5月の開催予定が延期されていた「ドイツ映画祭 HORIZONTE 2021」が、11月18日より開催されます。
期間:2021年11月18日(木)~21日(日)
会場:ユーロライブ(渋谷)
公式サイト:https://www.goethe.de/doitsueigasai2021
★特別先行販売 11月1日(月)~11月14日(日)1300円
ユーロスペース公式サイトhttp://www.eurospace.co.jp/
その後は、鑑賞日の3日前からオンラインとユーロスペース窓口で販売。
一般:1500円 学生・シニア・ユーロスペース会員:1200円
ドイツ映画は今、変化の過程にあります。2021年ドイツ映画祭「Horizonte」(地平線、視界)の上映作品7本のうち5本は、移民の背景を持つ監督による作品です。ここ数年は新世代の映画人が登場し、従来とは異なるドイツを物語る作品を発表しています。彼らの作品は、ドイツでの生活を自明と考えてきた人々とは異なる視点を提示し、ドイツにある多様な現実に光を当ててくれます。この光によって、これまでのドイツ映画の世界では見えなかった「色」が輝き出し、表現がより豊かになります。ドイツの現実に対する眼差しが多様化することは、ドイツ映画の充実だけでなく、私たち自身の「視界(Horizont)」を拡げ、ひいては未来の社会を共に構築するための大切な支えを作るのです。
(公式サイトより)
開会式&トーク
11月18日(木)
19:30-20:20 トーク
濱口竜介監督(リアル来場登壇予定)
『未来は私たちのもの』主演ベンヤミン・ラジャイブプル※
『マリアム エヴィーン刑務所生まれて』マリアム・ザレー監督※
※印のゲストは、オンライン登壇になります。
トーク後、『未来は私たちのもの』上映
◎イラン系監督の作品
◆『悪は存在せず』
監督:モハマッド・ラスロフ(ドイツ在住イラン人)
https://www.goethe.de/ins/jp/ja/kul/sup/h21/the.html
11月20日(土)10:00
11月21日(日)13:50
*2020年の東京国際映画祭で上映された作品。
イラン政府当局から映画製作を禁じられているラスロフ監督が、死刑制度にまつわる四つの短編を繋げて、人間の尊厳を問うています。
TIFFトークサロン報告記事
http://cineja3filmfestival.seesaa.net/article/478620118.html
◆『未来は私たちのもの』
監督:ファラズ・シャリアット(イラン移民2世。1994年生)
https://www.goethe.de/ins/jp/ja/kul/sup/h21/fut.html
11月18日(木)19:30 開会式&トーク後、上映
11月20日(土)20:40
◆『マリアム エヴィーン刑務所に生まれて』
監督:マリアム・ザレー(イランの政治犯収容のエヴィーン刑務所生まれ)
https://www.goethe.de/ins/jp/ja/kul/sup/h21/bor.html
11月19日(金)14:00
11月20日(土)18:00 上映後Q&A ザレー監督
◎アフガニスタン系監督の作品
◆ベルリン・アレクサンダープラッツ
監督:ブルハン・クルバニ(アフガニスタン人難民の息子。1980年ドイツ生まれ)
西アフリカ・ギニアビサウ出身の男フランシスが、難民としてたどり着いたベルリンで、麻薬組織に巻き込まれ人生を翻弄させられる物語。
原作は、1920年代に出版されたアルフレート・デーブリーンによる現代ドイツ文学の金字塔「ベルリン・アレクサンダー広場」。ブルハン・クルバニ監督が、独自の解釈で映画化。原作の主人公は、下層労働者でしたが、それをアフリカからの難民に設定。貧困・人種・難民の問題を盛り込んだ深みのある作品に仕上げています。
シネジャ作品紹介は、こちらで!
http://cinejour2019ikoufilm.seesaa.net/article/481528389.html
公式サイト:
https://www.goethe.de/ins/jp/ja/kul/sup/h21/ber.html
11月19日(金)18:45
11月21日(日)10:20
◎トルコ系監督の作品
◆『オライの決断』
監督:メフメト・アキフ・ビュユックアタライ
https://www.goethe.de/ins/jp/ja/kul/sup/h21/ora.html
11月20日(金)15:20 上映後Q&A ビュユカタライ監督
11月21日(土)20:30
◎ドイツ人監督の作品
◆『システム・クラッシャー 家に帰りたい』
監督:ノラ・フィングシャイト
2019年ベルリン映画祭銀熊賞
https://www.goethe.de/ins/jp/ja/kul/sup/h21/sys.html
11月19日(金)10:30
11月20日(土)13:00
◆『異端児ファスビンダー』
監督:オスカー・レーラー
https://www.goethe.de/ins/jp/ja/kul/sup/h21/ent.html
11月19日(金)16:00
11月21日(日)17:20
TIFFトークサロン ★監督たちとのQ&AがYouTubeで誰でも参加可能です
新型コロナウィルスの影響が残る中、今年も映画ファンと国内外のキャストや映画製作者をオンラインで繋ぐ「TIFFトークサロン」が開催されます。
昨年は作品鑑賞者限定でZOOMにアクセスする形でしたが、今年はYouTubeを通じてどなたでもご覧頂けます。
TIFF YouTube 公式チャンネルから視聴
https://www.youtube.com/c/TIFFTOKYOnet
質問も、開始前やライブ配信中に受け付けてくださいます。
「登壇者に質問しよう!」からリンクする質問フォームに入力してください。
ライブ配信中は、動画の説明欄にも同じ質問フォームへのリンクが設置されます。
開催時間にリアルタイムで参加できなかった方は、アーカイブで視聴できます。
東京国際映画祭YouTube公式チャンネルで来年の東京国際映画祭の会期までご視聴できる予定です。
作品の見どころや、撮影秘話など、ここでしか聞けない話題が盛りだくさんです。
TIFFトークサロン実施一覧や、視聴方法など詳細はこちらで確認ください。
https://2021.tiff-jp.net/news/ja/?p=56967
ほぼすべてのコンペティション作品のほか、アジアの未来、ワールド・フォーカス、Nippon Cinema Now、ガラ・セレクション、TIFFシリーズ、ユース TIFFティーンズの監督たちとのトークサロンもあります。
昨年は作品鑑賞者限定でZOOMにアクセスする形でしたが、今年はYouTubeを通じてどなたでもご覧頂けます。
TIFF YouTube 公式チャンネルから視聴
https://www.youtube.com/c/TIFFTOKYOnet
質問も、開始前やライブ配信中に受け付けてくださいます。
「登壇者に質問しよう!」からリンクする質問フォームに入力してください。
ライブ配信中は、動画の説明欄にも同じ質問フォームへのリンクが設置されます。
開催時間にリアルタイムで参加できなかった方は、アーカイブで視聴できます。
東京国際映画祭YouTube公式チャンネルで来年の東京国際映画祭の会期までご視聴できる予定です。
作品の見どころや、撮影秘話など、ここでしか聞けない話題が盛りだくさんです。
TIFFトークサロン実施一覧や、視聴方法など詳細はこちらで確認ください。
https://2021.tiff-jp.net/news/ja/?p=56967
ほぼすべてのコンペティション作品のほか、アジアの未来、ワールド・フォーカス、Nippon Cinema Now、ガラ・セレクション、TIFFシリーズ、ユース TIFFティーンズの監督たちとのトークサロンもあります。
2021 東京・中国映画週間
■ 上映期間 : 2021年10月25日(月)~10月31日(日)
■ 上映会場 : TOHOシネマズ日本橋 スクリーン1
■ アクセス : 東京都中央区日本橋室町2-3-1 コレド室町2 3F
TEL 050-6868-5060
■ チケット情報: 金額 1,500円(税込)(10月15日より発売開始)
販売サイト TOHOシネマズ日本橋
16回目の開催となる「2021 東京・中国映画週間」が東京国際映画祭の提携企画として、10月25日(月)から10月31日(日)の7日間開催される。
オープニング作品には黄建新(ホァン・チェンシン)監督最新作、“共産党建党100周年”を記念し製作された『1921』を上映。その他、日本初公開される『こんにちは、私のお母さん(原題:你好,李焕英)』をはじめ、数々の話題作・最新作がTOHOシネマズ日本橋店にて上映されます。
映画週間の最終日の10月31日(日)には、クロージングイベントとして、第6回ゴールドクレイン賞の発表式・授賞式を開催。各賞のプレゼンターとして、滝田洋二郎監督、行定勲監督、常盤貴子さん、野村周平さん、三吉彩花さんら豪華ゲストが登壇する予定。
閉幕式(クロージング上映)&第6回ゴールドクレイン賞授賞式
■ 日時 : 2021年10月31日(日)15:00〜18:40
■ 時間 : 15:00~16:00(開場14:00・映画上映16:35~18:40)
■ 会場 : TOHOシネマズ日本橋 スクリーン7
■ チケット情報: 関係者のみの招待制のため、一般販売の予定はなし
上映作品
『1921』

監督:黄建新(ホアン・チェンシン)/鄭大聖(チェン・ダーシェン)
脚本:余曦(ユー・シー)/黄建新(ホアン・ジェンシン)/趙寧宇(チャオ・ニンユー)
主演:黄軒(ホァン・シュアン)/倪妮(ニー・ニー)/王仁君(ワン・レンジュン)/劉昊然(リウ・ハオラン)
ジャンル:ヒューマンドラマ 上映時間:137分
1921年、上海は租界が林立し、各国勢力が拮抗しており、まさに一触即発の状態であった。全国より集った平均年齢わずか28歳の青年たちは、複雑に交錯する国際勢力の監視と追跡を逃れ、上海で集結すると中国共産党を創立したのであった。この時より中国史は新章へと突入することとなる。
10月25日(月) 15:30~ TOHOシネマズ 日本橋 スクリーン1
10月30日(土) 13:25~ TOHOシネマズ 日本橋 スクリーン1
『アウトブレイク ~武漢奇跡の物語~』

監督:劉偉強(アンドリュー・ラウ)
脚本:于勇敢(ユー・ヨンガン)
主演:張涵予(チャン・ハンユー)/袁泉(ユエン・チュアン)/朱亜文(ジュー・ヤーウェン)、李晨(リー・チェン)/易烊千璽(イーヤン・チェンシー)
ジャンル:ヒューマンドラマ 上映時間:129分
『中国機長(The Captain)』の「劉偉強(アンドリュー・ラウ)×張涵予(ジャン・ハンユー)」の黄金コンビがカムバック。
2020年春節、武漢市を中心に爆発的な速度で中国全土へと蔓延した新型コロナウィルス。通りや街には感染者が溢れ、未曽有のウィルスにより命の危機にさらされた人々は恐怖し、パニックに陥った。感染爆発の中心とされる武漢市の「金銀潭医院」は感染症指定病院に指定されると、ALS(筋萎縮性側索硬化症)を患う張院長は痛みを堪えながら、呼吸科の主任、若いレジデント、ICUの看護師長らと共に次々に発生する突発的なアクシデントに対応し、コロナ禍を命がけで戦い抜く。新型コロナウィルス感染症との闘いを実在の人物と実話に基づき描かれた作品。
10月28日(木) 19:00~ TOHOシネマズ 日本橋 スクリーン1
10月30日(土) 19:10~ TOHOシネマズ 日本橋 スクリーン1
『僕らが空を照らしたあの日』

監督:張一白(チャン・イーバイ)/韓琰(ハン・イェン)
脚本:里則林(リー・ズーリン)
主演:彭昱暢(ポン・ユーチャン)/許恩怡(シュー・エンイー)/張宥浩(チャン・ヨウハオ)、尹正(イン・ジェン)
ジャンル:コメディ、青春、ミュージック 上映時間:108分
受験に失敗し、予備校に通うために海南島へとやってきた老狗(ポン・ユーチャン)は香ばしい臭いのする「干物好き男子」と、性格が真逆の「雑草系女子」と出会う。それぞれは事情を抱えながらも共にダンス大会に参加し奇跡を起こす。偏見を取り払い、わだかまりを解消し、自らの劣等感や臆病さに打ち勝ち、全力でダンスに臨む。ひと夏の全力青春ダンスムービー!
10月26日(火) 16:15~ TOHOシネマズ 日本橋 スクリーン1
10月27日(水) 18:40~ TOHOシネマズ 日本橋 スクリーン1
10月29日(金) 16:15~ TOHOシネマズ 日本橋 スクリーン1
『トップ・オブ・ザ・シティ』

監督:謝鳴暁(シェー・ミンシャオ)
脚本:何晴(フー・チン)/何明(フー・ミン)
主演:陳奕龍(チェン・イーロン)/李媛(リー・ユエン)/佟瑞欣(トン・ルイシン)
ジャンル:ヒューマンドラマ 上映時間:90分
都市の温もり、若者の夢追う姿を描いた物語。中国国内で最も高いビルである上海センターは雲を貫く剣のようにそびえ立ち、大都市上海の変化を映し出す。夜通し出稼ぎに出ている両親の帰りを待つ子供たちは上海センターから朝日を見て大興奮していた。そんな中、幼稚園教諭のリュウ・シー(劉石)は園児の一人ポンポンの視力が急激に落ちていることに気づく。生活するので手いっぱいのポンポン一家の事情を知り、リュウ・シーは自らが得意とするアーマードバトルを利用してポンポンを救うことができないかと考える。リュウの姉アン・アンは上海センター不動産会社の副総統。世界トップ企業が視察のためセンターを来訪している最中、弟のリュウがセンターで騒動を起こす。姉のアンは弟を激しく叱責するもポンポンの事情を知ると、なんとか弟を助けたいと思うように。
10月27日(水) 14:15~ TOHOシネマズ 日本橋 スクリーン1
10月29日(金) 14:00~ TOHOシネマズ 日本橋 スクリーン1
『こんにちは、私のお母さん』

©2021 BEIJING JINGXI CULTURE &TOURISM CO., LTD. All rights reserved.
監督:賈玲(ジア・リン)
脚本:賈玲(ジア・リン)
主演:賈玲(ジア・リン)/張小斐(チャン・シャオフェイ)/沈騰(シェン・トン)、陳赫(チェン・フー)/劉佳(リウ・ジア)
ジャンル:ファンタジー 上映時間:128分
明るく元気な高校生ジア・シャオリン(ジア・リン)と優しい母リ・ホワンイン(チャン・シャオフェイ)は大の仲良し。ジアの大学合格祝賀会を終え、二人乗りした自転車で家に帰る途中、交通事故に巻き込まれてしまう。病院で意識のない母を見てジアは泣き続け、そして気がつくと...20年前の1981年にタイムスリップしていた!独身の若かりし母と〝再会〟したジアは、最愛の母に苦労ばかりかけてきたことを心から悔やみ、今こそ親孝行するチャンスだと奮起。自分が生まれなくなっても構わない。母の夢を叶え、幸せな人生を築いてもらうことが、娘としてできる「贈り物」なのだ!だが、やがてジアは“ある真実”に気づく……。
10月26日(火) 18:50~ TOHOシネマズ 日本橋 スクリーン1
10月30日(土) 16:20~ TOHOシネマズ 日本橋 スクリーン1
『婚活ママ』

監督:唐大年(タン・ダーニェン)
脚本:趙趙(チャオチャオ)
主演:任素汐(レン・スーシー)/李保田(リー・パオティエン)、王子川(ワン・ズーチュアン)
ジャンル:コメディ 上映時間:106分
アラサーOLの王招(ワン・ジャオ)は男運がなく婚期を掴めずにいた。遠距離恋愛していた恋人との間に妊娠が発覚するも認知を拒まれてしまう。子供は欲しい、でもシングルマザーにはなりたくない…複雑な思いを抱えて日々を過ごしていると、体裁を気にする祖父が事態をさらに悪化させてしまう。トラブル続きの日々に四苦八苦していると、「白馬の王子」がバイクにまたがり、颯爽と彼女の目の前に現れた。彼の名はドゥー・ウェイ(杜威)。繊細な心を持ち、誠実で人情に熱い彼に心惹かれるワン・ジャオ。思い通りにいかない日々にじれったさを感じながら、押したり引いたり、時にはつまずきながらも二人は惹かれ合い、人生を共に過ごす道へと歩み始める。
10月25日(月) 18:40~ TOHOシネマズ 日本橋 スクリーン1
10月29日(金) 18:50~ TOHOシネマズ 日本橋 スクリーン1
『サヴァの向かう先』

監督:陳丹燕 (チェン・タンイェン)
総合プロデューサー:王晔(ワン・イェ)
ジャンル:ドキュメンタリー 上映時間:93分
ユーゴスラビアで失われる宿命を背負い、一人の年配編集長が過去の輝きを守るべく、倒産直前の国有出版社と書店で奮起する。若手キュレーターがユーゴスラビアの日用生活品を使って、失われる国の生活様式がどうやって今日の彼らの生活を支えているかを模索する。
これはベオグラード文化遺産のオイディプスの旅。
中国作家が旅行の道中、異邦人としての視点から二人の生活を捉える。ドキュメンタリー映像では、彼女が見たもの、感じたもの、築いたものを、長い時間をかけ、遥か遠い異国の地で、互いに向き合いながら記録する。
10月26日(火) 14:00~ TOHOシネマズ 日本橋 スクリーン1
10月28日(木) 16:40~ TOHOシネマズ 日本橋 スクリーン1
『新・大頭児子と小頭パパ4 完璧なパパ』

監督:何澄(ハー・チョン)/劉可欣(リウ・カーシン)
脚本:Marc Richard Handler/Charles Talbot Murphy
主演(吹替):董浩(ドン・ハオ)/鞠萍(ジュイ・ピン)/陳怡 (チェン・イー)
ジャンル:アニメーション、ファンタジー 上映時間:85分
親子の絆を描く国産アニメの名作シリーズ『新・大頭児子と小頭パパ』の第4弾。小頭パパは仕事が忙しく、学校でのスピーチも大失敗。おまけに大頭児子の誕生日ケーキとプレゼントをダメにしてしまい、大頭児子はがっかり。小頭パパは大頭児子のためにAIを特別にプログラミングして大頭児子を喜ばせようと考えますが失敗ばかり。人々が寝静まった真夜中、コンピューターにより小頭パパの書斎へ引き寄せられた大頭児子。コンピューターの画面をのぞき込んだその時、突然バーチャルワールドに引き込まれてしまう…
10月27日(水) 16:30~ TOHOシネマズ 日本橋 スクリーン1
10月31日(日) 10:10~ TOHOシネマズ 日本橋 スクリーン1
公式HP
企画運営:株式会社ムーランプロモーション
■ 上映会場 : TOHOシネマズ日本橋 スクリーン1
■ アクセス : 東京都中央区日本橋室町2-3-1 コレド室町2 3F
TEL 050-6868-5060
■ チケット情報: 金額 1,500円(税込)(10月15日より発売開始)
販売サイト TOHOシネマズ日本橋
16回目の開催となる「2021 東京・中国映画週間」が東京国際映画祭の提携企画として、10月25日(月)から10月31日(日)の7日間開催される。
オープニング作品には黄建新(ホァン・チェンシン)監督最新作、“共産党建党100周年”を記念し製作された『1921』を上映。その他、日本初公開される『こんにちは、私のお母さん(原題:你好,李焕英)』をはじめ、数々の話題作・最新作がTOHOシネマズ日本橋店にて上映されます。
映画週間の最終日の10月31日(日)には、クロージングイベントとして、第6回ゴールドクレイン賞の発表式・授賞式を開催。各賞のプレゼンターとして、滝田洋二郎監督、行定勲監督、常盤貴子さん、野村周平さん、三吉彩花さんら豪華ゲストが登壇する予定。
閉幕式(クロージング上映)&第6回ゴールドクレイン賞授賞式
■ 日時 : 2021年10月31日(日)15:00〜18:40
■ 時間 : 15:00~16:00(開場14:00・映画上映16:35~18:40)
■ 会場 : TOHOシネマズ日本橋 スクリーン7
■ チケット情報: 関係者のみの招待制のため、一般販売の予定はなし
上映作品
『1921』

監督:黄建新(ホアン・チェンシン)/鄭大聖(チェン・ダーシェン)
脚本:余曦(ユー・シー)/黄建新(ホアン・ジェンシン)/趙寧宇(チャオ・ニンユー)
主演:黄軒(ホァン・シュアン)/倪妮(ニー・ニー)/王仁君(ワン・レンジュン)/劉昊然(リウ・ハオラン)
ジャンル:ヒューマンドラマ 上映時間:137分
1921年、上海は租界が林立し、各国勢力が拮抗しており、まさに一触即発の状態であった。全国より集った平均年齢わずか28歳の青年たちは、複雑に交錯する国際勢力の監視と追跡を逃れ、上海で集結すると中国共産党を創立したのであった。この時より中国史は新章へと突入することとなる。
10月25日(月) 15:30~ TOHOシネマズ 日本橋 スクリーン1
10月30日(土) 13:25~ TOHOシネマズ 日本橋 スクリーン1
『アウトブレイク ~武漢奇跡の物語~』

監督:劉偉強(アンドリュー・ラウ)
脚本:于勇敢(ユー・ヨンガン)
主演:張涵予(チャン・ハンユー)/袁泉(ユエン・チュアン)/朱亜文(ジュー・ヤーウェン)、李晨(リー・チェン)/易烊千璽(イーヤン・チェンシー)
ジャンル:ヒューマンドラマ 上映時間:129分
『中国機長(The Captain)』の「劉偉強(アンドリュー・ラウ)×張涵予(ジャン・ハンユー)」の黄金コンビがカムバック。
2020年春節、武漢市を中心に爆発的な速度で中国全土へと蔓延した新型コロナウィルス。通りや街には感染者が溢れ、未曽有のウィルスにより命の危機にさらされた人々は恐怖し、パニックに陥った。感染爆発の中心とされる武漢市の「金銀潭医院」は感染症指定病院に指定されると、ALS(筋萎縮性側索硬化症)を患う張院長は痛みを堪えながら、呼吸科の主任、若いレジデント、ICUの看護師長らと共に次々に発生する突発的なアクシデントに対応し、コロナ禍を命がけで戦い抜く。新型コロナウィルス感染症との闘いを実在の人物と実話に基づき描かれた作品。
10月28日(木) 19:00~ TOHOシネマズ 日本橋 スクリーン1
10月30日(土) 19:10~ TOHOシネマズ 日本橋 スクリーン1
『僕らが空を照らしたあの日』

監督:張一白(チャン・イーバイ)/韓琰(ハン・イェン)
脚本:里則林(リー・ズーリン)
主演:彭昱暢(ポン・ユーチャン)/許恩怡(シュー・エンイー)/張宥浩(チャン・ヨウハオ)、尹正(イン・ジェン)
ジャンル:コメディ、青春、ミュージック 上映時間:108分
受験に失敗し、予備校に通うために海南島へとやってきた老狗(ポン・ユーチャン)は香ばしい臭いのする「干物好き男子」と、性格が真逆の「雑草系女子」と出会う。それぞれは事情を抱えながらも共にダンス大会に参加し奇跡を起こす。偏見を取り払い、わだかまりを解消し、自らの劣等感や臆病さに打ち勝ち、全力でダンスに臨む。ひと夏の全力青春ダンスムービー!
10月26日(火) 16:15~ TOHOシネマズ 日本橋 スクリーン1
10月27日(水) 18:40~ TOHOシネマズ 日本橋 スクリーン1
10月29日(金) 16:15~ TOHOシネマズ 日本橋 スクリーン1
『トップ・オブ・ザ・シティ』

監督:謝鳴暁(シェー・ミンシャオ)
脚本:何晴(フー・チン)/何明(フー・ミン)
主演:陳奕龍(チェン・イーロン)/李媛(リー・ユエン)/佟瑞欣(トン・ルイシン)
ジャンル:ヒューマンドラマ 上映時間:90分
都市の温もり、若者の夢追う姿を描いた物語。中国国内で最も高いビルである上海センターは雲を貫く剣のようにそびえ立ち、大都市上海の変化を映し出す。夜通し出稼ぎに出ている両親の帰りを待つ子供たちは上海センターから朝日を見て大興奮していた。そんな中、幼稚園教諭のリュウ・シー(劉石)は園児の一人ポンポンの視力が急激に落ちていることに気づく。生活するので手いっぱいのポンポン一家の事情を知り、リュウ・シーは自らが得意とするアーマードバトルを利用してポンポンを救うことができないかと考える。リュウの姉アン・アンは上海センター不動産会社の副総統。世界トップ企業が視察のためセンターを来訪している最中、弟のリュウがセンターで騒動を起こす。姉のアンは弟を激しく叱責するもポンポンの事情を知ると、なんとか弟を助けたいと思うように。
10月27日(水) 14:15~ TOHOシネマズ 日本橋 スクリーン1
10月29日(金) 14:00~ TOHOシネマズ 日本橋 スクリーン1
『こんにちは、私のお母さん』

©2021 BEIJING JINGXI CULTURE &TOURISM CO., LTD. All rights reserved.
監督:賈玲(ジア・リン)
脚本:賈玲(ジア・リン)
主演:賈玲(ジア・リン)/張小斐(チャン・シャオフェイ)/沈騰(シェン・トン)、陳赫(チェン・フー)/劉佳(リウ・ジア)
ジャンル:ファンタジー 上映時間:128分
明るく元気な高校生ジア・シャオリン(ジア・リン)と優しい母リ・ホワンイン(チャン・シャオフェイ)は大の仲良し。ジアの大学合格祝賀会を終え、二人乗りした自転車で家に帰る途中、交通事故に巻き込まれてしまう。病院で意識のない母を見てジアは泣き続け、そして気がつくと...20年前の1981年にタイムスリップしていた!独身の若かりし母と〝再会〟したジアは、最愛の母に苦労ばかりかけてきたことを心から悔やみ、今こそ親孝行するチャンスだと奮起。自分が生まれなくなっても構わない。母の夢を叶え、幸せな人生を築いてもらうことが、娘としてできる「贈り物」なのだ!だが、やがてジアは“ある真実”に気づく……。
10月26日(火) 18:50~ TOHOシネマズ 日本橋 スクリーン1
10月30日(土) 16:20~ TOHOシネマズ 日本橋 スクリーン1
『婚活ママ』

監督:唐大年(タン・ダーニェン)
脚本:趙趙(チャオチャオ)
主演:任素汐(レン・スーシー)/李保田(リー・パオティエン)、王子川(ワン・ズーチュアン)
ジャンル:コメディ 上映時間:106分
アラサーOLの王招(ワン・ジャオ)は男運がなく婚期を掴めずにいた。遠距離恋愛していた恋人との間に妊娠が発覚するも認知を拒まれてしまう。子供は欲しい、でもシングルマザーにはなりたくない…複雑な思いを抱えて日々を過ごしていると、体裁を気にする祖父が事態をさらに悪化させてしまう。トラブル続きの日々に四苦八苦していると、「白馬の王子」がバイクにまたがり、颯爽と彼女の目の前に現れた。彼の名はドゥー・ウェイ(杜威)。繊細な心を持ち、誠実で人情に熱い彼に心惹かれるワン・ジャオ。思い通りにいかない日々にじれったさを感じながら、押したり引いたり、時にはつまずきながらも二人は惹かれ合い、人生を共に過ごす道へと歩み始める。
10月25日(月) 18:40~ TOHOシネマズ 日本橋 スクリーン1
10月29日(金) 18:50~ TOHOシネマズ 日本橋 スクリーン1
『サヴァの向かう先』

監督:陳丹燕 (チェン・タンイェン)
総合プロデューサー:王晔(ワン・イェ)
ジャンル:ドキュメンタリー 上映時間:93分
ユーゴスラビアで失われる宿命を背負い、一人の年配編集長が過去の輝きを守るべく、倒産直前の国有出版社と書店で奮起する。若手キュレーターがユーゴスラビアの日用生活品を使って、失われる国の生活様式がどうやって今日の彼らの生活を支えているかを模索する。
これはベオグラード文化遺産のオイディプスの旅。
中国作家が旅行の道中、異邦人としての視点から二人の生活を捉える。ドキュメンタリー映像では、彼女が見たもの、感じたもの、築いたものを、長い時間をかけ、遥か遠い異国の地で、互いに向き合いながら記録する。
10月26日(火) 14:00~ TOHOシネマズ 日本橋 スクリーン1
10月28日(木) 16:40~ TOHOシネマズ 日本橋 スクリーン1
『新・大頭児子と小頭パパ4 完璧なパパ』

監督:何澄(ハー・チョン)/劉可欣(リウ・カーシン)
脚本:Marc Richard Handler/Charles Talbot Murphy
主演(吹替):董浩(ドン・ハオ)/鞠萍(ジュイ・ピン)/陳怡 (チェン・イー)
ジャンル:アニメーション、ファンタジー 上映時間:85分
親子の絆を描く国産アニメの名作シリーズ『新・大頭児子と小頭パパ』の第4弾。小頭パパは仕事が忙しく、学校でのスピーチも大失敗。おまけに大頭児子の誕生日ケーキとプレゼントをダメにしてしまい、大頭児子はがっかり。小頭パパは大頭児子のためにAIを特別にプログラミングして大頭児子を喜ばせようと考えますが失敗ばかり。人々が寝静まった真夜中、コンピューターにより小頭パパの書斎へ引き寄せられた大頭児子。コンピューターの画面をのぞき込んだその時、突然バーチャルワールドに引き込まれてしまう…
10月27日(水) 16:30~ TOHOシネマズ 日本橋 スクリーン1
10月31日(日) 10:10~ TOHOシネマズ 日本橋 スクリーン1
公式HP
企画運営:株式会社ムーランプロモーション
国際交流基金アジアセンター×東京国際映画祭 co-presentトークシリーズ@アジア交流ラウンジ
今年も、是枝裕和監督を中心とする検討会議メンバーの企画のもと、アジアを含む世界各国・地域を代表する映画人と第一線で活躍する日本の映画人が語り合う「トークシリーズ@アジア交流ラウンジ」が開催されます。
今年のテーマは「越境」。国境に限らず、様々な「境(ボーダー)」を越えること、越えていくことを含め、映画にまつわる思いや考えを存分に語り合う交流ラウンジです。
トークセッションの他、ご来場のお客様やマスコミの皆さまよりQ&Aの時間も設けられます。
東京ミッドタウン日比谷の会場で、またはオンラインで、ぜひご参加ください。
(要申し込み)
主催 :国際交流基金アジアセンター、東京国際映画祭
会場 :東京ミッドタウン日比谷
日時 :
10月31日(日)14:30~16:00 イザベル・ユペール × 濱口竜介
11月1日(月)14:00~15:30 チャン・チェン × 是枝裕和
11月2日(火)14:00~15:30 特別セッション 春本雄二郎 × 徐昊辰 × 髙田志織
11月3日(水)14:00~15:30 カミラ・アンディニ × 岨手由貴子
11月4日(木)14:00~15:30 バフマン・ゴバディ × 橋本愛
11月5日(金)14:00~15:30 ブリランテ・メンドーサ × 永瀬正敏
11月6日(土)11:10~12:40 アピチャッポン・ウィーラセタクン × 西島秀俊
11月7日(日)14:00~15:30 ポン・ジュノ × 細田守
※日本語、英語それぞれ相互の通訳あり。
※ゲストの来日・登壇に関する最新情報は、東京国際映画祭公式ウェブサイトでご確認ください。
詳細は、こちらで!
https://willap.jp/t?r=AAAAj2P9iW74TH0mhtjewoSWElsay6kXhIVWQg
東京ミッドタウン日比谷の映画祭会場での観覧申し込み
https://ws.formzu.net/dist/S32698070/
ウェビナーでの視聴登録
https://us06web.zoom.us/webinar/register/WN_JTaubTdkS8yk9mgAOCHXJg
山形国際ドキュメンタリー映画祭 『メークアップ・アーティスト』(イラン) (咲)
アジア千波万波
奨励賞
『メークアップ・アーティスト』 Makeup Artist
イラン/2021/76分
監督:ジャファール・ナジャフィ Jafar Najafi
https://yidff.jp/2021/nac/21nac13.html
*物語*
イラン南西部で遊牧をしながら暮らすバフティヤーリー族の夫婦。
ミーナは結婚前、映画の仕事をしている従姉と都会に住んでいて、そこでメイクアップ・アーティストという存在を知った。大学で勉強して、メークアップ・アーティストになるのが夢だ。 遊牧をするゴルムハンマドからプロポーズされた時、大学に行っていいと約束してくれたのに、いざ受かったら、行かせないという。大学に行くなら、二人目の妻を迎えるのが条件と言い出す。夫には元々許嫁がいたが、その許嫁だった従妹はミーナへの当てつけか独身。彼女を二人目に迎えるのだけは嫌なミーナは、自分の友達に夫結婚してくれと頼む・・・
義母からは、「昔は4人の妻を迎えてうまくやっていた」「夫が好きなら、我慢してあげて」と言われます。遊牧を生業とする年配の男たちからは、羊の世話があるから複数の妻がいる人も少なくない事情が語られます。それでも、若いミーナにとっては、愛する夫が二人目の妻を迎えるのは嫌だし、かっと言って、大学でメイクアップの勉強もしたい夢も捨てきれません。
イランでは、1979年のイスラーム革命後、小学校から高校まで男女別学となった為、保守的な農村でも娘を安心して学校に通わせるようになりました。大学は男女別学ではありませんが、女性の大学進学率は飛躍的に伸びて、1990年代には大学の男女比率は女性の方が圧倒的に多くなりました。
映画の中で、夫が「医師や教師ならいいけど、メイクアップ・アーティストだなんて」と語っています。イスラーム革命後、女性患者は女性医師が診た方がいいとか、男女別学で女性教師の需要が増えたとう事情があります。文科系だけでなく理工学系の学科でも、女性の比率は60~80%に達し、アフマディネジャード大統領が、大学の男女比率を半々にする法案を出したのですが実現しませんでした。
妻の方が高学歴という夫婦が増えて、夫婦仲の実態など、どうなっているのか気になっていたのですが、本作の夫の兄嫁は、大学に行って、大きな口をきくようになって、結果、離婚しています。夫としては兄の二の舞は踏みたくないのが、じんわり伝わってきました。
この二人がどのような決断をくだしたのか、映画の中では明かされていません。気になるその後、監督も知らないことがQ&Aで語られています。(咲)
★実は、前もって『メイクアップ・アーティスト』を「購入する」から手続きして、「YIDFF ONLINE! Theater」にようこそ! とメールが来たので、それでOKと思って、上映時間の10月9日3時にアクセスしたら、未購入の状態で、え? とあせりました。
「購入する」をクリックして、クレジットカードの情報を入れてもなかなかenterできなくて、やっと、カードの裏の3桁を入れないといけないことに気づきました。
30分ほど遅れて観始めたので、Q&Aの最初の15分が聴けなくて、友人の毛利奈知子さんからメモをいただきました。その後、Q&Aの動画アーカイブが映画祭期間中の限定で公開されていましたので、そこからQ&Aの内容を起こしました。
ジャファール・ナジャフィ監督Q&A
司会:時に激しく、時にユーモアのある家族間の交流やのどかな動物たちも出てきた愛にあふれた映画と思いました。
監督:山形で上映していただきありがとうございます
前の作品も同じ地域を描いています。社会問題を描くのにできるだけユーモアを入れて、素敵な映像を加えて、社会問題を考えさせるような映画を作りたいと思っていて、今回も社会問題とユーモアを併せ持つ映画を作りました。
観客より:なぜあの二人を選んだのですか?あの二人を監督はどう思っていますか?
監督:主役の女性は遠い知り合いです。映画の中で彼女が話していたように彼女は映画の撮影現場に行ったことがあり、従姉の友達がメイクアップ・アーティスト。その方が彼女のことを私に説明してくれて、興味を持って現地にいきました。彼女の夫が最初は反対して絶対カメラを許さないと言ってました。私自身がその地域で生まれ育ったので、もっともっと年上の長老にアプローチして承諾をもらってから旦那さんに話したら許してくれました。私自身が同じ民族なので許されたのだと思います。
観客より:撮影にどれくらいの期間がかかりましたか?
監督:民族の中に入って社会問題を描くことになるので、彼女たちの中に入り込むのに5か月はかかりました。撮影は始まったのですが、映像の中で皆さんがご覧になったように、途切れ途切れになっていたところがあったのは、夫婦げんかになって、二人がカメラを止めてくれと言われたときには止めていたからです。また撮影に戻るのに2,3日かかりました。撮影そのものはトータルで2か月半くらいかかりました。
観客より:この夫婦の関係は撮影スタッフが入ったことで、関係が変化したと思いますか?
(良くなったか悪くなったか)
監督:実は撮影隊が入ったあと、彼女たちがどうなったかわかりません。現場に行ってから夫にアドバイス的なことを私がいろいろしたので、彼がそのことが気に食わなかったようです。なので、だんだん私は嫌われ者になってしまって、夫が私との連絡を絶ってしまって、どうなったか話してくれませんでした。
観客より(多くの方から同じような質問):夫婦はその後、どうしているのか?
例えば、二人は愛し合っているように見えるが今はどうなっていますか?
監督:映画を見て感じたと思いますが、お互い愛し合っています。
特に夫の方が現地の習慣で小さいころからの許嫁がいたのに、あの彼女と恋愛して結婚したので、彼女をとても愛しているし、奥さんも同じく夫を愛しています。
彼女が大学に行くとか勉強するということに夫が条件をたくさん付けてしまったので、奥さんが対応できたかどうかは、私は嫌われ者になって連絡を取れなくなってしまったので実際のところはわからないのですが、条件が彼女が乗り越えられれば仲良くできたのではないかと思う。
司会:伝統とか二人の関係性も興味深く見れる作品でした。
観客から、このご夫婦は結局どうなったのか?気になります。放牧と農業両方というのはハードなので、働き手がいなくなるのも困るし、女性の希望もわかるし、、、というコメントがありました。
監督:私もそう思っていました。家畜のための草を求めて移動します。彼女は夫を愛しているので気持ちよく夫に従って移動します。夫の方が兄弟に問題があって、彼女が大学に行くことを受け入れられないでいます。彼女はお母さんから絶対大学にいきなさいという遺言があって、絶対大学に行きたい。二人の両方に言い分があって納得します。
観客より:『メイクアップ・アーティスト』を観て、女性が学び自立していくという新しい価値観と、女性を労働力として家族に迎えるという昔からの価値観が比較して描かれていると思いました。
女性が学び自立していくという新しい価値観はどのような社会状況から生まれたのでしょうか?
監督:この民族は第二夫人を迎えるのは普通のことなので、ミーナはいずれ夫が第二夫人を迎えることは知っています。でも、ミーナは自立して自分の息子を育てたい。自分の夫のように二人の奥さんをもらうようには育てたくない。息子のために勉強したいということもあります。
観客より:結局、第二夫人は見つかったのですか?
監督:(笑)ミーナは、第二夫人をもらうなら、自分の友達の中から選んでほしいと一生懸命がんがっています。義母はもともとの許嫁と結婚させたいけど、ミーナはそれは絶対いや。彼女を拒否して結婚しているので、大変なことになるのはわかっています。でも、習慣を考えると、許嫁ではないかと思います。
観客より:エンディングのクレジット、ミーナより前に夫の名前が先にあがっていましたが・・・
監督:(笑)それは偶然! 自分が男だから先に出したということはほんとにないです。映画の中で夫の方がカリスマ的だったから無意識に最初にあげたかも。昔の作品を観ていただければわかりますが、いつも私は女性の方のことを考えて映画を描いているのですよ。
司会:お墓参りで皆、感情を出していましたが、イランでは普通ですか? 日本と違うと感じました。
監督:この民族だけでなく、イランではお墓にいくと、大声で泣いたりします。あのお墓はミーナの母親のお墓。ミーナが泣き出すと、皆、一緒に泣いています。心は一緒だよと。習慣として祖父母や夫が亡くなると、イランでは金曜日が休日なので、週末の木曜日の夜にお墓参りして泣きます。
観客より:製作中の作品や作ろうと思っている作品は?
監督:ずっとバクティヤーリー族を撮っていますので、これからも追いかけます。私自身、バクティヤーリー族。面白いことがたくさんなりますので、いくつもテーマを見つけて、何年も撮ることができます。
前作『Ash』も、今、編集中の子どもをテーマにした作品もバクティヤーリー族で同じ地域で撮っています。計画している映画もバクティヤーリー族です。おもてなし上手で、優しい心を持っていて誠実。世界にまれな風習もありますので、これからもずっとここで撮るつもりです。
司会:監督の後ろに、アムステルダム国際ドキュメンタリー映画祭の鞄がありますが・・・
監督:デビュー作『Ash』は最初に生まれた子のように愛して大事にしています。賞を取った映画祭のかばんを背後に飾って励みにしています。ASHに守られて、質問に答えました。
司会:最後に観客にひとことお願いします
監督:時間を作ってご覧いただいた皆様にお礼申し上げます。質問もありがとうございます。
別の映画祭に出品する予定でしたが、アジアであり日本の山形で上映していただきました。愛情をいっぱい捧げましたので、皆様にエンジョイしていただければ嬉しいです。
いろんな国の方に観ていただくために作っていますので、上映していただいたことに感謝しています。
奨励賞
『メークアップ・アーティスト』 Makeup Artist
イラン/2021/76分
監督:ジャファール・ナジャフィ Jafar Najafi
https://yidff.jp/2021/nac/21nac13.html
*物語*
イラン南西部で遊牧をしながら暮らすバフティヤーリー族の夫婦。
ミーナは結婚前、映画の仕事をしている従姉と都会に住んでいて、そこでメイクアップ・アーティストという存在を知った。大学で勉強して、メークアップ・アーティストになるのが夢だ。 遊牧をするゴルムハンマドからプロポーズされた時、大学に行っていいと約束してくれたのに、いざ受かったら、行かせないという。大学に行くなら、二人目の妻を迎えるのが条件と言い出す。夫には元々許嫁がいたが、その許嫁だった従妹はミーナへの当てつけか独身。彼女を二人目に迎えるのだけは嫌なミーナは、自分の友達に夫結婚してくれと頼む・・・
義母からは、「昔は4人の妻を迎えてうまくやっていた」「夫が好きなら、我慢してあげて」と言われます。遊牧を生業とする年配の男たちからは、羊の世話があるから複数の妻がいる人も少なくない事情が語られます。それでも、若いミーナにとっては、愛する夫が二人目の妻を迎えるのは嫌だし、かっと言って、大学でメイクアップの勉強もしたい夢も捨てきれません。
イランでは、1979年のイスラーム革命後、小学校から高校まで男女別学となった為、保守的な農村でも娘を安心して学校に通わせるようになりました。大学は男女別学ではありませんが、女性の大学進学率は飛躍的に伸びて、1990年代には大学の男女比率は女性の方が圧倒的に多くなりました。
映画の中で、夫が「医師や教師ならいいけど、メイクアップ・アーティストだなんて」と語っています。イスラーム革命後、女性患者は女性医師が診た方がいいとか、男女別学で女性教師の需要が増えたとう事情があります。文科系だけでなく理工学系の学科でも、女性の比率は60~80%に達し、アフマディネジャード大統領が、大学の男女比率を半々にする法案を出したのですが実現しませんでした。
妻の方が高学歴という夫婦が増えて、夫婦仲の実態など、どうなっているのか気になっていたのですが、本作の夫の兄嫁は、大学に行って、大きな口をきくようになって、結果、離婚しています。夫としては兄の二の舞は踏みたくないのが、じんわり伝わってきました。
この二人がどのような決断をくだしたのか、映画の中では明かされていません。気になるその後、監督も知らないことがQ&Aで語られています。(咲)
★実は、前もって『メイクアップ・アーティスト』を「購入する」から手続きして、「YIDFF ONLINE! Theater」にようこそ! とメールが来たので、それでOKと思って、上映時間の10月9日3時にアクセスしたら、未購入の状態で、え? とあせりました。
「購入する」をクリックして、クレジットカードの情報を入れてもなかなかenterできなくて、やっと、カードの裏の3桁を入れないといけないことに気づきました。
30分ほど遅れて観始めたので、Q&Aの最初の15分が聴けなくて、友人の毛利奈知子さんからメモをいただきました。その後、Q&Aの動画アーカイブが映画祭期間中の限定で公開されていましたので、そこからQ&Aの内容を起こしました。
ジャファール・ナジャフィ監督Q&A
司会:時に激しく、時にユーモアのある家族間の交流やのどかな動物たちも出てきた愛にあふれた映画と思いました。
監督:山形で上映していただきありがとうございます
前の作品も同じ地域を描いています。社会問題を描くのにできるだけユーモアを入れて、素敵な映像を加えて、社会問題を考えさせるような映画を作りたいと思っていて、今回も社会問題とユーモアを併せ持つ映画を作りました。
観客より:なぜあの二人を選んだのですか?あの二人を監督はどう思っていますか?
監督:主役の女性は遠い知り合いです。映画の中で彼女が話していたように彼女は映画の撮影現場に行ったことがあり、従姉の友達がメイクアップ・アーティスト。その方が彼女のことを私に説明してくれて、興味を持って現地にいきました。彼女の夫が最初は反対して絶対カメラを許さないと言ってました。私自身がその地域で生まれ育ったので、もっともっと年上の長老にアプローチして承諾をもらってから旦那さんに話したら許してくれました。私自身が同じ民族なので許されたのだと思います。
観客より:撮影にどれくらいの期間がかかりましたか?
監督:民族の中に入って社会問題を描くことになるので、彼女たちの中に入り込むのに5か月はかかりました。撮影は始まったのですが、映像の中で皆さんがご覧になったように、途切れ途切れになっていたところがあったのは、夫婦げんかになって、二人がカメラを止めてくれと言われたときには止めていたからです。また撮影に戻るのに2,3日かかりました。撮影そのものはトータルで2か月半くらいかかりました。
観客より:この夫婦の関係は撮影スタッフが入ったことで、関係が変化したと思いますか?
(良くなったか悪くなったか)
監督:実は撮影隊が入ったあと、彼女たちがどうなったかわかりません。現場に行ってから夫にアドバイス的なことを私がいろいろしたので、彼がそのことが気に食わなかったようです。なので、だんだん私は嫌われ者になってしまって、夫が私との連絡を絶ってしまって、どうなったか話してくれませんでした。
観客より(多くの方から同じような質問):夫婦はその後、どうしているのか?
例えば、二人は愛し合っているように見えるが今はどうなっていますか?
監督:映画を見て感じたと思いますが、お互い愛し合っています。
特に夫の方が現地の習慣で小さいころからの許嫁がいたのに、あの彼女と恋愛して結婚したので、彼女をとても愛しているし、奥さんも同じく夫を愛しています。
彼女が大学に行くとか勉強するということに夫が条件をたくさん付けてしまったので、奥さんが対応できたかどうかは、私は嫌われ者になって連絡を取れなくなってしまったので実際のところはわからないのですが、条件が彼女が乗り越えられれば仲良くできたのではないかと思う。
司会:伝統とか二人の関係性も興味深く見れる作品でした。
観客から、このご夫婦は結局どうなったのか?気になります。放牧と農業両方というのはハードなので、働き手がいなくなるのも困るし、女性の希望もわかるし、、、というコメントがありました。
監督:私もそう思っていました。家畜のための草を求めて移動します。彼女は夫を愛しているので気持ちよく夫に従って移動します。夫の方が兄弟に問題があって、彼女が大学に行くことを受け入れられないでいます。彼女はお母さんから絶対大学にいきなさいという遺言があって、絶対大学に行きたい。二人の両方に言い分があって納得します。
観客より:『メイクアップ・アーティスト』を観て、女性が学び自立していくという新しい価値観と、女性を労働力として家族に迎えるという昔からの価値観が比較して描かれていると思いました。
女性が学び自立していくという新しい価値観はどのような社会状況から生まれたのでしょうか?
監督:この民族は第二夫人を迎えるのは普通のことなので、ミーナはいずれ夫が第二夫人を迎えることは知っています。でも、ミーナは自立して自分の息子を育てたい。自分の夫のように二人の奥さんをもらうようには育てたくない。息子のために勉強したいということもあります。
観客より:結局、第二夫人は見つかったのですか?
監督:(笑)ミーナは、第二夫人をもらうなら、自分の友達の中から選んでほしいと一生懸命がんがっています。義母はもともとの許嫁と結婚させたいけど、ミーナはそれは絶対いや。彼女を拒否して結婚しているので、大変なことになるのはわかっています。でも、習慣を考えると、許嫁ではないかと思います。
観客より:エンディングのクレジット、ミーナより前に夫の名前が先にあがっていましたが・・・
監督:(笑)それは偶然! 自分が男だから先に出したということはほんとにないです。映画の中で夫の方がカリスマ的だったから無意識に最初にあげたかも。昔の作品を観ていただければわかりますが、いつも私は女性の方のことを考えて映画を描いているのですよ。
司会:お墓参りで皆、感情を出していましたが、イランでは普通ですか? 日本と違うと感じました。
監督:この民族だけでなく、イランではお墓にいくと、大声で泣いたりします。あのお墓はミーナの母親のお墓。ミーナが泣き出すと、皆、一緒に泣いています。心は一緒だよと。習慣として祖父母や夫が亡くなると、イランでは金曜日が休日なので、週末の木曜日の夜にお墓参りして泣きます。
観客より:製作中の作品や作ろうと思っている作品は?
監督:ずっとバクティヤーリー族を撮っていますので、これからも追いかけます。私自身、バクティヤーリー族。面白いことがたくさんなりますので、いくつもテーマを見つけて、何年も撮ることができます。
前作『Ash』も、今、編集中の子どもをテーマにした作品もバクティヤーリー族で同じ地域で撮っています。計画している映画もバクティヤーリー族です。おもてなし上手で、優しい心を持っていて誠実。世界にまれな風習もありますので、これからもずっとここで撮るつもりです。
司会:監督の後ろに、アムステルダム国際ドキュメンタリー映画祭の鞄がありますが・・・
監督:デビュー作『Ash』は最初に生まれた子のように愛して大事にしています。賞を取った映画祭のかばんを背後に飾って励みにしています。ASHに守られて、質問に答えました。
司会:最後に観客にひとことお願いします
監督:時間を作ってご覧いただいた皆様にお礼申し上げます。質問もありがとうございます。
別の映画祭に出品する予定でしたが、アジアであり日本の山形で上映していただきました。愛情をいっぱい捧げましたので、皆様にエンジョイしていただければ嬉しいです。
いろんな国の方に観ていただくために作っていますので、上映していただいたことに感謝しています。
(景山咲子)