/
新・しんとく空想の森映画祭
2024年10月12日(土)~14日(月・祝)
北海道上川郡新得町新内
https://shin-kuusounomori.com/
黒田原駅前ナスタルジック映画祭
2024年10月12日(土)・13日(日)
https://www.facebook.com/kurodahara.event?__tn__=-UC
ドキュメンタリー・ドリーム・ショー—山形in東京
(山形国際ドキュメンタリー映画祭2023作品の東京上映)
10月19日(土)〜11月8日(金)新宿K’s cinema
11月9日(土)〜20日(水)アテネ・フランセ文化センター
https://www.cinematrix.jp/dds2024/
第13回茅ヶ崎映画祭
2024年10月27日(日)~ 11月16日(土)
第37回東京国際映画祭
2024年10月28日(月)~11月6日(水)[10日間]
会場:日比谷・有楽町・丸の内・銀座
http://www.tiff-jp.net/
TIFFCOM2024
2024年10月30日(水)~ 11月1日(金)[3日間]
http://tiffcom.jp/
香港映画祭2024 香港映画の新しい力
東京 2024年11月1日(金)~11月4日(月・祝) YEBISU GARDEN CINEMA
大阪 2024年11月9日(土)~11月11日(月) テアトル梅田
福岡 2024年11月15日(金)~11月17日(日) ユナイテッド・シネマ キャナルシティ13
https://makingwaves.oaff.jp/#news
OUTCAST映画祭
東京:ユーロスペース - 11月2日(土)〜8日(金)
横浜:シネマ・ジャック&ベティ - 上映時間未定
愛知:シネマスコーレ - 上映時間未定
大阪:シネ・ヌーヴォ - 上映時間未定
京都:出町座 - 11月8日(金)〜14日(木) ※公式サイトにて随時更新
https://www.madegood.com/outcast/
第19回難民映画祭2024
【オンライン開催】 2024年11月7日(木)~11月30日(土)
【劇場開催(東京)】2024年11月7日(木)TOHOシネマズ 六本木ヒルズ
https://www.japanforunhcr.org/how-to-help/rff
第13回シニア女性映画祭・大阪2024
2024年11月16日(土)~ 17日(日)
会場:とよなか男女共同参画推進センター すてっぷホール
(阪急宝塚線豊中駅下車すぐ「エトレ豊中」5F)
https://sisterwave.exblog.jp/
東京フィルメックス25周年の軌跡
会期:2024年11月15日(金)~ 11月21日(木)
会場:ヒューマントラストシネマ有楽町
https://filmex.jp/program/pre/
第25回東京フィルメックス/TOKYO FILMeX 2024
2024年11月23日(土) ~ 12月1日(日)
会場:有楽町・銀座エリア
https://filmex.jp/
第18回 田辺・弁慶映画祭
2024年11月8日(金)~11月10日(日)
和歌山県田辺市 紀南文化会館
https://tbff.jp/
第19回難民映画祭2024
2024年11月11月7日~11月30日
https://www.japanforunhcr.org/how-to-help/rff/rff-history
第32回レインボー・リール東京~東京国際レズビアン&ゲイ映画祭~
開催時期:7月から数ヶ月延期(日程未定)
https://rainbowreeltokyo.com/2023web/
★★★2025年度★★★
第19回 山形国際ドキュメンタリー映画祭2025
2025年10月9日(木)〜16日(木)
http://www.yidff.jp/
★★★★★終了した映画祭★★★★★
インディアンムービーウィーク2023パート2
2023年12月15日(金)~2024年1月11日(木)
キネカ大森
https://ttcg.jp/cineka_omori/topics/2023/11221800_25092.html
神戸クラシックコメディ映画祭2024
2024年1月6日・7日 会場:神戸映画資料館(新長田)
2024年1月8日 会場:旧グッゲンハイム邸(塩屋)
https://kobe-eiga.net/programs/1517/
難病克服支援のための第3回MBT映画祭
2024年1月13日(土)
よみうり大手町ホール
https://mbt-filmfes.com/
トルコ・日本外交関係樹立100周年記念 トルコ映画週間
2024年1月25日(木)~1月28日(日)連日夜
東京・丸の内TOEI スクリーン2
無料 トルコ語・英語字幕
第15回京都ヒストリカ国際映画祭
2024年1月23日(火)~1月28日(日)
会場:京都文化博物館 3F フィルムシアター、6F 和室、1F ろうじ店舗
https://historica-kyoto.com/
蘇ったフィルムたち チネマ・リトロバート映画祭
会期:2024年1月5日(金)~2月4日(日)※会期中の休館日:月曜日
会場:国立映画アーカイブ 長瀬記念ホール OZU(2階)
https://www.nfaj.go.jp/exhibition/cinema_ritrovato202312/
オーストラリア先住民映画祭 2024
2024年2月3日(土)
渋谷・ユーロスペース
★一部オンライン視聴可能(無料)
オンライン視聴申込ページ:https://peatix.com/event/3778545/
第31回あきた十文字映画祭
2024年2月3日(土)~.4日(日)
秋田県横手市 十文字コミュニティセンター
http://akita-jcf.sakura.ne.jp/
ペルー映画祭
前橋シネマハウス 2024年1月27日(土)~ 2月9日(金)
https://www.buenawayka.info/festival2
第8回岩槻映画祭
2024年2月10日(土)・11日(日)
市民会館いわつき
https://iwatsuki-movie.com/
第13回死刑映画週間 喪失と悲しみ、そして赦すこと
2024年2月10日(土)~2月16日(金)
会場:渋谷ユーロスペース
http://forum90.jp/event/archives/60
第14回マイ・フレンチ・フィルム・フェスティバル(MyFFF)
オンラインのフランス映画祭
2024年1月19日〜2月19日
https://www.myfrenchfilmfestival.com/
恵比寿映像祭2024「月へ行く30の方法」
会期:2024年2月2(金)~2月18日(日) 月曜休館
※ただし12日(月・振休)は開館し翌13日(火)休館
会場:東京都写真美術館、恵比寿ガーデンプレイス センター広場、地域連携各所 ほか
https://www.yebizo.com/jp/
爆音映画祭inユナイテッド・シネマ アクアシティお台場vol.13
2024年2月9日(金)〜18(日)
https://www.unitedcinemas.jp/campaign/bakuon_odaiba_vol13/
第15回よこはま若葉町多文化映画祭
2024年2月17日(土)~2月25日(日)
シネマジャック&ベティ、横浜パラダイス会館
https://www.facebook.com/ParadiseFes
第4回SAITAMAなんとか映画祭
2024年3月2日(土)・3日(日)
会場:さいたま市 RaiBoC Hall レイボックホール(市民会館おおみや)
https://www.nantokaff.com/
第19回大阪アジアン映画祭
2024年3月1日(金)〜10日(日)
https://oaff.jp/oaff2024/outline/
2024年・第14回大倉山ドキュメンタリー映画祭
2024年3月9日(土)~3月10日(日)
会場:横浜市大倉山記念館
http://o-kurayama.jugem.jp/
第13回江古田映画祭 ~3.11福島を忘れない~
2024年2月24日(土)~3月11日(月) *2月28日(水) 3月4日(月)5日(火)は休み
会場:武蔵大学 2/24(土)・3/2(土)
会場:ギャラリー古藤 2/25(日)~3/11(月) 東京都練馬区栄町9-16(武蔵大学正門斜め前)
http://furuto.info/index.html
東京アニメアワードフェスティバル2024
2024年3月8日(金)~11日(月)
東京・池袋
https://animefestival.jp/ja/
ブラジル映画祭2024
東京・渋谷ユーロスペース 2024年3月8日~14日
http://www.eurospace.co.jp/works/detail.php?w_id=000762
名古屋・ミッドランドスクエアシネマ 2024年3月16日~20日
http://www.midland-sq-cinema.jp/topics_detail/3676
新潟国際アニメーション映画祭2024
2024年3月15日(金)~20日(水)
新潟市内
https://niigata-iaff.net/
横浜フランス映画祭 2024
2024年3月20日(水・祝)~3月24日(日)
会場:みなとみらい21地区を中心に開催
https://www.unifrance.jp/festival/2024/
小原徳子映画祭
2024年3月20日(水・祝)〜24日(日)
会場:横浜シネマノヴェチェント
https://cinema1900.wixsite.com/home/kohara
TBSドキュメンタリー映画祭2024
2024 年 3 月 15 日(金)より全国 6 都市にて順次開催。
東京:ヒューマントラストシネマ渋谷:3月15日(金)~3月28 日(木)
大阪:シネ・リーブル梅田:3月22日(金)~4月4日(木)
名古屋:センチュリーシネマ:3月22日(金)~4月4日(木)
京都:アップリンク京都:3月22日(金)~4月4日(木)
福岡:キノシネマ天神:3月29日(金)~4月11日(木)
札幌:シアターキノ:3月30日(土)~4月11日(木)
https://www.tbs.co.jp/TBSDOCS_eigasai/
ダマー国際映画祭
2024年4月13日(土)~4月14日(日)
日比谷図書文化館 日比谷コンベンションホール(B1)
http://www.damahfilm.com/
島ぜんぶでおーきな祭 - 第16回沖縄国際映画祭
2024年4月20日(土)・21日(日)
那覇市:国際通り、那覇文化芸術劇場なはーと、パレットくもじ前交通広場、浮島ブルーイング
北中城村:イオンモール沖縄ライカム
沖縄市:シアタードーナツ
ほか
https://oimf.jp/
憲法映画祭2024
2024年4月29日(月・祝)
武蔵野公会堂ホール
http://kenpou-eiga.com/?p=2951
逗子海岸映画祭
2024年4月26日(金)~5月6日(月)
開催地:逗子海岸
https://zushifilm.com
SEASIDE CINEMA 2024(シーサイドシネマ 2024)
2024年4月30日(火)~5月6日(月・祝)
会場:横浜赤レンガ倉庫・MARINE & WALK YOKOHAMA・横浜ベイクォーター・横浜ワールドポーターズ・横浜ハンマーヘッド・パシフィコ横浜
https://seaside-cinema.com/
第2回横浜国際映画祭2024
2024年5月4日(土)~6日(祝・月)
会場:横浜みなとみらいエリア数カ所
メイン会場:赤レンガパーク(ピア赤レンガ桟橋付近)
https://yiff.jp
インド大映画祭 IDE2024 in K's Cinema
2024年5月25日(土)~6月14日(金)
会場:新宿K's Cinema
https://www.ks-cinema.com/
https://idemovie.org/
新宿東口映画祭
シネマカリテ 2024年5月24日(金)~5月30日(木)
武蔵野館 2024年5月31日(金)~6月6日(木)
※5月31日(金)第4回カツベン映画祭同時開催
https://filmfest.musashino-k.co.jp/#hero
アイルランド映画祭2024
2024年5月31日(金)~6月13日(木)
会場:恵比寿ガーデンシネマ
http://irishfilmfes.jp
海のSDGs映画祭2024
2024年6月1日(土)~6月8日(土)
国連大学、ヒューマントラストシネマ渋谷
https://kanatomoko.jp/sdgsff/
第10回わっかない白夜映画祭
2024年6月15日(土)16日(日)
会場 T-ジョイ稚内
JR稚内駅複合商業施設「キタカラ」2階
https://saihoku-cinema.com/info0522/
アジアンドキュメンタリーズ映画祭2024
2024年6月22日(土)23日(日)
会場:渋谷・ユーロスペース
https://www.asiandocs.net/
ショートショート フィルムフェスティバル & アジア(略称:SSFF & ASIA)2024
6月4日(火)オープニングセレモニー
6月17日(月)アワードセレモニー
オンライン会場:4月25日(木)~6月30日(日)
上映会場:表参道ヒルズ スペースオー、ユーロライブ、赤坂インターシティコンファレンス、二子玉川ライズ スタジオ & ホール、 ミカン下北、オンライン会場
https://www.shortshorts.org/2024
イタリア映画祭2024
東京2024年5月1日(水)~6日(月・休) 有楽町朝日ホール
大阪2024年5月18日(土)・19日(日) ABCホール
オンライン6月中旬~
https://www.asahi.com/italia/2024/
映画美学校映画祭2024
2024年 6月29日(土)、30日(日)
http://eigabigakkou.com/films/festival/fes2018/16541/
インディアンムービーウィーク2024パート1
2024年6月7日(金)~2024年7月4日(木)
キネカ大森
https://ttcg.jp/cineka_omori/movie/1118900.html
2024年イスラーム映画祭9
東京・渋谷ユーロライブ:2024年3月16日(土)~17日(日)、23日(土)~24日(日)*4日間 1日5回上映
名古屋・ナゴヤキネマ・ノイ:6/29(日)- 7/5(金)※7/2(火)劇場定休日 1日2回上映
神戸・元町映画館:4月27日(土)~5月.3日(金) 1日2回上映
http://islamicff.com/index.html
オーストリア映画週間2024 Our Very Eyeー揺るぎなき視線
2024年6月29日(土)〜7月5日(金)
場所:シアター・イメージフォーラム(渋谷区渋谷2-10-2)
http://www.imageforum.co.jp/afw2024
SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2024
スクリーン上映: 7月13日(土)~7月21日(日)
オンライン配信: 7月20日(土)~7月24日(水)
会場:川口市 SKIPシティ 彩の国ビジュアルプラザ
https://www.skipcity-dcf.jp/
浪曲で生きる!映画祭
2024年7月28日(日)~7月29日(月)
渋谷・ユーロライブ
https://takenowaza.net/nanafuku/2024-07-28.html
第一回東京国際サメ映画祭
2024年7月12日(金)~15日(月・休)
会場:池袋HUMAXシネマズ
前夜祭:6月28日(金) 18:30 Asagaya Loft A
後夜祭:8月3日(土)・昼 Asagaya Loft A
https://tokyoshark.wixsite.com/main
第11回 広島イラン愛と平和の映画祭2024
2024年8月3日(土)〜6日(火)
会場:横川シネマ
https://moct.jp/movie/
カリブ海へ旅する映画祭
2024年7月26日(金)〜8月1日(木)@ヒューマントラストシネマ渋谷
2024年8月2日(金)〜8月8日(木)@テアトル梅田
https://lime-jp.com/caribbeanfilmfestival2024
第7回東京イラン映画祭
2024年8月9日(金)~11日(日)
会場:港区立男女平等参画センター「リーブラ」リーブラホール
http://cineja3filmfestival.seesaa.net/article/504065307.html
ひろしまアニメーションシーズン2024
2024年8月14日(水)〜18日(日)
会場:JMSアステールプラザ
https://animation.hiroshimafest.org/
東京学生映画祭
2024年8月16日〜18日
会場:渋谷ユーロライブ
https://tougakusai.jp/
第49回湯布院映画祭
2024年8月22日(木)~25日(日)
ゆふいんラックホール
http://www.oct-net.ne.jp/yufuin-c/
あいち国際女性映画祭2024
2024年9月5日(木)~8日(日)
会場:ウィルあいち
https://www.aiwff.com/
国際平和映像祭(UFPFF) 2024
2024年9月16日(月) 11:00-19:00 予定
場所:ヒューマントラストシネマ渋谷
http://www.ufpff.com/
スーフィー映画祭
2024年9月21日・22日
東京ジャーミイ新館地下1Fエルトゥールル講堂
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSeKIHCJHhuM1NjFIkR6MDZa3-X53xxLXhxzfwRmr3pUh-Fuww/viewform?pli=1
なら国際映画祭2024
2024年9 月 20 日(金)〜23 日(月祝)
ならまちセンター他
https://www.nara-iff.jp/
仙台短篇映画祭
2024年9月21日~23日
https://www.shortpiece.com/
第16回下北沢映画祭
2024年9月21日(土)~23日(月・祝)
会場:北沢タウンホール、シモキタ-エキマエ-シネマ、下北沢トリウッド他 下北沢全体
https://shimokitafilm.com/
トルコ映画祭 (トルコ映画月間)
2024年 9/1(日)、9/8(日)、9/16(月・祝)、9/23(月・祝)、9/29 (日)
会場:ユヌス・エムレ インスティトゥート東京(代々木上原 東京ジャーミィ(モスク)隣 地下1階)
参加申込&詳細 https://forms.gle/cJaME1EUNk8oYEgh8
第39回富士町古湯映画祭
2024年9月28日(土)~29日(日)
会場:佐賀市立富士公民館(フォレスタ富士)
http://kyusyu.me/furuyu_eigasai/eigasai_topcon.htm
福岡アジアフィルムフェスティバル2024
9月28日(土)福岡市総合図書館 映像ホール•シネラ
10月3日(木)〜6日(日)福岡アジア美術館 あじびホール
https://www.ship-s.jp/faff/
『PS1 黄金の河』*インディアンムービーウィーク2023パート2
『PS1 黄金の河』原題:Ponniyin Selvan: Part One
監督:マニ・ラトナム
出演:ヴィクラム、アイシュワリヤー・ラーイ、カールティ、トリシャー、ジェヤム・ラヴィ
2022年/タミル語/167分
10世紀末のタミル地方中部、チョーラ朝は最盛期を目前にしていたが、宮廷では王位簒奪の陰謀が進行していた。マルチスターの歴史絵巻。
10世紀末の南インド・タミル地方中部、最盛期を目前にしたチョーラ朝。スンドラ王には、二人の息子と一人の娘がいた。長男アーディタは北のラーシュトラクータ朝と戦い、次男アルンモリは南に向かいランカ島に上陸する。
王位継承者であるアーディタは、財務大臣パルヴェータが他の重鎮たちと共謀して、本来の王位継承者であるマドゥラーンタカンを担ぎ上げようとしていることに気づく。実は、24年前、前王が急死した時、王子であるマドゥラーンタカンが幼かった為、前王の甥であるスンドラが王位についたのだ。スンドラ王は、王子が成人しても王位を譲らず、自分の長男に王位を譲る気でいる。
謀反の動きを知ったスンドラ王の娘クンダヴァイ姫は、アルンモリを呼び戻そうと、ランカ島に伝令を送る。
謀反の中心人物パルヴェータの若い妻ナンディニーは、実は、かつてアーディタと恋仲だった。ナンディニーが孤児であることから、結婚を許されず、彼女は復讐しようと目論んでいた・・・
登場人物が多くて、しかも名前が長くて、なかなか覚えられません。
人間関係も複雑なのですが、上記のあらすじを頭に入れて観れば、なんとかわかるのではないかと思います。(私なりに整理してみました。)
よくわからないながらも、女性たちは綺麗だし、謀反を中心にした物語なので、いったい誰が次の王位につくのか、わくわくします。
本作は、Part1なので、まだまだ先が見えません。
原題のPonniyin Selvanとは、「カーヴェーリー河の息子」という意味。ラージャラージャ1世が子供の頃にカーヴェーリー河に落ちたところを、河の女神の助けによって助かったことから付けられた名前。後のラージャラージャ1世になるのは、さて誰なのでしょう。 原作があるので、答えはすぐにわかりますが、ここでは伏せておきます。
マニ・ラトナム監督をはじめ多くの映画でお馴染みのAR・ラフマーンが音楽を担当していて、安定感があります。 Part2が早く観たくなる歴史絵巻です。(咲)
★2024年5月17日(金)より新宿ピカデリーほかにて全国順次公開
公式サイト:https://spaceboxjapan.jp/ps-movie/
◆後編『PS2 大いなる船出』(原題:Ponniyin Selvan Part Two)は2024年6月14日(金)から公開されます。
インディアンムービーウィーク2023パート2
2023年12月15日(金)~2024年1月11日(木)
会場:キネカ大森
★上映スケジュールは、こちらで!
『後継者』 *インディアンムービーウィーク2023パート2
『後継者』 原題:Varisu ★初上映
監督:ヴァムシー・パイディパッリ
出演:ヴィジャイ、ラシュミカー・マンダンナ、サラトクマール
2023年/タミル語/169分
大企業オーナー一族が住む屋敷に、当主と衝突して家を出ていた三男ヴィジャイが戻ってくる。彼は事業を引き継ぎバラバラの家族を結びつけようとする。ヴィジャイ(『マスター 先生が来る!』)主演、2023年1月公開のヒット作。
チェンナイを中心に鉱山採掘や港湾荷役などを行う実業家のラージェンドラン。65歳を目前にして、医師より膵臓癌で余命8~10ヶ月と告げられる。60歳の誕生日祝いは断ったラージェンドランだったが、妻スダーに65歳の誕生日祝いの会を開いてほしいと頼む。病気のことは誰にも打ち明けず、祝いの場で後継者を発表するつもりだ。
ラージェンドランには、3人の息子がいて、長男ジャイと次男アジャイは父の会社で働いているが、3男ヴィジャイは、7年前にハーヴァード大学を卒業するも入社を拒否し、父は勘当し追い出していた。
インド各地をバイクで駆け巡り、アプリの開発で人の役に立てればと活躍しているヴィジャイは、母から、父の65歳の誕生日会に出てほしいと懇願され、7年ぶりに家に帰ってくる。大邸宅に兄たち家族も暮らしているが、家族全員で食卓を囲むことがないことに驚く。皆、ばらばらに食事するのだ。
長男ジャイの妻アールティは、夫に愛人がいることを知っていて、そのせいで娘リヤーもぐれて、陰で煙草を吸っている。次男アジャイは投資家のムケーシュから多額の借金をしていた。
誕生日祝いの日、皆が踊っているところに、長男ジャイの愛人スミターが乗り込んでくる。さらに、ムケーシュが現れ、アジャイが借金を返済しない代わりに、入札の情報を流したと明かす。怒った父は、3男ヴィジャイに家も事業も継いでほしいと宣言するが、ヴィジャイは断って出ていく。ところがヴィジャイは、空港まで行ったところで戻ってくる。気が変わって、父の跡を継ぐ決意をしたのだ。出し抜かれた長男と次男は、父の事業のライバルであるJPと手を組み、ヴィジャイを社長の座から引きずり降ろそうとする・・・
大将(Thalapathy)ヴィジャイが、悪に立ち向かって大活躍する娯楽ムービー。
一方で、ヴィジャイは兄嫁アールティの妹ディヴィヤーと再会して、すっかり綺麗になった彼女に惚れてしまいます。大暴れする時とは打って変わって可愛いヴィジャイです。
インド映画お決まりともいえる群舞の場面もたっぷり。ヴィジャイの切れ味たっぷりのダンスが楽しめます。古典舞踊カタカリの化粧と衣装の人たち、ヒンドゥーのお祭りの山車、ヒンドゥーの神様なども登場する踊りの場面には南インドらしさもあります。
ヴァムスィ・パイディパリ監督はテルグ語映画界で活躍してきた方で、本作が初めてのタミル語映画とのこと。インド映画に詳しくない私には、テルグ語映画らしさ、タミル映画らしさの違いがわからないのですが、よく知っている方には、本作にどちらの要素がより多く感じられるのでしょうか・・・ (咲)
インディアンムービーウィーク2023パート2
2023年12月15日(金)~2024年1月11日(木)
会場:キネカ大森
★上映スケジュールは、こちらで!
『ストリートダンサー』 *インディアンムービーウィーク2023パート2
『ストリートダンサー』 原題:Street Dancer 3D ★特別上映
監督:レモ・デソウザ
出演:ヴァルン・ダワン、シュラッダー・カプール、プラブ・デーヴァー
2020年/ヒンディー語/142分 (*ウルドゥー語も)
ロンドンを舞台に、インド系移民とパキスタン系移民の2つのダンスグループが、世界一のダンサーを決めるダンス大会「グラウンド・ゼロ」で、優勝を競う物語。
ロンドンで生まれ育ったインド人のサヘージ(ヴァルン・ダワン)は、インド系の仲間たちと「ストリート・ダンサー」というチームでダンスを踊っている。ダンスで膝を痛めた兄のインデル(プニト・パタク)が子どもたちにダンス指導ができるようにとダンススタジオを用意する。自分で踊れなくなったインデルにとって、弟サヘージがダンス大会「グラウンド・ゼロ」で優勝することが夢だ。
一方、パキスタン系移民の娘イナーヤト(シュラッダー・カプール)は、「ルール・ブレイカーズ」というグループを率いて踊っている。
超絶ダンサーのアンナー(プラブ・デーヴァー)がオーナーを務めるレストランで、二つのダンスグループは、インドとパキスタンのクリケットの試合を観戦しながら、喧嘩になる。「ここで喧嘩しないで、ダンス大会で競ってくれ」と仲介に入るアンナー。
ある日、イナーヤトは、アンナーがレストランの残り物を違法滞在している移民たちに配っていることを知る。違法移民の中には、国に帰りたくても帰れない人たちもいることを知ったイナーヤトは、ダンス大会の賞金10万ドルを彼らのために使いたいと、優勝を勝ち取ることを決意する・・・
イナーヤトは、ダンスをしている時には、はじけていて、服装もお腹が見えたりしているのですが、家に入る前には、そっとスカーフを被ります。パキスタン移民の家族が、ムスリムらしく暮らしている様子が垣間見れます。イナーヤトがダンスをしていることは、もちろん家族には秘密です。
サヘージは、両親の故郷であるインドのパンジャーブに行った時に、近所のシク教徒の青年4人からイギリスに行きたいとせがまれ、仲介業者からお金を貰って、自分のダンスの音楽隊だと偽って、イギリスに入国させます。けれども入国後は彼らと決別してしまいます。
その後、サヘージはライバルチームのイナーヤトが、アンナーを手伝って違法移民の人たちに食事を配っていることを知るのですが、その中に、自分が見捨てたシク教徒の4人がいて驚きます。彼らは仲介業者に言われた場所に行ったものの、仕事は得られず、パスポートも燃やし、髪の毛も切られていました。シク教徒にとって髪の毛を切ることはご法度。涙が出ます。
現在のイギリス首相リシ・スナク氏は、イギリスで初めてのアジア系首相。父方の祖父母は英領インド帝国パンジャーブ地方のグジュラーンワーラー出身のヒンズー教徒でケニアに移住。グジュラーンワーラーは、印パ分離独立後にはパキスタン領となっています。
二つのダンスチームが、クリケットの観戦をしている時、応援しているのがインドなのかパキスタンなのかで、それぞれのルーツがわかりますが、見た目ではほとんどどっちがどっちかわかりません。 パンジャーブ地方が、印パ分離独立でインド側とパキスタン側に二つに分かれたごとく、広いインド亜大陸。多様な人たちがどっちに属しているかは、歴史的背景があってのことだと感じます。
本作では、イギリスで恵まれない人たちに炊き出しを行っているシク教徒系の団体Nishkam SWAT(Sikh Welfare and Awareness Team)の活動がベースになっていて、最後に実際の彼らの活動が映し出されています。
シク教といえば、お寺でのランガル(パンジャーブ語で無料で食事を提供するという意味)が有名。『聖者たちの食卓』(フィリップ・ウィチュス監督、2011年)を思い出しました。>
さて、二つのチームは準決勝まで勝ち進み、いよいよ優勝を競うことになります。
結果は、映画をどうぞご覧ください。(咲)
インディアンムービーウィーク2023パート2
2023年12月15日(金)~2024年1月11日(木)
会場:キネカ大森
★上映スケジュールは、こちらで!
東京国際映画祭 審査員特別賞&最優秀女優賞 W受賞『タタミ』 (咲)
コンペティション部門で審査員特別賞と最優秀女優賞をダブル受賞した『タタミ』。
クロージングセレモニーでの喜びのビデオメッセージと、10月29日(日)上映後のQ&Aの模様をお届けします。
『タタミ』 Tatami
監督:ザル・アミール、ガイ・ナッティヴ
出演:アリエンヌ・マンディ、ザル・アミール、ジェイミー・レイ・ニューマン
2023年/ジョージア・アメリカ/103分/モノクロ/英語・ペルシア語
https://2023.tiff-jp.net/ja/lineup/film/3601CMP14
©Juda Khatia Psuturi
*物語*
ジョージアの首都トビリシで開かれている女子柔道選手権に参加しているイラン代表選手イラ。このまま勝ち抜くとイスラエル代表選手と当たる可能性があるため、負傷を装って棄権しろ、との命令をイラン政府から受ける。テヘランにいる両親が政府に拘束されていることを知るが、レイラは出場を諦めない。コーチのマルヤムは命令に従うよう説得するが、レイラの決意は固い。やがて、マルヤムは、自身もかつてソウルで、負傷したと嘘をついて棄権せざるを得なかったことを明かす。レイラと共にスカーフを脱ぎ、自由のために闘う決意をする・・・
『聖地には蜘蛛が巣を張る』(22)でカンヌ映画祭女優賞を受賞したザル・アミール。本作で、コーチのマルヤム役としてキャスティングされた後、共同監督も務めることになった。
◆第 36 回東京国際映画祭 クロージングセレモニー
審査員特別賞
『タタミ』監督:ザル・アミール、ガイ・ナッティヴ(ジョージア/アメリカ)
講評と発表:國實瑞惠さん(プロデューサー)
スリリングなストーリーを、女性二人の迫真の演技に手に汗を握りしめて、最後まで見入ってしまいました。鮮烈なモノクロ映像で、より緊張感を高める作品『タタミ』に審査員特別賞をお贈りします。
ザル・アミール(共同監督/俳優) ビデオメッセージ
世界は燃えています。イランは燃えていて、そこに住む素晴らしい人々を殺害しています。パレスチナは燃えていて何千人もの市民の死を嘆いています。イスラエルは燃えていて、人々が殺されています。いたるところで無実の人々が不正により血を流し、私たちが生み出した混乱のなかで無力になっています。しかし、私たちは映画を作りました。この映画は憎しみ合うように育てられた人々の奇跡的な組み合わせにより生まれた物語です。イスラエルとイランの監督が一緒に仕事をするのはとても大変なことです。あらゆる困難を乗り越えて初めて団結し、歴史を作ることになるのです。しかし、映画が公開された時は歴史がこのように動くとは思っていませんでした。この映画にひとつの力があるとすれば、それは闇の時代に光と戯れることでしょう。日本で「柔道」という言葉は柔和な道を意味すると聞きました。それこそが私たちが進みたい道です。未来ある唯一の道です。この映画『タタミ』は日本の名前ですが、普遍的な問題を語っています。憎しみに向き合い敬意を示す勇気をどう持ちうるかです。
ガイ・ナッティヴ(共同監督)ビデオメッセージ
このすばらしい驚きをザル・アミールと共に感謝したいと思います。私たちはちょうど東京からの長いフライトを終えロスに降り立ったところです。皆さんの反応を肌で感じ、美しい東京で過ごしたすばらしい1週間でした。『タタミ』は日本の伝統へのオマージュであり相手を敬うことでもあります。そして、イスラエル人とイラン人の初の共同作業でもありました。私たちは政府が阻止しようとしていたことを実行したのです。兄弟姉妹になるために協力し合いました。そのことを認めてくださり映画を見てくれて、感謝しています。そして困難な状況の中で生きている私たち全員にとって、それがどれほど重要なことなのかを理解してくれたことに感謝します。この映画が暗いトンネルの中の小さな光明となることを願っています。
最優秀女優賞受賞
『タタミ』ザル・アミール(監督/俳優)
講評と発表:審査委員長 ヴィム・ヴェンダース
この女優さんは、共同監督も務めた方です。『タタミ』のザル・アミールさんです。
ザル・アミール (ビデオメッセージ)
大きな驚きとともに受賞を光栄に思います。日本で皆さんと一緒にお祝いしたかったです。現在深夜2時です。撮影から帰宅して受賞の知らせを聞きました。これは私にとって特別で大きな意味をもつ受賞です。俳優という職業はアスリートに似ていると思いました。両者とも人前でチャンスやタイミングをつかむ必要があり、身体的にも精神的にも重圧がかかります。イラン人アスリートは常にスポーツと国の狭間に置かれ恐怖を乗り越え、尊厳を失わないようにしています。その立場は私も共感できることばかりでした。この作品に登場するマリアムもそうした一人です。彼女は自由を得ながらも大きな代償を払うことになります。最高のパートナーであるアリエンヌ・マンディがいなければこのような作品にはならなかったでしょう。彼女の献身的な仕事に対する私の感謝の気持ちは計り知れません。改めて最優秀女優賞を受賞できたことを光栄に思います。この賞はイランの女性たちに捧げたいと思います。畳の上、路上、そして家庭の中でひっそりと虐げられている彼女たちへ。本当にありがとうございました。
ヴィム・ヴェンダース コメント:ザル・アミールさんが柔道のコーチとして政府の決断と自由の意志との間で葛藤する姿を演じて、大変信ぴょう性がありました。
◎10月29日 13:20からの上映後 Q&A @丸の内TOEI
ゲスト: ジェイミー・レイ・ニューマン(プロデューサー/俳優)
予定していたガイ・ナッティヴ監督の参加はキャンセルとなりました。
司会:安田祐子
英語通訳 富田香里さん
ジェイミー:夫で共同監督であるガイ・ナッティヴは、今、アメリカに向かっています。中東で起こっている大きな出来事に関わっています。今日は私一人です。ごめんなさい。
司会:ガイ・ナッティヴ監督は、アメリカに住むイスラエル人です。フランスに住んでいるイラン人であるザル・アミールさんと二人で一緒に映画を作ったのが奇跡的で素晴らしいことです。
ジェイミー:映画の歴史の中で、イランとイスラエルが共同制作したのは、初めてだと思います。それ自体が奇跡的なプロジェクトだったと思います。ジョージアのトビリシの町で秘密裏に作りました。アメリカ大使館とイスラエル大使館が非常に協力してくれました。私たちは二人の子供を連れてトビリシに行きました。すべての俳優の名前は暗号化しました。特に、共同監督で女優でもあるザーラさんは危ないとのことで、トップシークレットで行いました。
会場より
― (女性)モノクロで撮られた意図は?
ジェイミー:カラーバージョンはなくて、最初から二人の監督がモノクロで撮ると決めました。彼らの人生に色がないからです。いつも白か黒しかないのです。ヘジャーブを着けるか着けないか、運転していい、いけない。その間がないのです。アスペクト比がタイトなのですが、最後の方で難民チームの代表として登場するところで広くなります。
時代を感じさせないものにしたかったのです。50年代に撮られたのかもしれない、80年代に撮られたのかもしれない、今、撮ったのかもしれないという風に。ある意味、時代劇のようにも観てほしかった。自由になったときに振り返って、そういうことがあったのだと雰囲気が欲しかったのです。
司会:何も情報がないまま観ると昔の話なのかなと思うと、スマートフォンでビデオ通話している場面が出てきて、今の話なのだと衝撃でした。今のイランのアスリートたちが直面している現実に胸が痛くなりました。これはいろいろな実話を組み合わせたものなのでしょうか?
ジェイミー:最初のきっかけは、2018年~19年あたりに柔道大会に出ていたイランの男性が、イスラエルと対戦しないよう棄権しろと言われて、大会中に亡命したという事件でした。ガイが脚本を書いているうちに、2022年、マフサ・アミニさんがスカーフの被り方が悪いと注意され、亡くなった事件があり、違う方向に転換していきました。いろいろなスポーツでアスリートが亡命するという事件もありました。政府が強制して、棄権させていることもわかりました。ザル・アミールさんが制作に参加して、女性の権利の話も加わっていきました。
―(女性) 大きなテーマの映画で、日本人にとっても考えさせられるものでした。パリの場面で、子供はいましたが、お父さんの姿が見えませんでした。たどり着けなかったのでしょうか?
ジェイミー:夫も無事たどり着いたので、子供も一緒にたどり着いたのです。 イランに残してきた家族がどうなったのかはわかりませんが。 この映画に出ているイラン人は、皆、亡命していて、イランに戻れません。
―(男性)柔道のシーンも、裏で起きているシーンも緊張しました。試合前に和楽器(和太鼓)が緊張感を高め効果的に使われていましたが、誰のアイディアでしょうか?
ジェイミー:撮影現場はスタジアムで、廊下で監督がモニターで観ていました。撮影監督が柔道のシ-ンを撮影しているときに、監督は日本で戦争の時に使われた太鼓をずっと叩いていました。和太鼓を使うのは最初から考えていました。柔道発祥の地である日本へのオマージュがたくさん入れ込んであります。
レスリングでもボクシングでもよかったのですが、監督にとって、柔道はお互いを尊敬していて、美しい。スポーツマンシップがあって、血が一滴でも出てきたら、試合を中断しています。
―(男性)権力や古い風習に抑圧されている人間がどう立ち向かうのかは日本人にも他人事でない内容だと思いました。 ザル・アミールさんは、当事者だと思うのですが、どのような意見を?
秘密裏に作られた映画とのことですが、上映にあたって何か圧力はありませんでしたか?
ジェイミー:もともと脚本は、ガイ・ナッティヴが書きました。ザル・アミールさんは、最初、女優としてキャスティングしました。『聖地には蜘蛛が巣を張る』を観て、コーチ役をしてほしいと思ったのです。パリで彼女がキャスティングディレクターをしているとわかって、パリでイラン人俳優をキャスティングしてもらいました。その後、ガイ・ナッティヴが一人では監督できない、イラン人女性の声が必要だと、共同監督を依頼しました。コスチュームも含めて、彼女の経験がこの映画に不可欠でした。
上映への圧力ですが、 ベネチアでは上映できました。来年公開するのですが、イランではもちろん上映できません。今、中東で起こっていることがあって、世界は刻々と変わっています。この映画がどうなっていくのかわかりません。とりあえず完成したことが嬉しいです。
司会:イランの人たちに観てもらえないのが残念ですね。世界中で公開が決まっていますが、日本での公開はどうなのでしょう。
ジェイミー:残念ながら日本の配給はまだ決まっていないのですが、公開できれば嬉しいです。個人的な物語でありながら、普遍的で世界に通じる話だと思います。
司会:皆さま、口コミで応援どうぞよろしくお願いします。
★10月25日(水)13:05からの上映後のQ&Aレポート(TIFF公式サイト)
https://2023.tiff-jp.net/news/ja/?p=63144
***********
圧力のある中で、自由と権利を求める物語。確かに力強く、メッセージも明確なのですが、政治的見地から賞をおくった感が否めません。
レイラが夫とのベッドの中での会話を回想したり、試合前に体重を測る場面で服を脱いで肌を見せたりの場面は、イランではもちろんご法度。こういう表現をしなくてもいい場面なのに、それを敢えて入れたような気がします。両親が人質として拘束されるということも実際あるのかもしれません。政府批判があからさまなのが気になりました。本作の関係者が逮捕されたりしませんように・・・
報告:景山咲子