山形は夢に・・・ イラン特集観たかった! (咲)

これまで毎回行きたいと思いながら、重い腰をあげることのできなかった山形国際ドキュメンタリー映画祭。
今年は、革命前のイラン映画特集が組まれると知って、これは行かなくては!と。
ところが、10月12日(土)に高校の同級生の恒例のコンサートに行くと5月から約束していて、これは外せない。ということで、10月13日~14日の1泊2日で行くことにしていました。ところが、台風接近で、12日のコンサートが中止と11日に連絡が。思い切って、12日の午前中に山形に行ってしまおうかとも思ったのですが、台風が来る中、父を一人置いていくことはさすがの私も気が引けます。台風が大きくそれて影響のないことを祈りつつ、台風が通り過ぎるのを待ちました。
緊急速報メールが、けたたましいアラームと共にしょっちゅう入ってドキドキしましたが、9月の台風の時より、我が家では風も雨も静かでした。
12日の内に、山形新幹線は、13日終日運休と決定。東北新幹線経由で仙台から行こうと軽く思っていました。ところが、台風の被害はすさまじく、あちこちで川が氾濫。多くの方が被災されたことに、もう言葉もありません。
土砂崩れなどで鉄道も寸断。東北新幹線も仙山線も仙台~山形の高速バスも運行見合わせ。それでも、なんとか山形に行けないか・・・と、運行状況を見続ける私。さすがに2時過ぎに、これはもう無理と諦めました。やはり今日、山形に向かうというIさんから、4時頃に東北新幹線が動くようですと連絡をいただいたけど、東京駅に駆け付けるには、我が家は遠い! 

行けなかった顛末が長くなってしまいましたが、今年組まれたイラン特集と、その他のイラン作品について、ここに記録しておきたいと思います。

◆リアリティとリアリズム:イラン60s-80s
10月11日-15日 会場:ソラリス1

世界中で多くの人を魅了し続けるイラン映画。その魅力の根源を60年代から80年代の作品の中に探る。イラン映画の魅力の一つである、映画の中のリアリティと映画表現としてのリアリズムにじっくり向き合うことのできる作品を、劇映画、ドキュメンタリー映画、実験映画から長短編合わせて15本上映する。60年代末にはじまる「イラン・ニュー・ウェーブ」の嚆矢となった、ソフラブ・シャヒド・サレス、バハラム・ベイザイの60年代から70年代の劇映画をはじめ、近年、イラン国立映画アーカイブで復元され、今回、日本で初めての紹介となる、カムラン・シーデルの60年代のモノクロ作品や、日本初上映となるアッバス・キアロスタミの『第1のケース…第2のケース』、エブラヒム・モフタリが1979年のイラン・イスラーム革命後に制作した『借家』、ホスロ・シナイの70年代の作品『ホセイン・ヤヴァリ』、アミール・ナデリの80年代の傑作『水、風、砂』など。ゲストにアミール・ナデリを迎え、トークセッションも開催する。

*10月11日16:40~
『あの家は黒い』監督:フォルーグ・ファッロフザード/1962/21分
『髭のおじさん』監督:バハラム・ベイザイ/1969/28分
『放つ』監督:ナセル・タグヴァイ/1971/24分 

*10月11日18:40~
『ホセイン・ヤヴァリ』監督:ホスロ・シナイ/1973/17分
『借家』監督:エブラヒム・モフタリ/1982/42分 
ミッキーの毎日・映画三昧 http://mikki-eigazanmai.seesaa.net/article/470856199.html

*10月12日10:30~
『第1のケース…第2のケース』監督:アッバス・キアロスタミ/1979/53分 

*10月13日13:30~
『白と黒』監督:ソフラブ・シャヒド・サレス/1972/4分
『ありふれた出来事』監督:ソフラブ・シャヒド・サレス/1973/80分 

*10月13日16:00~
『静かな生活』監督:ソフラブ・シャヒド・サレス/1975/94分 

*10月14日13:10~
『女性刑務所』監督:カムラン・シーデル/1965/11分
『女性区域』監督:カムラン・シーデル/1966/18分
『テヘランはイランの首都である』監督:カムラン・シーデル/1966/19分
『雨が降った夜』監督:カムラン・シーデル/1967/36分 

*10月14日16:00~
『水、風、砂』監督:アミール・ナデリ/1989/70分 
ミッキーの毎日・映画三昧 http://mikki-eigazanmai.seesaa.net/article/470886359.html

*10月15日10:00~
『バシュー、小さな旅人』監督:バハラム・ベイザイ/1985/120分 


◆アジア千波万波


★奨励賞受賞
『エクソダス』Exodus(イラン/2019/80分)
監督:バフマン・キアロスタミ Bahman Kiarostami
アフガニスタンへの帰還を望み国境の出国管理施設に押し寄せる出稼ぎ労働者たち。家族や仕事、それぞれに事情を抱えた人々が織りなすレゲェ調「出イラン記」。
*上映11日19:20、13日11:00

★日本映画監督協会賞 受賞
『気高く、我が道を』Gracefully(イラン/2019/64分)
監督:アラシュ・エスハギ Arash Eshaghi
若い頃、祭りなどで女装の踊り子として人気を博した80歳の男性。革命後に踊りを禁止され牛飼いの農夫として暮らすいまも、踊る喜びを求め続ける姿。
『海辺の王国で』(ポーランド・日本/23分)併映
*上映:11日14:30 、12日11:30
ミッキーの毎日・映画三昧  http://mikki-eigazanmai.seesaa.net/article/470830649.html

☆アジア千波万波で上映されたイラン映画、2本とも受賞しました!
詳しくは、宮崎暁美さんの報告記事をご覧ください。
http://cineja3filmfestival.seesaa.net/article/470947183.html
ショーレさん、アラシュ・エスハギ監督、ナデリ監督、バフマン・キアロスタミ監督2.jpg
クロージングに参加した宮崎暁美さんの撮ったお宝写真をこちらにも掲載します。
左からショーレ・ゴルバリアンさん(ペルシャ語通訳)、アラシュ・エスハギ監督、アミール・ナデリ監督、バフマン・キアロスタミ監督


★番外 メヘルダード・オスコウイ監督特集
上記に加えて、2年前の山形国際ドキュメンタリー映画祭で『夜明けの夢』のタイトルで上映された作品が、今年11月2日(土)より『少女は夜明けに夢をみる』の邦題で東京・岩波ホールほか全国順次公開されることにちなみ、メヘルダード・オスコウイ監督特集が、10月13日(日)夜9時半~11時半 SLOW JAM Yamagata (スロージャム)さんで、まさにこの記事を書いている今、開催中。

【上映作品】
『日蝕』イラン/2000/ペルシャ語/カラー/ビデオ/15分
  https://www.yidff.jp/2001/cat043/01c077-1.html
『母の家は入り江』イラン/1999/ペルシャ語/カラー/ビデオ/32分
  https://www.yidff.jp/2001/cat043/01c055.html

テヘランにいるメヘルダード・オスコウイ監督とのスカイプでのトークセッションもあるとのこと。 オスコウイ監督には、去る9月26日に東京でインタビューさせていただいたばかり。スカイプで再会したかったです。ほんとに残念!

☆追記:このイベントにも、ナデリ監督が参加されて、テヘランにいるオスコウイ監督も「尊敬するナデリ監督にご臨席いただけて光栄です」とおっしゃったそうです。

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★『少女は夜明けに夢をみる』 メヘルダード・オスコウイ監督インタビューは、こちらでご覧ください。


☆追記
仙台在住の友人から、13日に山形に行ってきましたとのメールをいただきましたので、ここにご紹介します。

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張り切って家を出たものの、高速道路が災害で通行止めになっていて、焦りました。宮城県から山形県へ山越えをする道路も、水や土砂が所どころ流れていて通行止めになって回り道をしました。でも、なんとか、30分遅れで『エクソダス』を見て、その後のサレス監督のは落ち着いて見ることができました。

13:30からのソフラブ・シャヒド・サレス監督の『白と黒』『ありふれた出来事』上映の前に、ナデリ監督から、サレスがいかにイラン映画に影響を与えたかという話があって、そのあとに、サレス監督とキアロスタミ監督に黙祷を、と、時間を取ってくださいました。
映画を見て、その意味がとっても分かりました。お話を聞いてよかったです。
サレス監督からキアロスタミ、さらに是枝さんがつながりました。

サレス監督の長編2本は、まだまだ言葉にできないぐらい心にくい込みました。しみじみ感動していて、今もうまく言葉にできないくらいの感動があります。

ナデリ監督と写真を撮りました!!
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(ナデリ監督のみ、ここに掲載します。)





山形国際ドキュメンタリー映画祭2019 開幕(暁)

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会期:2019年10月10日[木]-10月17日[木]
会場:山形市中央公民館(アズ七日町)、山形市民会館、フォーラム山形、ソラリス、山形美術館、山形まなび館 ほか

開会式[日時]10月10日[木]
[会場]山形市中央公民館ホール
オープニング上映:『富士山への道すがら、わたしが見たものは…』
監督:ジョナス・メカス/1996/24分
  
16回目を迎える山形国際ドキュメンタリー映画祭2019が10月10日から始まりました。隔年開催なので、今年は30周年。
開会式は山形市中央公民館ホール(アズ七日町)にて行われ、たくさんの国から集まった来日ゲストや映画関係者、観客合わせて400人を超える人たちが集まり開会式がおこなわれた。
山形交響楽団金管8重奏の演奏とともに、これまでこの映画祭に来場した世界各国の監督たちの映像をスライドショー上映。映画祭創始者の小川伸介監督の姿も。フレデリック・ワイズマン、佐藤真、王兵など、世界のドキュメンタリー映画作家をはじめ、この映画祭から巣立った監督たちの姿が映し出され、山形国際ドキュメンタリー映画祭30年の歩みを振り返ることができた。

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1989年 第一回山形ドキュメンタリー映画祭

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佐藤真監督

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王兵監督

開会式後のオープニング上映は、今年1月(2019)に死去した詩人で映画監督であるジョナス・メカス監督の作品『富士山への道すがら、わたしが見たものは…』(16ミリフィルム)が追悼上映された。この中には、1991年にメカス監督が山形を訪れた時の映像も収められている。
*この作品は10月15日に再上映あり
 山形市民会館小ホール18:00~20:04
 この時には『メカスの難民日記』も併映される

上映前に、メカス監督が山形を訪れた時に案内役をつとめた農民詩人の木村迪夫(みちお)さんが登場。藤岡朝子さん司会兼英語通訳で、メカス監督、来日当時に行われたシンポジウムでのエピソードが語られた。

*原村政樹監督の『無音の叫び声 農民詩人・木村迪夫の牧野物語』は木村迪夫さんのこと描いた作品で、2015年のこの映画祭で上映され、公開もされている。同作は第31回農業ジャーナリスト賞を受賞。
また、この映画祭創始者の一人、小川紳介監督を山形牧野村に導いた人でもある。
参考 シネマジャーナル『無音の叫び声』原村政樹監督 記者会見
●木村迪夫.jpg
木村迪夫さん

山形国際ドキュメンタリー映画祭2019では、下記部門の上映が行われる

インターナショナル・コンペティション
世界各地より応募された中から15作品を上映。
•アジア千波万波
アジアの新進ドキュメンタリー作家の作品を紹介。

特集プログラム
•AM/NESIAアムネシア:オセアニアの忘れられた「群島」
•リアリティとリアリズム:イラン60s-80s
•Double Shadows/二重の影 2
•「現実の創造的劇化」:戦時期日本ドキュメンタリー再考
•日本プログラム
•ともにある Cinema with Us
•やまがたと映画
•春の気配、火薬の匂い:インド北東部より
•特別招待作品
•YIDFFネットワーク特別上映
•フィンランドサウナ × 映画
•ヤマガタ・ラフカット!
•ヤマガタ映画批評ワークショップ


表彰式[日時]10月16日[水]17:00 
[会場]山形市中央公民館ホール(6F)
クロージング上映作品:『アンジェラの日記 ― 我ら二人の映画作家』
監督:イェルヴァン・ジャニキアン、アンジェラ・リッチ・ルッキ/2018/125分

受賞作品上映[日時]10月17日[木]
上映スケジュールは表彰式後に発表される

公式HP https://www.yidff.jp/home.html