第11回恵比寿映像祭

ebisu eizoosai.jpg

◆会期:平成31(2019)年2月8日(金)~2月24日(日)[15日間]
*12日(火)、18日(月)休館 

◆時間:10:00~20:00(最終日は18:00まで)

◆会場:東京都写真美術館/日仏会館/ザ・ガーデンルーム/恵比寿ガーデンプレイス センター広場/地域連携各所 ほか

◆料金:入場無料  ※上映など定員制のプログラムは有料

公式サイト www.yebizo.com

恵比寿映像祭は、年に一度、恵比寿・東京都写真美術館や恵比寿ガーデンプレイス、地域文化施設を会場として行なわれる映像とアートの国際フェスティヴァルです。このフェスティヴァルでは、「映像とは何か」を考えるため、年毎の総合テーマのもとに様々な時代やジャンルの映像を集め構成します。国内外のヴィデオアート、インスタレーション(空間展示)、劇映画、ドキュメンタリー、アニメーション、実験映像、体験型のメディアアート、ライヴ・パフォーマンスなど、多彩な作品がジャンルの壁を越えて一堂に会するのは、世界的にみてもユニークな試みです。

11回目を数える今回の映像祭では、「トランスポジション」をキーワードに、多様な作品やプログラムをご紹介いたします。「トランスポジション」とは、今いる位置から違うところへ移動すること、あるいは、すでにあるものや作法を異なるものに置き換えてみることをいいます。視点の変化や編集の緩急、ひとつの主題を異なるメディアやメソッドで表現すること、あるいは前提となる文化や物理的な環境を変えることなど、多様なトランスポジションの妙によって、アートや映像表現の面白さは形作られます。さらに社会的立場や役割の交換、表現されたものを解釈し直すこともトランスポジションとするならば、多くの示唆に富んだ作品が含まれることになるでしょう。

上映作品の一部をご紹介します

■三宅唱『ワイルドツアー』

(※2/24の上映ではワールドプレミアとなる『無言日記2018』を併映)

2018年に公開された監督作『きみの鳥はうたえる』も記憶に新しく、近年活躍著しい映画監督、三宅唱の最新作。山口県山口市で採取した植物からDNAを抽出し図鑑を作成するワークショップで出会った学生たちの、旅のはじまりと冒険を描いた青春遠足映画。これが東京初上映となる。

2/24(日)の上映では、恵比寿映像祭での上映がワールドプレミアとなる『無言日記2018』を併映する。また、日仏会館ギャラリーでは本作に関連する映像インスタレーション「ワールドツアー」を展示する。

■草野なつか『王国(あるいはその家について)』(150分版)


長編デビュー作品『螺旋銀河』で高い評価と注目を集めた草野なつかの最新作。俳優が役を獲得する過程の身体の変化を捉えながら、ストーリーを展開させる。2017年に発表した64分版を再編集した150分版は恵比寿での上映がワールドプレミアとなる。


■大野松雄監督『タージ・マハル旅行団「旅」について』[オリジナル色調整版デジタル]+ライヴ&トーク

テレビ・アニメ《鉄腕アトム》の音楽の生みの親として知られる伝説的な音響デザイナー大野松雄、エクスペリメンタルユニット3RENSA、写真家金村修の新作映像とともに究極の視聴覚体験のトランスポジションとなる、スペシャル上映とライヴ。

※3RENSA(さんれんさ):秋田昌美のソロユニット・MERZBOWと、福岡でカセットレーベルDuennを主宰するアーティスト・duenn、Koji Nakamura(iLL、LAMA)の別名義であるNYANTORAによるバンド


■牧野貴『Memento Stella』4K版

日本を拠点に、映画、音楽、インスタレーション、オーディオビジュアルパフォーマンスなどを世界各地で発表し、ジム・オルーク、大友良英、坂本龍一、マシネファブリーク、サイモン・フィッシャー・ターナーなど著名な音楽家とのコラボレーションも活発に行なっている映像作家・牧野貴が2017年より様々な形で発表してきたプロジェクト「Memento Stella」の最終形となる4K長編版に、オランダの音楽家レイニア・ファン・ハウトが音をつけた最新作のプレミア上映。牧野によるスペシャルトーク付き。