メイシネマ祭'23

映画を見よう!  みんなで映画上映!
メイシネマ祭'23

開催日:5月3日(水)、4日(木)、5日(金)
瞳潤い心躍る3日間!
場 所:小松川区民館 2Fホール
    〒132-0035 東京都江戸川区平井4-1-1
    JR総武線「平井駅」下車南口商店街徒歩8分
    地図→https://tinyurl.com/5t4epc5k

5月3日(祝)
 A. 11:00「小さな庭の大きな宇宙」(108分)
 B. 13:50 「教育と愛国」(107分)
 C. 16:30 「私のはなし 部落のはなし」(205分=3時間25分)

5月4日
 D. 10:30「帆花(ほのか)」(72分)
 E. 12:50 「水俣曼荼羅」(372分=6時間12分)

5月5日(祝)
 F. 10:30「ゆめパのじかん」(90分)
 G. 13:00「ただいま、つなかん」(115分)
 H. 15:50「スープとイデオロギー」(118分)

主 催:メイシネマ上映会
連絡先:TEL/FAX 03-3659-0179
※各回入替制、全自由席

○どなたでも鑑賞できます。
 入場の際に受付で鑑賞券(会費)をお求めください。
○入場の際、マスク着用・手指の消毒・お名前ご連絡先の記入をお願いします。
○チケットは当日券のみ
○予約優先です。
 お名前・ご連絡先・作品名・参加人数をFAXで5月2日までにお知らせください。
 FAX 03-3659-0179
※全作品Blu-ray又はDVD上映

鑑賞券(当日)
・1回券 A~H(Eは別):
一般1300円 シニア(65歳~)・障害者・学生(高、大、専)1000円
・E 水俣曼荼羅  共通3600円
・3日間フリーパス 共通10000円
※中学生以下は無料

上映スケジュール
※開場は開映30分前
☆3日間、各日ゲスト(監督・関係者)によるショートトークを予定しています。

5月3日(祝) 憲法記念日
 A. 11:00 「小さな庭の大きな宇宙」
 '23年/108分/監督 榊祐人
 映画にまつわる三部作「小さな町の小さな映画館」「旅する映写機」「まわる映写機めぐる人生」などを作った森田惠子監督が最後に作りたかった作品。彼女の想いを受けついだ榊祐人監督が、素敵な、人生へのラブレター映画を完成させた。
 今回が封切り初公開
・ゲスト:榊祐人監督

*2021年4月22日に亡くなられた森田惠子監督ですが、森田監督の『まわる映写機めぐる人生』が上映された、2018年の「あいち国際女性映画祭」で一緒になり、映画祭が終わり帰るとき、会場の「ウイルあいち」から名古屋駅まで、森田監督と二人でタクシーに乗って帰りました。そのあと、森田監督は新幹線(ひかりかのぞみ)で帰ったのですが、私はその時(こだま)で帰りました。2019年の森田監督からの年賀状に「あの時、時間があったので一緒におしゃべりしながら東京に帰ればよかった」と書いてあったのですが、まさにそれが最初で最後の出会いでした。
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森田恵子監督 2018年のあいち国際女性映画祭で 撮影:宮崎暁美


 B. 13:50「教育と愛国」
 '22年/107分/監督 斉加尚代
 ひとりの記者が見続けた “教育現場” に迫る危機。
 教科書で “いま” 何が起きているのかを知ってほしい。
 多数の関係者に取材・検証した問題作。
 2022年度、日本映画ペンクラブ文化映画ベスト1を受賞。
 “いま” 憲法記念日に見たい映画のベスト。
 ・ゲスト:吉田典裕さん(出版労連)
 *シネマジャーナルHP 『教育と愛国』⻫加 尚代監督インタビュー
  http://cineja-film-report.seesaa.net/article/487800549.html
 *シネマジャーナルHP 『教育と愛国』舞台挨拶 5月14日(土) シネ・リーブル池袋
  http://cineja-film-report.seesaa.net/article/490312960.html

 C. 16:30「私のはなし 部落のはなし」
 '22年/205分(3時間25分)/監督 満若勇咲/プロデューサー大島新
 「部落差別」はいかにしてはじまったのか――。
 日本の〈差別〉を丸ごと見つめて学びほぐす。
 いまだかつてないドキュメンタリー映画。
 監督は若き俊才 満若勇咲、プロデューサーは今やドキュメンタリストの重鎮 大島新。
 2022年度キネマ旬報文化映画ベスト1作品。
 ※途中休憩あり
 ・ゲスト:満若勇咲監督
 公式サイト 

5月4日(祝)みどりの日
 D. 10:30「帆花(ほのか)」
 '21年/72分/監督 國友勇吾
 生後すぐに「脳死に近い状態」と宣告された帆花ちゃん。
 母親の理佐さん、父親の秀勝さんと過ごす家族の時間にカメラは寄り添う。いのちにふれるドキュメンタリー。
 ぜひ多くの方に見ていただきたい作品です。
 ・ゲスト:國友勇吾監督
 公式サイト


 E. 12:50「水俣曼荼羅」
 '21年/372分(6時間12分)/監督 原一男
 「ゆきゆきて神軍」の原一男監督が20年の歳月をかけて水俣病を追った3部構成上映時間372分の一大叙事詩。
 ドキュメンタリーの凄みと興奮に満ち満ちた原一男の最高傑作にして新境地。
 第一部「病像論」を糾す(115分)
 第二部 時の堆積(138分)
 第三部 悶え神(119分)
 ※各部の間に休憩が入ります。
 ※19時50分(7:50PM)頃上映終了予定
 ・ゲスト:小林佐智子さん(プロデューサー)
 公式サイト 
 
③5月5日(祝)こどもの日
 F. 10:30「ゆめパのじかん」
 '22年/90分/監督 重江良樹
 こどもの居場所を公設民営で運営している「川崎市子ども夢パーク」の日々を描く。
 全身どろんこになって遊んだり、木工細工に熱中したり、学校に行ってない子どもたちが、ありのままで過ごせる「フリースペースえん」もある。ぜひご覧ください。
 ゲスト:大澤一生さん(プロデューサー)
 シネマジャーナルHP『ゆめパのじかん』重江良樹監督インタビュー

 G. 13:00「ただいま、つなかん」
 '23年/115分/監督 風間研一
 宮城県気仙沼市唐桑半島。
 3・11からコロナ禍まで、たくさん笑ってたくさん泣いて、こころを紡ぐ、民宿「つなかん」の物語。
 はじまりはテレビの報道番組。
 10年間の記録が心情あふれるドキュメンタリー映画になった。
 ゲスト:風間研一監督

 H. 15:50「スープとイデオロギー」
 '21年/118分/監督 ヤンヨンヒ
 ひとりの女性の生き様を通して国家の残酷さと運命に抗う愛の力を唯一無二の筆致で描
きだす。ヤンヨンヒ監督の最新作。
 今年のとりは、出色のこの作品に!
 ぜひご覧ください。 まとめ(暁)

イスラーム映画祭8 神戸篇 上映&トーク 日程

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2023年4月29日(土)~5月5日(金)

神戸・元町映画館 http://www.motoei.com/

神戸篇チラシ
http://islamicff.com/pdf/iff8_kobe.pdf

神戸篇 トーク日程
http://islamicff.com/timetable_talksession.html#kobe_timetable

イスラーム映画祭8 公式サイト
http://islamicff.com/index.html

シネジャ イスラーム映画祭8 作品紹介
http://cineja3filmfestival.seesaa.net/article/493656889.html


★上映&トーク スケジュール★

4/29(土)
12:50~『わたしはバンドゥビ』
 ☆2011年 元町映画館で『ソウルのバングラデシュ人』のタイトルで上映された作品。

15:05~『ファーティマの詩(うた)』
★上映後トーク
《郊外(バンリュー)と移民 ―映画から読み解くフランスの移民事情》
【ゲスト】森千香子さん(同志社大学社会学部教授/『排除と抵抗の郊外 フランス〈移民〉集住地域の形成と変容』著者)

  東京でのトーク http://cineja3filmfestival.seesaa.net/article/498632600.html

17:40~『午後の五時』


4/30(日)
12:50~『ソフィアの願い』

14:40~『マリアムと犬ども』
 ★上映後トーク
 《「家父長制ホラー」が照らすシステムからの脱却》
【ゲスト】鳥山純子さん(立命館大学)
「ジェンダー」や「家父長制」をめぐる単純な一元的解釈だけでは読み解けない作品の背景について

17:40~『キャプテン アブ・ラエド』


5/1(月) 
★各回 藤本高之さんによるミニ解説

12:50~『太陽の男たち』
★パレスチナ難民の作家ガッサーン・カナファーニーによる原作小説(1962発表)と
映画(1972製作)との重要な違いについて、パレスチナの1960〜70年代の政治的状況を絡めて

15:15~『わたしはバンドゥビ』
 ★今や「移民大国」である韓国の移民事情や韓国とイスラムとの歴史的接点について

17:35~『エグザイル 愛より強い旅』
 ★「移民」と簡単にひと口では括れない、フランスの複雑な移民事情と劇中の重要な要素である「スーフィズム」について


5/2(火)
★各回 藤本高之さんによるミニ解説
12:50~『キャプテン アブ・ラエド』

15:15~『陽の届かない場所で』

17:20~『マリアムと犬ども』


5/3(水)
12:50~『キャラメル』

14:50~『そこにとどまる人々』
★上映後トーク(オンライン)
《エリアーン・ラヘブとナディーン・ラバキー ―“アラブ”にこだわる監督たち》
【ゲスト】佐野光子さん(アラブ映画研究者)

17:40~『私たちはどこに行くの?』


5/4(木)
12:50~『陽の届かない場所で』

14:35~『太陽の男たち』
★上映後トーク
《「壁を叩け!」―イスラエルが恐れたペンの力》
【ゲスト】岡真理さん(京都大学大学院人間・環境学研究科教授/アラブ文学者/『アラブ、祈りとしての文学』『ガザに地下鉄が走る日』著者)
東京でのトーク http://www.cinemajournal.net/eigasai/2023.html

17:45~『ガザを飛ぶブタ』


5/5(金)
12:50~『ファーティマの詩(うた)』

14:30~『エグザイル 愛より強い旅』
★上映後トーク
《ヨーロッパを知るための“移民映画”大講義(レクチャー)》
【ゲスト】渋谷哲也さん(ドイツ映画研究者/日本大学文理学部教授)

17:35~『長い旅』



ドイツ映画祭 HORIZONTE 2023 オープニング『フェモクラシー 不屈の女たち』

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2023年4月20日(木)夜7時より、渋谷・ユーロライブにて、ドイツ映画祭 HORIZONTE 2023のオープニングセレモニーが満杯のお客様をお迎えして行われました。

今年の映画祭のテーマは、〈道を拓く女たち〉

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最初に登壇したドイツ公使が、会場に大勢の女性の方たちがいらっしゃいますので、手短に・・と前置きして、ドイツでは憲法に男女同権が記載されていますが、1957年に男女平等法が制定され、それから長い道のりを歩み、今もまだ十分とはいえませんが、女性の権利拡大を求めてきたこと、これからも女性に限らずあらゆる差別撤廃を目指していることが述べられました。


オープニング作品『フェモクラシー 不屈の女たち』
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監督:トルステン・ケルナー
ドイツ、2021年、100分
ドイツ連邦議会の女性議員の歩みを、戦後からメルケル政権時代まで追うドキュメンタリー。
中絶をめぐる論争の中で、妊娠を望まない場合は、男性にも避妊を心がけてほしいと発言する女性議員に、男性議員たちが心無い野次を飛ばす姿が強烈でした。勇気ある発言に対して、あまりにも酷い対応。議員ですら、そんな態度なのです。
様々な屈辱に耐えて、頑張ってきた女性たちがいて、少しずつ改善されてきたことを痛感しました。メルケルを生んだドイツですら、今なお女性の地位はそれほど向上したと思えない状況だと感じました。

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オープニング作品『フェモクラシー 不屈の女たち』の上映後には、登場する女性議員の一人であるクリスタ・ニッケルスさんをお迎えしてトークが行われました。
クリスタ・ニッケルスさんは集中治療専門看護師で、1979年、ノルトライン=ヴェストファーレン州緑の党の設立メンバー。ドイツ連邦議会議員を5期(1983-85年、1987-90年、1994-05年)務め、保健省政務次官、連邦薬物・依存問題担当官、人権人道支援委員会の委員長などのポストを歴任されています。現在、70歳。私と同年代です。ドイツでも同じような時代を経てきたのだと思います。
撒いた種が育ってきた一方で、民主主義が今、危機にあるとも。世界をみると、ウクライナではロシア侵攻、イランではヘジャーブ問題で揺れ、アフガニスタンでは20年経って、またターリバーンの台頭で女性の教育の機会が奪われていることなどが引き合いに出されました。今、自由を手にしている人も、それが永遠ではないことも心してほしいと述べられました。

トークには、FIFTYS PROJECT代表で、25歳の能條桃子さんも登壇。
FIFTYS PROJECTは、政治分野のジェンダー不平等の解消を目指して、ジェンダー平等実現を目指して地方議会議員に立候補する20代・30代の女性(トランス女性を含む)やノンバイナリー、Xジェンダー等の方を増やし、横に繋ぎ、一緒に支援するムーブメントです。

クリスタ・ニッケルスさんから、若い能條さんに対して、「それぞれの世代にやり方がある、続けることに意味があります。民主主義の本質は、意見の違いに向き合ってフェアに闘うこと」とエールが送られました。

『フェモクラシー 不屈の女たち』は、世界各国で多くの女性たちに勇気と感動を与えた作品。
日本での公開は決まっていませんが、いつか日本でも多くの人たちに観ていただきたい映画です。

報告:景山咲子



ドイツ映画祭 HORIZONTE 2023 

ドイツ映画祭 HORIZONTE 2023 
HORIZONTE 2023- FESTIVAL DES DEUTSCHEN FILMS



2023年4月20日(木)~23日(日)
会場:ユーロライブ(渋谷) 
主催:ゲーテ・インスティトゥート東京、共催:German Films
協力:ドイツ連邦共和国大使館、ユーロスペース
ドイツ映画祭公式サイト
https://www.goethe.de/ins/jp/ja/kul/sup/h23.html#i8962972


〈道を拓く女たち〉

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© Majestic / Annette Etges

「柔らかくしなやかに、だが全力で成果を勝ち取る」
ドイツ映画祭Horizonte 2023のオープニング作品『フェモクラシー 不屈の女たち』でインタビューに応える、リタ・ジュースムート(元連邦議会議員で連邦青少年・家族・保健大臣も務めた)の言葉です。
戦後再出発した西ドイツから統一後メルケル政権時代までの旧西ドイツの政治における女性パイオニアたちを描いています。彼女たちは、男性議員や世間から激しい攻撃を受けながらも、政治と社会の中で居場所を掴み取っていきました。登場する女性たちは明るくウィットに富んでおり、彼女たちのそんな魅力が未知の領域へ進出する際の最強の武器であったことが見てとれます。
今年の映画祭HORIZONTE 2023では、そのような女性たちにフォーカス。「与えられた」状況を疑わずに受け入れるのではなく、複雑化し急激に変化する現実に鋭く反応し、その中で方向性を見出す女性たち・・・。

今年の映画祭のテーマは、ドイツ映画界の変化も映し出しています。
プログラム7作品中4本と女性監督作品が半数以上。ドイツ映画の立ち位置を示す7本の作品が、新鮮なパースペクティブでドイツ社会の声を届けます。


オープニング作品
『フェモクラシー 不屈の女たち』
監督:トルステン・ケルナー
ドイツ、2021年、100分
ドイツ連邦議会の女性議員の歩みを、戦後からメルケル政権時代まで追うドキュメンタリー。
https://www.goethe.de/ins/jp/ja/kul/sup/h23/24545869.html

『私はニコ』
監督:エリーヌ・ゲーリング 
ドイツ、2021年、79分
人種差別的な理由から路上で襲撃された介護士のニコが危機から立ち上がり変わろうとする過程を、繊細かつパワフルに描く。
https://www.goethe.de/ins/jp/ja/kul/sup/h23/24545881.html


『ディア・トーマス 東西ドイツの狭間で』
監督:アンドレアス・クライナート 
ドイツ、2021年、157分
旧東ドイツ芸術界の異端児トーマス・ブラッシュ(1945-2001年)の伝記映画。


『バッハマン先生の教室』
監督:マリア・シュペート 
ドイツ、2021年、217分
母語もメンタリティーも多様な生徒たちと、音楽やジャグリングで遊びながら授業するバッハマン先生のクラスを1年間追ったドキュメンタリー。
https://www.goethe.de/ins/jp/ja/kul/sup/h23/24545893.html


『クルナス母さんVS.アメリカ大統領』
監督:アンドレアス・ドレーゼン
ドイツ・フランス、2022年、119分
グアンタナモ湾収容キャンプに収容された青年と、彼を取り返すべく奔走する母の実話に基づくアンドレアス・ドレーゼン監督の最新作。
https://www.goethe.de/ins/jp/ja/kul/sup/h23/24545899.html

『あしたの空模様』
監督:アニカ・ピンスケ 
ドイツ、2022年、89分
生まれ育った田舎から脱出し、都市生活とキャリアの成功を満喫するクララが、母の誕生日に帰郷し自分の理想と向き合うことに。
https://www.goethe.de/ins/jp/ja/kul/sup/h23/24545905.html

『焦燥の夏』
監督:サブリナ・サラビ
ドイツ、2021年、116分
家屋5軒、バス停ひとつ、たくさんの牛とどこまでも続く畑。そこに生きる24歳の女性の物語。
https://www.goethe.de/ins/jp/ja/kul/sup/h23/24545911.html

イタリア映画祭2023 (東京&大阪)

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2001年に始まり、毎年春の恒例イベントとして今年で23回目の開催となる「イタリア映画祭2023」が東京、大阪の2拠点で開催されます。
新型コロナウイルスの感染拡大で春の開催の中止や会場の変更を余儀なくされていましたが、今年は東京会場は4年ぶりとなる有楽町朝日ホール、大阪会場は例年通りのABCホールでの開催となります。
上映作品はすべて本映画祭での上映が日本初公開。

公式サイト::https://www.asahi.com/italia

◆東京会場
会期: 2023年5月2日(火)~5月7日(日)
会場:有楽町朝日ホール(東京都千代田区有楽町2-5-1 有楽町マリオン11階)
主催:朝日新聞社、イタリア文化会館、チネチッタ
後援:イタリア大使館
☆チケット 4月1日より販売https://l-tike.com/st1/asahi-id-top-29

◆大阪会場
会期:2023年6月10日(土)~6月11日(日)
会場:ABCホール(大阪府大阪市福島区福島1-1-30)
主催:朝日新聞社、イタリア文化会館-大阪、チネチッタ
後援:イタリア大使館、イタリア領事館
☆チケット 4月21日より販売予定https://l-tike.com/st1/asahi-id-top-29


◆上映作品◆
バラエティに富んだ新作イタリア映画が計14本取り揃えられました。
オープニング作品は、パオロ・タヴィアーニ監督作『遺灰は語る』に決定、
特別上映作品として330分の超大作ながら昨年のカンヌで話題を集めたマルコ・ベロッキオ渾身の一作『夜のロケーション』の1回限りの上映もあります。

A.『スイングライド』 2022, 96 分
監督:キアラ・ベッロージ
出演:ガイア・ディ・ピエトロ、アンドレア・カルペンツァーノ、バルバラ・キキャレッリ
社会や家族から外れたアウトサイダーの二人の出会いと小さな旅を、研ぎ澄まされた映像と抑制された語り口で描く女性監督 C・ベッロージの2作目。両親と二人の妹と郊外に住む15歳のベネデッタは、日中はほぼ家と学校を往復するだけ。真夜中には 冷蔵庫をあさるので母とは対称的に肥満体だった。ある日、移動式遊園地が家の近くにやって来る。その一員でトランスジェン ダーのアマンダとの出会いが、ベネデッタの日常を変えていく。ベルリン国際映画祭パノラマ部門出品。

B.『あなたのもとに走る』 2022, 113 分
監督:リッカルド・ミラーニ
出演:ピエルフランチェスコ・ファヴィーノ、ミリアム・レオーネ
エンタメにも社会性を巧みに織り込むコメディーの名手R・ミラーニ監督(『これが私の人生設計』『ようこそ、大統領』)のヒット作。5 0歳のジャンニは、ハンサムな独身のスポーツマンで、有名な靴ブランドを経営していた。一方で、女性を虜にすることに情熱を注ぐプ レイボーイで、新たなターゲットはひょんな事から車椅子に乗るキアラに。誘惑するために自分も車椅子を使用していると必死に偽装 するジャンニだが、キアラと時を重ねるうちに考え方に変化が生じ始める。

C.『ノスタルジア』 2022, 118 分
監督:マリオ・マルトーネ
出演:ピエルフランチェスコ・ファヴィーノ、フランチェスコ・ディ・レーヴァ、トンマーゾ・ラーニョ
カンヌ国際映画祭コンペティション部門に選ばれ、主演P・ファヴィーノの重厚な演技が絶賛された名匠マルトーネ監督(『笑いの 王』)の濃密なドラマ。国外に生活の拠点を移した中年男性フェリーチェは、年老いた母親に再会するために40年ぶりに故郷のナポ リに戻ってきた。郷愁にかられて滞在が延びていくが、国外に突然去るきっかけになった秘密の過去に向き合うことを余儀なくされる。 アカデミー賞国際長編映画賞イタリア代表作品。

D.『警官ジジのアドベンチャー』 2022, 102 分
監督:アレッサンドロ・コモディン
出演:ピエル・ルイージ・メッキャ、エステル・ヴェルゴリーニ
マジックリアリズム的な表現で不可思議な世界を表出させる稀有な存在、A・コモディン監督の3作目。イタリア北東部ののどかな 田舎を車でパトロールする警官ジジの日常は一見、平和そうだ。しかしある日、少女が列車に飛び込んで自殺してしまう。こういっ たことが起こったのは初めてではなく、自殺が相次ぐという説明しがたい状況に直面したジジは、現実とファンタジーの間をぬって奇 妙な世界を調べ始める。ロカルノ国際映画祭で次席の審査員特別賞を受賞。

E. 『デルタ』 2022, 105 分
監督:ミケーレ・ヴァンヌッチ
出演:アレッサンドロ・ボルギ、ルイージ・ロ・カーショ
スケールの大きさを感じさせる若手M・ヴァンヌッチ監督の骨太な2作目は、スターのA.ボルギとL・ロ・カーショが共演。舞台は厚い霧 に包まれたポー川のデルタ地帯。外国から移ってきたフロリアン一家は、密漁を行っていた。地元の住民は川を守るために密漁を取 り締まろうとするが、一家は監視の目をかいくぐる。住民と一家の間で対立は次第に高まり、ついには危機的な事態に陥る。ロカルノ 国際映画祭ピアッツァ・グランデでプレミア上映。

F. 『無限の広がり』 2022, 94 分
監督:エマヌエーレ・クリアレーゼ
出演:ペネロペ・クルス、ヴィンチェンツォ・アマート、ルアーナ・ジュリアーニ
傑作『海と大陸』から11年ぶりとなる鬼才クリアレーゼ監督の5作目は、主演がペネロペ・クルス。1970年代のローマを舞台に、ある 一家族を通してその絆や愛情について問いかける。新しいアパートに引っ越してきたボルゲッティ一家。愛情が冷めている夫婦をつな ぎとめていたのは3人の子供だった。だが、12歳の長女が自身のジェンダー・アイデンティティーに疑問を持つことをきっかけに、家族の 絆が崩れ始める。ヴェネチア国際映画祭コンペティション部門出品。

G. 『乾いたローマ』 2022, 124 分
監督:パオロ・ヴィルズィ
出演:シルヴィオ・オルランド、ヴァレリオ・マスタンドレア、モニカ・ベルッチ
3年経っても雨が降らないローマとその市民はどうなるか?危急の問題に大胆な設定と大予算で挑んだのは群像劇の名手ヴィル ズィ監督(『人間の値打ち』)。誤って脱獄してしまった囚人、タクシー運転手、病院の医師、インフルエンサーの美女、SNSに熱 中する中年男性、移民の青年ら。水不足で生活様式が変わり社会的格差が拡大する首都で、老いも若きも富める者もそうでな い者もはたして救済されるのだろうか?ヴェネチア国際映画祭特別招待作品。

H. 『奇妙なこと』 2022, 103 分
監督:ロベルト・アンドー 出演:トニ・セルヴィッロ、サルヴァトーレ・フィカッラ、ヴァレンティーノ・ピコーネ
芸術性と娯楽性を兼ね備えるR・アンドー監督(『修道士は沈黙する』)の新作は、ノーベル文学賞受賞作家ルイー ジ・ピランデッロ(戯曲『作者を探す六人の登場人物』など)が主人公の喜劇。主演に再び名優トニ・セルヴィッロを迎 え本国イタリアではヒットを記録。1920年、創作の危機に陥っていたピランデッロは彼の師である有名な小説家の誕生 日のためにシチリアに帰郷する。そこで昼は墓堀人で、夜はアマチュア劇団を率いる二人の男との出会いが、大きな驚 きをもたらすことになる。

I 『キアラ』 2022, 106 分
監督:スザンナ・ニッキャレッリ
出演:マルゲリータ・マッズッコ、アンドレア・カルペンツァーノ、ルイージ・ロ・カーショ
ヒロインの映画を作り続けてきたS・ニッキャレッリ監督(『ミス・マルクス』)の5作目は、女性の修道会のための独自の会則を書い た最初の修道女、聖キアラの物語。アッシジ、1211年。結婚させられそうになった18歳のキアラは家を飛び出し、貧しい人々や 病気の人々を助け、神に仕えるフランチェスコの活動に加わる。カリスマ的なキアラは、自分自身のみならず、女性たちや自由とい う夢のために闘い始める。ヴェネチア国際映画祭コンペティション部門出品。

J.『はちどり』 2022, 125 分
監督:フランチェスカ・アルキブージ
出演:ピエルフランチェスコ・ファヴィーノ、カシャ・スムトニャク、ベレニス・ベジョ
イタリア文学の最高峰ストレーガ賞に輝き、世界20言語以上に翻訳された小説をアルキブージ監督(『ハートの問題』)が豪 華キャストで映画化したヒット作。眼科医マルコ・カッレーラ(愛称は「はちどり」)の運命的な偶然と絶対的な愛に揺さぶられる 人生を、時間軸を巧みに交錯させながら描く。ヴァカンスで青年マルコはルイーザと恋に落ちるが、二人は離ればなれに。大人に なったマルコは別の女性マリーナと結婚するが・・・。ローマ国際映画祭オープニング作品。

[オープニング作品]
W. 『遺灰は語る』 2022, 90 分
監督:パオロ・タヴィアーニ 出演:ファブリツィオ・フェッラカーネ、マッテオ・ピッティルーティ、ロベルト・エルリツカ 1936年、ノーベル文学賞受賞作家のピランデッロが死去。ムッソリーニは、その遺灰をローマから手放さなかった。戦後、ようや く遺灰は故郷シチリアに帰ることになるが、次々にトラブルに見舞われる…。タヴィアーニ兄弟の弟パオロが、兄ヴィットリオ亡き 後、初めて発表し、ベルリン映画祭国際批評家連盟賞に輝いた。エピローグとしてピランデッロの遺作「釘」から脚色された一編 も描かれる。6/23ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館他全国順次公開。

[特別上映]
X. 『蟻の王』(仮題) 2022, 130 分
監督:ジャンニ・アメリオ
出演:ルイージ・ロ・カーショ、エリオ・ジェルマーノ、サラ・セッラヨッコ
1960年代末、同性愛に対する差別がはびこる中、教え子の青年と恋に落ち、教唆罪で投獄された実在の詩人で劇作家アルド・ブ ライバンディの人生にインスパイアされた物語。裁判で偏見にさらされるアルドと、家族によって矯正施設送りとなる青年エットレ。二人 の愛の行方は…。監督は名匠ジャンニ・アメリオ。「今も存在する“違う人”に対する憎悪に、立ち向かう勇気を与えたい」と制作の動 機を語る、ヴェネチア国際映画祭コンペティション部門出品作。

Y. 『旅するローマ教皇』 2022, 83 分
監督:ジャンフランコ・ロージ
ドキュメンタリーの名匠ジャンフランコ・ロージ監督最新作では、ローマ教皇の真の姿に迫る。 2013年から9年間、37回の旅、53か国 を訪れた教皇の旅の膨大な記録映像と、これまで圧倒的な映像美により世界を切り取ってきた監督による撮りおろし映像を交えなが ら紡いだ新たなドキュメンタリーの傑作が誕生した。貧困、紛争などさまざまな問題を抱える世界の片隅で生活する市井の人々の姿が 教皇の旅を通して描き出される。2023年秋全国順次公開予定。

Z. 『夜のロケーション』 2022, 330 分
監督:マルコ・ベロッキオ
出演:ファブリツィオ・ジフーニ、マルゲリータ・ブイ、トニ・セルヴィッロ
巨匠マルコ・ベロッキオ監督の渾身の一作は、上映時間330分の超大作。1978年、世界を震撼させる事件がイタリアで起こる。アル ド・モーロ元首相が極左テロ組織「赤い旅団」によって誘拐、暗殺された。監督は6つのエピソードを設け、それぞれにパウロ6世(ロ ーマ教皇)、モーロの妻、内務相など中心的な人物を配置し、多角的な視点で謎めいた事件の真相を浮かび上がらせようと挑む。 集大成的な本作はカンヌ国際映画祭でプレミア上映され、絶賛された。